あらすじ
『さあ、身近の「ま、いっか」について、もう一度考え直してみようか。』(本文より)。花と読書を愛した青春時代の思い出。巷に氾濫する美人たちへの忠告。旅と買い物の、とっておきの楽しみ方。老化について、女の誤解と男の本音。……豊富な話題をもとに粋なオヤジ目線で語られるのは、江戸っ子らしいキレの良さと滋味たっぷりの現代考察。著者の生き方の美学がきらりと光る、軽妙洒脱なエッセイ集。
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女性誌に連載されていた浅田次郎さんのとてもためになるエッセイ。
親しみやすい文章と人生を経て得た浅田さんの面白い視点が、とってもためになりました。
定期的に再読したい本の1つ。
やはり「読書をしない人には面白みがなく、長く友情が続かない。」って視点が共通しているからかな(笑)
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朝田次郎さんの半生をつづったエッセイ。
独特の語り口がおもしろい。
私もこんなおじさんになりたいと思った(若いうちは女性でよかったと思っているけど、年をとっていく中で、おじさんになりたいと思う)。
きりきりと生活している中で、息が抜ける。
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--金銭も愛情も他者からは求めず、みずから生産し管理すること、すなわち自由である。
ふと本屋でタイトルに惹かれて手にとったのが、浅田次郎のエッセイでした。
面白い。
どんな面白さかというと、居酒屋でユーモアのある年輩のおじさまとご一緒させていただいているかんじ。
まるで直接お話を聞いているかのように、はっとさせられたり、しかめ面になったり、あるいは大笑いしてしまったり、本と向き合ってるとは思えないほど表情筋をつかって読んでいました。
エッセイは説教臭さや自慢気な印象を受けてしまい、あまり好きではないのですが、この作品はとても面白く読めました。
やっぱり年を重ねた教養あるおじさん好きです。素敵です。
--楽しければ笑い、苦しければもっと笑い、どちらでもなければ自然に笑っていればいい。日がな花のように笑い続けて、しかも大地に鉄のごとき根が生えていれば、なおさらいい。
「花笑鉄心」
浅田次郎の座右の銘だそうです。
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サクサク読める
浅田次郎氏のエッセイ集。
移動中で読むのに丁度いい感じ
面白おかしくて
すごくいいです。
昔ながらの生粋の江戸ッ子ならではの
生き方や考え方もそうだし。
旅に出て本を読みまくるなんて
羨ましい休日の過ごし方…
まだ浅田次郎氏の本は読んだことないから
これを期に読んでみようと思った。
うん。
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エッセイ集だけど、本当に名言の数々が散りばめられている。
作者の言葉を借りれば至言がいっぱいである。
考えさせられ、ホッコリし、心が軽くなる。
和を以て貴しと為す。→「ま、いっか」
日本人が忘れた心がここにある。
【花笑鉄心】
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この作品で初めて作者の生い立ちを知りました。
家長が絶対の厳格な家庭に生まれ、早くに自立せざるを得なかった生い立ちを聞くと、つい「苦労話か?」と思ってしまうが、クスッとしてしまうユーモアのある文章のおかげで、早熟な少年が苦労をも飄々と楽しんで生活をしているように感じた。
貧しくとも逞しく生きてきたさまは、読んでいてとても勇気をもらい心地よかった。
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読み始めはなんか変なこだわり持った人だし説教臭いオジサンだなぁーと思ってたが(嫌悪感は無い)、後半は話と文章の美しさにどっぷり浸かってしまった。
夏休み取るのに後ろめたさ感じるのはやっぱりイヤですよね!!同意!!
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MAQUIAに連載されていたものを単行本化→文庫化。
MAQUIAは女性誌。HPがピンクでごちゃごちゃ物がいっぱいでいかにもな感じ。分かりやすい。
浅田氏の文章(語り)はスッと入ってくる。私の頭の中で映像化しやすい手がかりが多いのか。語られる内容の広さ深さに知らないうちに畏怖の念を持ち,それが素直に受け入れる素地となっているかもしれない。
いくつかエッセイ集を読んでみようと思う。
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いつも通りの軽妙洒脱なエッセイ集だが、幾多の苦労や悲しみを味わった人でしか紡げない言葉の数々でもある。他人に媚びるのではなく、鉄の意志を持って、誰彼構わず愛想をふりまけ、と。「誰も信頼できないのなら、強かかつ軽やかに嘘をつけ」ということと解釈した。
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希代の泣かせ屋浅田次郎のエッセイ。
浅田次郎のエッセイと言えば「勇気凛々」が名著だけど、本作品も豊かな語彙に叙情的に流れる文章、そしてふっと笑えるセンテンスが素敵。
作家とはかくあるべしの知識の深さと表現力は江戸っ子の気質を感じさせるのに、なぜか大正、明治の浪漫まで匂わせる。
収録作品の中では「デブ」についての考察がさすが作家&編集者でイチオシ。
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本屋でチラ見したとき、「浅田さんのエッセイかー。」と思って買ったことを、読み始めるまですっかり忘れちゃってた。
知ってたつもりの、浅田さんのことなど、いろいろ読めて納得。
「お洒落さん」なんだなぁ。
文庫本に折り目をつけるなんて、めったにしないけど、『星と口笛』の項にはついでに蛍光ペンで印をつけて、これから何度も読み返したくなる。
それにしても古典の引用が素敵だぁ。
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浅田次郎のMAQUIAに連載された掌編を一冊に纏めたもの。彼自身の生い立ちから今までの出来事、彼が小説家になった経緯、そして小説家としての矜持を綴っている。川端康成に憧れて、最初の作品が編集者からエピゴーネンとけなされる。これもその後の文筆家としてのエネルギーにしている。いまだ書きながら一日一冊読破を目指している。座右の銘は花笑鉄心。
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『さあ、身近の「ま、いっか」について、もういちど考え直してみようか。』
(本文より)。
花と読書を愛した青春時代の思い出。
巷に氾濫する美人たちへの忠告。
旅と買物の、とっておきの楽しみ方。
老化について、女の誤解と男の本音。
豊富な話題をもとに粋なオヤジ目線で語られるのは、
江戸っ子らしいキレの良さと滋味たっぷりの現代考察。
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映画「憑神」を見て、めっさオモローで前々からこの作家には興味はあった。
ほんでやっと、この作家の本を初めて読んでみた。
タイトルにひかれ、ゆるい感じがよいなと思った。
作家になる前にアパレル業で働いてた事を知り、育った家庭環境もすごいなと思った。
「旅と買物の、とっておきの楽しみ方。」
うちはこれが一番オモローやった。
日本人は見た目が若いから、海外旅行時パスポートの提示を求められたり・・・。
でも、それって実は勘違いで、見た目が若いから止められてるんちゃうで!!って、
キャー、うちはまだ若い!!なんて思ってたら大間違いの事実が発覚し、
すごい伝わった!!
これはエッセイ集やったけど、小説も少しずつ読んでいこうと思った。
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居酒屋で飲みながらオッチャンと意気投合して盛り上がっちゃったような感覚で、痛快。
私はこのオッチャンと気が合うようだけど、そうでない人にとってはちと説教くさいかも?
お気に入りのフレーズは以下の2つ。
「金銭も愛情も他者からは求めず、みずから生産し管理すること、すなわち自由である。幸福は自由の異名であると、私はこのとき知った。」
ごもっとも。でも、浅田さんも言っているけれど、こう考えちゃうと相手がさみしくなってしまってうまくいかないんですよね。どうしたものか。
「感情に流されず、怖れずとまどわず、これまで通りにそれぞれの職分を尽くすことこそが、今の私たちの正しい心構えではあるまいか。」
これは震災直後、私がずっと自分に言い聞かせていたこと。世間が混乱している時こそ、地に足つけて、自分のするべきことを精一杯やるべき。
ところで、万歳三唱の2つめの着目点は結局どうだったのだろう?
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・著者が祖父母の影響を受けて身だしなみに
気をつけることを習慣にしていること
・温泉宿で読書に没頭することを
至福のひとときと感じていること
・ブティック経営をかつてしていたこと
なんかがよくわかるエッセイ。
あと、「花笑鉄心」っていい言葉ですね。
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浅田次郎の新しいエッセイ。まじめなのに笑ってしまう。恋人の美醜基準から、まじめな人生哲学まで、「ま、いっか」くらいがちょうどいい、ですませてしまう。
根の哲学はくそまじめなのに、フレキシビリティーが共存してる。
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浅田次郎の生きてきた体験から来る考え方が沢山盛り込まれた短編集で楽しく示唆に富んでいた。また、これまでに読んだ多くの浅田次郎の小説の題名が所々に現れ、どう考えたかなどを語ってくれてるのが嬉しい。個人的には「ふたたび花実双美」、「花の笑み、鉄の心」に共感し感動した。また、いつか再び読みたいと思う。
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浅田次郎の「らしい」エッセイ。時間の合間にチョコチョコ読める軽妙さ。
気にいったところから、ほんの少し切り取り。『自分のために笑え。人のために笑え。そしていつも背筋を伸ばし、鉄の心を忘れるな。』
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ファーマータナカの本棚「ま、いいか。(浅田次郎)」。
花の笑みに鉄の心「花笑鉄心」が浅田二郎の座右の銘というが、何かカッコいいと思ったらどうも彼のオリジナルらしい、ま、いいか。
エッセイは同じオヤジの臭いがしながらも含蓄があり軽妙洒脱。
その中の「黄昏の恋」と題する文章に「三婚説」と言う面白い話が出ていたので紹介する。
「近ごろ、たいそう面白い説を耳にした。
詳しい出典は知らない。ただの笑い話かもしれないが、あんまり面白いので紹介しておく。仮称「人生三回結婚説」とする。略して「三婚説」とでもしておこう。
まず、二十歳になったら全員二十歳齢上の異性と結婚する。はたちの娘と四十のオヤジ、はたちの青年と四十のマダムの結婚である。そのまま二十年間、結婚生活を送り、四十歳と六十歳で離婚する。そして間髪を容れず、四十歳の男女は二十歳の男女とそれぞれ二度目の結婚する。
六十歳で二度目の離婚をしたあとは、同じ境遇の六十歳の異性と三回目の結婚をする。
概要は以上である。」
単なるエロ親父の妄想とも取られかねないが、晩婚化・未婚率の上昇・少子化などの社会課題の解決手段として、あるいは暇つぶしや酒席の肴として、自分自身に当てはめて考えてみてはどうか。
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ザ・昔の意識の男性という感じのエッセイ。女性はこうあるべき、男性はこうあるべきと語っていることが、現代の価値観とはかけ離れている印象だが、そういう生き方をしてきたのでそういう価値観を持って生きてきたということ。自衛官をしていた経歴も相まって、堅苦しい印象を受けた。オシャレに気を使い、身だしなみに気をつかう姿勢は素晴らしいと思う。
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花笑鉄心
花のほほえみ、鉄のこころ
著者の座右の銘(造語)として紹介されています。
常に微笑みを忘れずに、また大地に堅固に根を下ろすかのようにたくましく生きたい。
50代半ばの男性のエッセイを読むことは今までなかったので、「そうか、そのようなことを考えるのか」と初めて知ることがたくさんありましたが、この座右の銘には普遍的なメッセージが込められていて、非常に印象に残りました。
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「平和と親しみが一番。戦ったり争ったりしないように心がけなさい」という聖徳太子の十七条憲法の第一条をあとがきにて紹介。生きるということの本質さへ捉えれば、あとは“ま、いっか。”で済んでしまうということでしょうか。
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浅田次郎さんの作品はそう多くは読んでいないのですが、大好きな作家さんの一人です。
そんな、大好きな浅田さんのショートエッセイ集。
しがないオジサンの愚痴のような話から、海外旅行のこと、子供時代の原風景、日本人の美学まで。
ちょっと説教くさいなぁ、と思いつつも、ところどころ笑わせてくれる面白く含蓄に富んだオジサンエッセイです。
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40歳で遅咲きデビューを果たした浅田次郎氏。
作家になるまでに、また、作家になってから体験した様々な物事のみならず、何気なく使っている言葉の語源や、得する買い物など。
編集者・担当者とのやり取りなど
興味深いものが多くあり、一読の価値あり
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浅田次郎さんが多くの読者から支持されてる訳が分かったように思います。
冷静な観察眼と、簡潔な言い回し。自分や人の弱さにも、臆することなく踏み込んでいく、そんな姿が清々しいです。
「男はいいわよねぇ」の節が好きでした。
Posted by ブクログ
美容雑誌MAQUIAに掲載されたエッセイも入っているので、
女性も読みやすい。
また浅田さんから見た良い女、美人考も知ることが出来てなかなか興味深かった。
私は特に「花実双美」についてのエッセイが印象に残った。
その言葉は京都のお茶屋に掲げてあったもので、
見映えだけではなく、中身も美しくなければいけない。
という、そこで暮らす妓(おんな)たちの戒めの言葉ともいえる。
芸や知性や立ち振舞いを磨いてこそ、美しい衣装も容姿も活きるのである。
この言葉によって書き上げた小説「輪違屋糸里」。
絶対に読みたいと思った。
あと祖父母の江戸っ子の粋なファッションについて。
祖父母のファッション感覚は値段ではなく、清潔感とセンス。
汚れやシワがないか、色柄が適切であるかどうかという点にのみ着眼していた、と。
宇野千代さんが着物を選ぶ時も同じ様なことをエッセイで書いていた。参考になるなー。
Posted by ブクログ
最近浅田さんのエッセイにトーンダウン感を感じていたので、今回久々に最後まで一気読みしました。身軽に見えて案外荷物持ちな男性や福袋の選び方デブについて?など軽いものから「やるかやらぬか」が猿と人間を分けたという硬いものまで、なかなか楽しめる作品でした。
Posted by ブクログ
こちとら江戸っ子でぃ!という声が聞こえてきそうな
軽快で楽しいエッセイ集
ご本人はとても気を使っていらっしゃるとは思うけど
読んでいるこちらは、すっきりと気持ちのいいくらいの言い様
肩肘はらず、でも姿勢は良く、格好いい