浅田次郎のレビュー一覧

  • 歩兵の本領

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    ネタバレ

    変わりゆく時代の中で、反動と言われようが偏屈者と呼ばれらようが、かつて、軍人であった矜りを捨ててはならなかった。銃も剣も国に返したが、返納してならぬ歩兵の本領を、おいても尽きぬ背骨に、私はしっかりと刻みつけていた

    しかしながら、変わり、ゆく時代に逆行するように、変わらぬ何かがあるはずだ。本作は、歩兵の本領ならぬ、まさしく作家の本領を見せつけた作品と言えるだろう
    よくも悪しくも古き良き時代の自衛隊は終焉を告げた。いよいよ次の時代に突入したわけだが、この作品に描かれていた頃の自衛隊が、実は1番良い時だったなと言うようなことにならないようにしたいものだ

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    2023年05月18日
  • 帰郷

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     第二次世界大戦終戦前後の短編4話と、もう少し経ってからのお話し2話。

     終戦まで生き延びたのに、事情があって故郷に帰れない復員兵、戦争で家族や家をなくし苦労を強いられた人々のお話。

     お陰様でぼんやり生きてるけど、二度と戦争をしてはいけないと思い続けなければいけないな。

     浅田次郎さんの本は歴史小説でも、戦争が題材の小説でも読みやすい。日本語が美しいからかな。なのにエッセイは爆笑出来るし。大好きな作家さん。最近の本も読んでみよう。

     ちなみにこの本は《大佛次郎賞受賞作》
    生前の父に大佛次郎さんの本を買って来るよう言われて、「だいぶつじろう?」って読みを聞いたら呆れられたのを思い出しま

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    2023年05月17日
  • 中原の虹(1)

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    蒼穹の昴でやっと登場人物覚えて、愛着すら湧いてきたのに、新シリーズで新しいキャラクターが続々登場…
    馬賊達の名前が一向に覚えられなかった。これからシリーズ読み進めていくうちに、覚えていくのかな。笑

    皇帝と袁世凱の会話は痺れた!何でもお見通しな皇帝と西太后。そして皇帝が狂ってないとすると、前作の珍妃の井戸の話がまた違って見えてくる。やっぱりこのシリーズ面白い!

    そして最後の愛の話は悲しかった。浅田次郎さんは、深い愛の話が素晴らしくって毎回泣ける。今回も泣けたー。これから歴史がどう動いていくのかも楽しみに読み進めていきます。

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    2023年05月14日
  • 大名倒産 上

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    浅田次郎の時代小説。さすがの浅田節は笑いと感動が絶妙なバランス。
    舞台は江戸の末期。
    長年の借金が返せなくなる中、手元に現金を残したまま家を倒産させる、いわゆる計画倒産を画策する先代。一方で、妾の子として生まれ、思わぬ家督を継ぎ、自家を建て直そうとする当代。
    二つの勢力の思惑が交錯し、笑いあり感動ありのドラマを生み出す。

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    2023年05月06日
  • 憑神

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    同じ作者でこうも筆遣いが違うものか・・・。 朝田さんには「壬生義士伝」で散々泣かされたけど、今度は愉快な人情話だと途中まで笑みをこぼしながら読み進んでた。 でもやっぱり最後は泣かされちゃった。 彦四郎、天晴れである

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    2023年04月29日
  • 夕映え天使

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    SFチックなテイストを感じる小作品を収録した短編集。
    定年を迎える1日の話かと思って読み進めた「特別な一日」がそうではない「特別な一日」の話だったことに気づいて「…してやられた。」な。
    タイトル作の「夕映え天使」からして、SFとはいえないが、不思議な読後感に包まれる。
    時効迄の一週間の邂逅を描いた「琥珀」もいい。三陸の寂れた漁村と偶然そこに降り立った定年間近の老刑事、曰くのありそうな過去を抱える2人のその後が気になる。
    「切符」、「丘の上の白い家」も捨てがたい。作者の実体験をベースに書かれたと思われる「樹海の人」も余韻を残す。
    おれの認識している浅田次郎スタイルとは異るアナザーサイドオブ浅田次

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    2023年04月30日
  • 流人道中記(下)

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    「武士が命を懸くるは、戦場ばかりぞ」。流人・青山玄蟇と押送人・石川乙次郎は欧州街道の終点、三厩を目指し歩みを進める。道中、様々な人々と出会い、ある思いが二人を包み込む。玄蟇の抱えた罪の真実。武士の鑑である男がなぜ、恥を晒してまで生きねばならなかったのか、その理由が此処に・・・。

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    2023年04月26日
  • 大名倒産 下

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    ちょっと変わった時代物と思いきや七福神や貧乏神やら死神やら はちゃめちゃ感があってとても面白く読めました。

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    2023年04月26日
  • 流人道中記(下)

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    ネタバレ

    時代ものなので、読む前は勧善懲悪、痛快時代小説の類いかと思った。

    しかし、なんとか知恵を働かせて、無実の子を救うのかという勝手な想像が見事に裏切られた時点で、そんな安易な内容でないことを思い知った。 

    時代小説の様相で、ヒトの懊悩を描いてくれていた。

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    2023年04月25日
  • 蒼穹の昴(1)

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    浅田次郎による、中国清の時代の宦官を描いた小説。

    宦官の実態と近代中国について知ることができて面白かった。

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    2023年04月23日
  • 大名倒産 下

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    読み終わって気づく。 
    あぁファンタジーなのねコレ。

    序盤主人公っぽく登場し大名を継がされた小四郎さんは主役ではなく 25万両という桁外れの借金を中心に描かれる群像劇 (神様成分多し)
    特にギャグメイカーの鮭狂いの旗本さんが大好き。
    筋肉はすべてを解決するよね。
    「それにしても何故此奴はこんなに鮭臭いのだ。」
    の下りはひっくり返って笑った。

    藩の年収1万両 借金の年利は3万両 って破綻してるよね。って思ったけどあとがきの対談で額についてはワザとめちゃな金額に設定したって趣旨の発言があってなるほどと納得。

    廃藩置県ですべてチャラ にするのか?と思ってたら見事解決してめでたしめでたし。

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    2023年04月22日
  • 流人道中記(上)

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    この男、本当に罪人なのか?姦通の罪を犯した旗本・青山玄蟇に奉行所は切腹を言い渡す。だがこの男の答えは一つ。「痛えからいやだ」。蝦夷松前藩への流罪となり押送人の見習与力・石川乙次郎とともに北へ。

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    2023年04月20日
  • 天国までの百マイル 新装版

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    事業に失敗し愛する妻子とも別れたダメ中年の城所安男。重い心臓病を患う老母を乗せて天才心臓外科医がいるという病院までポンコツ車でひた走る。すべての人が辿りついた先には-。

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    2023年04月20日
  • 夕映え天使

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    父と息子2人だけの小さな中華料理店。味気ない日々を過ごす俺たちの前に現れた天使のような女・純子。あいつは儚い思い出を俺たちに残し、突然消えてしまった。

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    2024年06月03日
  • 神坐す山の物語

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    奥多摩の御嶽山にある神官屋敷で少年だった著者が聞いた、伯母の怪談めいた夜語り。それらは怖いけれど、惹きこまれるものばかりだった…。

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    2023年04月20日
  • 長く高い壁 The Great Wall

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    日中戦争の最中、従軍作家として北京にいた流行探偵作家の小柳逸馬は、突然の要請で前線へ向かうことに。万里の長城、張飛嶺で待っていたのは、分隊10名全員死亡という大事件だった。

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    2023年04月20日
  • 新装版 五郎治殿御始末

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    明治維新期、武士という職業がなくなり行き場を失った岩井五郎治は、遺された孫のため命も誇りも投げ出す覚悟を決め…。人生、そして時代に始末をつけた侍たちの物語。

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    2023年04月20日
  • プリズンホテル 2 秋

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    ドタバタトラブルの波状攻撃がみごと。
    幕あいに挟み込まれる小ネタが時限爆弾のように読み進めて行く内に効いて来る。チクリチクリと待針でつっくような社会批評と重層に構成された物語は止まることを知らず一気にゴールに叩き込まれる。
    そして最後は演歌な大団円。
    決して当事者になりたいワケではないが、くすぶり加減が良い塩梅。人生このくらいじゃないと深みに欠ける。
    真野みすずはマリアンヌ・フェイスフル、柏木ナナには華原朋美をキャスティングだな。

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    2023年04月18日
  • プリズンホテル 1 夏

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    ここのところ浅田次郎ばかり読んでるな。
    まぁ、ハマったワケだ。
    ひとくせひとクセもふたクセもある登場人物はことごとく魅力的。なにしろ、設定が最高にいいやね。応援したくなる。
    だけど、木戸孝之介の富江と清子に対する所業には賛成しかねる。

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    2023年04月13日
  • 一路 (下)

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    涙あり笑いあり。読んで満足。

    やっぱりな!と思わせたり、まさかあなたが!という部分もあり。お見事!

    でもなあ、やっぱり壬生義士伝の方が好きかな。

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    2023年04月11日