浅田次郎のレビュー一覧

  • 珍妃の井戸

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    ネタバレ

    蒼穹の昴シリーズの後日譚。前作が完結した戊戌の変時点よりすぐ後の出来事、珍妃の死を題材にしたミステリー風小説。
    蒼穹の昴のような歴史のうねりや壮大な物語はないが、大河ミステリーとしてこの上なく面白い。

    珍妃の死は史実においても謎が多く残されてるそうだが、本作はその新解釈を投げかけるわけでも、本格推理を展開するわけでもない。

    結局、ミセス・チャンという魅力的な創作キャラクターによって、提督や大佐、我々読者をも史実の上で転がし、「珍妃を殺したのは列強諸国でした、ちゃんと気づいた?じゃあ光緒帝は亡命させてよね」と結ぶ物語だったのではないか......

    清のため世界のため、珍妃の死の謎を解き明か

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    2026年05月23日
  • 天子蒙塵 2

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    溥儀、馬占山らの視点で語られるパート。梁文秀が久しぶりに活躍していて嬉しい。特に、吉永大佐宛ての親書で、当時の世界情勢や満洲国から見た日本観が、梁文秀の主観的な視点で解説がなされているのが面白かった。

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    2026年05月22日
  • 夕映え天使

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    普通の日…という意味が最後に、わかった時。
    あぁ、こんなふうな人生いいなって思いました。

    全体的に浅田ワールド炸裂。
    何回も泣きました

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    2026年05月22日
  • 珍妃の井戸

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    大好きなシリーズの再読。本作は『蒼穹の昴』と『中原の虹』に挟まれた短めの作品。立場の違う人たちの言い分を聞いていく形で物語が進む。清朝末期の複雑な時代を感じることができた気がします。

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    2026年05月19日
  • 壬生義士伝(下)

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    全ての日本人に読んでほしい作品。

    武士道とは、大和魂とは、お題目なんかではない。それは、その人その人の内面にある哲学や信念、またはそれらが滲み出た行動であるということを痛感した。

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    2026年05月17日
  • 蒼穹の昴(1)

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    中国清朝末期、西太后の院政下を舞台に、登場人物や歴史的出来事は史実ベースながら、主要人物はフィクションで物語に脚色を加えた、新解釈とも言える歴史小説。
    文庫版は全4冊で、1冊目に当たる本作は成り上がりの導入編。ファンタジー色が最も強く、物語が進むと面白さの中心は政治や人間関係へと移っていく。

    ファンタジー好きにとっては何気に1冊目が1番好き。文秀の成り上がり、春児の覚悟、胸を熱くさせられる。この頃の文秀はまだ良い人、この頃から春児は素直で聡い子。

    中国史はからっきしだけど、小説エッセンスが面白すぎるのであっという間に読めてしまう。

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    2026年05月17日
  • 天子蒙塵 2

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    満州国ができるまでを日本軍や張作霖の仲間を中心に語られていて面白かった。
    最後の李家のパートは過去作のことを思い出したりして感動しました。

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    2026年05月15日
  • 壬生義士伝(上)

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    まだまだ始まったばかり。

    浅田次郎の描く幕末武士は、武士道たるものに疑問を持ち、人間生来の道徳を重んじているような人物が多い。現代に生きる私にとって、そちらのほうがわかりやすく、感情移入しやすい。

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    2026年05月13日
  • おもかげ

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    ネタバレ

    「死後の魂は、人生のうちで最も幸福だったころの肉体をふたたび獲得する、」

    だいぶ前に古本で購入して、長らく積読だった本。
    表紙の裏に前の持ち主が書いた登場人物の関係図のメモが挟んであった。

    竹脇の自分を律した生活・仕事と自分を比べて
    恵まれた環境にもかかわらず全く自堕落な自分が恥ずかしいと思った。

    子は親を選べず、また親がいない子もいるなかで、
    なお、自分の娘を大切にしようと思えた。

    けっこう感情を揺さぶる本でした。

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    2026年05月10日
  • 壬生義士伝(上)

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    宝塚をきっかけに手に取った。

    元々斎藤一が好きだったが、もっと好きになる話。斎藤一の冷酷なように見えて、自分でも気づいていない情に熱い部分がすごく心に残った。
    主人公の貫一郎は勿論だが、彼について語る人々の人生にも胸を打たれる作品だった。

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    2026年05月08日
  • プリズンホテル 4 春

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    本当に最高。

    木戸孝之介が主人公で良かった。
    悲しい生い立ちから来る愛着障害を、周りの人の暖かさもあり克服することができて本当に良かった。

    たくさんの人の人生を追体験できたと思えるほどの充実感。

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    2026年05月03日
  • 天子蒙塵 1

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    清のラストエンペラー溥儀が紫禁城を追われて満州へ行くまでを主に側妃の語りによって進められます。とても読み応えがありました。

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    2026年05月01日
  • 兵諫

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    2026年、10冊目です。

    解説文を、保阪正康氏が書いている。1930年代に大きく国の進路を踏み違えていく日本とその脅威に立ちはだかるために生きた人達が活写されている作品です。

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    2026年04月28日
  • プリズンホテル 3 冬

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    やはり人情に篤い作品。

    正直、今回はそこまで刺さらなかった。
    というより、いつもよりもどう読んでよいかわからず、文章を読み解くのに自分の飯の数が追いついていない感じ。

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    2026年04月26日
  • プリズンホテル 2 秋

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    きれいな人情話。

    ゲラゲラ笑いながら読むことができる小説が、この世にどれくらいあるか。このゲラゲラがあるからこそ、メインの人情話が湿っぽくならず、人情の本質は快さであると思わせてくれる。

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    2026年04月25日
  • 輪違屋糸里(上)

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    輪違屋糸里を読んで、芹沢鴨や平山五郎ら男たちが暗殺によって凄惨な最期を迎える一方で、その裏で糸里や吉栄といった女性たちが命を繋いでいく姿が印象に残りました。男たちの「死」と女たちの「生」が対照的に描かれていて、幕末の厳しさと、それでも続いていく命の流れが自然と感じられます。

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    2026年04月25日
  • 蒼穹の昴(1)

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    清朝末期が舞台。
    貧しい境遇から出世していく少年の物語だったり、末期の王朝内で繰り広げられる政治劇だったり、西太后が思わぬ一面を見せていたりしつつ、清朝の歴史を描いていて、そしてそれはもちろん日本も大きく関わっていて日本の歴史上の人物も登場し、物凄く壮大な大河ドラマが繰り広がっていきます。

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    2026年04月23日
  • プリズンホテル 1 夏

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    心が洗われる作品。

    任侠団体が取り仕切るホテルを利用するさまざまな人の心を動かしていく。
    素っ頓狂なことばかりだが、人情にあふれ、心がすっと軽くなるようなストーリー展開がとても面白い。

    暴力的な描写が多く、令和の世では嫌厭する人が多いかもしれない。

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    2026年04月21日
  • 兵諫

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    もはや史実と言っても過言ではないと思える作品。

    蒼穹の昴から続く本シリーズでは、大枠は史実通りに進むものの、清朝末期から現代中国にかけて、史実ではどうにも説明しきれないところを、人間の営みで説明してくれている。

    浅田次郎の筆の上手さに万歳。

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    2026年04月19日
  • 天子蒙塵 4

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    満洲国の皇帝に溥儀が即位し、堂々たる完結を迎える。

    張学良や馬占山、張景惠、蒋介石、関東軍にいたるまで、各々が最善であると判断して行動しており、その行動には首肯せざるおえない大義があったことがわかった。

    ただ、各々の大義に沿って動いた結果、このような悲しい現実をもたらしたことはとても残念であり、このことこそ、私たちが歴史学習で学ぶべきことなのではないかと思った。

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    2026年04月18日