あらすじ
血まみれのマリアと異名を持つ阿部看護婦長が癒しの宿に選んだのはなんと、プリズンホテルだった。大都会の野戦病院ともいえる救命医療の病院勤めの忙しさから逃れてきたのはいいが……。この真冬の温泉ホテルに集うのは例によっていわくつきの人物ばかり。今回は登山の天才、患者を安楽死させてしまった医師、リストラ直前の編集者。はてさて、雪深いホテルで今宵もおこる出来事とは。
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Posted by ブクログ
やはり人情に篤い作品。
正直、今回はそこまで刺さらなかった。
というより、いつもよりもどう読んでよいかわからず、文章を読み解くのに自分の飯の数が追いついていない感じ。
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巻が進むごとに面白くなる
とうとう捻くれた愛情しか表せなかった木戸孝之介が、お清にプロポーズした!!!
なんと幸せなことか
真っ当な愛情表現を得られず、大人になった孝之介は、殴ったり蹴ったりしても逃げないお清を信頼するしかなかった
それ以外の表現を知らなかった
でも、初めてお清を喪う怖さを知ったのだろう
美加や心臓病もちのお清の母親に対してすら愛情を持っていたことに初めて気づいたのか
そういう人っていっぱいいるのかもしれないね
不器用な人
それと並行して、癌だと思い込んでいる木戸仲蔵親分が面白い
立派で人格者の仲蔵親分も自分の死に真っ向から向かうとこんなもんなのかもしれない
血まみれのマリア、平岡医師
この巻は命を思う章ばかりだった
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はぁ、面白い。
相変わらず軽快。
3巻目ですが、どんどん軽快さが増していくような。
今回のテーマは命かな。
それぞれが捉える命の物語があって、生きるということの意味を考えるきっかけにもなるような気がします。
しかし、木戸孝之介はほんとに…
甘えるな!と言いたくなるけれども、毎回このプリズンホテルで少しずつ10歳から成長してきているのも見どころかもしれません。
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「お客様のお訊ねになったことだけにお答えするのがわたくしの仕事ではございません。」「笑うなよ
。笑い事じゃないだろう。なんでお前はいつもニヤニヤしてるんだ。まるで人をおちょくるみたいに」「笑顔は制服と同じでございます。タキシードを着たとたん、こういう顔になるのです」
「どうしていいか、わからないんだ」「あれこれ考えるな。男の選ぶ道は迷うほど多くはない」
血まみれのマリアきた!!まさかこんなコラボがあるとは・・・きんぴかで人となりもなんとなくわかるし、最初の、患者が死んでストレッチャーの上で号泣するところでほんまに泣きそうになった・・・
Posted by ブクログ
今回の物語は、また角度を変えて、生と死を描いたもの。一般社会での価値体系よる一元的な評価だけでは人間は測れないということを、アウトローの任侠と触れることで解体し敷衍してきたのがこのシリーズ。しかし、そんな異なる価値体系、見えや粋、面子と言ったものを大切にして生きている男たちも、死を前にして、命と向き合うと形無になってしまう。
『死にたいことと、死んでもいいってことは、全く別物』という言葉の重さを知る。
イジメを苦にする少年や次作を求める編集者の姿から、生きることは、苦しく、さまざまなことを縁にして人は生きていることが浮かび上がる。その一方で、その命をめぐる、マリアと平岡の対立、そして山男の姿勢に命の尊厳、峻厳さを改めて気づかされる。
命は儚く頼りない。が、とてつもない力強さと光をも同時に宿している。
そんなメッセージを貰う生命賛歌の物語だった。
そして、そんな中で、徐々に主人公の作家の内面が前に出てくる。子どもで止まってしまい、愛情表現の方法を知らぬその姿に、漸く共感できるとっかかりが見つかった。次巻、最終巻で、この作家の魂も救われるのだろうか。
シリーズものながら、全く異なる展開でワンパターン化しない浅田次郎の筆力を感じさせられた。
Posted by ブクログ
前回2011年3月23日となっている。
この第3巻、冬物語は一番心に沁みたなぁ。
マリア、サチコ、山男、少年太郎、平岡先生、みどりさんと、なかなかゲスト陣に魅力があってお迎えする側がサポーターに徹している。
困ったちゃんの作家先生だけが相変わらずの甘ったれだ。
4巻目に行く前に少々休憩を挟むつもり。
Posted by ブクログ
すごく面白いのに読み終えると、はぁ〜っとため息が出て切ないような安堵のような気持ちになった。
天才登山家、血まみれのマリア、平岡医師。生と死が隣り合わせた状況に何度も置かれた人たちは、やっぱりこんな考え方になるんだろうな。
私なんて甘っちょろい。太郎と変わらない。
もしかしたら偏屈な小説家の方に近いのかもしれない…
パート4春では お清と結婚した孝之介がどうなってるんだろうか?
楽しみッ!
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プリズンホテルシリーズは冬が一番すき。
血まみれのマリアがかっこいい。
天海祐希あたりにやらせたい。
もうお清さんが健気で泣けてくるの(最後のシーン)
生きることの奇跡とか、すごく考えさせられる。
やっぱり浅田次郎、すげー、そして好き。
Posted by ブクログ
『お清。僕は君を愛している。軽蔑しないでくれよ。お願いします。結婚して下さい』本当に始末に負えない木戸孝之介。下品で暴力を振るい、薄情だが優しい。このアンビバレンツな性格に興味が引かれる。冬のテーマは「命への慈しみ」。客として訪れる登場人物もバラエティーに富む。救命救急で20年働く阿部看護婦長、緩和ケア医の平岡、天才登山家武藤、自殺志願者の太郎、リストラ寸前の編集者の萩原みどり。それぞれが一生懸命に、でもギリギリで生きている。プリズンホテルが彼らを癒し、それぞれの活力となる。もうすぐ春で終了。
Posted by ブクログ
木戸孝之介は、極道小説の売れっ子作家である。山の上ホテルで缶詰めになっている木戸の元に丹青出版の萩原みどりは「仁義の黄昏」の続編の原稿を書いてもらおうと忍んできた。編集者をまくために木戸は清子を呼び出し、奥湯元あじさいホテルに逃げ出した。血まみれのマリアと呼ばれる婦長の阿部まりあは今日も救急救命センターで救命に励んでいた。そしてようやくの休暇に旅行センターで予約したのは奥湯元あじさいホテルであった。極寒の山裾にひっそりと佇む奥湯元あじさいホテル。人呼んで極道ホテルは、今回もまた大騒動が起こるが。それは人々の心にしみる出来事だった。
Posted by ブクログ
今回も、登山家、自○しにきた学生、安楽死させた医師などなど様々な宿泊客がホテルとの関わりを経て織り成すストーリーが
魅力的です。
そしてお清と孝ちゃん。おめでとう!でいいのかな?
支配人の倅、繁の成長も垣間見えて面白かったです。
Posted by ブクログ
2024.3.15
どうしようもない孝ちゃんがどんどん好きになってしまう。
隙間時間にブワッと読んだけど、行間に魅力がたくさんある本なのが分かる。
何度も読む事になると思います。
Posted by ブクログ
プリズンホテルはやっぱり面白い。
季節は冬だが、一番人間の血の温かさみたいなものが伝わってきたような気がする。
終盤清子をめぐっての葛藤は本当にハラハラした、、、
Posted by ブクログ
大神楽岳のふもとにあるプリズンホテルは深い雪に埋もれている。この一冊でも、特に訳ありの客がホテルにやってきた。
救急看護師として活躍する「血まみれのマリア」は久しぶりの休暇としてホテルを訪れ、かつての恋仲であった平岡医師に再会する。平岡医師は、末期患者の要望を真摯に受け止め、安楽死をさせたとしてマスコミから追われる立場にあった。
この二人の関係を中心に、冬の山に自殺をしに来た若者と世界的アルピニストの問答があったり。母親に逃げられた7歳から精神的成長が止まってしまった主人公にも、ついに変化の時が現れたりと最終巻が楽しみになる内容だった。
Posted by ブクログ
相変わらず面白い
次の巻でシリーズ終わってしまうのかと思うと寂しい
3巻目くらいになると主要登場人物がみんな愛おしくなってしまう。
浅田次郎作品の登場人物ってみんな良いよなぁ
Posted by ブクログ
木戸孝之介
極道小説シリーズ〈仁義の黄昏〉が評判の小説家。
荻原みどり
大日本雄弁社を名乗った株式会社丹青出版文芸部の女性編集者。
木戸富江
孝之介が住むマンションに同居する義母兼家政婦。
田村清子
柏木のボロアパートに飼っている恋人兼サンドバッグ。「パープーお清」。百人の男とすれちがって百人を振り返させるほどの美人。
田村美加
清子の六歳の一人娘。「白虎の政」と「パープーお清」の子。
サチコ
真夜中の国道ぞいのレストランで働いている。信用金庫に就職がきまった。ピストル強盗に頭を撃たれた。
阿部マリア
婦長。大学病院ではみんなが畏怖と敬意とをこめて〈血まみれマリア〉と呼ぶ。
サチコの母
秋口にバイクの事故で救急センターに担ぎこまれた。
橋本
脳外科の医師。腕は折紙つきだが、飲む打つ買うの道楽者で悪い噂が絶えない。
林
医師。
小泉
黒田旭
奥湯元あじさいホテルの番頭ガシラ兼若頭。
花沢一馬
奥湯元あじさいホテルの支配人。
安
安吉。番頭。『斬られの安』。網走帰りの「フランケンの安」。
常
カラオケバー「しがらみ」のバーテン。「鉄砲常」。
花沢繁
一馬のひとり息子。フロントマン。
木戸仲蔵
孝之介のおじ。ホテル「奥湯本あじさいホテル」を経営している。桜会五人衆のひとり。
平岡正史
医者。相良を看取った。世間を驚愕させた安楽死事件で書類送検され、今は公判待ちの身の上。
相良直吉
八代目関東桜会総長。急逝した。桜会五人衆のひとり。
ゴンザレス
奥湯元あじさいホテルの番頭。元コカインの密売人。
アニタ
奥湯元あじさいホテルの仲居。
武藤嶽男
登山客。世界のトップ・クライマー。右手は親指と人差指しか残ってない。
チエコ
女将。孝之介の実母。仲蔵の手引きで黒田と駆け落ちした。
孝之介の父
まじめ一方のメリヤス職人だった。
太郎
いじめられていて死のうとしていた。武藤に助けてもらう。
梶平太郎
奥湯元あじさいホテルの板長。「あじさい山岳会」を結成。
服部正彦
奥湯元あじさいホテルのシェフ。
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本当に木戸と清子の関係に反吐が出る
見ていてイライラする
清子も反撃すればいいのに、こんな男のどこがいいの?って感じ
今回は今までより極道感が少なめな感じがした
んー、ホントに主人公さえまともなら好きになれる小説なんだけど、ホントにイライラさせられる
Posted by ブクログ
今回の話は、それぞれが抱えてる死、や命との向き合い方がテーマであると感じた。マリアや平岡であれば、患者に対する死、山男であれば山に対峙する時の死、木戸孝之助と清子であれば、愛する人のためへの死といったものである。終わりにも書いてあったが、誰かの命を救うことは、自分の命が保障されていることが前提であるというのは確かにと感じた。
Posted by ブクログ
前巻の「プリズンホテル秋」で、主人公は改心したかと思いきや、まだ暴力を振るっていることに序盤ならげんなりして辛くなった。お世話になっている女性を「パープー」呼ばわりするのも、男尊女卑甚だしい。嫌気がさした。読むのをやめようかと何度も思ったが、次巻の「春」まで読むと良いという口コミがあったので、葛藤しながらも頑張って読み切った。
血まみれのマリアは仕事の力量はすごいのだろうが、私生活でも何故にあんなに威張った物言いなのか。かつての職場でのパワハラ上司を思い出した。
人の悪意を感知せず、笑顔と「ありがとうございます」で自分の心を辛うじて守ってきたサチコ。辛くなった。
アルピニストがいい存在感を出していたので、星3つにした。 by みー
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生と死そして愛などをテーマとしながら、ホテルに集まった人間たち一人一人のドラマが展開されていく。ただ、登場人物も多いので、一つ一つの話は良くも悪くもアッサリしている。話の展開もシンプルで細かく章立てされているので、語弊はあるが他の本が飽きた時の箸休め的な感じで読むと丁度良い。
1作目の圧倒的なインパクトから徐々にマンネリ化しつつあるので、最終巻にはぜひ期待したいところ。
Posted by ブクログ
前二作はホテルでドタバタだったけれど、この冬はドタバタしてきた人たちがホテルに集い、内面の葛藤に向き合う、そんな話だった。
アルピニストの本もいくつか読んだからか、氷壁に向かう登山家の逞しさ、潔さが眩しい。
服部シェフのリゾットと板長の雑炊、食べたいなあ。
Posted by ブクログ
浅田先生は文章がうまいので好きな作家のひとりです。このシリーズも好きでした。しかし、今作はなぜかピンと来ませんでした。理由は自分でもわかりません。少し尻切れトンボ感があるからか、読後感が今一つでした。生意気かつ情緒できないな感想で申し訳ありません。
Posted by ブクログ
止まらないプリズンホテル月間。
早くも3作目。
今回もまぁ濃いキャラクターオンパレードです。
有名な登山家、救急医療に疲れた百戦錬磨の看護婦、安楽死治療をした医師、自殺志願のいじめられっ子。
様々なストーリーが交差しながらも、プリズンホテルの不思議な力によってみんながそれぞれの形で癒されていく。
ただ、3作目にして少し思ったのは、特に本作はプリズンホテルの醍醐味であるやくざサイドのドタバタが少し影を潜めていいること。
個人的には一般人とやくざとの巧妙なやり取りが好きなので、少しだけ残念でした。もちろん楽しめましたが。
次はラストです。今から読むのが楽しみです。
きっと皆さん楽しめると思いますよ。
Posted by ブクログ
命や生きることを考えさせられた。
父が若い頃に山登りをしていて、当時の話をよく聞かされていた。作品に出てくる山男さんほどの過酷な登山ではなかったが、雪山にも度々行ったようなので、父の姿を少し重ねていたかもしれない。
ただ、1作目の『夏』からズーッと、偏屈な小説家だけは、その背景にあるものを差し引いたとしても受け入れられず、彼が出てくるシーンは読むのがしんどい。最後の『春』での変化をささやかに期待している。
Posted by ブクログ
3巻、冬です!
本巻も一気読み出来る面白さではあったけれど、夏・秋には劣るかなあ。
まりあ様と黒田の掛け合いには爆笑したし、全員B型にも笑った。。それでいて冬の巻に相応しくしっとりと、たびたび命について考えさせられるところはじーんとしました。
ですが、最後に清子を雪に埋めて自殺をさせようとする木戸の心理が全く理解ができず、(展開的に助かるだろうことは分かっていたとはいえ)なんだかとても不快。
木戸のDV、ホントに勘弁して欲しい、そのせいで爽快感や感動が全部吹き飛びます。
一般的な読者は嫌悪感ないのかなあ・・・
うちの夫はそれに腹が立ち、夏の途中までしか読めなかったです。(秋はDVないよと言っても聞く耳持ってくれず、読んでくれない・涙)
残すは春のみ。
最後は爆笑しながらホロリとして爽快に終わって欲しいなあ。
Posted by ブクログ
今回も読みどころが沢山あって面白かった。
元暴走族の繁が成長していて大活躍してたのが、読んでいて嬉しかった。それにひきかえ、仲蔵親分は今回はあまり頼りがなく気弱だったのが意外だった。
それぞれのキャラクターの個性が活きていて、物語に引き込まれました。
いよいよラストの第4巻!楽しく読もう!!
Posted by ブクログ
もう子供を産める齢ではないと悟ったときの、広野に佇むような淋しさは、誰にもわかるまい。口にこそ出しては言わないが人の命を救ったときの歓喜が、その身も凍えるような淋しさと釣り合うものだとは、マリアはいまだに、どうしても思うことができなかった。たしかに自分は、死すべき人の命を幾千も救った。だが、自分の支払った代償はあまりに大きすぎる、と思う。(p.51)
猿も象もライオンも、ぼくの贈り物には何の興味も示さなかったのだから、花の正体はきっと美しいものでも何でもなく、人間が勝手に、花は美しいものと規定しているのだと考えた。やがて、美という概念そのものが幻想であると考えるようになった。
だからぼくはいつも、美しいものに対して人間として感動しているわけではない。そうすることが商売だから、モーツァルトを聴いて感動したふりをしたり、美術品にうけ売りのウンチクをたれたり、人前でわざとらしく花や月を愛でたりするのだ。
そんなぼくにとって、清子はまったく説明に窮する代物だ。百人の人間が観察して、百人とも口を揃えて美しいと言うに決まっているこの女は、いったい何なのだ。(p.140)
自然はかくもゆるぎないものであるのに、そしてぼく自身も、神の造り給うたその天然の一部であるのに、どうしてぼくだけが水面に浮かぶうたかたのように、正体もなく揺れ続けているのだろう。(p.213)
ぼくの秒読みにせかされて、清子の唇はタラコのようになった。
それでも美しい。こいつは神様がこの世に造り出した、傑作中の傑作だ。泣いても笑っても、寝ても覚めても、立っても座っても、こいつはどこからどう見たって美しい。
秒読みの声は途中で挫けた。ぼくはいったいどうしたら、清子をぼくのものにすることができるのだろう。いったいどうやったらぼくの心の中にしっかりと抱き止めることができるのだろう。
愛の言葉をぼくは知らない。そんなものは誰も教えてはくれなかった。(p.284)