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Posted by ブクログ
「終わらざる夏」を読んで以来の、浅田さんによる戦争文学。6編の短編から成る。どの作品も、視点や趣向は異なるが、共通しているのは、戦争に人生を狂わされた人たちの悲しみや苦しみを描いていることだ。
戦争さえなければ、幸せな暮らしを営めたはずなのだ。亡くなった人も生き残った人も本来なら背負わずとも良い十字架を背負わされた。その苦しみや悲しみに言葉も無い。
戦争という事象や、戦争を引き起こした当時の政府や軍部に怒りが湧いた。犠牲になった人々に心からの哀悼の意を表する。このような悲劇は二度と繰り返されてはならないのだと、反戦への想いを新たにした。
Posted by ブクログ
浅田次郎さんの短編6作
「母の待つ里」で落胆して以来手にしてこなかった浅田作品だけれど本作の中でも特に「帰郷」と「不寝番」を読んで私がかつて愛した浅田ワールドが蘇ったようで痺れた。
「帰郷」
戦場から故郷長野に戻った主人公はそこで戦場以上に辛い思いをして何かを求めて東京に出る。
そこで出会った娼婦のマリアに自分の居場所を求めた彼は、今まさに「一緒に死んで欲しい」という言葉を待っていたマリアに「一緒に生きてくれ」と頼む。
「不寝番」
まさに私が抱く浅田ワールド。
時を隔てた兵士が2人その時の壁を超えて顔を合わせる。
戦時と平時それぞれの時に立つ2人はそれぞれの日本に思いを馳せる。
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