浅田次郎のレビュー一覧

  • 憑神

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    「浅田次郎」の長篇時代小説『憑神』を読みました。

    『終わらざる夏』、『残侠―天切り松 闇がたり〈第2巻〉』、『王妃の館』、『一路』に続き、「浅田次郎」作品です。

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    抱腹絶倒にして感涙必至。
    貧乏侍vs.貧乏神!? 
    幕末時代小説の最高傑作。

    時は幕末、処は江戸。
    貧乏御家人の「別所彦四郎」は、文武に秀でながら出世の道をしくじり、夜鳴き蕎麦一杯の小遣いもままならない。
    ある夜、酔いにまかせて小さな祠に神頼みをしてみると、霊験あらたかにも神様があらわれた。
    だが、この神様は、神は神でも、なんと貧乏神だった!とことん運に見放されながらも懸命に生きる

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    2023年02月28日
  • 天切り松 闇がたり 第二巻 残侠

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    「浅田次郎」の連作小説『残侠―天切り松 闇がたり〈第2巻〉』を読みました。

    『終わらざる夏』に続き、「浅田次郎」作品です。

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    ある日、目細の「安吉一家」に客分として現れた、時代がかった老侠客。
    その名も「山本政五郎」―すなわち幕末から生き延びた、「清水の次郎長」の子分「小政」だというのだが…。
    表題作『残侠』など、天下の夜盗「天切り松」が六尺四方にしか聞こえぬ闇がたりの声音で物語る、義賊一家の縦横無尽の大活躍八編。
    粋でいなせな怪盗たちが大正モダンの大東京を駆け抜ける、感動の傑作シリーズ第二弾。
    (解説/「大山勝美」)
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    2023年02月27日
  • 大名倒産 上

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    松平という由緒正しい大名が計画倒産を目論む⁉話
    ①25万両という借金を突き付けられた就任間もない当主小四郎の頑張り②4人の人物を苦も無く演じきる大ボスの先代ご隠居様の人となり③脇役たちも種々雑多④七福神たちの人(神)となり

    面白かったです。読み始めは眉間にシワ。でも読み進むにつれて止まらなくなりました。初浅田氏の小説。江戸時代と現代は地続きと言われ目が覚めた気が。

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    2023年02月26日
  • 大名倒産 下

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    神仏のお力添えがありながらも、ふるさとを残したいと思う若殿。その真摯なる想いに応える数多の人。良い本でした。

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    2023年02月25日
  • 蒼穹の昴(4)

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    年末から読み始めて漸く今日読み終わった。
    最後もっとチョンルに激変があると思っていたが、不発だった。
    清末期の激動の歴史がありありと描写され、中国史に興味が湧いた1冊だった。

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    2023年02月23日
  • 蒼穹の昴(1)

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    義母が貸してくれたシリーズ第2弾。前回の天切り松もこれも最初は難しくて理解できないけど、読み進めるうちに面白くなってきました。

    中国の歴史に全然詳しくないし、名前も難しいしあだ名まで出てくるし、最初は果たして読み終わるのか…って絶望してました。でもそんな私でもだんだん理解出来てきて、面白かったです。

    特に春児と文秀との掛け合いが好きだった。結構グロい描写もあったり、試験の過酷さが表現されていたりとそんな歴史もあったのかなと勉強になる。シリーズいっぱいお借りしたのでのんびり読んでいこう。

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    2023年02月20日
  • 大名倒産 上

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    貧乏神の取り憑いた片田舎の小藩。
    藩を倒産させようとする御先代と急に藩主になった四男。
    この戦いはいかに?

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    2023年02月20日
  • 大名倒産 下

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    読み進むにつれ、この物語が終わってしまうのが惜しくなる作品だった。
    自藩再建を奮闘する主人公の殿様に、自藩の国家老から、大商人、果ては神様(七福神)までが、力を貸す。だけど、そんな簡単に返済できるような額の借金ではなくて…
    読んでいて、モヤモヤが残ったり、嫌な気持ちになる事なく、読み終わった後、こういう作品がまた読みたい、と思えるような作品だった。

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    2023年02月18日
  • 歩兵の本領

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    2023.02.15
    私の中学の野球部のひとつ上の先輩は、先輩だから威張ってました。
    野球はヘタでした。せめて尊敬できるヒトが1人でもいれば、こういう短編にもなったかもしれませんが、私の中学時代の理不尽を書いたら「イヤミス」になってしまうなあと、本編とは関係ない読後感。

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    2023年02月15日
  • 日輪の遺産 新装版

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    ネタバレ

    浅田次郎さん「日輪の遺産」

    読み進める中で徐々にわかってくる「日輪の遺産」の意味。
    なんて大切なテーマなんだろうと背筋が伸びる思い。

    太平洋戦争敗戦直前の日本とバブル崩壊後の日本。
    二つの時代のお話が、徐々に重なっていく。

    敗戦間近の日本。ポツダム宣言受諾が決定し詔勅が発せられる直前の8月10日。3人の軍人(真柴少佐、小泉中尉、曹長)が近衛師団から呼び出され密命を受ける。マッカーサーから盗んだ時価二千億の金塊を隠し、敗戦後の日本復興の為に必要なこの財宝を守ってほしいと。

    バブル崩壊後の日本。不動産経営の丹羽とボランティアの海老沢は老人から古い手帳を譲りうける。2人は手帳の内容をも

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    2023年02月14日
  • 蒼穹の昴(2)

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    清朝末期の歴史の勉強にもなる。最近ラストエンペラーを久々に見たので、紫禁城の様子もイメージしやすかった。

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    2023年02月11日
  • 大名倒産 上

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    不思議なことにはじめの100頁ほどは、なんともとっつきにくく、読みにくくて止めようかと何度も思ったものの、
    徐々に物語に入り込んでいく。
    とにかく登場人物(神物?)が多くて頭がごちゃごちゃしてしまう。
    上巻は終始こんな感じでした。
    ...下巻へ続く

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    2023年02月09日
  • 夕映え天使

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    帯には「最多涙小説」、泣かせの浅田次郎とありました。帯に釣られました。
    6編の作品集です。表題の「夕映え天使」のラスト、泣けますね。
    他も短いながら、どれも映画化できそう。
    「特別な一日」は前半、微妙に違和感のある会話が後半で一気に展開が変わります。
    起承転結、伏線回収とはこういうことか、
    プロの小説家の凄さを感じる作品でした。

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    2023年01月30日
  • ハッピー・リタイアメント

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    浅田次郎初めて読んだ作品がこれだが、面白かった!
    本体に残れず天下りとなった2人の男と天下り先の女社員の話。天下り先の仕事は支払い義務の無い借金の取り立てという、あってもなくてもなお仕事。
    飽きずに読めるし、最後のびっくりなラストも良い。

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    2023年01月30日
  • 大名倒産 下

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    ネタバレ

    癖のある登場人物が多かったせいなのか、主人公であるはず(多分)のお殿様が何か存在感薄かった。
    お殿様は頭下げてただけで、周りと神様が何とかしちゃった印象だけど、やはり人柄の勝利なんだろうか…。
    幕末の話だけど、幕末感あんまりなかったな、そういえば。

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    2023年01月25日
  • ハッピー・リタイアメント

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    ヒナ・ヤマムーラこそが「賢い」。「賢い」人は「私は知っている」とだけ言い、他に余分なことは言わない。
    すると、相手はすべて見抜かれていると思い、不要なことを話しまくり、「幸せ」が転がり込むという算段である。
    「沈黙は金」とは、話すべきことと沈黙すべきときとのいずれをもわきまえていることをさすのではなかろうか。

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    2023年01月24日
  • 一刀斎夢録 上

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    明治天皇が死んで大正の時代になったが、全く馴染めずにいる梶原中尉。警察で「一刀斎」と呼ばれる生きる伝説・斎藤一。この本は、梶原中尉が一刀斎の昔話を幾夜にも渡って傾聴するスタイルで紡がれます。

    侍が度々名前を変えた理由、勝負は汚い方が勝つこと、乃木希典の自殺は実は美しくないこと、斉藤が世の中を糞袋と蔑む理由、真の師との出会い、市村鉄之助のこと、沖田の強さ等、今作品でも新撰組のことを多く学べました。

    死ぬしか道はなくても、そうとわかってて逃げずにその役目を全うしようとした人達って、無駄死にだとは思いません。むしろとても格好いい。

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    2023年01月13日
  • 蒼穹の昴(1)

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    最初は登場人物の名前を覚えたり、聞きなれない役職名、地名に何度も戻ったり確認する時間が必要だったけど、途中から慣れてスラスラ読めた!
    知らない習慣、風習がとても丁寧な描写で書かれているので面白い。どんどんページが進む。

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    2023年01月10日
  • 中原の虹(2)

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    ついに西太后が人生の幕を閉じようとしているなかで、この先をどうするのか次の皇帝をどうするの、それぞれの人の想いがたくさん詰まっていてその暖かさや忠義に涙が出てくる。

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    2023年01月09日
  • 蒼穹の昴(4)

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    中国清朝末期を描いた歴史小説の最終巻。貧しい少年と、誰からも期待されていなかった名家の青年。それぞれの個人の成り上がりの物語から始まり、そこから少しずつ世界を揺るがす歴史のうねりの物語へと変わっていく。

    スケールの大きさにも引き込まれたし、国内外の様々な思惑が入り乱れる政治ドラマ、権力闘争の模様にも引き込まれました。当時の歴史的背景についての予備知識はまったくなかったけど、それでもどんどん読み進めていけたのは、歴史の流れだけでなく登場人物の行動や言動、思惑でストーリーを引っ張っていく語り口のうまさがあったように思います。

    時の大帝、西太后に仕え女王個人の立場や王宮内部の人々をおもんばかりな

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    2023年01月04日