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Posted by ブクログ
ぼろぼろに泣きながら読んだ。誰も死なないで、生きてと唱えながら読んでいる。
本当に孤独な者は、自分が孤独であると理解できない。溥儀のモノローグから始まる第二巻。満洲国がいよいよできてしまった後の話。
吉永中佐は陸軍大学校の教官として予備役から現役復帰する。
"軍人が国民から敬せられる悪い時代になったと、吉永はつくづく思った"
"「いかに有能であれ、一人の人間に権力が集中するのは、国家にとっていいことではありません」"
"もしやわが国では、国会という機能そのものが、さほど重要視されていないのではあるまいか。「世界の一等国」としての体面を保つための、シンボルに過ぎぬのではないかと思う"
上記の、吉永が教官となったあとの描写がもう、もうこのご時世と重なって仕方がない。
鬼門の艮の方角、東北に流れていく溥儀。長春の街でいよいよ神経衰弱となっていくが、彼を取り巻く思惑は止まらない。誰も止められず進む。暗澹たる気持ちにすらなってくるがすいすい読ませるのは流石浅田次郎の筆だな。
戦いをやめて銀花と文瑞を幸せにするために生きることにした春雷。春雷と春雲の兄弟が関わりを持っていてよかったな。
そして第二巻の終盤、文秀と玲玲は故郷に帰る。春児が豊かにした、あんなに荒れ果てた大地だったのに小麦の実る楽園のようにした故郷に帰る。もう涙が止まらなかった。二人を監視するために同行した酒井大尉が、法律を学んだ聡明な人でよかった。
"「人間の不幸の多くは、法律の不備に起因します。よって、法律家のはしくれとして、やはりお詫びをさせていただきます」"
もう涙が止まらなかった。まだあと後半の二巻分ある。塵を被って逃げる天子の話はどこへ行き着くんだろうか。
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