浅田次郎のレビュー一覧
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ネタバレ椿山和昭
百貨店の婦人服第一課の課長。四十六歳。取引先との会食中に脳溢血かクモ膜下出血で倒れる。戒名は昭光道成居士。死後に残された家族の今後や、自宅のローンを心配している。現世特別逆走措置で逆走が許可された。死後七日間のため、制限時間三日間だけ現生にもどる。
カズヤマ・ツバキ
和山椿。椿山和昭の逆走時の化身。三十九歳。職業はフリーのスタイリスト。
椿山由紀
椿山の妻で夫より一回り年下。三十四歳。同じ百貨店の案内嬢をしていた。結婚を機に退職。嶋田とは結婚前に付き合っていた。
椿山陽介
椿山の息子。小学生。病院にいる祖父の昭三とは仲が良い。祖父と歩いている時に泣いている蓮子を助ける。
三上
椿山の上司。部長。椿山の後輩だったで、値札の付け方から台車の操り方まで教えた。並ぶ間もなく追い抜かれたのは能力のせいではなく、慶応の経済卒という、百貨店業界の幹部候補生だったからだある。
嶋田
婦人服第一課の係長。若くて背も高く、日本人ばなれしたマスクの持ち主。椿山の妻とは同期入社。慶応の経済を出た幹部候補生。由紀と不倫している。
根岸雄太
横断歩道を渡っていたところ、自動車にはねられて死亡。戒名は蓮空雄心童子。成城のおぼっちゃま。お金持ちのうちにもらわれた。
蓮子
雄太の化身。雄太と同い年の女の子。生みの親を探し始める。直後に会った陽介に親探しに協力してもらう。
佐伯知子
椿山和昭と同期入社。時計宝飾課。椿山とは親友の垣根を超えたセックス・フレンド。椿山が結婚するまで十八年続いていたが、ずっとプロポーズを待っていた。朝まで椿山のなきがらに付き添っていた。コーヒーショップで椿と知り合い、知子のマンションで椿山との思い出話を語る。
ヤクザ
武田勇。見ず知らずの鉄砲玉に人ちがいで殺された。戒名は義正院勇武侠道居士。存命中の職業は有限会社武田興業代表取締役。実体は四代目共進会会長。テキヤで子分のことが気になり逆走を希望する。
武田勇
椿がホテルの部屋から出てエレベーターに乗った時にいた背の高い紳士。間違えた本名を言ってしまう。四十五歳。バーでお酒を飲む。ヤクザの逆走の化身。仲間に会う時は弁護士・竹之内勇一を名乗る。
マヤ
中陰役所のリライフ・サービス・センターの担当者。
鉄兄ィ
七代目港家一家組長蜂須賀鉄蔵。抗争で死んだ叔父分の跡目。武田が部屋住みのガキの時分から良くしてもらっていた。バリバリの武闘派で、一年前の抗争の主役。
繁田の兄弟
武田とは一門の中では血統が遠いが、若いころからウマの合う親友。不動産とか金融とか、かなり派手な商売をしている。
市川
武田と同じ釜の飯を食った弟分。仁義もない、シマワリもない、早いもの勝ち、強いもの勝ちのサバイバル・ゾーンの歌舞伎町。
純一
武田が殺された場所に毎晩花を共えてる。仇討ちを果たすまで眉毛を生やさない。武田が盃をおろしてもない部屋住みの身分。市川が引き取った。
卓人
武田が盃をおろしてもない部屋住みの身分。市川が引き取った。武田の骨箱を開けてポリポリ食ってた。
椿山昭三
椿山の父。病院ではボケたふりをしていた。長いこと役所で福祉関係の仕事をしてきて、定年後もボランティアでお年寄りの世話をしていたボケ老人のプロ。若い頃に妻を亡くし父子家庭となる。
ルイ
椿山家の愛犬。小さいくせに気性が荒く、新聞配達に噛みついて怪我をさせたこともある。
広志
武田の子分。二十七歳。長いこと同棲している女に子供ができた。武田の死後、繁田に世話になっている。
幸夫
武田の子分。武田の死後、繁田に世話になっている。二十三歳。都立高校を卒業している。継母とそりが合わなくて家を出たまま。父は築地のがんセンターに入院している。
ハツコ
雄太の家のメイド。
雄太の母
雄太が蓮子の姿で初めて会ったのにお久しぶりというお調子者。五十歳。
雄太の父
小説家。五十五、六歳。
コーヒーショップのマスター
百貨店通用口の並びにある喫茶店のマスター。百貨店店員の朝の溜まり場。
杉浦義雄
武田の子分。武田の死後、蜂須賀に世話になっている。三十歳。無口な男でけっして愚痴を言わない。縁日でじゃがバタを売っている。
一郎
武田の子分。武田の死後、蜂須賀に世話になっている。二年前に少年院から出てきたが、身元引受人が決まらず、旧知の保護司から頼まれて武田が預かることになった。
ヤス
蜂須賀が信頼している子分。十四の春から半世紀ちかくの間、そのほとんどを堀の中で過ごしてきた。
静子
市川の妻。
景山五郎
本名不詳。年齢なお不詳。繁田に蜂須賀を、ヤスに市川を、差出人不明のEメール(霊感で市川からと思った)で繁田を狙うトリプル・ブッキングで雇われたヒットマン。
マキコ
椿山昭三の妻。
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武士の生き様、信念を感じられる物語。
玄蕃と乙次郎の道中記。
下巻です。
無罪の罪をかぶり、磔となる少年との出会い。
そして、敵討ちの結末は?
玄蕃の導いたこの落としどころはちょっと悲しい。
さらに、故郷の水が飲みたいと願う病状の女との出会い。
ここちょっと面白い!
変なお決まりがあったんですね。
旅も終盤になってきて、この旅を通して語られるのは、武家の辛さ、厳しさ。「礼」と「法」の意味。
そして、いよいよ、旅の最後で語られる玄蕃の罪の真実。
そこにあった玄蕃の武士としての矜持。
家と取り潰してまで貫いた玄蕃の信念。
これは、唸ります。
そして、最後、乙次郎との別れには、熱いものがこみ上げました。
お勧めです。 -
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武士の生き様、信念を感じられる物語。
玄蕃と乙次郎の道中記。
上巻では、
旗本の玄蕃は姦通の罪で切腹を言い渡されるも拒否!
え?切腹を拒否ってできるの?
結果、蝦夷松前藩へ流罪となります。
その玄蕃を押送することになったのが見習与力の乙次郎。
この二人の旅が始まります。
旅の初めに、乙次郎は部下?に裏切られ、口も態度も悪い玄蕃との凸凹コンビです。
そして、道中に出会った出来事。お尋ね者と賞金稼ぎ、女郎の事情から、一つの結論を出していく様は玄蕃の真の心が見え隠れします。
玄蕃は本当に罪人なのか?
さらに出会った仇討ちの旅を続ける侍。そして、偶然出会ったその仇。
その敵討ちに立ち会うことになります。
玄蕃はどんな行動をとるのかが気になります。
上巻で語られる玄蕃の態度は旗本であり、遊び人であり、人情もあり、様々な側面を見せられます。
そして、その旅を通して、乙次郎が徐々に心を開いていく様を感じます。
そして下巻へ -
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上巻が色鮮やかな料理が小さな器に盛りつけられて寿司詰めのように飾られた籠膳であるならば、下巻はうな重のように大きな器にでーんと大物を盛りつけたような感じ。下巻は道のりがあとわずかでありながら、これまでの問題点が一気に噴き出してくる、それを解決せねばならないため一つ一つがじっくりこってり書き込まれているので上巻のようなテンポよさはない、しかしながらこれまで垣間見せていた御殿様の本来の姿が顕現し、あれやこれやが一気に大団円。これぞ時代小説の粋である。
タイトルの一路という名を背負った御供頭の名の由来も明かされすべてがきれいに、それでいてまったくの爽快感でもなくしんみりとした御殿様の幕引き口上、星4ではあるものの、上下巻通しては間違いなしの星5である。
あとがきの参勤交代とは行軍である、がまったくの作り物というこの発想がなにより秀でていた。浅田さん、流石! -
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太平洋戦争末期にアリューシャン列島の最先端部である根室から1000キロ、ソ連のカムチャッカ半島先端と目と鼻の先の占守島(シムシュとう)に取り残された戦車部隊の奮闘を描いた作品。ぜひ実写化して欲しい。
「終わらざる夏」は第11戦車連隊の顛末だけを描いた作品ではない。徴兵された元出版社勤務の45歳の老兵、缶詰工場に送られた女工達、上陸作戦に駆り出されたソ連兵、その後のシベリア強制労働など、さまざまな人の織り成すドラマ。
第11戦車連隊の兵士の目線と上陸部隊のソ連兵の目線と、両方から語られる。
心に響いたのはヤクザ者の萬吉が45歳老兵の子供(集団疎開中だが脱走)を助けるシーン。
浅田次郎は戦争の悲惨さを伝える事に人生を賭けていると感じる。
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Posted by ブクログ
太平洋戦争末期にアリューシャン列島の最先端部である根室から1000キロ、ソ連のカムチャッカ半島先端と目と鼻の先の占守島(シムシュとう)に取り残された戦車部隊の奮闘を描いた作品。ぜひ実写化して欲しい。
「終わらざる夏」は第11戦車連隊の顛末だけを描いた作品ではない。徴兵された元出版社勤務の45歳の老兵、缶詰工場に送られた女工達、上陸作戦に駆り出されたソ連兵、その後のシベリア強制労働など、さまざまな人の織り成すドラマ。
第11戦車連隊の兵士の目線と上陸部隊のソ連兵の目線と、両方から語られる。
心に響いたのはヤクザ者の萬吉が45歳老兵の子供(集団疎開中だが脱走)を助けるシーン。
浅田次郎は戦争の悲惨さを伝える事に人生を賭けていると感じる。
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Posted by ブクログ
旗本の流人と見習与力の押送人の道中記。
玄蕃の犯した罪はなかなか語られない。
道中に出会う色々な事情を抱えた人々への深慮と筋の通った振る舞いを見れば見るほど、聡明さと信念、透ける孤独に魅かれていく。
これだけの人が切腹を拒否した理由は単純ではないとわかりつつ、後半につれて語られる正体と罪をどこか知ってしまいたくない。知れば罪を撤回したくなるから。
信念を貫くのは簡単ではない。でもそれを玄蕃は選んだ。旅の中で玄蕃の生き様を見て生まれた乙次郎にとっての礼が新しい道の導になっていくのだろう。
歴史小説が苦手な私が浅田次郎さんの小説を好きな理由は人物が本当に魅力的な所。存分に味わいました。