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Posted by ブクログ
「蒼穹の昴」「珍妃の井戸」に続く清朝末期の小説第三弾。
西太后、袁世凱、張作霖‥
歴史の教科書で名前と事件くらいしか知らず、イメージもわかなかった時代と人物たちのストーリーに引き込まれ、心動かされました。
「記事は都合よく書き変えられてしまう。真実はことごとく、歴史の闇に葬られてゆく。」
今史実として伝えられている人物評も、その人の本当の心はわからなくて、事実の裏にある真実は誰もわからなくて‥歴史は切なく、奥が深いなと思いました。
志半ばで倒れる人もいるのに、
何度も危機を乗り越えていく人もいて、
その人その人の運命というものについて考えさせられます。
Posted by ブクログ
読み終わったー!!登場人物の名前に慣れてきて、さらっと読めた。
宋教仁の演説は、私も国民と一緒になって、この人ならどうにかしてくれるかもと思える素晴らしい内容でした。西太后もいなくなり、国内外でも混乱を極めていた時の希望とすら思えたのに、本当に残念でした。誰だこんなことするのは!って怒りすら覚えた。宋教仁が生きていたら、どんな国になってたのか気になる。暗殺って国の運命すら変えてしまうかもしれないとんでもないものだ。
そして李兄弟の再会。ついにって感じで、あれは涙無しでは読めなかった。みんなそれぞれが幸せになって、本当に良かったねぇってなった。みんなお互いのことちゃんと思いあってたんだと分かる素敵な場面でした。
袁世凱も自分の利益と権力しか考えてない人かと思ったら、全然違った。自分が悪者になっても、誰よりも国のためを思い行動できる人物として描かれていました。なんか国民とか色んな人達から誤解されすぎてて最後可哀想にすらなった。
あと溥儀ね。この小説読む前に、ラストエンペラーの映画観て、どんな人生歩むのか知ってたからより心痛くなった。でもこの物語では西太后が味方でいてくれたから良かった。
中国の歴史楽しい!
Posted by ブクログ
いよいよ読み終わってしまった。蒼穹の昴も好きだが中原の虹の方がすいすい読めた気がする。
長城を越えろ。中原の虹を追いかけろという話……
以下読んでいて印象的だった箇所など。
正義。何という残酷な言葉だろう。正義なき時代にそれを全うしようとすれば、人は悪女となり、落人となるほかはない。
賢人支配による専制は、愚民思想に基く。はたして、この駅頭に集う諸君が愚民か。ならはいったい、誰が賢人だというのだ。おやそ人間の賢と愚とが、わずかに一歩を隔てた、いや一筋の毛ほどのちがいでしかないことを私は知っている。
トム、トム、嘘でしょう。漁父、嘘でしょう。こんなに、こんなに輝かしい希望が見えたのに。どうして。
いったい何ゆえ歴史を知らねばなるのか。おのれの歴史的な座標を常に認識する必要があるからである。
過去の歴史を鑑み、現在の状況を思料し、もって未来の他者に利をもたらすこと、それが人としての上善である。
袁世凱は死ねず、虚無よりも残酷な宇宙を彷徨うというのがまた残酷だったな……
Posted by ブクログ
明から 李自成 そして 清 となる。
満族による 漢民族の支配・・・・
『わが 勲しは 民の平安』を となえ
野人の紳士たる 満族のリーダーたち。
父を殺し 兄を殺して 天命に従う。
その運命は いかばかりのことぞ。
清が滅亡し 共和制の時代がやってくるとき
袁世凱 張作霖。
始まりと終わりを描写する中で 中原の覇者とは・・・
を物語で 構成する力は 浅田次郎のすごさですね。
日本の明治維新に関して 司馬遼太郎の果たした役割は大きい。
中国において 辛亥革命は 重要な意味を持つが
それよりも 1949年の毛 沢東革命のほうが
クローズアップされすぎている。
すくなくとも 辛亥革命の果たした群像に もっとスポットライト
当ててもいい感じがする。
その中で 日本留学生の果たした役割は大きい。
中国の歴史は学生のころ少し勉強したが
こうやって 読んでいると まったく知らない 中国が
垣間見えて あぁ。
中国という国の ダイナミズムを痛感する。
清朝が 滅びてしまった 大きな要因は 西太后に
あるのかもしれない。
時代の大きな流れの中で 日本の明治維新を
十分に学びとれなかったのだろう。
徳川幕府と朝廷を併せ持ったような 清朝。
結局は 徳川幕府のような終末を迎える。
辛亥革命を調べると その広がりの大きさに驚くが・・・
孫文はなぜ 退き、袁世凱に託したのか
よくわからない。
袁世凱の機を見て 時代の流れに乗るうまさは格別だ。
洋を排斥する 動きとあわせて
満族も 排斥する 動きが 底流にある。
孫文は はじめは その立場であるが 変わっていく。
浅田次郎 おそるべし。
その巧みな エンターテイメント。
春雷 春児 柳川婦人。
この3人の物語が 凝縮しているし、
それが きちんと感情を抑えていることがすばらしい。
Posted by ブクログ
新生中華民国に颯爽と現れたカリスマ指導者・宋教仁。しかし、暗殺者の手によって時代は再び混乱し、戊戌の政変後日本に亡命中の梁文秀の帰国を望む声が高まる。極貧の中で生き別れた最後の宦官・春児と、馬賊の雄・春雷はついに再会を果たす。そして、龍玉を持つ真の覇者は、長城を超える・・・!
長らくシリーズを支える人物として描かれてきたトーマス・バートンの死や、最後の仕事をするためについに立ち上がった梁文秀など、喜怒哀楽それぞれの感情を強く揺さぶられる最終巻だった。
春児と春雷の再会のシーンでは、もどかしさもありつつ、別れ際には兄弟としての会話をすることができたことに、目頭が熱くなった。
張作霖らが長城を超えるところで物語は完結するが、ぜひその後の彼らの新たな物語を浅田次郎に描いてほしいと思った。
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小説・文芸
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