浅田次郎のレビュー一覧

  • おもかげ

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    ネタバレ

    定年退職の送別会の日に地下鉄で倒れ病院に運ばれた初老の男性の生い立ちを遡っていくお話。

    生と死の狭間で出会う、80歳60歳35歳程の謎の魅力的な女性の正体に驚き、温かい気持ちになる。
    捨てられたのではなく愛されて生かされたことがわかったことで、これまでの人生が不幸ではなかったと証明されたような気持ちになった。
    忘れざる人々のおもかげをかかえて帰って行く姿に幸せしか見えない。

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    2024年11月22日
  • 天切り松 闇がたり 第二巻 残侠

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    手にとってから20年近く経ちますが、読む度に「しゃんとしろぃ」と小突かれて気付かせてくれます。よくある自己啓発本よりも、どの時代にも通じる生き方を学べるのではないでしょうか。
    多様性の名の下の“男だろ“が禁句の時代ですが、銭勘定星勘定の理屈抜きにした心意気は大切にしたいと思います。

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    2024年11月21日
  • 壬生義士伝(上)

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    てっきり、いつもの新選組ストーリーと思っていたが、南部藩の下級藩士のヒエラルキーや家族、新選組の立場など、さまざまな要素が絡み合った秀逸なストーリーに魅せられた。下巻に向けて、まだまだ含みがありそうな展開も見事。

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    2024年11月17日
  • 終わらざる夏 下

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     占守島の戦いについて恥ずかしながら本書を読むまで知らなかった。スケールの大きな群像劇から浮かび上がる、戦争の齎す理不尽の数々が悲しく、戦争への怒りが湧いた。

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    2024年11月05日
  • 終わらざる夏 中

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     各登場人物の視点で捉えられた戦争は理不尽で残酷で、大切なものを根こそぎ奪い去るものでしかない。唯一齎すものは、愛する者を失う悲しみや死への恐怖。
     この状況はいつか終わるという微かな希望も見え隠れしているけれど、運命の瞬間が刻一刻と迫り、読むのがつらかった。

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    2024年11月05日
  • 終わらざる夏 上

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     戦争への激しい怒りが詰まった作品。

     終戦直後の「知られざる戦い」に向けて登場人物たちがその舞台へ集結する。

     理不尽な赤紙。

     見送る者の悲しみ。

     嵐の予感。…

     悲劇が待ち受けていそうな予感をひしひしと漂わせながら、情感溢れる群像劇が繰り広げられ、人間模様の機微に唸った、

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    2024年11月05日
  • 終わらざる夏 下

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    占守島の悲劇。サイパン、フィリピン、硫黄島。多くの激戦地の戦いは知られるが、終戦後に戦わざるを得なかったこの島の物語。降伏せざるを得ない戦い後、シベリアへ送られることに。女子400名を避難させたことは、心から尊敬したい。そして涙が止まらない。読者はみな真実を知りたくなるだろう。平和な未来が来た時に、忘れ去られることなく、誰か調査をしてほしいと切に願う。

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    2024年11月04日
  • 中原の虹(1)

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    n周目。繰り返し読んでも毎回面白い。「祝健康弟兄、壮揚兵馬!」。今作も「貧乏」と云う呪わしさがシリーズの主軸であり続ける。変な説教もしない代わりに冷酷ながらも道徳も説くと云えば矛盾が生じそうだが、実際読むとそうなのだから不思議な作品だ。命を張る男はなんともカッコ良く魅力的。惚れてしまうも無理はない。

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    2024年11月04日
  • 中原の虹(4)

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    幾度読んでも感動してしまう浅田作品。中でも今巻は名シーンが多い。(ネタバレ故以下省略)キャッチフレーズの«魂を揺さぶる歴史冒険小説»は過言ではない。貧乏がなんだ。没法子とは唱えるな。運命など糞食らえ。ど根性で生きてやれ。背中を強く押すメッセージ性の強い作品。 ネタバレを避けたいと言いながら、ここだけは触れたい。作中張学良に鄭薫風という友人が居る事にホッとした。特に薫風は個人的に琴線に触れるキャラクター。馬占山と薫風の親子関係も残酷だが展開としてはストライクゾーン。親子の憎悪劇が堪らなく趣味で仕方がない。

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    2024年11月04日
  • 終わらざる夏 中

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    シュムシュ島に動員された女子400名。終戦に向けた動き。学童疎開からの脱走。同時に起こる1日1日に、早く15日を迎えないかと祈るばかり。

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    2024年10月20日
  • プリズンホテル 2 秋

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    仲蔵おじいいいいいいいい!!

    相変わらず、周りの女性達に暴力を振るい続ける孝之介にざわつくのだが、仲蔵の侠気は前回よりも数倍上がって涙が止まらない。
    勿論、黒田氏、花沢氏、美加氏それぞれ素晴らしいから涙がどんどん流れて製造が追いつかない。

    次も楽しみ!

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    2024年10月17日
  • 完本 神坐す山の物語

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    表紙とキャッチコピーに惹かれて衝動買いしました。読んでみると少し不思議で、少し怖い話でどれも大変面白かったです。こういう不思議な現象と人間が共生していた時代があったんだな…としみじみ感じました。いつか御山に行ってお参りしてみたいです。
    普段は静かな環境で読書しますが、無性に雅楽が聴きたくなりBGMとして流して読みました。とってもマッチして雰囲気が出るのでオススメです。

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    2024年10月05日
  • 新装版 お腹召しませ

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    身分や組織やイデオロギーはわからないものが多いものの、そこに生きる人間の本質は今も昔も変わらず、人間味の滲み出る素敵なお話たち
    一編の前後の浅田さんの昔話もとても良い
    その昔話や日々のふとした瞬間から小説が生まれる瞬間に出会える

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    2024年10月05日
  • 輪違屋糸里(下)

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    なるほど。
    後世に知られた近藤勇を局長とする新選組の成り立ちを、壬生郷士の妻たちと島原の芸妓たちの視点から語るということか。
    新選組についてはいろんな角度から描いた作品を読んだけれど、最初の頃は決して純粋な義士ではなかった彼らが時代と権力者たちの思惑に呑み込まれて、他の道を選びようもなく使い捨てられた集団だということは一致している。
    かっこいい逸話がありながらも、そのもの悲しさが語り継がれる本質の一つのように感じます。
    それに加えて大部分が創作でしょうが歴史の表舞台に出てこない女性たちの強さを描いた点も本書の大きな特徴です。
    壬生義士伝に負けず劣らずの素晴らしい作品でした。

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    2024年10月03日
  • おもかげ

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    最初は退屈な物語だと思ったが、読み進めていくと、子供の頃の記憶が浮かんで、とても懐かしかった。
    最後の母が赤ん坊を捨てる場面は心うたれた。

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    2024年09月30日
  • プリズンホテル 1 夏

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    登場人物がいちいち魅力的でかつ、怒涛のストーリー展開。笑いあり涙ありとはまさにこの作品のためにある言葉。1人1人が暖かい。4部作とのことだが、読者を引き寄せる第1作と考えたときに、これは星5点としか考えられない。300ページという分量もちょうどよく、テンポの良さも相まって1日で一気読みしました。

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    2024年09月29日
  • 壬生義士伝(下)

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    これは、浅田次郎先生の作品の中でも、最も好きな作品になりそう。
    新撰組というより、吉村貫一郎という南部武士を描いたものです。愛する家族を養うため、脱藩して金を作り故郷に残した家族に送金するためだけに、自分の人生を使い切る貫一郎。身分社会の中で、自分の努力ではどうしようもない理不尽や絶望を抱えながらも、決して信念を曲げることなく、武士として行きた貫一郎。そして、貫一郎を取り巻く唯一の親友である大野、長男の嘉一郎、大野の中間の佐助等々と出てくる登場人物がまた泣けるのです。

    そして、浅田先生の巧いなぁと思うのは、最終章で登場する貫一郎の次男である同じ名前の貫一郎のエピソード。新潟の豪農に貰われて育

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    2024年09月27日
  • 壬生義士伝(上)

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    これは、何という切ないお話しなのでしょう。
    ずっと気になっていた浅田先生の壬生義士伝。
    でも、なかなか読めなかったのは、新撰組というと、過度に英雄化したものや、不逞浪人の人斬り集団としての狂気ばかりがクローズアップされたものが多い気がして、勝手に躊躇していたからです。

    でも、これは、全く異なる話です。

    何故、新撰組にならざるを得なかったのか。

    どんなに武芸や学問に秀ででも、武士の底辺の下級武士というだけで上士から見下され、食うものもままならず、身籠った妻はお腹の子とともに死ぬことを考え、助けに来た夫に、自分を食べて家族を飢えから救ってくれと懇願する。そんな幕末の困窮武士の生活や家族の思い

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    2024年09月24日
  • おもかげ

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    終盤、ため息が出るほどの見事な展開。
     
    悲しい捨て子の記憶が、暖かな光に包まれて祝福される場面は、オセロの黒が白へ変わっていくような驚きと多幸感に包まれていて。

    戦後の人々の心情、捨て子への優しい眼差しに
    胸がいっぱいになりました。

    ほんの数世代前にこんな時代があったなんて、史実として知っていても、分かってはいなかったと気付かされます。

    読後、思わず東京大空襲の歴史を調べました。
    啓発本とかじゃなく、人を動かせる本は本当に素晴らしい。。

    時間が取れず、細切れ読みだったので
    いつか一気読みできる時を楽しみにしています!

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    2024年09月24日
  • 輪違屋糸里(上)

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    何故か今まで手を付けていなかったけど、さすがの浅田次郎さん、昨夏、角屋と輪違屋の前を通って壬生まで歩いたけど、また改めたい。
    2024-045
    巻末に思わぬ蔵書印、その後すぐ本人からLINEで驚いた

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    2024年09月19日