浅田次郎のレビュー一覧

  • 天子蒙塵 4

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    溥儀にとっての、日本や関東軍にとっての満洲国の意義が丁寧に語られている。この時代を、歴史の教科書だけで理解するのはやはり難しいのだと思う。
    多少の脚色はあっても、主観的な視点で追体験できる意味は大きい。

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    2026年06月25日
  • 蒼穹の昴(2)

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    文秀は出世コースをそのままひた走り、
    春雲は自身の力で芸を磨き道を開いていく。春雲が良い人たちと出会えて本当によかった。

    春雲と文秀はそれぞれ西大后側と皇帝側とに別れてしまう意外な展開。運命というのはときに残酷である。
    史実では西大后は世紀の悪妃だが、そうならざるを得なかったという視点で描いているのが面白い。さ、次へ。

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    2026年06月21日
  • 蒼穹の昴(1)

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    シリーズに手を出した。浅田次郎は間違いない。
    清王朝末期の中国近代史。人物関係が複雑だけどなんとかついていけている。これは壮大な人間たちと国家の歴史物語だ。

    聡くてかわいいチュンルがどうか幸せになりますように

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    2026年06月20日
  • 神坐す山の物語

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    ネタバレ

    完本版と異なって収録されていない作品もあるが、文庫版には東雅夫によるロング・インタビュー「物語の生まれる場所」が収録されており、こちらは興味深いものだった。
    特に「虚と実が入り交じる境目」の項目。柳田國男の『遠野物語』を多少意識したこと、三島由紀夫が『小説とは何か』で絶賛した「あなやと思う間も無く、二人の女の坐れる炉の脇を通り行くとて、裾に炭取にさわりしに、丸き炭取なればくるくるとまわりたり」(二十二節「炭取りの廻る話」)に言及されていた点が良かった。

    収録作品にはいくつか狐憑きのものがあるが、中でも秀逸だったのが「天井裏の春子」。大正時代の若いモダンガールに取り憑いた山王下の溜池あたりの老狐。老狐の昔話を語る姿も面白かったが、狐祓いをするはずのヒゲのおじいさんが、老いた狐に同情している様子がなんとも切なかった。

    「それでね——。
     春子さんの白い腕を手枕にして、お狐様が死んでいたの。
     猫みたいに小さくて、からからに干からびていた。少し牙を剥いていたけれど、苦しんだふうには見えなかった。
     木の枝みたいに痩せてしまった手が、春子さんの胸元に置かれていてね。あれは息の上がるときに、ありがとうかごめんなさいかを言ったんだと思う。
     春子さんのもう片方の手は、狐の尻尾を握っていた。きっと、ごめんんささいを言い続けていたんだね。」(P.259「天井裏の春子」)

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    2026年06月19日
  • 姫椿

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    短編集、姫椿。
    合間合間に読めればいいかなぁと思ってたのに一気読みしてしまいました。浅田次郎ってつくづく女性が好きなんだなあと愛を感じる。なんか素敵だったり色気あったりなーんか憎めないそういう人ばっかり書くの。
    泣いてしまった。一番最初のちょっとファンタジーぽい獬から持ってかれる。
    短編集って合わないとえ???ってなって終わったりするんだけど、これは過不足ないこのままでいい完成された世界が詰まってる楽しい優しい一冊でした。男性的な目線のものもあんまり嫌味を感じず読めるのよねー。
    解説が脚本家で著者の作品を映像化したときに関わった方で、映像化に悩まされる作家だとあったけどわかる気がする。
    たりてしまっていて鮮やかすぎて足すと野暮だし足りないと伝えきれないし。
    そう思うと映像化したのを見るのは苦手だけどちょっと見て見たい気もする。

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    2026年06月16日
  • おもかげ

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    エリー会社員の商社マンとして、定年を勤めあげた竹脇正一は送別会の帰りに地下鉄で倒れてしまう。病院で意識不明のまま、眠り続ける竹脇は、自分の身体を離れ、様々な記憶の中を彷徨っていく。
    竹脇の戸籍は真っ白である、両親はなく、施設で育ったのだ。
    竹脇は、謎の女性と、海をみて、地下鉄に乗り、クリスマスディナーをする。
    まさに、浅田次郎の一冊。これはいいね。

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    2026年06月14日
  • プリズンホテル 4 春

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    ずっと主人公が嫌いだったけど、最後の最後でやっとまともになれた?ようでよかった
    人間、あんなにあっさりとは変われないと思うが…

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    2026年06月13日
  • 天切り松 闇がたり 第三巻 初湯千両

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    天切り松闇がたりシリーズ第3作。
    どれもこれも名作揃いだが、大楠公の太刀、銀次蔭杯がいい。
    たとえ空ッ欠だろうが酔いどれのろくでなしだろうが、通さずばならねえ筋さえ通して生きれァ、男は男なんだぜ。
    こんな事はもう難しい世の中なのかもしれないが、常に心の片隅に置いておきたい言葉ではある。

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    2026年06月13日
  • 壬生義士伝(上)

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     南部藩を脱藩し、新撰組に入隊した吉村貫一郎を描いた作品。あまり吉村貫一郎という人物は知らないが、本作では斎藤一などにも負けない強さで描かれており、実在の人物はどうだったのか興味が湧いた。
     それというのも、まずこの作品の特徴ではあるが、吉村自身で語るところよりも、隊士、藩士などのそれぞれの立場から吉村を思い出すように語られていることで、単に吉村だけでなく、複雑に絡み合う新撰組、幕末という時代を複層的に捉えられ、徐々にではあるが人物に感情移入されてくるからではなかろうか。
     さらに侍ではない新撰組が、旗本などよりも如何に侍であったか、それ故に時代に翻弄されなければならなかったかも描いていることも高評価である。
     下巻はどうなるか楽しみである。

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    2026年06月07日
  • プリズンホテル 1 夏

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    ヤクザ専用ホテルでの何でもありのドタバタエピソードの連続で最後まで飽きずに一気読み
    ちょっと時代は古いけど、今でもすごく楽しく読むことができる名作

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    2026年06月07日
  • 天子蒙塵 4

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    溥儀が満州国の皇帝となるまでの流れが各人物の視点から描かれていました。終わり方は消化不良気味でしたが、題材的にもしょうがないのかなと思いました。

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    2026年06月06日
  • 夕映え天使

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    時代背景は昭和から平成初期の短編集。
    どの作品も文字数以上の読み応え。
    個人的には「特別な一日」が好みだった。

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    2026年06月05日
  • 天切り松 闇がたり 第二巻 残侠

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    天切り松闇がたりシリーズ第2作。
    最後の『春のかたみに』がいい。松のろくでもない父親が死んだ。目細の安吉一家に弟子入りしている松の自慢をしていたから、刑事が教えてくれたのだ。
    松は母親や姉や自分をこんなに酷い目にあわせた張本人の親父を弔う事はできないと言い、親分に破門されてしまう。
    おこん姐さんの恋を描いた『花と錨』もいい、

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    2026年06月04日
  • 天切り松 闇がたり 第一巻 闇の花道

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    天切り松闇がたりシリーズ第1作。
    博打うちの父親に、姉は女郎として売られ、弟の松は義賊眼細の安吉一家に売られてしまう。
    留置所のなかで、松が半生を語りだす。今や遠い昔話となった義理人情の話が始まる。

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    2026年05月30日
  • 鉄道員(ぽっぽや)

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    2026.5.26
    積ん読消化

    長編かと思ったら短編小説だった。

    鉄道員⋯実直な男の物語。映画は見ていない。
    ラブ・レター⋯もしかして、これ戯曲になってない?
    悪魔⋯お家没落などオトナの話
    角筈にて⋯とあるサラリーマンの懐古とその父親の愛
    伽羅⋯ファッション業界の光と影
    うらぼんえ⋯祖父がよばれたわけ
    ろくでなしのサンタ⋯ろくでなしの三太が、贈り物をする話
    オリオン座からの招待状⋯これも映画になってる?もしかして。

    全体的に「死」が多い。
    あと、疲れたサラリーマンと左遷や不倫も多いなと。

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    2026年05月26日
  • 黒書院の六兵衛 (上)

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    明らかな時代の転換点に今までとは違う生き方をするのか、欲望に忠実に生きるのか、過去に囚われるのか、この主人公の過去は分からないけど、時代に殉じようとする下巻が楽しみです。

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    2026年05月25日
  • 黒書院の六兵衛 (下)

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    無言の武士が時代に孤立しながらも筋を通す…

    見る視点を変えると只の意固地、分からず屋なのかもしれないけど、何故か心打たれる…そんな存在です。

    結局、六兵衛の思いははっきりと明らかになっているわけではないけど、明確な答えが出ない結末も心地よい

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    2026年05月18日
  • 地下鉄に乗って 新装版

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    戦争というのは、こんなふうに人の人生に影響を与えるのだなあ…と思いました。地下鉄や夢のなかでタイムスリップしてしまうという発想が面白いです。
    親のことはわかっているつもりで、わかっていないのだなと思いました。自分に当てはめて考えると、親のことを知りたくなりました。

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    2026年05月18日
  • 蒼穹の昴(2)

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    中国清朝末期、西太后の院政下を舞台に、登場人物や歴史的出来事は史実ベースながら、主要人物はフィクションで物語に脚色を加えた、新解釈とも言える歴史小説。
    文庫版の2/4作目に当たる本作は、成長して其々の天命を歩み始めた文秀と春児が、衰退の一途を辿る清の運命や政治に翻弄され始める物語。

    艱難辛苦を乗り越えた春児のサクセスストーリー序章。と同時に、皇帝と皇后を取り巻く陰謀が徐々に見えてくる。
    文秀と春児を待ち受ける暗い未来に「どうなってしまうのだろう」と不安にさせられるシリーズ2冊目。

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    2026年05月18日
  • プリズンホテル 2 秋

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    1巻目より面白かった
    ヤクザより警察の方が宴会のマナーが悪いの意外だったが、なるほどね〜と思った

    ミカちゃん人間としてできすぎ!
    むしろ木戸の方が子供かよって思うところがあった

    ミカちゃん幸せになってほしい

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    2026年05月17日