【感想・ネタバレ】大名倒産 下のレビュー

あらすじ

〈家臣も商人も(神様も?)必死の金策。奇跡の大逆転、なるか!?〉

美しい故郷とお家を守りたい――。
天下一の塩引鮭が名産の御領国・越後丹生山へ初入りした
若殿・小四郎。そのなりふり構わぬ姿に、
国家老が、商人と民が、そして金が動き始める。

人の世を眺めている七福神まで巻き込んで、
奇跡の「経営再建」は成るか?

笑いと涙がてんこ盛りの超豪華エンターテインメント。
巻末対談 浅田次郎×磯田道史「改革をなし得る人とは」
2023年、映画化決定!

※この電子書籍は2019年12月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

やはり浅田次郎さんの作品は、内容はコミカルであっても、珠玉の言葉がちりばめられている。深い人間洞察と、そして神仏との関係。宗教観が語られている。誠にその通り。

1
2025年09月07日

Posted by ブクログ

原作と映画は大分違うところがありましたが、倒産を免れる為に奮闘する主人公とそれを応援する登場人物達に拍手喝采。貧乏神も成り行きから福の神のようになり応援して、その他の癖のある七福神も登場して楽しい物語でした。戦が無い武家社会が長く続く中で気候の変動により不作による飢饉のために、商人に借金を繰り返すことになってしまう。殖産興業を行い武家社会でなくなってもその地域が潤い栄える事が出来ます。そんな事まで思わせてくれる作品でした。

0
2025年02月12日

購入済み

面白かった

硬く無い時代小説。幕末の名誉はあるけどお金がない、そんな大名の奮闘。楽しくて読み終わるのが寂しい。そんな物語です。現代の会社経営にも通ずる、さすが浅田次郎!

#笑える #ドキドキハラハラ #共感する

0
2024年12月12日

Posted by ブクログ

時代小説ならではの奥行き深い文章に浸れる一方、吹き出してしまうような笑いもあり、極上の楽しさありです。神様の登場が笑えました。親と子の情愛にほろっとくる場面もありました。

最後に載せられていた浅田さんと磯田さんの対談で理解がさらに深まります。世代間の考え方の違いが、現代と照らし合わせて考えられ面白いです。

0
2024年01月19日

Posted by ブクログ

なんだか集中しきれない上巻を頑張って読んだ流れで挑む下巻は、打って変わってあらゆるものがひとつになってフィナーレに進んでいく小気味良さが素晴らしい。

0
2023年02月09日

Posted by ブクログ

貧乏神、七福神、死神まで巻き込んだ13代松平和泉守小四郎の大名経営再建劇!
上巻に引き続き、笑いあり、ホロリあり、また笑いありで、面白く時代小説を楽しめました

0
2025年11月13日

Posted by ブクログ

丹生山の若殿、小四郎の借金返済計画は、上巻では無謀に思えたが、江戸での塩鮭の大当たりと地元の山で金が見つかり、最終的には25万両にのぼる借財の過半は利息だからと切り捨て、残りを返金することができた。

大名倒産を画策する腹黒い父はいただけないが、死神から七福神まで多くの神々が登場し、ドタバタ劇ながら、ホロッとするシーンもあり、人生とは何かを考えさせられる。
さすが、浅田次郎! 面白かった。

0
2025年11月01日

Posted by ブクログ

浅田次郎の長編時代小説の、下巻です。

多額の借金を抱え、その返済利子だけで歳入を超えてしまっている、丹生山松平家。

立ち行かなくなった藩を“倒産”させて、苦行から解放されようと企む、前藩主。
その前藩主が、藩の倒産に至る責任を背負わせるために、藩主に仕立て上げた、庶子で四男の小四郎。

上巻では、新藩主となった小四郎が、藩の財政事情を知り、なんとか立て直そうと努力する姿が、コミカルに描かれていました。

四十両というわずかな資金で、江戸から越後への参勤交代の旅を終えた小四郎。
初めて国入りした、越後での場面から、下巻は始まります。

米どころで、鮭などの産物にも恵まれている、越後の領地。
しかし小四郎は、藩の財政が苦しいこと、その立て直しをすることを、家臣たちに申し渡します。
言い渡すだけでなく、幼少期に学んだ算盤を活かし、財政再建に向けた施策を検討、実行していきます。

下巻の序盤は、そんな藩の窮状を知った家臣たちの、それぞれの思惑、動きが、描写されていきます。

真剣に取り組む藩主の姿が伝わり、徐々に増えていく、「協力しよう」という人々。
いっぽうで、藩を“倒産”させようと、自らの豊かな才能と経験を活かして暗躍する、前藩主とその家臣たち。

そこに、松平家や関係者にとりついた“神様”たちの動きと思惑も絡み合うという、ファンタジー的な要素もある内容でした。

複数のエピソードがからみあい、話のテンポも上がっていくので、ついていけるように耳をそばだてて聴きました。

物語の展開と、コミカルな表現を味わうのが、この作品の楽しみ方だと思います。
それとあわせて、以下のようなことも、考えさせてもらいました。

・どんなに優れた人でも、一人でできることは限られる。多くの人が力を合わせれば、大きなことができる。
・多くの人の協力を得るには、率先して、真剣に取り組んでいる姿を見せる必要がある。
・ものごとの成り行き、結果については、関係者がやったこと、努力したことが大きく影響する。しかし、それ以外の力が働くことも、あるのかもしれない。

一見、荒唐無稽の話のように思えますが、大名の財政事情から城内での作法に至るまでがリアルに書かれているので、「このような藩も、あったのではないか」と想像してしまいました。

軽く読めて、奥行きがある。

さすが、熟練の作家さんですね。
他にも、Audible化された作品があるようなので、探して聴いていきたいと思います。
 .

0
2025年05月19日

Posted by ブクログ

オーディブルで聴きました。
長かった。でも面白かった。登場人物がいちいちキャラ立ちしている。新次郎とお初カップルがとてもかわいい。ベイビーも一芸に秀でていて欲しい。

なぜそうしているかもわからず、伝統だからと続けていることって、令和の今もまだまだある。伝統だからやめられないって。昭和か!どころではない。江戸時代か!

登場人物が多すぎて、あれこの人誰だっけ?となることがあって、後で映画見て整理しよう。。と思っていた。小四郎が育ての父に再会するところは、隆之介くんが走る映像を想像してすでに感動していた。

それなのに。。。。
映画を見たら、似ているところが4つか5つくらいあるだけで、感動ポイントは、「全て」取り去ったB級作品になっていた。やはり俳優にお金をかけると、他はどうでもいい、というか、どうにもならないことになってしまうのかもしれない。

大番頭の鮭好きエピソードは物語の要だと思うのだけど。

0
2025年04月19日

Posted by ブクログ

新学期で忙しいのもあり、やや難航したけど面白かったです。真面目なお殿様を助けようと人々が動き、七福神や疫病神が出てきたり、色々な奇跡が重なったりで、、、。

面白かった一節は
「女の恋は流れ去り、男の恋は積み重なる。」
そうなのね。でも確かにって納得したり。
こんなところもさすが浅田次郎さん。

度映画観てみようかな?
日本のお城とか北陸とか色々回ってみたくなった。

0
2025年04月09日

Posted by ブクログ

史実ではないが、史実に沿った形でストーリーやキャラクターが組み立てられていて、物語の世界に入り込めた。
本筋ではないが…とにかく鮭が美味しそうで食べたくなった!

0
2024年04月02日

Posted by ブクログ

神様の登場が笑えた
個人的には神様出しすぎでは?と思ったけど
面白かったから良し
これは映画化するのもわかる
どこまで映像で表現できるかな~?
とも思いますが
老若男女が楽しめる作品だと思うし
浅田次郎さんは笑いのツボおさえるのがうまいですね
最後まで飽きずにテンポ良く読めました

0
2024年02月07日

Posted by ブクログ

今年のNHK大河ドラマ、どうする家康、結構、ハマって見てました。今までは、戦国時代、苦手だったけど。だから余計に戦の無い時代がこんなに腑抜けになってしまったのかと。
だからこそ、今の日本、ここから学ぶことがあると。日本の借金とか。歴史は、現代に活かす為に学ぶモノでなければ。

0
2023年12月18日

Posted by ブクログ

上下巻まとめて投稿
根っからの悪人とか嫌なやつが出てこなくて、心地よく読めた。Audibleで聴いたので、よくできた落語を聞いたような感じで、ちょこちょこ笑えるところもあってよかった。個人的には越中守がお気に入りだった。

0
2023年08月13日

Posted by ブクログ

一番印象が強かったのは、旗本の番頭頭、小池越中守の塩引鮭への恋焦がれ。和泉守の兄の岳父となった経緯から、越後丹生山に同行。
面白可笑しい文章だけど、下卑た処がない。不思議な品がある。こういう文を浅田先生以上に書ける人がいるだろうか。

その他の登場人物では異母兄のきさぶ様、異父兄の平家琵琶の名手の正心坊、大黒屋、鴻池、仙藤たちの商人たち、配下の武士たち、その他諸々。
25万両の借財はそうは簡単に片付かないだろうと思ったが、まあチョッと荒業かな。

七福神、貧乏神、死神も結構、内実を露わにしてたけど、映画でもこの神様たちも登場するのかしら。

やっぱり、ときどきは浅田先生の文に触れないとね。

0
2023年05月24日

Posted by ブクログ

藩祖から代々積み重ねた借金を、思いもよらぬ経緯から家督相続した当代藩主が返済するために尽力する。前半、度重なる不幸が襲うも本巻からは幸運が舞い込んでくる。が、それでも返済には遠く及ばない。
登場人物には悪人も多くいるが、その人たちだって見方を変えれば善人である。浅田次郎の人を見る視点や切り取り方は本当に秀逸だと感じる。
浅田次郎らしい時代小説。

0
2023年05月21日

Posted by ブクログ

ちょっと変わった時代物と思いきや七福神や貧乏神やら死神やら はちゃめちゃ感があってとても面白く読めました。

0
2023年04月26日

Posted by ブクログ

読み終わって気づく。 
あぁファンタジーなのねコレ。

序盤主人公っぽく登場し大名を継がされた小四郎さんは主役ではなく 25万両という桁外れの借金を中心に描かれる群像劇 (神様成分多し)
特にギャグメイカーの鮭狂いの旗本さんが大好き。
筋肉はすべてを解決するよね。
「それにしても何故此奴はこんなに鮭臭いのだ。」
の下りはひっくり返って笑った。

藩の年収1万両 借金の年利は3万両 って破綻してるよね。って思ったけどあとがきの対談で額についてはワザとめちゃな金額に設定したって趣旨の発言があってなるほどと納得。

廃藩置県ですべてチャラ にするのか?と思ってたら見事解決してめでたしめでたし。

ラストに父親を殺すのはワシは不快だった。邪魔者は消して解決ってのはいただけない。
まあ個人の好みだろうけどね。


0
2023年04月22日

Posted by ブクログ

神仏のお力添えがありながらも、ふるさとを残したいと思う若殿。その真摯なる想いに応える数多の人。良い本でした。

0
2023年02月25日

Posted by ブクログ

読み進むにつれ、この物語が終わってしまうのが惜しくなる作品だった。
自藩再建を奮闘する主人公の殿様に、自藩の国家老から、大商人、果ては神様(七福神)までが、力を貸す。だけど、そんな簡単に返済できるような額の借金ではなくて…
読んでいて、モヤモヤが残ったり、嫌な気持ちになる事なく、読み終わった後、こういう作品がまた読みたい、と思えるような作品だった。

0
2023年02月18日

Posted by ブクログ

ネタバレ

癖のある登場人物が多かったせいなのか、主人公であるはず(多分)のお殿様が何か存在感薄かった。
お殿様は頭下げてただけで、周りと神様が何とかしちゃった印象だけど、やはり人柄の勝利なんだろうか…。
幕末の話だけど、幕末感あんまりなかったな、そういえば。

0
2023年01月25日

Posted by ブクログ

御家廃止(倒産)か再建か、ご隠居vs現名代と莫大な借金を抱え、七福神やら地元産の鮭の塩漬けやら、下巻はコミュカルな展開が面白おかしかった。
最終的には、終わりよければ全て良し❗️って感じ。

0
2022年12月31日

Posted by ブクログ

映画版が酷くて、浅田次郎先生の原作がこんなに詰まらない訳が無い、と思い読んだ上下巻でしたが、上巻のドタバタ大騒ぎ、下巻の福の神大集合からの大逆転の流れは、映画よりは面白かったけど、大満足とは言えない印象を受けました。 間垣作兵衛とおなつの久しぶりの再会シーンは、短い中にもグッとくるものがありました。

0
2025年10月12日

Posted by ブクログ

ネタバレ

結局借金がどうなったのかよくわからなかった。完済できるものではないけど御家取り潰しは免れてる状態ということか。
七福神たちがどんどん味方になっていく様は面白い。下は先代も本当は悪い人じゃないとわかる描写が多くて良かった。

0
2024年11月20日

Posted by ブクログ

面白かった
上下巻からなるコミカル+ファンタジーの時代小説。久々の浅田次郎でしたが、楽しく読むことが出来ました。
しかし、実のところは、現代の若者世代への警告(陳謝)だったり、江戸時代の武士たち哀愁だったり、改革のリーダ像だったりを感じさせる物語でした。

下巻です。
薬師如来に助けられた貧乏神が七福神たちをも巻き込みます。
七福神たちのうんちくと裏側がまた面白い!

なりふり構わぬ小四郎の姿に、国家老、商人、神様たちが動かされていきます。
まずは、塩引鮭の江戸への取引!
新潟と言えば村上の鮭が有名ですもんね。あれは美味しかった!
その鮭を運ぶために、商人たちが動きます。
七福神も盛り上げます!
さらには死神も登場!

そして豪農、商人たちのとった行動は?
かなり想定と違った展開でしたが、エンターテイメントとして楽しめました。

映画も見てみたい。

0
2024年08月12日

Posted by ブクログ

前半のどうしようもない状態から、最後はうまく行き過ぎな感があるが、、、現代に置き換えて考えると、夢はあったほうが嬉しい。

0
2024年03月28日

Posted by ブクログ

やっと読み終わった!

やっぱり小四郎を応援したくなる。傲慢にならず低姿勢で、倒産させないように頑張る姿が良き。

七福神のことについても詳しくなれた。弁財天は、勝手に男の髭ある小太りな神様かと思ってた。美しい女性の神様でした。そして神様同士でも恋愛のごたごたあるの楽しい。笑

鮭大好き小池越中守も相変わらずいい性格してる。
鮭が食べたくて、家帰らないの可愛すぎる。笑
どんだけ好きなんだ。しかも良い人で、かなり協力してくれてた。

出てくるキャラクターがとても良いので、楽しかった。ただ長くて、最後の方はちょっと飽きてしまった。

0
2023年09月15日

Posted by ブクログ

兄嫁の父である小池越中守がすごくいい味を出している。最初はもっとかっこよく描かれていたのに…シャケ大好きな脳筋扱いになって笑ってしまった。
最後はもっとスカッとして欲しかったかなぁ。

0
2023年06月10日

Posted by ブクログ

ネタバレ

最初、冴えない感じの主人公だったが、その人柄に皆が惹かれ、力を貸してくれるようになる流れに沿って、読んでる方も応援したくなる。
最後、もしかして死神が…と思ったら、やっぱりの展開。この人がいなくなれば、いいよな〜とは思っていたけど、死なさないでギャフンと言わせてほしかったな。

0
2023年05月11日

Posted by ブクログ

昨年のうちに上巻を読み始めて、
やっとすべて読むことができました!
慣れない言葉も多く、特に最初のうちは時間がかかってしまった。。

25万両という大きな借金を背負った松平家をひきついだ小四郎。先代が大名倒産を目論む中、小四郎は真面目と律儀な姿勢で、なんとか解決に挑むお話。
どんな策で立て直しをはかり、成功させるのだろう…と思ったら、そこはコメディ要素のあるこの小説ならではで、七福神と貧乏神、そして死神のおでまし!
この異世界キャラクターたちがなんともユーモラスで、
想像力を掻き立ててくれます(笑)

小四郎に苦労をなすりつけ、大名倒産を目論む先代は一見すると憎々しいのですが、巻末の対談を読み納得。
先代は平和で楽観的な時代を主に過ごし、その時代を生きた人々は今がよければ良いという思考になりがち。
一方、小四郎は物心ついた頃に黒船来航で、危機感を持ちながら育つ時代を過ごしていた、と。
人による性質だけではなく、先代と小四郎には時代背景も強く結びついていたんですね。

ユーモアだけでなく、勉強になる物語でした(^^)

0
2023年01月25日

Posted by ブクログ

真面目な人柄で兄の嫁取り、参勤交代を乗り切った小四郎。また七福神の全面的な助けもあり、国家老からの蓄財の寄附、地元の産物である鮭の江戸での販売、金山の発見などもはやコメディーのように一転金が集まってくる丹生山松平家。
借金完済に向けたクライマックス。

0
2022年12月10日

シリーズ作品レビュー

「小説」ランキング