【感想・ネタバレ】中原の虹(2)のレビュー

あらすじ

半世紀にわたり、落日の清王朝を1人で支えた西太后(シータイホウ)が人生の幕を閉じようとするころ、張作霖(チャンヅオリン)や袁世凱(ユアンシイカイ)は着々と力を蓄えていた。死期を悟った西太后が考え抜いて出した結論は、自らの手で王朝を滅ぼすということだった。次の皇帝として指名したのは、わずか3歳の溥儀(プーイー)。その悲壮な決意を前に、春児(チュンル)は、そして光緒帝は――。(講談社文庫)

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

ネタバレ

~感想~~~~~~~~~~~~~
蒼穹の昴の続編の続編の2巻。
あの時の面々がリアルに蘇り、荒々しい馬賊の物語と交差していく。

~登場人物~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
・吉永ちさ(吉永将の母、梁文秀と玲玲夫婦の友人)
・柳川文秀(梁の偽名)
・柳川りん(玲玲の偽名)
・柳川清一(リァンチンイー↑梁夫婦の息子、字はフーション)

・孫逸仙(スンイーシュン、改革派、中国同盟会の指導者)
・平仲清(ピンチョンチン、テレグラムを5日間で習得した若い宦官、13歳)
・エドモンドバックハウス(英国人の客員教授、嘘つきの天才)
・陳一豆(チェンイードゥ)

・プーイー(醇親王の子、3歳、次期皇帝)

~ネタバレ覚え書きあらすじ~~~~~~~~~~~
袁世凱は徐世昌から龍玉の情報を得ようとするが、知れば知るほど自分にその資格がない事に気づく。

先日駅舎を襲った匪賊、楊家屯を誅殺すべく正月帰省していた仲間を呼び戻す白虎張。
白虎張の息子、漢卿の初陣でもあり、日本人少尉で情報官の吉永も同行する。
先に白猫を行かせ恭順の証として武器を放棄させた後、子供と馬以外は皆殺しにせよと命令、そして残った子供達から賛賛の子、即ち秀芳の子を見つけ出す。

一方で幽閉の身の光緒帝は自力でテレグラム(有線モールス通信装置)を組み立て各地の改革派へ改革案を送り、春雲は平仲清の教育をバックハウスを通じてトムに依頼し、西太后と光緒帝の親子の通信が始まる。
バックハウスはこれによって共犯となり、今後は西太后を鬼か悪魔のよう触れ回り本を書くようにと勅諭が下される。

寿安はひとり馬賊のなりをして春雷に会いに行き、弟妹が無事だと伝え、白虎張を見定める。

タクトホ(蒙古馬賊)討伐の名目で白虎張に2階級特進の師団長の位と2万の精鋭部隊が与えられるがもちろん既存の将校は気に入らない、謀略を巡らすが初顔合わせの前の風呂屋で並みいるランパと白虎張に圧倒される。
翌朝の閲兵では悪巧みをしていた参謀が殺され「壮士たらん者は共に戦え、仁義なき者は去れ」と叫び大勢の馬賊を従えてタクトホ討伐へと走る。

そして紫禁城では老い衰えた西太后により醇親王の子、3歳のプーイーが大阿哥(次期皇帝)に任命され、西太后は春雲に「生きよ」と命じる。
役目を終えた西太后と光緒帝は同じ日に共に崩じる…

0
2020年04月17日

Posted by ブクログ

難しかったけど、おもしろかった。

第1巻はまだしも、2巻、3巻、4巻と、とても感動。あついものがこみ上げてきました。
「蒼穹の昴」の続編で、「珍妃の井戸」ではちょっといまいちでしたが、本作はすばらしい物語
清の始まりと終わりが交錯しながら語られるストーリー展開です。
--
第2巻では西太后がなくなるまでが描かれます
また、亡命した文秀と春雲の妹の玲玲の日本での生活も語られています
西太后と光緒帝の電信での会話が泣けてきます..
さらに、光緒帝と蘭琴の会話もつらいものです。
そして、ラストエンペラーとなる溥儀を指名し、彼女と光緒帝の歴史が終わります。

作者の描く西太后の生き様、考え方、そして守ろうとしていたものが明らかになり、とても心打ちます。

ここでひとつのクライマックスです!

0
2016年01月17日

Posted by ブクログ

ネタバレ

レビューは4巻にて

西太后の評価は中国を植民地化したい西洋諸国が作った部分があるのはある程度説得力をもつなぁ。もっとも全部ではないんだろうけど。
物語はいよいよ混沌の中国に突入しそう。楽しみである

0
2013年12月28日

Posted by ブクログ

西太后と光諸帝の死去まで。実在・架空問わず多岐にわたる登場人物のキャラクターが秀逸。特に、「蒼穹の昴」同様、西太后の描写が際立っている。もちろんフィクションであり作者の想像力の成せる技なのだけれど、「残酷無比な権力亡者」という見方は欧米側からのものであり、清国側から見れば植民地化を何とか防ごうと何十年も奮闘してきた功労者とも取れる。ここでの西太后は、浅田次郎は彼女に恋しているのではないかと思わせるほどに魅力的。

0
2013年06月07日

Posted by ブクログ

まだ前半だけど、この巻まででとりあえずひとつのクライマックスが描かれている。圧倒的存在感を放ち、この人を中心に世界が動いていた西太后の最期。それに光緒帝、さらに彼に生命を賭して仕えた蘭琴まで絡めて、凄まじい感動をもって、波乱の時代が終末に向かう。涙無しにはページが繰れなくなるくらい、心の底から惹きこまれてしまいました。

0
2013年01月12日

Posted by ブクログ

西太后のすざましいばかりの執念。
清という国が 滅びようとも・・・
外国の植民地ではなく 中国人の国であってほしい
と 願う姿の 壮絶さ。
悪女 と呼ばれようと 堂々としている。

春児の献身的な仕事ぶり。
いずれ 春雷に会えるかもしれない 不思議な縁。

清から 時代は 大きく変わっていく。
張作霖は まだまだ 東北王 をめざしている。

0
2013年02月13日

Posted by ブクログ

ネタバレ

2巻は、チャンヅオリンを中心とした馬賊の話、
愛新覚羅の太祖ヌルハチとその子供達の話、
西太后や袁世凱を中心に、外国人記者を絡めながら政治の話、
と主に3本のストーリーを並走させながら物語はすすんでいきます。
期待していたウエンシュウも登場しましたよ!
・・・でも、歴史的事実は知っていたから覚悟はしていたけど、とうとう西太后や光緒帝が亡くなりましたついに、ラストエンペラー溥儀の時代に突入です。
これからどうなっちゃうんだろう。チャンヅオリンについての知識がないので展開の予想もつきません。あ~目が離せない!!

ところで、13日の朝日新聞朝刊で「乾隆帝」の特集がされていました。
(来年早々上野の東京国立博物館で「北京故宮博物館院200選」展を開催するそうです。行かなきゃ)
そこに、乾隆帝の治世に清が絶頂に繁栄した理由と支配の工夫についての記載があり、それがこの小説(蒼穹の昴もね)とぴったりマッチング!
傘下の民族の文化を尊重し、結果的にそれらを共存・融合させたことが統治成功の理由だと。多文化共生がキーだと言っています。
浅田次郎さんってすごーい。
本当に細部までよく研究されているのね、と感動しました。
カスティリオーネの描いた乾隆帝をみていたら、もうどこまでがフィクションなのか分からなくなってしまった・・・

0
2016年11月15日

Posted by ブクログ

清の時代末期の中国。列強の干渉の苛まれる中で西太后が一人懸命に国を支えていた。もはや西太后は国の代表と言うよりも国そのものと化してしまっている。
列強の国々が狙っているのは西太后の死であり、その後の中華の覇権であった。
自分が死に幽閉中の皇帝が引きずり出され、列強の思うままとなるであろう未来を憂い、国民が奴隷と化す事をひたすら悲しんだ。
国を思い、国民を愛している彼女は懸命に走り続ける。しかし、終わりの時は刻一刻と近づきつつあるようだった。


思わす泣いてしまった。母が子を思う気持ち。子が母を思う気持ち。お互いの境遇を思いやる事ができる故に張り裂けん悲しみをお互いが感じずにはいられなかった。
その二人を見ていると涙を止めど無く流れ、堪える事が私には出来なかった。

中国の歴史を通して人が幸福を感じる事の意義を深く考えさせられる作品になっていると思います。
さて、シリーズも後半戦。続きを読める日を楽しみに待ちたと思います。

0
2012年08月02日

Posted by ブクログ

色々な人々の視点から中国の歴史が見れるから、変わらずおもしろい。
西太后と光緒帝の選択・決断は、そうするのかと驚いたけど、すごい。

また時代が進んでいくから、次も楽しみ。

0
2023年11月17日

Posted by ブクログ

2巻。蒼穹に出てきたキャラクターが次々と登場してきて面白くなってきました。
文秀と玲玲が日本で夫婦として暮らしていて、しかも子供まで生まれていて、その子供が復生(フーション)という玲玲の婚約者だったタンストンのあざなで呼ばれていたのが泣けた。
幽閉されている光緒帝と西太后が通信で会話するシーンに号泣。歴史に疎いのでどこまでが創作でどこまでが史実なのかはわからないけど、浅田次郎の描く西太后像はとても好きだ。愛情深くて強く美しい女性。春児の前でだけは子供みたいな素の顔を見せるところもチャーミングで可愛い。最初はただの暴君にしか思えなかったんだけどな。いつの間にか好きになってしまった。
そんな西太后がついに身罷る。そして歴史が動いていく。溥儀という聞いたことのある名前が出てきました。いわゆるラストエンペラーというやつ。この壮大な歴史ロマンに触れた感じ、歴史の話は難しいけど、やっぱり面白い!
2巻は他にも春児と蘭琴の対話など胸熱シーンがてんこ盛りでした。
西太后を失った清の国はどうなっていくのか。兄弟の再会はあるのか。蒼穹のラストで毛沢東に出会った王逸も今後登場してくるかな。王逸好きなので。楽しみです。
3巻に続く。

0
2023年10月27日

Posted by ブクログ

壮大だった…!物語が大きく動き、先が気になりすぎて、一気に読んでしまいました。あんな結末になるとは全く想像してなかったから、読んだ後驚きすぎて余韻がすごかった。

西太后は、世間からはとんでもない悪女として知られているけれど、物語の中では誰よりも国民のためを思う、聡明で慈しみのある人物として描かれていました。ただただ天才としか思えなかった。
反対に袁世凱は、いい人と思わせといてやっぱり自分のことしか考えられない最低なやつでした。好きになれなかった。今後は改心してくれ。

日本に亡命したあの2人も出てきて、嬉しくなりました。またいつか活躍して欲しいなー。春児と春雲はもう大活躍だし、大物だし。いつかみんなで再会して欲しい!

途中でカタカナと漢字だけ、ひらがなだけのページが出てきて、ほんと心くじけて読むのやめようかと思ってしまった。でもそこを乗り越えて最後まで読んで、本当に本当に良かった!

0
2023年05月20日

Posted by ブクログ

ついに西太后が人生の幕を閉じようとしているなかで、この先をどうするのか次の皇帝をどうするの、それぞれの人の想いがたくさん詰まっていてその暖かさや忠義に涙が出てくる。

0
2023年01月09日

Posted by ブクログ

ネタバレ

読み始めは難しそう、となるのだが、読み始めると一気に進む。

それぞれの思惑が交錯して、勧善懲悪ではなく皆自分なりの信念をもって選択しているのがまた…。

西太后のイメージが本当に変わるが実際はどうだったのだろう。。
物事を客観視、というのは最早不可能ではないだろうか。。

春児が生きながらえさせられて今後どうなるのだろう、
蘭珍の最期が悲しくも、本人の意思があって。。。

どこまで物語でどこまで史実かわからないけれど
ラストまで楽しみたい。

0
2019年01月08日

Posted by ブクログ

いよいよ西太后が最期を迎える。
そして光緒帝も。
大変な山場。

と同時に、日本に亡命した梁文秀と玲玲のこと、マダム・チャンやら、トム・バートンらも出てくる。
もちろん、春児も。
李家のきょうだいたちの再会もありそうな雰囲気。

中国語を学んだことがある身としては、アル化の話が面白かった。
北京語でよく聞かれる、語末にrがつく現象のことだが、春児が「チュンル」もそのひとつ。
ただ、「チュンル」でなく、「チュナル」と発音されるのが上品だ、とあったのが、ほう、そういうもんか、と興味が惹かれた。
私の中国語の先生は、大連出身だったが、魯迅の「故郷」を読んだとき、「宏児」を、日本語訳のように「ホンル」ではなく、「ホナール」と発音していたのも思い出した。

あと、この時期の中国の、いろいろな国から人が吹き寄せられている状況を、様々な言語を取り込むことで表現しているところもおもしろいのだけれど、一つだけ気になることが。
「対」の使い方だ。
「対」は、「はい」と訳せるが、日本語の「はい」と全く同じにはならない。
「その通りです」「正しいです」の意味の「はい」だったと記憶する。
だから、この巻のどこだったか思い出せないけれど、「~があるか?」と聞かれて「対」と答えることはないと思うのだけれど…。
たぶんそれなりに調べて書いているのだろうし、もしかするとネイティブのインフォーマントを持っているのかもしれない。
実際にはそういう使い方もあるのかなあ?

0
2018年09月22日

Posted by ブクログ

西太后崩御。
光緒帝も崩御。
歴史が動くその瞬間までが2巻でした。

西太后が思う通りの国であれば中国はとても美しい国だ。でも、結局そうはならなかったのではないか、と思う。しっかり人殺しの機会を作った文化の仲間入りしてる。

0
2015年03月07日

Posted by ブクログ

清王朝の末期。
ついに半世紀にもわたって、清王朝を支えた西太后最期のとき。その覚悟がすごい。
史実とは違うのかもだけど、こんな人だったのかなー、だったらいいなと思えた。

そして、蒼穹の昴で日本に亡命した粱先生が出てきたー。

0
2014年02月23日

Posted by ブクログ

浅田次郎のこのシリーズ(だけじゃないけど)を読んでいると、日本語(漢字もひらがなも)って美しいなぁと感じる。
美しい態度はより美しく、でも醜い態度もより醜く、感じるような気がする。

中華とは真ん中に咲く華。文化。
この認識を史実として西太后が持っていたのかはわからないけど、
いま、誰もがこの認識を持っていたら、世界は平和なんじゃないかと思う。

0
2013年09月03日

Posted by ブクログ

蒼穹の昴から物語に君臨し続けて来た西太后が、いよいよ覚悟を持って最期の舞台を整える。長い長い物語は何度も大きくうねりながら、歴史的瞬間を美しく描き出した。蒼穹の〜では春雲と蘭琴の義兄弟の物語がとても好きなので、彼の登場がとても嬉しかった…が…らんちーーん( ; ; )浅田さんは泣かせどころを忘れた頃に盛り込んで来るので、この難しい中華の物語を私のような不勉強の者にも読ませることができるのだと思うなぁ。ラストエンペラーが出て来た時には、ああーーー、そういう流れだったのかと。なんと切ない運命。

0
2013年09月03日

Posted by ブクログ

いよいよ清朝滅亡の時。
西太后と光緒帝をめぐる戊戌の政変の真実。
近くて遠い存在となってしまった二人が死を前にして語り合う様は感動的。
億万の民を統べる帝王の苦悩と肉親への愛情、自らを討伐されるべき悪鬼として晒し、中華の国を中華の民から守り抜く新たなる英雄を待つ。
古い帝政から抜け出せずに腐りゆく大国という清朝末期のイメージとは隔絶した数千年の歴史を背負い立つ偉大なる王の姿がそこにある。

0
2013年05月01日

Posted by ブクログ

ネタバレ

読んだきっかけ:連れが買った。蒼穹の昴の続き。

かかった時間:1/2-1/17(16日くらい)

あらすじ(裏表紙より):
~半世紀にわたり、落日の清王朝を一人で支えた西太后が人生の幕を閉じようとするところ、張作霖や袁世凱は着々と力を蓄えていた。死期を悟った西太后が考え抜いた出した結論は、自らの手で王朝を滅ぼすということだった。次の皇帝として指名したのは、わずか3歳の溥儀。その悲壮な決意を前に、春児は、そして光緒帝は……~

内容:
新王朝末期。2巻は、アイシンギョロダイシャンは、ヘカンを次のハーンに推す。張作霖は吉永の部隊での活動を許される。
袁世凱は次々と起こる革命運動に不安を抱く。西太后は皇帝と意を通じ、国を滅すことを決意する。ダイシャンは、明国侵攻を口にする兄チュエンの命を奪う。
そして、西太后は、溥儀を次期皇帝に指定して、命を落とす(続く)

といった具合。
結構面白くなってきた。

0
2013年04月21日

Posted by ブクログ

張作霖は何を考えているのかわからない、とても苦手なタイプ(^^;;これから先、どのように描かれていくのか、とても楽しみです。

0
2012年10月13日

Posted by ブクログ

この巻の最後の西太后の独白には痺れた。
現在中国在住なのでなおさらであった。
この長い長い物語のハイライトであろう。
蒼穹の昴の将軍が剣をつきつけるぐらいのハイライトさはあった。
後半ついにラストエンペラーがでてくる。
プーイーはまだ3歳。激動の人生がはじまる。

0
2015年07月14日

Posted by ブクログ

西太后が国を外国から守るため、溥儀に帝位を定め、光緒帝と共に天に召された。

清国は今後どうなるのか。

0
2024年08月02日

Posted by ブクログ

西太后の人生が終わるとともに、清王朝も終わりを迎えようとしている。

それぞれの天命の下、時代も動く。

文秀が登場するだけでホッとする。

0
2022年01月13日

Posted by ブクログ

李鴻章亡き後、皇帝も西太后の力も衰えたこの国の支配を目論む袁世凱の前に立ちはだかり存在感を増してゆく張作霖将軍。
一方、清国の命運を握る西太后と光緒帝は列強からの侵攻を食い止め国と民を守るため密かに心を通じ合い驚くべき決断をする。そして遂にラストエンペラー溥儀が時期皇帝として指名される!
広大な国土の中で繰り広げられる異民族の支配が続く中国大陸の長い歴史のなかで、植民地支配の波に翻弄される清国(中国)とその為政者の深く重い歴史。
高校で習った歴史の内容はすっかり忘れてしまったがこのシリーズであらためて勉強させてもらった。この先も楽しみ。

0
2021年06月21日

Posted by ブクログ

 視点が清が興る前の女真族のダイシャンや物語の舞台清の終わり間際の奉天や北京に飛ぶけれど、本巻は外国に蹂躙される前に清を滅ぼそうと覚悟した西太后と光緒帝ら清側の描写が細やかだった。国と民の誇りを守るためとはいえ悲しすぎる覚悟だと思った。

0
2021年03月10日

Posted by ブクログ

もちろんこれは小説なのだけれど、西太后の印象を操作して貶めて自分達に有利になるようにする、というイメージ戦略は、いかにも植民地として中国を狙っていた欧米諸国(日本も同じ穴の狢だけど)がやりそうなことだと納得してしまう。もしかしたら西太后の実像はこちらにより近かったのかも?と思ってしまうと、彼女の最期の描写は胸に迫るものがある。西太后も光緒帝も気の毒すぎて…
更に、日本がしたことを考えると、いたたまれなくなる。中国が列強の植民地になった場合の日本の立場を考えると切羽詰まるのも理解はできるが…うーん…
近代史もちゃんと子供に教えた方がいいと思う。起きたことを受け止め、検証し、同じことを繰り返さないようにみんなで考えることは、とても意義あることだと思う。

0
2021年02月23日

Posted by ブクログ

西太后がついに終わりの時を迎え、幼子を新たな皇帝に指名。張作霖、袁世凱、春児、春雷、そして日本で暮らす梁文秀は。

0
2018年03月03日

Posted by ブクログ

半世紀にわたり、落日の清王朝を1人で支えた西太后(シータイホウ)が人生の幕を閉じようとするころ、張作霖(チャンヅオリン)や袁世凱(ユアンシイカイ)は着々と力を蓄えていた。死期を悟った西太后が考え抜いて出した結論は、自らの手で王朝を滅ぼすということだった。次の皇帝として指名したのは、わずか3歳の溥儀(プーイー)。その悲壮な決意を前に、春児(チュンル)は、そして光緒帝は――。

0
2017年02月25日

Posted by ブクログ

いよいよ西太后の死。西太后がどのような想いで、中華帝国の維持を試みていたのか、光緒帝への想いなど様々なことが知れる第2巻。重厚な内容ではあるが、いかんせん展開が遅い。前作の勢いはいずこへ。第3巻ではぐいぐい読ませてくれることに期待。

0
2016年02月05日

「歴史・時代」ランキング