【感想・ネタバレ】壬生義士伝(下)のレビュー

あらすじ

南部藩を脱藩し、新選組隊士となった吉村貫一郎は鳥羽伏見の戦いで敗れ、切腹して果てた。その子、嘉一郎も脱藩者という父の汚名を雪ぐべく戊辰の役に参戦するが、南部藩は降伏。嘉一郎は、箱館へと走る。五稜郭に霧がたちこめる晩、若侍は参陣した――義士・吉村の一生と、命に替えても守りたかった子供たちの物語が、関係者の“語り”で紡ぎだされる。吉村の真摯な一生に関わった人々の人生が結実する壮大なクライマックス。第13回柴田錬三郎賞受賞の傑作長篇小説。

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ネタバレ

壬生義士伝上下巻。下巻では吉村貫一郎の息子喜一郎の最期が印象的だが、それ以上に貫一郎と大野次郎右衛門の関係性に感動した。上巻では冷血漢に感じた次郎右衛門の貫一郎に対する絆が最後の手紙に凝縮されており、感無量でした。

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2025年09月16日

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南部藩を脱藩し壬生狼=新選組に入隊した吉村貫一郎を中心に語られる、激動の時代における隊士の非業の生涯を描く時代小説の下巻です。
斎藤一の証言の続きから物語が再開します。
吉村貫一郎は本当に切腹させられたのか、どこかへ落ち延びたのではないか、と読者は様々な想像を巡らせていることでしょう。
しかし元新選組隊士や五稜郭での戦闘参加者などへの聞き込みで、徐々に紐解かれていく彼のその後。
多くの藩士たちから慕われていた吉村ですが、脱藩に加えて朝敵となり戻ってきたことは許されることではありませんでした。
新撰組隊士として戊辰戦争にて討死すべきであり、生きているなら切腹をしなくては南部藩全体が朝敵の嫌疑でお取り潰しになる可能性もあるのです。
吉村貫一郎は御一新の後に生きていてはいけない人間になっていたのでした。
武士としての生き方に縛られる人間、御一新の後に訪れる明治時代の新しい風に乗る人間、その新風に乗れず心が江戸時代に生きている人間、それぞれの潔さと辛さを兼ねる生き様が描かれています。
巻末には吉村の友人である大野次郎右衛門による全漢文の書状があり…感動しました。

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2025年07月15日

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ネタバレ

電車の中で涙を堪えながら読み終えた。これ以上読んだら泣いてしまう、そんな瞬間が何度もあった。それほどまでに魂を揺さぶられる物語だった。

吉村貫一郎は、家族を飢えさせぬために脱藩し、命を削って生きた男だった。
本来なら生きて家族の元に帰ることが、彼にとっての“誠”だったはず。
それでも最後は、武士としての“義”に殉じて命を絶つ。
「武士道って、なんなんだろうね」
佐助の問いが、今も胸に刺さる。

嘉一郎、中島三郎助、南部藩の武士たち
短くも筋を通して生きた彼らの姿に、心の声と真っ直ぐ向き合うことの尊さを教えられた。

今の時代、自分さえ良ければいいという風潮があるけれど、そんな自分勝手を無理に肯定するかのような個人主義にどこか違和感を覚える人にこそ、この物語は刺さると思う。自分の心の声と真っ直ぐ向き合い、誰かのために命を使い切った男たちの生き様は、“つながり”の中でこそ人は本当の幸せを感じられるのだと、静かに、でも確かに教えてくれる。

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2025年04月25日

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(備忘)個人的に初めての時代小説だったはず。主人公の吉村貫一郎は名前すら聞いたことなかったし、上巻の読み始めは読みにくくて、中々ページが進まなかったんだけど、どんどん世界に入り込んで、いつのまにか下巻で号泣しまくって読んでました。思い出深い一作です。

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2025年04月19日

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ネタバレ

森岡藩士、新選組隊士吉村寛一郎を題材にした小説の下巻。
壬生義士「伝」というタイトルからわかる通り、かつての仲間が吉村寛一郎について語ることで物語は進む。

身分の差を超えた友情、友の死を止めることができない立場・くやしさ、それでもできるだけ苦しみを減らしてあげたいと想う心。
現代では考えられない当時の常識・社会概念で人が死んでいた事実は考えさせられる。
現代も性差別や格差社会が人に不幸をもたらすことはあるにせよ、けじめで死ぬことを強要される世界ではなくなった時点で、世の中は少しは良い方向に進んではいるのではないだろうか。。

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2025年04月02日

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とても良い話だった。
若いうちに読んでおいた方が良かったという気持ちもあるが、今だからこそわかるものもある。
時代小説ではあるが、現代に生きる人こそ読んで欲しい話だった。

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2025年03月08日

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感動作
より多面的に新撰組が深掘りされていく
蛇足的な部分なのかもしれないが 函館五稜郭での生活のリアリティは圧巻であった
全ては夢なのではないだろうか? もう自分たちは死んでいるのではかなろうか? そう思いながら束の間の平和な時間が過ぎていく


さても,情報を集めていた聞き手は一体誰なんだろうか

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2025年02月06日

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新選組には興味ありましたが、吉村貫一郎はこれを読むまで知らなかったです。義の世界に生きるといいますが、吉村貫一郎にとっての義は家族を守ることであったと知りました。

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2024年12月13日

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見事な展開で飽きさせず、最後が素晴らしいエンディングだった。これまでの武士のイメージとは少し違う描かれ方であったが、これも一面と感じた。

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2024年11月26日

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これは、浅田次郎先生の作品の中でも、最も好きな作品になりそう。
新撰組というより、吉村貫一郎という南部武士を描いたものです。愛する家族を養うため、脱藩して金を作り故郷に残した家族に送金するためだけに、自分の人生を使い切る貫一郎。身分社会の中で、自分の努力ではどうしようもない理不尽や絶望を抱えながらも、決して信念を曲げることなく、武士として行きた貫一郎。そして、貫一郎を取り巻く唯一の親友である大野、長男の嘉一郎、大野の中間の佐助等々と出てくる登場人物がまた泣けるのです。

そして、浅田先生の巧いなぁと思うのは、最終章で登場する貫一郎の次男である同じ名前の貫一郎のエピソード。新潟の豪農に貰われて育ててもらうのですが、米の学者になって、冷害や旱害に強い品種を作り上げて、それをお土産に盛岡に帰るのです。貧しいお百姓を救うために。かつて、父の貫一郎は、貧しい家族のためにお金を送りましたが、息子は貧しい農家を救うために米の種を盛岡に持ち帰る。よくできています。

是非、お手に取って読んでいただきたい作品です。
星5では足りないです。

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2024年09月27日

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下巻読み終わりました、遂に読破、ずーっと読みたい作品でした、壬生義士伝はアタシは映画から入りました、もともと京都に良く行くので映画の影響で壬生寺や八木亭も覗きましたが小説は初めてです、時代背景からも壮大な物語となる本作を美味い描写で描いた評判通りの不朽の名作でした。

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2024年09月16日

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吉村先生、守銭奴、人斬り貫一、と呼ばれ、時に蔑まれ、時に恐れられ、そして慕われ、尊敬された吉村貫一郎とは果たしてどんな人だったのか、その生涯の壮絶な物語。
この長い物語、後半から徐々に徐々に感動が一気に押し寄せる。
気が付けば涙と鳥肌が止まらなくなる。
久々に凄く良い物語に出会えました。

ああ、なんたるええ物語にてごあんすか。
ああ、なんたるええ物語にてごあんすかー。

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2024年07月05日

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次郎衛が吉村に握り飯食わすとこは泣いた。だって食べられないし。泣くとは思わなかった。
様々な視点で形づくられていく壬生の義士。義を貫くことに、身分など関係ないと思った本でした。

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2024年04月11日

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ネタバレ

やるせ無さと切なさを感じて、泣く事は出来なかったけど読んでよかった。
はじめは吉村貫一郎と長男に惹かれたが、二人があまりの人格者、無双すぎて、むしろ大野次郎右衛門の方に惹かれた。吉村貫一郎とは違う、如何ともしがたい立場が悲しくて、切ない。。

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2024年04月09日

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人生のマスターピースになった。

文章に泣かされたのは本当に初めて、もう言葉が出ない。新選組の予備知識があったおかげで感動もひとしお、でも新選組を取り扱ったというよりは吉村貫一郎が新選組にいたから生まれた話のように感じた。

人生のバイブル、再読必至、誰かにお薦めしたい。

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2024年03月19日

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ネタバレ

下巻。

五稜郭に霧がたちこめる晩、若侍は参陣した。あってはならない“まさか"が起こった―義士・吉村の一生と、命に替えても守りたかった子供たちの物語が、関係者の“語り"で紡ぎだされる。吉村の真摯な一生に関わった人々の人生が見事に結実する壮大なクライマックス。(あらすじより引用)

うーわーーーん(´;ω;`)
なんてこと。なんてことなの。
「死ぬな吉村」
だし、
「死ぬな嘉一郎」
だし、
なんで二人とも生きる道を選んでくれなかったんやー!病身で寝たきりのところを、帰還したと聞いて起きて迎えた母の気持ちを思うとね…つらすぎです。あたら若い命を。
死に方を考えるのは、生き方を考えることだ。
彼らはただ、義のために生きる、誠の武士だった…。

たった一人で、切腹をした吉村貫一郎。
そして家臣らからも惨いと思うような切腹を命じたのがかつての親友、大野次郎右衛門。
普段料理なんて絶対にしない立場の次郎右衛門が握った握り飯。
切腹のために渡した名刀。
しかし握り飯にも刀にも手をつけず、なまくら刀で苦しんで亡くなった貫一郎に激しいショックを受ける。

そして、斬首となる前、次郎右衛門が貫一郎の息子のために認めた、貫一郎への思いが迸る書状。。

最初はなんて奴、次郎右衛門…酷すぎる…と思ったのに、二人の関係性や次郎右衛門の不自由な立場、脱藩のときの覚悟を知るにつれ、最後のシーンで胸がいっぱいになって涙が止まらない。
さらには長男嘉一郎の無謀な出陣、そして大立ち回りからの最期…という出来事が続き、また涙。

最後、のんびりした先生の「吉村貫一郎」が登場し、彼が父の愛してやまなかった南部盛岡の美しい地に踏み入れる。
彼は父のことはをあまり知らない。でも父の生きたかったように民草のために生きている。
ただ家族を守りたかった、父の思いが道を作っていた。

いやもう、浅田次郎、天才じゃない??
今更だけどほんま天才じゃない??
まだまだ読んでないのがたくさんあるのよー!

素晴らしいナレーションで物語を引っ張った平川正三さんにも拍手です。(最後の書状は、本では読みづらそうだったので、朗読してもらえて良かったー)

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2024年03月07日

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「上」からの一気読み。
インタビュー形式にしてあるので解りやすく気持ちも揺さぶられてゆく。
男として父として、またはひとりの人間としての
誇りや尊厳、『義』の精神に涙が止まらない。

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2024年03月03日

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最後まで南部侍の志に胸を打たれる作品でした。
そして、きっと誰も思い付かなかったであろう新選組の描き方をここまで広げられる浅田氏の筆力に恐れ入りました。
この読後感が残っている今年のうちに、絶対に東北地方を旅行してみよう。

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2024年02月11日

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読み終えるのがもったいないと思うくらい、話に引き込まれていきました。通勤電車の中で読んでたので、涙が出そうになるのをこらえた事もありました。良い時代小説に出会えたと思います。

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2024年02月04日

Posted by ブクログ

新撰組を題材にした物語で泣けた唯一の小説
吉村は言うまでもなく
他のメンバーの人生も重い
重すぎるものを背負った男たち
お疲れさまでした
ゆっくり休んでくださいと
ありきたりな言葉しか出てきません
浅田次郎の作品の中でも一際素晴らしい時代小説でした

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2023年12月09日

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 壬生義士伝(上・下)を読んで

 新選組の隊士として戦い続けた吉村貫一郎の体はもうぼろぼろだった。命の灯が消えそうな時、最後の場所は故郷である南部藩。その蔵屋敷だと決意し、頼み込んで中に入れてもらう。もちろん切腹の覚悟である。

 蔵屋敷で、彼は回想にふける。過去の様々な出来事と対面する。さらに、彼を知る人々がその人物像について、過去の記憶をたどりながら語る。回想と語りが繰り返され、吉村貫一郎の人物像が明らかとなっていく。物語の流れが読者を飽きさせない。

 幕末の武士は、その出自(生まれた家柄)で人生が決まってしまう。例え武術、学問に才があっても出自を受け入れるしかない。実に理不尽な世の中であった。彼は飢餓で苦しむ妻子を養う為に落藩し、人を斬ることでお金を稼いでいた。大きな賭けをしなければ、家族は食べていけないと判断した結果であった。
 侍としての生き方、家族を幸せにすることの真意を深く考えさせられた。

 父親が登場する回想のシーンが一番心に響いた。優しく誠実な彼は、自分の様々な決断に葛藤し、苦しんだ経緯を正直に話していった。親に話を聞いてもらえることが何よりも救いだったと思う。

 「脱藩は武士としての罪。だけど、家族を飢えて死なせるのは人としての罪。楽な道より辛い道を選んだおまえは偉い」という父からのメッセージは温かさに満ちていた。貫一郎は「人を斬ることが辛くて辛くて仕方がなかった」と涙を流して父に話した。父もその心を分かっていた。心通う親子愛が美しすぎて泣きたくなった。

 彼の生き様に触れ、気づいた事がある。本物の優しさは多くの犠牲を伴うものだと思った。犠牲は悲しみの連続である。覚悟を決めて犠牲を払うからこそ、優しさが生まれるのだと思えた。

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2023年08月17日

Posted by ブクログ

泣いてしまった、、空いっぱいに広がった吉村の人生が風になって吹き抜けていったような、壮大さと一抹の寂しさとが綯い交ぜになった心持ち。

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2025年11月16日

Posted by ブクログ

義って今で言うとなんなんだろう。良い人はたくさんいるけど、それとは全然違うような気がする。
家族でもないが、この人だけは死なせてはいけない、と思わせるって今ではあまり考えられなくて、江戸時代の武士道?の根づき方を感じた。

それぞれの人の語りが、ずっと吉村の話ばかりじゃなかったことで背景が見えてきて読みやすかった。自分の話も多くあったため、人となりも感じられた。
吉村の息子の語り含め、主観での話という設定をリアルに映し出していて、そうじゃないのに!というもどかしさもあった。
また、血生臭い世界を知らないで育った子供と、若い頃から両親が満足に面倒を見てくれず、世の中のごたごたの中生きてきた子供は別物だった。
嘉一郎の本音が最後に明らかになった。ずっと大人のような志での行動だったが、ちゃんと少しは子供らしい理由で胸が苦しくなった。20歳にもならない子供が大人にならないといけない世の中は、今の私たちには生きていけないかもしれない。22〜24歳くらいまで学生で、親の支援を受けながら育っていく人が多いこの時代では、青年期が長期化しているという見解もある。それが果たして良いことなのか、悪いことなのかはわからないが、経験が浅くても知識が足りていなくても、自分で考えて自分の意思で動くということは見習わなければと思った。

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2025年11月09日

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ゆきさんのpostに惹かれて、audibleにて♪

愛する者のために人を斬る―

激動の幕末の時代に “人斬り貫一"と言われ恐れられた男がいた。
新撰組 吉村貫一郎、その人である。
彼はなぜ新撰組に入隊したのか?何のために人を斬るのか?
"義"を貫いた、貫一郎とその息子である嘉一郎の生き様を描いた物語。

久々の時代小説だったけど、やっぱり時代物はどっぷりハマる〜
泣けた〜(T^T)

形式としては 以前読んだ「木挽町のあだ討ち」の様な感じ。
貫一郎の死後 時を経て、誰かがいろんな人に貫一郎とはどんな人物だったか聞き歩く、といったのもの。
1人聞き終わる毎に貫一郎の人物像が浮かび上がってくる構成。

実在した人物だったみたいだけど、吉村貫一郎という人の名前すら知らなかった。
生とお金に異様に執着した貫一郎だったが、実は家族を心から愛した誰よりも強くて優しい男だった。
そしてその血を受け継いだ嘉一郎もまた 優しい誠実な男だった。

少し語りが長いな〜と思うところもあったけど、幕末の動乱の時代、悲しくも武士として生きた貫一郎と嘉一郎の生き様に涙した。
そして大野次郎右衛門の手紙に泣いた。。
この時代があってこそ 今に繋がるのだなぁ。
貫一郎の娘と末息子が その後幸せに暮らせて良かった。

ただ、この聞き手は誰なんだろうと思いながら読んでいたのに、そこは最後まで分からずじまいで
肩透かし!笑( ºΔº )
浅田さんとしては 物語の主旨はそこではなかったんだろうけど なんだかちょっとモヤモヤ〜笑(°○°...)

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2025年08月22日

Posted by ブクログ

会社の同僚からの紹介で購入。

この本から学んだことは、人にはそれぞれの天分があり、それを全うすることが人生だということ。
何のためなら死を恐れないか。
武士や侍と現代のサラリーマンを比べてしまった。ブラック企業の新選組、組織力が欠如した大企業の徳川幕府、時代の流れを掴んだ薩長雄藩。でも、それぞれに偉人はいる。それは仁や義を極めた人。そんな人はどの組織でもトップに立つ。サラリーマン社会も同じ。自分の役割を果たし切ろう。そして家族を大切にしよう。

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2025年02月03日

Posted by ブクログ

佐幕派、というより、義にこだわった「武士というもの」のお話。弱い者がいつもしんどい目に遭い、それでも美しい、となるのですが、これが哀しい。ちょっと食傷気味になるくらい。それで、結局、この「聴き手」とは誰だったのか?末の息子だと思っていたのが、最後に外されてしまいました。

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2024年05月20日

Posted by ブクログ

武士がいた時代の本を読むといつも感じるが、短い人生の中で、若いうちから人として自立し精一杯生きていると感じる。
まあ、小説の題材だからと言う部分はあるだろうけど、自分の人生との差が…笑

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2024年02月03日

Posted by ブクログ

義の人、仁の人、誠の人。ただただ守るべき人のために生きる。心からその生き方を美しいと感じる。自身もそうありたい

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2023年07月26日

Posted by ブクログ

感想
色々な他人から話を聞く方が客観性が増すし、様々な視点から人物を見れるから評価された作品なのかな。

どれにも共通するのは貫一郎は、真面目で筋が通った優しい男であったということか。


あらすじ
斎藤一によって吉村貫一郎の相当な腕前と谷三十郎を屠ったことが語られる。その後、会津の戦で自身が落ち延びるまで。

その後、吉村の主筋の大野次郎右衛門の千秋が、貫一郎およびその息子の嘉一郎について語る。

大野の中間だった佐助が、貫一郎が東京で食い詰めている時に会い、新撰組入りを進めたことを明かす。その後、貫一郎が伏見の戦いから命からガラ南部藩の屋敷に戻り、次郎右衛門に命乞いしたことが語られる。

次郎右衛門が切腹を言い渡し、次の日に貫一郎は南部藩屋敷で切腹して果てる。その後、次郎右衛門が官軍に立ち向かった罪で打ち首になる。

居酒屋の主人が語る新撰組最後の戦いである五稜郭の戦い。そこに南部訛りの若者が参戦したいと駆けつける。嘉一郎だった。嘉一郎は五稜郭の戦いで果てる。

その後、貫一郎の末息子の同じ名前の貫一郎が帝大を退職して、盛岡農学校に赴任する際に自分が父や兄について覚えていることについて語る。

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2025年01月24日

Posted by ブクログ

吉村貫一郎の生き様は本当に感銘を受ける。
その一方で、息子嘉一郎の生き様は私には理解し難かった。
かっこいいじゃないの、誰になんと言われようと大切な者を守るために生きる姿は。
他者の評価じゃない。
自分の信念に従い、真っ直ぐ生きる。決して他者の評価で自分軸を崩さない心の強さ。
周囲の目を気にしてしまう私には貫一郎の生き方に憧れてしまう。

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2024年11月30日

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