無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで203万冊以上配信中!
京大生の<僕>は、古びた映画館で清家忠昭に出会い、彼のつてで映画撮影所のアルバイトをすることになった。ある日、清家は撮影所に現れた美しい女と恋に落ちる。しかし、彼女は三十年前に自殺したはずの女優だった――。清冽な叙情とたおやかな文章で綴る、青春恋愛小説の傑作。
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
Posted by ブクログ
ミステリをファンタジーで包んだ幻想小説。舞台が京都なことも相まってか、春霞にまかれたような、時間軸のどこかに置き去られたような読後感を覚える。
時間軸を動かす、というあまりに大きな仕掛け、ファンタジーを、一切の違和感なく読ませる筆者の技量は圧巻という他ない。
ぴんと張った糸のような緊張感のある撮影シーン、美しく繊細な日々の描写、何かが起きている、ときゆえの何事もないような文の運び。
すでにミステリは始まっている。
これ以上スピードを上げようとも、これ以上展開をダイナミックにしても晴れてしまう霧の存在は承知だ。ただ、リアルとファンタジーの狭間に時に置いていかれそうになりかける。
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。