浅田次郎のレビュー一覧

  • 中原の虹(1)

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    n周目。繰り返し読んでも毎回面白い。「祝健康弟兄、壮揚兵馬!」。今作も「貧乏」と云う呪わしさがシリーズの主軸であり続ける。変な説教もしない代わりに冷酷ながらも道徳も説くと云えば矛盾が生じそうだが、実際読むとそうなのだから不思議な作品だ。命を張る男はなんともカッコ良く魅力的。惚れてしまうも無理はない。

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    2024年11月04日
  • 中原の虹(4)

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    幾度読んでも感動してしまう浅田作品。中でも今巻は名シーンが多い。(ネタバレ故以下省略)キャッチフレーズの«魂を揺さぶる歴史冒険小説»は過言ではない。貧乏がなんだ。没法子とは唱えるな。運命など糞食らえ。ど根性で生きてやれ。背中を強く押すメッセージ性の強い作品。 ネタバレを避けたいと言いながら、ここだけは触れたい。作中張学良に鄭薫風という友人が居る事にホッとした。特に薫風は個人的に琴線に触れるキャラクター。馬占山と薫風の親子関係も残酷だが展開としてはストライクゾーン。親子の憎悪劇が堪らなく趣味で仕方がない。

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    2024年11月04日
  • 終わらざる夏 中

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    シュムシュ島に動員された女子400名。終戦に向けた動き。学童疎開からの脱走。同時に起こる1日1日に、早く15日を迎えないかと祈るばかり。

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    2024年10月20日
  • プリズンホテル 2 秋

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    仲蔵おじいいいいいいいい!!

    相変わらず、周りの女性達に暴力を振るい続ける孝之介にざわつくのだが、仲蔵の侠気は前回よりも数倍上がって涙が止まらない。
    勿論、黒田氏、花沢氏、美加氏それぞれ素晴らしいから涙がどんどん流れて製造が追いつかない。

    次も楽しみ!

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    2024年10月17日
  • 完本 神坐す山の物語

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    表紙とキャッチコピーに惹かれて衝動買いしました。読んでみると少し不思議で、少し怖い話でどれも大変面白かったです。こういう不思議な現象と人間が共生していた時代があったんだな…としみじみ感じました。いつか御山に行ってお参りしてみたいです。
    普段は静かな環境で読書しますが、無性に雅楽が聴きたくなりBGMとして流して読みました。とってもマッチして雰囲気が出るのでオススメです。

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    2024年10月05日
  • 新装版 お腹召しませ

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    身分や組織やイデオロギーはわからないものが多いものの、そこに生きる人間の本質は今も昔も変わらず、人間味の滲み出る素敵なお話たち
    一編の前後の浅田さんの昔話もとても良い
    その昔話や日々のふとした瞬間から小説が生まれる瞬間に出会える

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    2024年10月05日
  • 輪違屋糸里(下)

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    なるほど。
    後世に知られた近藤勇を局長とする新選組の成り立ちを、壬生郷士の妻たちと島原の芸妓たちの視点から語るということか。
    新選組についてはいろんな角度から描いた作品を読んだけれど、最初の頃は決して純粋な義士ではなかった彼らが時代と権力者たちの思惑に呑み込まれて、他の道を選びようもなく使い捨てられた集団だということは一致している。
    かっこいい逸話がありながらも、そのもの悲しさが語り継がれる本質の一つのように感じます。
    それに加えて大部分が創作でしょうが歴史の表舞台に出てこない女性たちの強さを描いた点も本書の大きな特徴です。
    壬生義士伝に負けず劣らずの素晴らしい作品でした。

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    2024年10月03日
  • おもかげ

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    最初は退屈な物語だと思ったが、読み進めていくと、子供の頃の記憶が浮かんで、とても懐かしかった。
    最後の母が赤ん坊を捨てる場面は心うたれた。

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    2024年09月30日
  • プリズンホテル 1 夏

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    登場人物がいちいち魅力的でかつ、怒涛のストーリー展開。笑いあり涙ありとはまさにこの作品のためにある言葉。1人1人が暖かい。4部作とのことだが、読者を引き寄せる第1作と考えたときに、これは星5点としか考えられない。300ページという分量もちょうどよく、テンポの良さも相まって1日で一気読みしました。

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    2024年09月29日
  • 壬生義士伝(下)

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    これは、浅田次郎先生の作品の中でも、最も好きな作品になりそう。
    新撰組というより、吉村貫一郎という南部武士を描いたものです。愛する家族を養うため、脱藩して金を作り故郷に残した家族に送金するためだけに、自分の人生を使い切る貫一郎。身分社会の中で、自分の努力ではどうしようもない理不尽や絶望を抱えながらも、決して信念を曲げることなく、武士として行きた貫一郎。そして、貫一郎を取り巻く唯一の親友である大野、長男の嘉一郎、大野の中間の佐助等々と出てくる登場人物がまた泣けるのです。

    そして、浅田先生の巧いなぁと思うのは、最終章で登場する貫一郎の次男である同じ名前の貫一郎のエピソード。新潟の豪農に貰われて育

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    2024年09月27日
  • 壬生義士伝(上)

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    これは、何という切ないお話しなのでしょう。
    ずっと気になっていた浅田先生の壬生義士伝。
    でも、なかなか読めなかったのは、新撰組というと、過度に英雄化したものや、不逞浪人の人斬り集団としての狂気ばかりがクローズアップされたものが多い気がして、勝手に躊躇していたからです。

    でも、これは、全く異なる話です。

    何故、新撰組にならざるを得なかったのか。

    どんなに武芸や学問に秀ででも、武士の底辺の下級武士というだけで上士から見下され、食うものもままならず、身籠った妻はお腹の子とともに死ぬことを考え、助けに来た夫に、自分を食べて家族を飢えから救ってくれと懇願する。そんな幕末の困窮武士の生活や家族の思い

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    2024年09月24日
  • おもかげ

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    終盤、ため息が出るほどの見事な展開。
     
    悲しい捨て子の記憶が、暖かな光に包まれて祝福される場面は、オセロの黒が白へ変わっていくような驚きと多幸感に包まれていて。

    戦後の人々の心情、捨て子への優しい眼差しに
    胸がいっぱいになりました。

    ほんの数世代前にこんな時代があったなんて、史実として知っていても、分かってはいなかったと気付かされます。

    読後、思わず東京大空襲の歴史を調べました。
    啓発本とかじゃなく、人を動かせる本は本当に素晴らしい。。

    時間が取れず、細切れ読みだったので
    いつか一気読みできる時を楽しみにしています!

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    2024年09月24日
  • 輪違屋糸里(上)

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    何故か今まで手を付けていなかったけど、さすがの浅田次郎さん、昨夏、角屋と輪違屋の前を通って壬生まで歩いたけど、また改めたい。
    2024-045
    巻末に思わぬ蔵書印、その後すぐ本人からLINEで驚いた

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    2024年09月19日
  • 壬生義士伝(下)

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    下巻読み終わりました、遂に読破、ずーっと読みたい作品でした、壬生義士伝はアタシは映画から入りました、もともと京都に良く行くので映画の影響で壬生寺や八木亭も覗きましたが小説は初めてです、時代背景からも壮大な物語となる本作を美味い描写で描いた評判通りの不朽の名作でした。

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    2024年09月16日
  • 輪違屋糸里(下)

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    上巻を読み終わって下巻の表紙を見た時、髪も服も乱れた芸妓のイラスト、これだけでもう胸が締め付けられた。

    新選組と関わりを持った女性達の悲しく儚く強く生きたお話。新選組が脇役になってしまうくらいの女性の書き方で、とにかく感動、涙無しには読めなかった。

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    2024年09月07日
  • 輪違屋糸里(上)

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    なんとも胸が苦しくなる話で、人物の心情がひしひしと伝わってくる。

    新選組に巻き込まれた女達の話し、島原に生きる女性の辛さがいたたまれない。改めて新選組ってめちゃくちゃな集団だなと。

    新選組を外から見た視点で書かれていて、素直に面白い、一気読みでした。

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    2024年09月03日
  • 完本 神坐す山の物語

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    子どもの頃多摩地区に住んでいたので、御嶽山には遠足で行った記憶がある。
    その山が神様の住まう山とは知らなかった。

    どの話も非常に興味深く面白く読んだ。
    小説ではあるが民俗学的な要素が満ちている。
    読み終わるのが惜しいと感じながら、一つひとつ大切に読んだ。

    あらためて御嶽山へ行ってみたくなった。

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    2024年08月24日
  • 地下鉄に乗って 新装版

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    地下鉄とその出入口で時空の歪みを通してなされるタイムトラベルが、本作の主軸をなしている。突拍子もない設定ではあるが、そこで展開される謎めいた出来事が、ある事実に向けて収斂していく。発端は立志出世の父と、3人兄弟の長男が激しく言い争った後、長男は家を飛び出し事故にあって亡くなる。本作の主人公である次男は、この兄の命日に、地下鉄の出入口で不思議な経験をする。そこから過去へ過去へと因果を紐解くように遡っていく。この過去へのタイムスリップを通して、主人公は兄の死の真相を知り、非情と思っていた父の過去を知ることになり、この異様な様々な体験を共有する相手とともに深く謎めいた過去へと誘われていく。どんな結末

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    2024年08月20日
  • 蒼穹の昴(2)

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    ネタバレ

    西太后が現代語口調で十全老人と話し出した時はどうなる事かと思ったが、補って余りある怒涛の展開と見せ方、引きの上手さで星5つ。

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    2024年08月18日
  • おもかげ

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    よく練られた作品である。
    定年退職の送別会の日に、意識を失い病院に運び込まれた主人公。生死の境を彷徨い、見舞いに訪れる家族や知人の語りかけから主人公の人となり、人生が炙り出されてくる。語りかけへの反応がないなか、瀕死の主人公は身体から離れて独白とともに、非現実的な体験を重ねていく。次から次へと現れる夢想のなかの謎の女性たち。主人公は彼女らと会った記憶がないなか、打ち解けていく。主人公は両親を知らず、名前もわからないなか、施設で育ったあと、一流企業に入り、家庭を築くが、最初の息子を幼くして亡くす。同じ病室に入院していた男性と、やはり同じような非現実的な体験を通して、その人を知るが、その人はほどな

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    2024年08月01日