地下鉄に乗って 新装版

地下鉄に乗って 新装版

792円 (税込)

3pt

永田町の地下鉄駅の階段を上がると、そこは30年前の風景。ワンマンな父に反発し自殺した兄が現れた。さらに満州に出征する父を目撃し、また戦後闇市で精力的に商いに励む父に出会う。だが封印された“過去”に行ったため……。思わず涙がこぼれ落ちる感動の浅田ワールド。吉川英治文学新人賞に輝く名作。

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地下鉄に乗って 新装版 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    地下鉄とその出入口で時空の歪みを通してなされるタイムトラベルが、本作の主軸をなしている。突拍子もない設定ではあるが、そこで展開される謎めいた出来事が、ある事実に向けて収斂していく。発端は立志出世の父と、3人兄弟の長男が激しく言い争った後、長男は家を飛び出し事故にあって亡くなる。本作の主人公である次男

    0
    2024年08月20日

    Posted by ブクログ

    一代で国際的な大企業を築き上げた父。しかし、家庭では母を蔑ろにし暴力的であったため反発した兄は家を飛び出し、自殺。次男である主人公も、その時からはっきりと反発心が芽生え、家を出る。後に母も家を出て次男と暮らすようになる。結局、三男である弟が家業を継ぐ流れになっているが、妻は子どもを置いて実家に帰って

    0
    2023年02月19日

    Posted by ブクログ

    主人公が複雑な想いを持つ地下鉄が、時空を超え父親の生い立ち等家族の過去に繋がる出口を持つ、たが、決してファンタジーではない物語。

    バックトゥザフューチャーのデロリアンとも、ドラえもんのタイムマシーンとも違う。このメトロは読後に切ない想いを残す。

    最初からどこに向かっているのかわからない展開に夢中

    0
    2021年05月03日

    Posted by ブクログ

    真次は地下鉄の通路でタイムスリップを繰り返すうち、徐々に家族の真実を知ることになる。そして、制御できない残酷な現実が明らかになっていく

    0
    2024年10月16日

    Posted by ブクログ

    町に地下鉄がやってきたその日、真次は不思議な錯覚に捉われる。ホームに立ちつくす自分を、もうひとりの自分が地下鉄の窓の中から見つめているのだ…。愛と冒険の傑作ファンタジー。

    0
    2024年06月03日

    Posted by ブクログ

    おそらく約20年ぶりに再読。最近文庫になった新作を読む前に、私にとって浅田さんの作品の原点ともいえる本作品をもう一度味わおうと思って手に取りました。もちろん「ぽっぽや」「蒼穹の昴」を初め浅田さんの作品はほぼ読んでいるはずです。ただ、「メトロに乗って」は私が浅田さんの作品を読むきっかけになった本。

    0
    2023年03月25日

    Posted by ブクログ

    自分が見ているその人は、自分が見ているだけの一部でしかない。

    昭和初期から戦争、戦後の激動の時代を生き抜いた父親の知らない一面をタイムトラベルで垣間見る。

    他者は自分の思い通りにはいかない、自分の思い通りに歴史は変えられない。
    とても力強く、切ない物語でした。






    0
    2022年09月07日

    Posted by ブクログ

    ●主人公がある日、突然タイムスリップして、家族の過去と向き合う物語。●彼は父親の慈悲ない態度に愛想をつかせ家を出ます。そして、タイムスリップし、青春時代の父親と交流します。交流の中で、父親が仲間を大切にする、とても情に厚い人だったと知る・・・。
    ●この本はファンタジックな手法を用いて、読者を惹き付け

    0
    2021年08月01日

    Posted by ブクログ

    作者は地下鉄ラブなのだろう。就職した頃は車内の照明が消えたり、ランプのようなものが点灯したりする地下鉄がまだ普通に走ってた。いつから無くなったのだろうか。それにしてもみち子がかわいそうなお話しだったなぁ。補助的な登場人物かと思ったが、そうではなかったね。
    父の若かりし日を見てみたい、その頃の父と語り

    0
    2021年04月19日

    Posted by ブクログ

    父と息子の話 強い昭和臭

    いろいろな人間関係の設定は、何となく予想がついてしまう。
    でも、そんなことに関係なく、面白い。
    筆者の時代ごとの街や心情の描写力に引き込む力がある。一気読みでボロ泣き。

    混沌とした時代を、しぶとく生き抜くアムールが魅力的だった。

    東京のはりめぐされた地下道(鉄?)が、

    0
    2021年02月11日

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