浅田次郎のレビュー一覧
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新生中華民国に颯爽と現れたカリスマ指導者・宋教仁。しかし、暗殺者の手によって時代は再び混乱し、戊戌の政変後日本に亡命中の梁文秀の帰国を望む声が高まる。極貧の中で生き別れた最後の宦官・春児と、馬賊の雄・春雷はついに再会を果たす。そして、龍玉を持つ真の覇者は、長城を超える・・・!
長らくシリーズを支える人物として描かれてきたトーマス・バートンの死や、最後の仕事をするためについに立ち上がった梁文秀など、喜怒哀楽それぞれの感情を強く揺さぶられる最終巻だった。
春児と春雷の再会のシーンでは、もどかしさもありつつ、別れ際には兄弟としての会話をすることができたことに、目頭が熱くなった。
張作霖らが長城を超 -
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大いなる母・西太后を喪い、清王朝の混迷は極まる。国内の革命勢力の蜂起と諸外国の圧力に対処するため、一度は追放された袁世凱が北京に呼び戻される。一方、満洲を支配する張作霖は有能なブレーン・王永江を得て、名実ともに「東北王」となる。幼き皇帝溥儀に襲いかかる革命の嵐の中、ついに清朝は滅亡する。
今回のシリーズでは袁世凱が大きなカギを握る人物だと描かれており、人々から憎まれ、役人たちからも目をつけられている。それでも本人は表向きは「人々のため」に政治を執り行うことに執着を持っているあたりが、人間の様々な面を見ているようで興味深い。
作中では、平和な町を張作霖らが滅ぼすという悲しいシーンが描かれている