浅田次郎のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレこのシリーズは本当に、読めば読むほど面白くなっていく。
特に、1巻からずっと通して読んできた身としては、最後の「第六夜 銀次蔭盃」は否応なく引き込まれる名編で、このシリーズの最初で舞台から去っていってしまった仕立屋銀次が再登場する。そして改めて読者の前から去っていくことになるのだが、極寒の網走監獄を舞台に銀次、目細の安、そして松蔵へと盃が受け継がれつながっていく流れに、思わず胸が熱くなった。見事な幕引き。
ただあまりに見事すぎて、このシリーズを全部読んでから改めて眺め直してみると、この次の4巻が「おまけ」のような印象になってしまうのは否めない。 -
Posted by ブクログ
--金銭も愛情も他者からは求めず、みずから生産し管理すること、すなわち自由である。
ふと本屋でタイトルに惹かれて手にとったのが、浅田次郎のエッセイでした。
面白い。
どんな面白さかというと、居酒屋でユーモアのある年輩のおじさまとご一緒させていただいているかんじ。
まるで直接お話を聞いているかのように、はっとさせられたり、しかめ面になったり、あるいは大笑いしてしまったり、本と向き合ってるとは思えないほど表情筋をつかって読んでいました。
エッセイは説教臭さや自慢気な印象を受けてしまい、あまり好きではないのですが、この作品はとても面白く読めました。
やっぱり年を重ねた教養あるおじさん好きです。 -
Posted by ブクログ
いつしか大事なモノを無くしてしまった人々に語りかける話は誇りと信義と命を賭けて生き抜いた目細の安吉一家の物語。
粋で人情溢れる彼らの話は心に直接語りかける。
早いものでシリーズ三作目を読み終えました。後一作だったかな?寂しいものです。
今回も文句無く面白かった。目細の安吉一家が生き抜いた時代を間近で感じる事が出来ました。
特に最後の銀次蔭盃(ぎんじかげさかずき)が泣けました。気が付いたら涙が出てて、人前だったので涙を抑えるのに苦労しましたよ。。
親と子。そこに血の繋がりがなくとも心の繋がりは血よりも濃く、そして固い。
人と人をこうも結びつけるものだろうかと胸が締め付けられる思いでした。
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- カート
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試し読み
Posted by ブクログ
ネタバレ(作品紹介より)
町に地下鉄がやってきたその日、真次は不思議な錯覚に捉われる。ホームに立ちつくす自分を、もうひとりの自分が地下鉄の窓の中から見つめているのだ…。
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浅田次郎さんの著書は多く、何から手をつけて良いか分からず手にとった本だったのですが、本当に読んで良かったと心から思える作品でした。
内容自体は地下鉄に乗ってタイムスリップする微ファンタジーものです。そこに引かれて読み始めたのですが、タイムスリップなんて言葉では言い尽くせない程のストーリー構成、登場人物と登場人物の関係に、読み始めると止まらなくなってしまいます。
主人公は地下鉄構内に事務所をかまえる小さな会社の -
Posted by ブクログ
ネタバレ第三夜「王妃のワルツ」嵯峨浩と愛新覚羅溥傑の話が好きだった。
浩は栄治兄ィのファンで憧れていた。女子学習院の黄不動ファンクラブ秘密結社のリーダーだった。
しかし、愛新覚羅溥傑に嫁ぎ満州国へ行くことが決まっていた。
愛新覚羅溥傑は満州に妻がいたが、浩と結婚するためにその妻を捨てなくてはならなかった。浩もまだ人を愛したことがなかった。この二人は国に「理不尽」な結婚させられる。
嵯峨浩は嫁ぐ前に栄治と恋愛がしたいと松蔵へ頼んだ。舞踏会の時に栄治兄ィが現れ、舞踏会を楽しむ。栄治兄ィの腕を引っ張って逃げようとしているところを溥傑にみられる。
そのときの溥傑の誠実なことばを聞き、浩は逃げるのをやめ -
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ネタバレ全部よかったけど特に第三夜の宵待草がよかった。
おこん姐さんは竹久夢二に出会う。彼女はこの画家に憧れていた。すると絵のモデルになって欲しいと頼まれる。おこんは喜んで引き受ける。すると、つぎにクリスマス・イヴの予定をきかれてデートに誘われる。その誘われ方がすごく気障!
「だったら僕とランデブーをしていただけませんか。駿河台のニコライ堂が、とても美しいんです」
この一文を読むと、もう谷原章介しか思い浮かばなくて夢二さんは谷原章介で読んだ。おこん姐さんもメロメロになるな、と納得した。
夢二さんが過去を告白し昔の恋人の指輪をもらってくれという。すると、おこん姐さんは喝をいれて江戸弁丸出しになる