浅田次郎のレビュー一覧

  • 憑神

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    ネタバレ

    貧乏神・疫病神のあたりまでは、個人的な恨みとか怒りとかで動いていた彦四郎だけど、最後の死神に憑かれてから、まさかあんな壮大な話になるとは…。
    武士の誇りが失われていった世の中で、己の信じた武士道を貫き、死神を受け入れて生ききろうとする姿は格好良かった。

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    2023年12月16日
  • プリズンホテル 1 夏

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    ちょっと古さを感じるけど、日常では味わえないほろ苦さと爽快感のバランスがよかった。
    任侠とあの世の物語。

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    2023年12月12日
  • 大名倒産 上

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    多分、はじめての江戸時代の物語、わからない言葉が多く出てきて読みにくいが内容は、現代に通じる会社経営モノ?みたいで面白い。即、下巻へ

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    2023年12月09日
  • プリズンホテル 1 夏

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    とにかく読みやすい。
    大作って感じではないけど、てんこ盛りかつ軽快で面白い!さすが浅田次郎先生。
    それぞれが足りないところをそれぞれが補い、支い合って人の営みがまわっていくのって温かくて素敵だな。
    あじさいホテル、通称プリズンホテル。
    こんな頑張りがいのある職場で働きたいなぁ。

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    2023年12月05日
  • 中原の虹(3)

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    3巻。新たな登場人物がたくさん出てきて物語を追うのに必死です。
    蒼穹ではただの面白キャラかなと思ってた戴沢殿下が案外真面目に国の行く末を案じている人で意外だった。ミセスチャンこと寿安との対話が物悲しくて、印象的だった。
    日本で暮らす文秀のもとへやってきた蒋介石。教科書で見た名前だ。何した人なのかは覚えてないけど。きっと小説オリジナルのキャラクターと史実の人物をうまく混ぜて物語を作ってるんだろうなぁ。
    アヘン窟にて珍妃の井戸に出てきたプージュンが登場。順番に読んでてよかった。
    張作霖はただの暴君にしか思えなくてで好きじゃなかったけど、子供と動物に優しいところはちょっと見直しました。
    時代遅れの人

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    2023年11月30日
  • 一路 (上)

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    4.0 最近嵌まっている時代小説。江戸時代の参勤交代の話し。コメディ要素あり、ミステリ要素あり。なんとも贅沢なお話しです。

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    2023年11月20日
  • 流人道中記(下)

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    マイケルサンデルさんの「実力も運のうち 能力主義は正義か?」the tyranny of meritの小説版と言えなくもない。


    人は生まれる時代も場所も親も何も選べず生まれてくる。
    容貌も頭脳も身体能力も。
    遺伝要因と環境要因以外に、意思など自由になる要因はあるのだろうか。
    最初の起点である、生まれ出る要因のどこにも、主体としての意思がない以上、論理的には、木に竹を継ぐように、意思や自由が立ち上がるのは、やはり筋悪の議論と言わざるをえないのではないか。

    また、社会に目を向けると、法、というものも社会、組織など集団に、一定の秩序をもたらすため、必要になることも分かる。
    しかし、法など、それ

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    2023年11月19日
  • 中原の虹(2)

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    色々な人々の視点から中国の歴史が見れるから、変わらずおもしろい。
    西太后と光緒帝の選択・決断は、そうするのかと驚いたけど、すごい。

    また時代が進んでいくから、次も楽しみ。

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    2023年11月17日
  • 天子蒙塵 4

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    2023.11.16~11.26

    ラストエンペラーの本当の悲劇が始まる。
    史実として、学校で学んだことが、いかに大雑把であやふやであったのか。「嘘」ではなかったが、「黙」ではあった。

    で、正太はどうなる?修は?
    誰が龍玉を手にするのか?
    創作の中で、歳を重ねていく人、新しく登場する人。彼らの人生がどう転がされるのか楽しみ。

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    2023年11月26日
  • 天子蒙塵 3

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    2023.10.31〜2023.11.16

    翼を拡げる。でも、その拡げた翼で正しい方角へ飛べているのか。飛んでいけるのか。
    もしかしたら、黒い翼が生えていたのか。

    歴史上の人物以外も登場して、彼らの今後がどうなるのか、楽しみ。

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    2023年11月18日
  • 天子蒙塵 2

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    〜2023.10.30
    なぜ、人は争うのか。人を欺く、そんなことまでして、人はなにが欲しいのか。
    その心理が理解できないから、それを知りたいから、私は20世紀前半の歴史物が好きなんだと、改めて思った。

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    2023年10月31日
  • 中原の虹(2)

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    2巻。蒼穹に出てきたキャラクターが次々と登場してきて面白くなってきました。
    文秀と玲玲が日本で夫婦として暮らしていて、しかも子供まで生まれていて、その子供が復生(フーション)という玲玲の婚約者だったタンストンのあざなで呼ばれていたのが泣けた。
    幽閉されている光緒帝と西太后が通信で会話するシーンに号泣。歴史に疎いのでどこまでが創作でどこまでが史実なのかはわからないけど、浅田次郎の描く西太后像はとても好きだ。愛情深くて強く美しい女性。春児の前でだけは子供みたいな素の顔を見せるところもチャーミングで可愛い。最初はただの暴君にしか思えなかったんだけどな。いつの間にか好きになってしまった。
    そんな西太后

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    2023年10月27日
  • 中原の虹(1)

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    長らく積読になっていた蒼穹の昴の続編にやっと手を付けました。
    蒼穹のラスト、文秀と玲玲が日本に亡命してからの続きかな?と思ったけど、1巻では文秀は出てこず、失踪した春児の兄李春雷(リチュンレイ)と、馬賊の長、白虎張(パイフーチャン)こと張作霖(チャンヅオリン)を主軸に物語が展開していきます。相変わらず読み方が難しいけど、改頁ごとにちゃんとフリガナ振ってくれてるから助かる。
    春雷が幼い春児を置き去りにする回想シーンや文秀とのエピソードに胸が痛んだ。この後春児と春雷兄さんと玲玲の再会はあるのかな。あってほしいな。
    馬賊の生きざまは粗野だけど一本気が通っててしびれます。
    また、愛新覚羅家の太祖ヌルハ

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    2023年10月26日
  • 蒼穹の昴(2)

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    西太后や李鴻章など歴史的な側面しか知らなかったが、イメージが大きく変わった。それぞれが背負っているものの大きさやその重圧、人間的な部分などが魅力的に描かれている。

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    2023年10月23日
  • おもかげ

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    浅田さんは本当に地下鉄が好きなんだね。帯に涙なくして読めないと書いてあった割には全く泣けなかったけど、一人の男の人生をたどる、なかなかいい話だった。

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    2023年10月22日
  • 鉄道員(ぽっぽや)

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    なんだか読んでホッとするような良い作品ばかりでした。

    「ぽっぽや」は言わずもがなでしたが、私の心に残ったのは「ラブレター」です。
    贈り主の真っ直ぐなラブレターが冷めてしまった受取人の心を温めるというか…本当に悔やまれるというか…上手く表現できませんが、非常に良い作品ですよ!

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    2023年10月20日
  • 人間の縁 浅田次郎の幸福論

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    浅田次郎さんは、面と向かっては恥ずかしいような事を代弁してくれているようで、大好きな作家なので本書を手に取りました。
    本書は著作からポイントとなる部分を抜き出してまとめた本です。
    私は過去に読んだ本を久しぶりに読み返したいなぁと思いましたが、人によってはあんぱんのあんこばかり食べるような胃もたれ感はあるかもしれません。

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    2023年10月11日
  • 蒼穹の昴(1)

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    科挙や宦官については具体的なことを知らなかったので、大変興味深かった。科挙に合格することや宦官になることの大変さが細かく描かれて面白かった。これから物語が大きく動き出すと感じた。

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    2023年10月08日
  • おもかげ

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    65歳で定年を迎え、多くの人に惜しまれ送られた会の帰りに長年乗り続けた地下鉄で倒れた正一。次々と見舞客が訪れそれぞれが語り手となったあとで、自身で身体を離れて漂っていく。魅力的な女性に出会うけど、やがてその女性が誰なのかにたどり着く。棄てられたことはお互いにとって唯一の最善の手立てだったと恨まない。幼くして亡くした最初の子とも出会うけど、、、、。
    描かれはしないけど、戻ってきて良かった。

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    2023年09月30日
  • 夕映え天使

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    ネタバレ

    浅田次郎の短編集。
    面白かったのは「夕映え天使」と「琥珀」でした。

    「夕映え天使」
    中年店主がほそぼそとやっている中華料理屋「昭和軒」。そこへ、住み込みで働きたいと女性がやってきて…
    短い時間を共に過ごす。

    「琥珀」
    定年を目前に控え、三陸へひとり旅に出た警官。喫茶店へ入った際に見つけた店主は、時効まであと少しの殺人犯…。
    ただし、大手柄を挙げたとしても、報告できる妻もなく。

    「本当ならこの秘密をわかちあうであろうたった一人の連れ合いを失ってしまったのだと、米田はようやく気づいた」

    歳をとること。人を愛すること。悲しみを描いた味わい深い短編集です。

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    2023年09月24日