【感想・ネタバレ】蒼穹の昴(3)のレビュー

あらすじ

落日の清国分割を狙う列強諸外国に、勇将・李鴻章が知略をもって立ち向かう。だが、かつて栄華を誇った王朝の崩壊は誰の目にも明らかだった。権力闘争の渦巻く王宮で恐るべき暗殺計画が実行に移され、西太后の側近となった春児と、改革派の俊英・文秀は、互いの立場を違えたまま時代の激流に飲み込まれる。

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

一巻、二巻とどんどん加速してきた❗️紫禁城の中、市井、登場人物のキャラクターがたっていて素晴らしい。清が滅亡に向かい、欧州列強が中国を植民地として切り分けて行く…。それぞれの立場で守りたいものが違うけど、国を思って立ち向かう姿が熱いです。

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2025年10月27日

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いよいよ清の歴史が大きく動き始めた。日本史で習った日清戦争はあくまで日本側の視点であったのだなと思わせられた。香港の割譲の話も、歴史的な事柄ではなくその背景にある互いの思いを知れば深く心に刻まれてより一層面白く感じる。
楊喜禎から見た日本感の箇所が印象に残っている。
中国の文化を血肉として近代国家にまでなり得た日本、そう考えるととてもすごいことなのでは、とも考えてしまう。
ラストの春児の自己犠牲の献身の精神、そして周りはそれをきちんと評価しているというところ、思わず泣けてしまうほどであった。いよいよ完結まで後一冊。じっくり読み進めたい。

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2025年08月17日

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3巻もおもしろかったなー。
引き込まれすぎて止まらなくなってしまうから、
夜中まで読み続けてしまう。読み終わるまで寝不足が辛かった。
李鴻章って本当にすごい人物だったのですね、小説の中でもめちゃくちゃかっこよかった。
そして、私はこういう歴史小説はどこまでが史実なのか調べなきゃ気が済まないので、読んだ後もしばらくこの世界観に浸っている。
次が最終巻。終わってしまうのが悲しいですが、楽しみたいと思います。

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2025年04月24日

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瀕死の清王朝で中華亡国の危機!
新旧体制派、新略を目論む各国、この3巻からは日本もかなり関わったストーリー展開で、当時にロマンを馳せながら更に興味深く読んだ。
いざワクワク4巻へ‼︎

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2023年12月25日

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列強に脅かされる清国の状況が、ジャーナリストたちの目線で描かれていく。春児や文秀だけの目線でなく外部からの状況を書くことで、緊迫感が伝わってくる。

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2023年02月23日

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読み出したら止まらなくなる3巻目。
時代が動き出している気配を強く感じる。
ハイライトは栄禄の権力への執念と李鴻章のイギリスとの租借議定書の締結と陳九老爺の死に対する春児の行動

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2022年10月09日

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ネタバレ

【あらすじ】
文秀は楊喜楨の娘と結婚し、光緒帝の親政実現に力を注いでいた。一方春児は、西太后の側近となり、その賢明さと誠実さから西太后や他の宦官の厚い信頼を得ていた。日清戦争敗北の責任を負わされた李鴻章は、袁世凱が清国を破滅に追いやるという占い師の予言を聞き、彼を暗殺しようとして失敗する。また、西太后の権力のもとで私服を肥やす栄禄と李蓮英は、皇帝派の主導者である楊喜楨を暗殺し、西太后に帝位につくよう進言する。一触即発の皇帝派と皇后派の対立は、列強諸国が進出の時を狙って注視するなか、激動の時を迎えようとしていた。そんななか、春児と文秀は密かに再会を果たし、積年の思いを分かち合うが、政権争いのなか互いに置かれた立場は複雑である。

【感想】
1、2巻に続き、面白かった。一触即発の皇帝派と皇后派の覇権争いと、日本人ジャーナリストの視点から、これまでのさまざまな伏線が回収されるところが興味深い。春児と文秀の再会場面は泣けた。あと一冊かと思うと少しさみしい。

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2022年03月13日

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ネタバレ

~感想~~~~~~~~~~~~~~~
康有為にやきもきする第三巻。

~登場人物~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
・トーマスバートン(NYタイムズの記者)
・Mrs.チャン(↑トムの秘書兼スパイ、西太后の唯一の孫、寿安公主ショウアンコンス)
・岡圭之介(ケイ、万朝報の記者)


~ネタバレ覚え書きあらすじ~~~~~~~~~~~
文秀が楊の娘と結婚し、玲玲と譚嗣同(タンストン、復生フーション)の婚約。

白太太の予言を受けた李ホンチャン将軍からの指示で王逸が袁世凱を暗殺するも不可思議な不発により失敗し捉えられるが食事出し農民の娘小梅(シャオメイ)に読み書きを教えた縁で逃がして貰う。

楊が栄禄や李の策略で蠍で暗殺されるが政治的混乱を避けピイウー邸に隠匿。
誰もが康有為と光緒帝を会わせまいとする。

イエホナラの呪いを信じ、着々と西太后暗殺を企てる満州人の順桂。

ピイウーの家で偶然会った文秀と春雲、会話は楊氏暗殺の事などから探り合いから始まるが次第に元の関係になり、文秀は隠していた楊氏の遺体を春雲に見せ早く西太后を隠居させるよう協力を仰ぐ。

忠臣で外交の天才リイホンチャン将軍はイギリスからの香港の割譲の圧力を99年の貸与に変え条約を結ぶ。
その直後恭親皇が倒れ、順桂に西太后を殺すよう遺言し逝く、中枢の死で紫禁城は大きく動くことなる。

紫禁城では春雲の師匠ゴマすりの陳九が首をつって発見され、棺に自らの宝貝を入れようとした春雲は李蓮英に棒打ちと言う名の死刑にされそうになるが、長年かけて宝貝を買い戻してやっていた他の多くの宦官達から身を張って守られる…

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2020年04月13日

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盛り上がってきた!

感想をまとめる暇があったらすぐにでも最終巻を読み始めたい。
春児も文秀も、激動の中でなんとか立ち回っていき、ついに共犯関係となる。
短い登場期間だったけれど、小梅の健気さが春児や蘭琴と重なった。

誰しもが人生の主導権を全く握れていない感じ、果たして自分はどうかと省みてしまう。

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2025年11月09日

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再読でもやはり壮大な物語。

李春曇と梁文秀、史実にない2人を通して清という大国を僅かでも知る。

西太后と共にゆく春雲と、光緒帝につき、結果亡命する文秀。昴のもと運命を切り開いた2人、道は別れたけど、願う未来は同じだったと思う。

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2025年02月11日

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落日の清国分割を狙う列強諸外国に、勇将・李鴻章(リイホンチャン)が知略をもって立ち向かう。だが、かつて栄華を誇った王朝の崩壊は誰の目にも明らかだった。権力闘争の渦巻く王宮で恐るべき暗殺計画が実行に移され、西太后(シータイホウ)の側近となった春児(チュンル)と、改革派の俊英・文秀(ウェンシウ)は、互いの立場を違(たが)えたまま時代の激流に飲み込まれる。

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2024年10月11日

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ネタバレ

春児が大きく成長した。史了も大きく成長した。中央での10年間は人を変えるにふさわしい濃密な時間であったと思うが、その過程が描かれないため唐突感はある。

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2024年08月22日

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おもしろーい!
けど、難しいですね。
登場人物の名前が1人につき多数あります。
歳のせい?なかなか誰がだれなのか覚えられません!
と、この煩わしさをのぞいても面白い。
また読み返して、さらに理解を深めます。

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2023年04月03日

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面白くて一気読みしてしまった!今までは中国の歴史難しいって思ってたけど、今作から日本の歴史とも関わってきて、面白くなってきた。聞いた事ある事件の裏ではこんなことになってたのかと知れて楽しい。実際の歴史を調べながら読んだから、より楽しかった。

清国内外で様々な争いがあって、それを何とかしようとする人達と、自分の権力や思想のことしか考えてない人達とに別れてた。春児はみんなから尊敬される立派な人になってて、努力が認められた気がしてこっちまで嬉しくなってしまった。春児なら何かしてくれそうって期待してしまう。次の話も楽しみだ!

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2023年03月12日

Posted by ブクログ

第三巻に入り物語のスケールがかなり大きくなりました。
これまで主に清国内から語られてきたストーリーですが、この巻あたりから日本人やアメリカ人ジャーナリストが登場します。それによってアヘン戦争以降、列強の脅威にさらされる清の姿というものが、外の視点からも描かれていきます。

海外の脅威にさらされる一方、宮中内の政争もより苛烈さを増していく。これまでの中心人物だった春児や文秀の出番が減ってしまったのが少し寂しくはあったのですが、陰謀渦巻く国内・国外政治のドラマはまた違った読み応えを与えてくれました。

歴史のうねりの中で、登場人物たちが時には自分たちの立場や勢力拡大、あるいは保身のために、あるいは理想や夢を持ち、それを人に託し、あるいはただただ純粋に人と国を憂い祈る。様々な思いが交差し描かれていきます。

大枠としてはこの巻は歴史・政治の陰謀、策略の要素が強かったと思うけど、要所要所でこうした清濁合わせた人の思いが描かれ、言葉が紡がれ、それによってストーリーが単にドロドロとしたものだけでは終わらないのが、印象として良かったです。

歴史物だとストーリーが歴史をたどるだけに終わってしまう印象になるものもあるけれど、この蒼穹の昴の3巻はそれを感じませんでした。そこもまた作品の引力や浅田次郎さんのストーリーテラーっぷりが現れていると思います。

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2022年12月25日

Posted by ブクログ

よかったです。

3巻から清国崩壊が王朝内部から徐々に始まります。
4巻でどうまとめられるのかとても気になります。

主人公2人にはどんな運命が待っているのでしょうね。

あと西太后の捉え方がとてもおもしろい。
国を滅ぼした悪女というイメージが強かったですが、大きな責務を背負わされていたんだなあ、、

実際もそんな感じであってほしい、と思っちゃいます。

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2022年06月09日

Posted by ブクログ

3巻。ここで新たに第三の視点、日本の新聞記者岡圭介とアメリカの新聞記者トマス・バートン他、外国人ジャーナリスト勢が登場する。滅亡寸前の清国を虎視眈々と諸外国が狙う国際情勢を俯瞰して説明してくれるのでありがたい。
現代日本人の私にはちょっと理解しづらいところだけど、民族の誇りとか因縁みたいなものをそれぞれが強く持っていて、改革派、守旧派の中にもそれぞれの思惑があり、文秀の同期の王逸(ワンイー)順桂(シュンコイ)も暗躍する。袁世凱の暗殺に失敗して監禁されていた王逸が耳の聞こえない少女小梅に助け出されるシーンは泣いた。
激動の時代において、一本気の通った李鴻章、プレジデント・リーのかっこいいこと。李鴻章がイギリスと結んだ香港の99年租借条約。香港返還という自分が知ってるところに行きついて、この物語が100%の創作ではなく史実なのだとハッとさせられた。
次で最終巻。物語はどのような結末を迎えるのか…4巻に続く。

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2022年05月01日

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列強諸国の侵略に晒され弱体化してゆく清国では楊喜楨を師と仰ぎ光緒帝を支える帝党(改革派)と西太后の推し進める旧守的な后党が主導権争いを行い、陰謀や暗殺が横行する。
文秀と春児はそれぞれの派の首領に使える者として大きな渦に巻き込まれてゆく。
アヘン戦争から日清戦争へと続く清末の歴史事件に、李鴻章をはじめとする歴史上の人物の登場など、昔歴史で習ったような出来事が思い出されてとても勉強になる。

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2021年06月08日

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昔の中国に想いを馳せる。
今の米中問題を間近に見るとふしぎな感じ。
ドラマで観ても面白かったでしょうね。

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2021年03月29日

Posted by ブクログ

全四巻としてのレビュー。
長かった。歴史小説なので、サクサクと読めず、途中で中だるみしてしまった。
西太后は、歴史上の「清を滅ぼした悪女」というイメージが、自分の中であまりにも強すぎて固定観念として、この小説の中での人物像がどうしてもしっくりいかなかった。
春雲は自身の力で運命をも変え、ついにはお宝を手にするが、家族や友人や大事な物など、失ったものも多く、願いが叶っても悲しい人生だと思う。

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2021年02月19日

Posted by ブクログ

めちゃ昔の話だと思いながら読んでたけど、外国や伊藤博文とかの名前が出てくるとそう昔の話でも無いんだなぁ…と感じる。

せっかく上手いことまとまりそうだったのにロンルーとリエンインは何故まだ生きてるのか、早く苦しんで死んで欲しい。

次巻が最終巻。どう終わるのだろう…

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2020年08月02日

Posted by ブクログ

3巻目。
1巻、2巻ではよくわからない内容だった話がどんどんつながっていって楽しくなってくる感じ。

最後の春児のシーンとかは、いよいよ時代が動くって予感を感じさせる。
最終巻にさらに期待。


【積読】2020.04.09
楊さんが死んでしまった。。。
謀略が繰り返される。真実と認識が違うことを痛感。
最後のシーン、やっぱり震えるな!リーダーは自分で決める場合もあるけど、周りからリーダーだと認められること大事。

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2013年06月21日

Posted by ブクログ

第3巻です。そろそろ疲れてきた。

<本の紹介>
落日の清国分割を狙う列強諸外国に、勇将・李鴻章が知略をもって立ち向かう。だが、かつて栄華を誇った王朝の崩壊は誰の目にも明らかだった。権力闘争の渦巻く王宮で恐るべき暗殺計画が実行に移され、西太后の側近となった春児と、革命派の俊英・文秀は、互いの立場を違えたまま時代の激流に飲み込まれる。
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内部が混乱している中で外部(欧米列強)と伍していこうなんて、できるわけがない。まずは内部を固めることだと言いたいとこだろうけど、そんな悠長なことも言っていられない。ここで優先すべきは、内部の混乱を鎮めることよりも外部(欧米)に権益を渡さないことであるはず。
個人としてはお互いに争っていることもあっても、共通の対処すべき問題がある場合はそちらを優先すべき、その判断は間違っていないと思います。結局、この本の中ではできなかったかもしれないけど。
そうなると、組織としては早急に諸問題の規模や影響範囲を見極めて、より大きい問題に目を向けるのが定石になるのかもしれない。お互いに、「この問題に取り組んだ方がメリットが生まれる」ってのを認識させてその同じ問題に取り組んでいく、そんな流れを作り出せる人になることが必要なのかもしれない。
これって、家庭の中で子供がいる間は父母ともに何はともあれ子どもが最優先ってお互いが思っているから、なんだかんだでまわっていくっていうことと構造的には同じなのかな、とも思います。

ジャイアンツやレアル・マドリーを作りたいわけじゃない。オールスターチームで勝負したいわけじゃない。そんなチームじゃなくてもお互いに有機的につながることで、オールスターチームに勝てるようにするってことが必要なんだと思います。みんな完璧じゃないんだから。個人の勝利はチームの勝利とイコールにはならないけど、チームの勝利は個人の勝利と等しいんだ。
そういった意思統一がどこまでできるのか。そのためにどれだけ滅私というか、フォアザチームを実践できるか。そんなとこが大事なのかな、と思いました。

全然本の感想になってないな。。。

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2020年01月13日

Posted by ブクログ

楊が栄緑に暗殺されるが、文秀の機転で西太后
の引退を取り付ける。

宰相として期待されていた人物も病気で亡くなる。

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2024年08月02日

Posted by ブクログ

難しい漢字が多いのに、不思議とどんどん読み進めてしまう。文秀の出番が少なかったことが残念。次の巻に期待したい。

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2023年02月28日

Posted by ブクログ

群像劇なうえに、どの人物の心情もしっかり描かれ過ぎているので、それがかえって中途半端に感じてしまうのが残念。
誰をも平等に描くというのは、文学の盛り上がりという点では難しいものなのだな…と思いました。

最後のほうで春児が宦官仲間に本当に慕われているシーンは、気高く生きることの大切さを感じたし、やるなら徹底的にここまで無欲にやらなければ、他人には伝わらないのか…とも感じました。

玲玲ちゃん。
報われるといいね。
ある意味、文秀さんも良い人過ぎるんだよ。

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2022年10月08日

Posted by ブクログ

シリーズ第三冊
清朝末期、官僚として進歩派の先鋭となった文秀と、宦官として西太后の庇護のもと成功した春児。
いよいよ新しい時代が始まるその中、幼馴染の2人の人生が交わり展開していく。

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2022年09月08日

Posted by ブクログ

2021.2.1
チュンルのこれまでの積み重ねが実を結んで嬉しい。真面目と勤勉を継続する事がどれだけ大切で難しい事なのか分かる。
先も読めない展開に目が離せません。

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2021年02月02日

Posted by ブクログ

シリーズ3作目。

レビューを書くのを忘れて数ヶ月放置。。。

この作品、うろ覚えの記憶で薄いレビューを書きたくない。
かといってレビューのためだけに再読するには、やや重い。

というわけで、今回は感想なし。

★4つ、7ポイント半。
2020.5.15頃。新。

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2020年08月21日

Posted by ブクログ

前半は、雄大な舞台と、主役二人のそれぞれの努力で、読ませる。
ところが、いよいよ本題というあたりから、話がこじんまりしてくる。人の器量、性格、関係、気持ちなどで国が揺らぐのでは無く、ましてや不思議な力に頼るのでは無く、国や世界の構造、経済をもっと語ってもらいたい。

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2020年02月14日

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