帰郷

帰郷

594円 (税込)

2pt

戦争は、人々の人生をどのように変えてしまったのか。帰るべき家を失くした帰還兵。ニューギニアで高射砲の修理にあたる職工。戦後できた遊園地で働く、父が戦死し、その後母が再婚した息子……。戦争に巻き込まれた市井の人々により語られる戦中、そして戦後。時代が移り変わっても、風化させずに語り継ぐべき反戦のこころ。戦争文学を次の世代へつなぐ記念碑的小説集。第43回大佛次郎賞受賞作。

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帰郷 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2023年04月29日

    戦争小説。短編集。
    どの篇も悲しい。
    「帰郷」については少し未来に希望が持てる。二人の先が幸せであることを祈らずにいられない。

    「不寝番」ではファンタジー色が強い展開であったが、二人の交流が違和感なく汲み取れ、それでも元に戻った後を想像すると苦しくなる。

    他の篇についても救われるものが少なく、諦...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2019年10月24日

    帰郷できた兵士もできなかった兵士も、ともに共通するのは、人生の始末に向き合って初めて戦争の残酷さを知るということ。正直どの作品も切ないし、史実であってほしくない。でもきっと実際にあったであろう名もなき兵士たちの物語。反戦という言葉を重く受け止め続けたい。

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    Posted by ブクログ 2019年10月15日

    久し振りの浅田次郎さん、戦争に翻弄される弱者を描いた短篇六編。
    なる様にしかならなかった時代、その中で若者は自我をどう持っていたのか。
    考えさせられます。

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    Posted by ブクログ 2023年05月17日

     第二次世界大戦終戦前後の短編4話と、もう少し経ってからのお話し2話。

     終戦まで生き延びたのに、事情があって故郷に帰れない復員兵、戦争で家族や家をなくし苦労を強いられた人々のお話。

     お陰様でぼんやり生きてるけど、二度と戦争をしてはいけないと思い続けなければいけないな。

     浅田次郎さんの本は...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2021年10月03日

    浅田次郎が描く戦争にまつわる短編集。

    と、いっても派手なドンパチは出てこない。
    舞台は終戦直後の闇市であったり、作戦中のひと時であったりするが、どの主人公も人には決して言えないような悲しみを抱えて生きるまたは死ぬ様子を描いている。

    生きるか死ぬかという瀬戸際になると、愛する妻子や好いた女性が出て...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2021年08月01日

    戦時中、戦後を生きる人々の短編集。
    戦争は終わってもその時に生きていく人々は何かしらの痛みを抱えながら生きていく。
    それは戦争に携わった兵士だけでなく、その子供達まで間接的に影響があって、戦争が終わってもなお苦しいこと、辛いことがあるんだなと、各章の主人公の姿を見て感じた。

    どうしても戦時中ばかり...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2019年11月05日

    戦争物は苦手だけど、浅田次郎が近代史を学ぶべきだと言うてたので、読んでて気持ちが落ち込んでいった。
    ただ、浅田が好き過ぎて、最近のはどうもあまりオススメしたいほどにならない…

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    Posted by ブクログ 2019年09月09日

    先の大戦に素材を求めた短編集であるが、浅田の場合、何を伝えるか、読者に何を届けるか、は、わかりやすすぎるほどわかりやすいテーマであって、浅田の真骨頂はそれをいかにわかりやすく伝えるか、響かせるか、という、いわばプレゼン能力にあるということだろうな。

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    Posted by ブクログ 2019年08月30日

    浅田次郎さんの戦争ものは、「反戦!」なんて声高に言わない。
    戦禍にも人情があり、それぞれに温かく、切ない人としての営みがある。
    故に戦争なんてしない方が幸せなのだと痛感する。

    人の優しさに触れ、優しくありたいと思える作品だと思う。

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    Posted by ブクログ 2019年08月19日

    表題作『帰郷』を始め計6編からなる短編小説集。
    収録作品のタイトルを順にあげていくと、

    1.『帰郷』
    2.『鉄の沈黙』
    3.『夜の遊園地』
    4.『不寝番』
    5.『金鵄のもとに』
    6.『無言歌』

    すべて、第二次世界大戦を題材にした、戦争がもたらす哀しみや普通の人々の思いを描いた、反戦・非戦小説。
    ...続きを読む

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