原田マハのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
実際のできごとなのか、空想の物語なのか…
その境界が曖昧になるくらいに、ゴッホ兄弟と2人の日本人との関係性が鮮やかに繊細に描かれていて、まるで当時のパリに自分もいるようだった。
他者への思慕は時に自分も相手も縛りつけ重たくする。フィンセントとテオは互いに大きな感情を抱いていたが故に、それを頼りに人生を歩んでいたんだろうと結末を見届けて考えた。
“あわれな兄弟”という見方ももちろんあるが、あえて2人の日本人と強い関係性をもたせ、その視点から兄弟映し出すことで、血の繋がり以上の何かを感じさせるフィンセントとテオを羨ましくも感じる。
今改めてゴッホ作品を鑑賞したい。彼が、彼らが、命を燃やして創り -
Posted by ブクログ
ネタバレゴッホの死は自殺ではなく、他殺だった。それも犯人はゴーギャン——。
「史実に基づいたフィクション」とわかっていても、教養をくすぐる小説は、私のような中高年の男性にとっては、面白くてしょうがない。
なぜなのか?
教養を得ると、人に話したくなる。承認欲求を満たしたい。
著者もうまい。
まず、タイトルが飛び道具で心を鷲掴みにされる。
リボルバーを軸に現代、ゴッホ、ゴーギャンたちが生きた時代に私を連れていく。
まるでディズニーランドのアトラクションの乗り物にのって、彼らの生活を覗き見るように。
そして、にわかキューレーターになり、わかったような気になる。
承認欲求を満たすための読書は浅はかである