浅田次郎のレビュー一覧

  • 母の待つ里(新潮文庫)

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    NHKドラマをきっかけに原作を手に取りました。実際には起こりえなさそうなフィクションでありながら、不思議と心に響く物語です。
    主に3人の内面に焦点が当てられていますが、その揺れや迷いに思わず共感してしまう場面が多かったです。風景描写も印象的で、静かに物語へ引き込まれていきました。

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    2025年11月29日
  • 兵諫

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    単行本を本屋で見て、これは買わなきゃと思いつつ、手に取らず。
    遅ればせながら、文庫を購入。

    蒼穹の昴から続く長い物語。今回は中国国民党と共産党軍との抗日民族統一戦線の成立が主題。「兵諫」という故事を持ち出して、張学良と蒋介石とのやり取りを浅田先生は解釈する。
    基本は、陸軍の特務機関員である志津大尉、朝日新聞の記者の北村、ニューヨーク・タイムスのジェームス・ターナーの3人が狂言回し。
    特に張学良の部下、陳一豆が裁判で貫き通した態度。その意味が明らかになる辺りが本署の眼目だろう。

    全体的に、ハードボイルドを貫き通している文章だと思う。
    (引用)
    ・日本陸軍の敵はソ連。海軍はアメリカ。と言うことは、天皇の軍隊には中国を敵としたメソッドがない。
    ・公正か不正かではない。信義にまさる法などあってはならない。それこそ蒋委員長の信義に反する、法の反逆ではありませんか。礼に対する、法の叛乱ではありませんか。
    こうした短い文章がグサグサ刺さってくる。パッチワークがパチパチと嵌っていく快感は浅田先生の文章ならばこそ。

    第七部「群青の夢」の刊行が決定と帯にある。心して待つばかり。

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    2025年11月27日
  • 終わらざる夏 上

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    A 戦後70周年ということで.集団的自衛権やら改憲やら,何ともキナ臭い今の世の中だからこそ読むべき一冊.

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    2025年11月18日
  • 終わらざる夏 中

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    A 戦争を題材にした小説や手記を読むといつも思うことがある。誰が戦争をしたがっていたんだろうかと。上層部ほどこの戦争の大義がまやかしでしかないことはわかっていたであろうに。

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    2025年11月18日
  • 終わらざる夏 下

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    A ゆとり世代が戦争を知らないことは,いいことだ.それは今まで戦中戦後世代が平和であろうと努力してきた成果なのだから,彼らに感謝をしよう.もし,そんな彼らが誤った道を選ぼうとするなら,我々,ゆとり世代は声を大にして拒まなければいけない.彼らの努力の結晶を彼ら自身が壊すようなことがあってはいけない.安倍さん,ぜひご一考願います.

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    2025年11月18日
  • 壬生義士伝(下)

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    泣いてしまった、、空いっぱいに広がった吉村の人生が風になって吹き抜けていったような、壮大さと一抹の寂しさとが綯い交ぜになった心持ち。

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    2025年11月16日
  • 大名倒産 上

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    浅田先生の時代劇エンタメ。相変わらずのテンポの良さで、あっという間に読み終えた。貧乏な大名家の内情が実感できる。途中から七福神が絡むあたりが、やや無理に感じるが、この辺りは好みが分かれると思う。
    下巻巻末の磯田先生との対談も興味深く読んだ。

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    2025年11月16日
  • 大名倒産 下

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    貧乏神、七福神、死神まで巻き込んだ13代松平和泉守小四郎の大名経営再建劇!
    上巻に引き続き、笑いあり、ホロリあり、また笑いありで、面白く時代小説を楽しめました

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    2025年11月13日
  • アジフライの正しい食べ方

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    いつもながらの浅田節!笑いあり、時々涙あり。うんちくありで、楽しめます。JALの掲載が続く訳である。一方で、ANAの吉田修一さんも捨てがたくいい。

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    2025年11月12日
  • 蒼穹の昴(4)

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    科挙と宦官

    天与の境遇を持つ者が為すべきは民への施しではなかった。
    1300年の歴史の中で高度に形式化・洗練された能力主義の仕組みのもと生まれた改革の進士は、それに気づくのが遅すぎた、という話。
    西太后に龍袍を着せ化粧をすることで悪魔に仕立て上げる春児、哀しい。
    春児のように強く、少荃のように真っ直ぐ、ケイのように勇ましくありたいと思った。
    中国シリーズはまだまだあるようなので読み進めたい。

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    2025年11月11日
  • 大名倒産 上

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    ひょんなことから丹生山松平家13代当主となった小四郎は実直で誠実でクソ真面目
    しかしいくら大名と言えどその家計は火の車
    兄の結婚や参勤御暇のためになんとか金策に走るが…?

    難しめの言葉はあるけれど、コメディ要素多めでわかりやすく面白かった!!

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    2025年11月11日
  • 蒼穹の昴(3)

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    盛り上がってきた!

    感想をまとめる暇があったらすぐにでも最終巻を読み始めたい。
    春児も文秀も、激動の中でなんとか立ち回っていき、ついに共犯関係となる。
    短い登場期間だったけれど、小梅の健気さが春児や蘭琴と重なった。

    誰しもが人生の主導権を全く握れていない感じ、果たして自分はどうかと省みてしまう。

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    2025年11月09日
  • 壬生義士伝(下)

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    義って今で言うとなんなんだろう。良い人はたくさんいるけど、それとは全然違うような気がする。
    家族でもないが、この人だけは死なせてはいけない、と思わせるって今ではあまり考えられなくて、江戸時代の武士道?の根づき方を感じた。

    それぞれの人の語りが、ずっと吉村の話ばかりじゃなかったことで背景が見えてきて読みやすかった。自分の話も多くあったため、人となりも感じられた。
    吉村の息子の語り含め、主観での話という設定をリアルに映し出していて、そうじゃないのに!というもどかしさもあった。
    また、血生臭い世界を知らないで育った子供と、若い頃から両親が満足に面倒を見てくれず、世の中のごたごたの中生きてきた子供は別物だった。
    嘉一郎の本音が最後に明らかになった。ずっと大人のような志での行動だったが、ちゃんと少しは子供らしい理由で胸が苦しくなった。20歳にもならない子供が大人にならないといけない世の中は、今の私たちには生きていけないかもしれない。22〜24歳くらいまで学生で、親の支援を受けながら育っていく人が多いこの時代では、青年期が長期化しているという見解もある。それが果たして良いことなのか、悪いことなのかはわからないが、経験が浅くても知識が足りていなくても、自分で考えて自分の意思で動くということは見習わなければと思った。

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    2025年11月09日
  • 母の待つ里(新潮文庫)

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    NHKのドラマで,放送され、最終第4話を見ることができた。中井貴一、佐々木蔵之介、松嶋菜々子、宮本信子がキャストとして出ていた。

    その後,原作を読んだ。よかった。

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    2025年11月05日
  • 珍妃の井戸

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    本編のスピンオフドラマという感じで読めた。誰が珍妃を殺したのか?史実と不明点から、作者の推理と創作が興味深かった。
    犯人探しというより、列強諸国に対する痛烈な皮肉が効いていた。

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    2025年11月05日
  • 蒼穹の昴(1)

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    - 時代小説をほとんど読んだこともなければ中国史もろくに理解していなかったけれど、それでも大河の始まりとして楽しめた
    - とりあえず序盤の浄身の描写がキツい
    - 科挙とか宦官とかいった中国の歴代王朝との繋がりも、清が満州による征服王朝だったり海の向こうの外国という脅威が増大化する時代だったりといった特異さも、全てひっくるめて中国史の学習意欲を高めてくる
    - 春児が良い子すぎて辛くなる
    - 国で成功を収めるために、官僚と宦官という二つの選択肢を選んだ二人がこれからどうなっていくのか

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    2025年11月02日
  • 大名倒産 下

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    丹生山の若殿、小四郎の借金返済計画は、上巻では無謀に思えたが、江戸での塩鮭の大当たりと地元の山で金が見つかり、最終的には25万両にのぼる借財の過半は利息だからと切り捨て、残りを返金することができた。

    大名倒産を画策する腹黒い父はいただけないが、死神から七福神まで多くの神々が登場し、ドタバタ劇ながら、ホロッとするシーンもあり、人生とは何かを考えさせられる。
    さすが、浅田次郎! 面白かった。

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    2025年11月01日
  • 母の待つ里(新潮文庫)

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    ネタバレ

    ドラマをちょっと見て気になったから読んでみた。最後の終わり方、母の人生についてはドラマの方がわかりやすかった。私にはふるさとはあるのだろうか、と考えさせられる1冊だった。

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    2025年10月30日
  • 天子蒙塵 2

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    いやー、よかった。1巻のままの形式が続いたらどうしようかと思ってたけど、ちゃんと面白くなった。
    一点(物凄く)残念なのは、2巻終了直前の梁家屯での馭者の歌を聞く前に、林先生の件で先に内容を聞かされてしまったこと。
    浅田さん! そこは早まったんじゃ?

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    2025年10月28日
  • 壬生義士伝(上)

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    ずっと日本史から逃げてきて歴史はどちらかというと嫌いな方だったが、母の熱烈なオススメで読んだ。
    とっっっても面白い。
    本の内容は下も読んでから書くことにする。

    読んだことのないジャンルなのでとりあえず自分の気持ちを書いておく。
    幕末の対立藩や新撰組の立ち位置・役目とは?というところから調べることになったが、教科書とは違って物語だとするする読めて流れも入ってくる。学生時代に読んでおいたら今の進路も変わってるかもなあ、、と思う、。
    銀魂のイメージしかなかったので、事前知識は当てにならなかった。ひとつひとつわからない単語を調べながらだったため、時間はかかったが、わかってくるとどんどん読み進めてしまう。
    上・下とあるので上で一段落するのかと思ったら、そのまま下に入っていくので、止まる暇がない。
    あまり上下巻の本を読むことがないので、勝手がわからないがこういうものなのか。

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    2025年10月25日