浅田次郎のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ変わりゆく時代の中で、反動と言われようが偏屈者と呼ばれらようが、かつて、軍人であった矜りを捨ててはならなかった。銃も剣も国に返したが、返納してならぬ歩兵の本領を、おいても尽きぬ背骨に、私はしっかりと刻みつけていた
しかしながら、変わり、ゆく時代に逆行するように、変わらぬ何かがあるはずだ。本作は、歩兵の本領ならぬ、まさしく作家の本領を見せつけた作品と言えるだろう
よくも悪しくも古き良き時代の自衛隊は終焉を告げた。いよいよ次の時代に突入したわけだが、この作品に描かれていた頃の自衛隊が、実は1番良い時だったなと言うようなことにならないようにしたいものだ -
Posted by ブクログ
第二次世界大戦終戦前後の短編4話と、もう少し経ってからのお話し2話。
終戦まで生き延びたのに、事情があって故郷に帰れない復員兵、戦争で家族や家をなくし苦労を強いられた人々のお話。
お陰様でぼんやり生きてるけど、二度と戦争をしてはいけないと思い続けなければいけないな。
浅田次郎さんの本は歴史小説でも、戦争が題材の小説でも読みやすい。日本語が美しいからかな。なのにエッセイは爆笑出来るし。大好きな作家さん。最近の本も読んでみよう。
ちなみにこの本は《大佛次郎賞受賞作》
生前の父に大佛次郎さんの本を買って来るよう言われて、「だいぶつじろう?」って読みを聞いたら呆れられたのを思い出しま -
Posted by ブクログ
SFチックなテイストを感じる小作品を収録した短編集。
定年を迎える1日の話かと思って読み進めた「特別な一日」がそうではない「特別な一日」の話だったことに気づいて「…してやられた。」な。
タイトル作の「夕映え天使」からして、SFとはいえないが、不思議な読後感に包まれる。
時効迄の一週間の邂逅を描いた「琥珀」もいい。三陸の寂れた漁村と偶然そこに降り立った定年間近の老刑事、曰くのありそうな過去を抱える2人のその後が気になる。
「切符」、「丘の上の白い家」も捨てがたい。作者の実体験をベースに書かれたと思われる「樹海の人」も余韻を残す。
おれの認識している浅田次郎スタイルとは異るアナザーサイドオブ浅田次 -
Posted by ブクログ
読み終わって気づく。
あぁファンタジーなのねコレ。
序盤主人公っぽく登場し大名を継がされた小四郎さんは主役ではなく 25万両という桁外れの借金を中心に描かれる群像劇 (神様成分多し)
特にギャグメイカーの鮭狂いの旗本さんが大好き。
筋肉はすべてを解決するよね。
「それにしても何故此奴はこんなに鮭臭いのだ。」
の下りはひっくり返って笑った。
藩の年収1万両 借金の年利は3万両 って破綻してるよね。って思ったけどあとがきの対談で額についてはワザとめちゃな金額に設定したって趣旨の発言があってなるほどと納得。
廃藩置県ですべてチャラ にするのか?と思ってたら見事解決してめでたしめでたし。
ラ