浅田次郎のレビュー一覧

  • 一刀斎夢録 上
    壬生義士伝に感動してから10年弱、久しぶりに浅田次郎の歴史小説が、新撰組が読みたくなってしまった。
    一刀斎こと斎藤一の回想録。下巻にも期待。
  • 珍妃の井戸
    いろんな人のいろんな思惑が描かれていておもしろかった。蒼穹の昴の後に読んだほうが様々な発見があって良いと思う。最後がぼやっとしているのは仕方ない。
  • 壬生義士伝(上)
    新撰組にいながら、お金や生にしがみつく男のお話。
    時代や組織に流されず、懸命に生きる。幕末の時代背景のおもしろさと相まって、惹きつけられる。
    あっという間に読み終わってしまうし、主人公に感情移入してしまう。
  • 日輪の遺産
    終戦時の他者、そして国を想う軍人と少女たちの話。
    現代と交互に物語が展開していく。そこでよくありがちなのが、頭が混乱してついて行けなくなること。しかし本書は交互だからこそ理解が深まるように丁寧に書かれている。
    もっとも印象的だったのは、登場人物の苦悩が自分の感覚のように伝わってきたこと。戦争を知らな...続きを読む
  • おもかげ
    親を知らずに大きくなった竹脇正一、65歳。自力で生きのび、サラリーマンとし勤め上げた定年の送別会の帰り、地下鉄で倒れる。集中治療室のなか、瀕死状態において、体外離脱のようなパラレルワールドの中をさまよう。医学的には、異常をきたしている脳の幻覚作用が、仮想現実を作り出しているのか。
    このようなことは実...続きを読む
  • 蒼穹の昴(4)
    浅田次郎さんの小説はこれが初めて。

    文庫本全4巻
    清朝末期の混沌とした世の中で、人物の葛藤と醜さを美しく描いているように感じた。

    このシリーズの中で印象に残るのは

    「難しく考えるな、史了。知恵も力もいらない。やさしさだけがあればいいんだ。大地も空も時間も、すべてを被い尽くすほどのやさしささえあ...続きを読む
  • 蒼穹の昴(4)
    最初は、自分には苦手な分野の話かなと、敬遠してましたが、結局、どハマり。どんな展開になっていくのか、ハラハラしながら、涙しながら読み切りました。
     歴史を背景に、飽きさせない展開、脚色、少しファンタジー、フィクションだろうが、全て事実だったんじゃないだろうかと、そんな感覚でした。
     良い本に出会えま...続きを読む
  • シェエラザード(下)
    栄光のパッセンジャーシップ・弥勒丸。

    彼女の最後は涙なしには読めませんでした。
    船員たちの気高さもまた泣けました。

    今年読んだ中でもベスト3に入るほど面白かったです。
  • 沙高樓綺譚
    厳選された名士たちが集い、決して表には出せない秘密を今宵限りと語り合う、五つの物語。
    聞いてみるとどれもこれも人に言えない話ばかり。ずっと抱えてきたことを口にするのは痛みが伴うだろうと想像される。参加者の秘密を聞く度に重みが増していき、聴衆の一人となってそれを受け止めるのだ。
    一話ごとの知識量が豊富...続きを読む
  • 輪違屋糸里(下)
    非常に面白かった。てっきり史実に基づいた話かと思ってしまったが、基本的に虚構のようらしい。浅田次郎の幕末ものは、思った以上に生き生きと登場人物が描かれており、面白く読める。巻末の現輪違屋の主人との対談で、輪違屋のご主人が肯定的にこの小説を評価していたのが印象的だった。
  • 輪違屋糸里(上)
    非常に面白かった。てっきり史実に基づいた話かと思ってしまったが、基本的に虚構のようらしい。浅田次郎の幕末ものは、思った以上に生き生きと登場人物が描かれており、面白く読める。早く先を読みたいと思う。
  • 一路 (下)
    参勤交代を通して武士の矜持、意地、気概が伝わるお話しで、殿様、上士、下士、お姫様、それぞれの立場を完うするべく一所懸命に生きようとしている。当時の人々の生き様なんだろう。時代背景的には幕末でこれが最後の参勤交代だったのが物悲しい。浅田さんらしい普段目にしない漢字や読み方が多く、立ち止まることがあった...続きを読む
  • 帰郷
    知らない時代の知りたくなかった話

    戦争…故郷へは、帰れない…女房には私が戦死した事で国から少しでも手当てが入っているだろうから…
    野ブタを食ったのです。仲間を腹に収めて日本に帰ってきました。悲しい
  • プリズンホテル 4 春
    あー読み終わってしまった泣
    楽しかったプリズンホテルの日々。

    もう…
    支配人や孝之介やお清やミカや黒田にも、板長、服部、仲蔵親分、大曽根 アニタ ゴンちゃん…
    もう皆んなに会えないんだなぁ

    寂しい…。
  • 一路 (下)
    とにかく(下)は面白かったです。笑ったし、涙も出ましたし、本当に良かったです。加賀百万石のお姫様の恋の話がありますが、ここの部分は本当に好きでした。お姫様の可愛さと、侍従の女性の強さの対比に心が温かくなるような感じがしました。また、主人公の許婚の女性の優しさと強さもステキでした。参勤交代と聞くと武士...続きを読む
  • 一路 (上)
    この作品、漢文や長ったらしい武士の役職名が結構出てくるので、読みにくいかなぁっと思っていました。でもやはり浅田次郎作品は、読み始めると、面白くて読むのをとめるのが惜しいくらいでした。参勤交代が話の中心で、当時の時代とはこのようなものなのかなと勉強になることも多かったです。

    なんといっても、人物の表...続きを読む
  • プリズンホテル 3 冬
    すごく面白いのに読み終えると、はぁ〜っとため息が出て切ないような安堵のような気持ちになった。

    天才登山家、血まみれのマリア、平岡医師。生と死が隣り合わせた状況に何度も置かれた人たちは、やっぱりこんな考え方になるんだろうな。
    私なんて甘っちょろい。太郎と変わらない。
    もしかしたら偏屈な小説家の方に近...続きを読む
  • 壬生義士伝 10

    名作中の名作となる事でしょう

    小説を号泣しながら読み進めた者です。
    ながやす先生の絵の素晴らしさが、物語を一層際立たせ、毎巻涙無しには読み終われません。
  • パリわずらい 江戸わずらい
    浅田次郎さんの本は今まで読んだことがなかったのですが、旅行エッセイが好きなので手を出しました。読んで大正解、大御所らしいおおっぴらさ、あっけらかんとした語り口に何度も笑ってしまいました。
  • プリズンホテル 2 秋
    あー面白かった!

    任侠モノを読んでると言い回しから、生き様から、なんだか普通の人より人間らしいんじゃないかと思ってしまう単純なワタシ。

    ラスト、いわくありの各々が朝日を浴びて旅立って行く所がうるッときた。