吉田修一のレビュー一覧

  • 永遠と横道世之介 上

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    ネタバレ

    読みやすい。
    けどなんとなく過去作に比べて変にこなれた感じもした。

    下巻を読まないと評価を下しづらいけど、
    上巻の最後のシーンはジーンと来た。

    なんか、前は未来との行き来で、今回は過去と行き来する、しかし、あまりそれが興味を持てないもんだから、なんとなく気持ちがのれない。
    面白いのですし、読みやすいのですが、気持ちがのらないかな…
    下巻を早く読もう。

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    2024年05月27日
  • 悪人 新装版

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    楽しい。この描写の奥深さ。
    たとえば、腕をつたう洗剤の泡、だとかそのかゆみが全身にうつる、とか細かな描写から人物の心の内をのぞかせてくれる。宮部みゆきさんとかもそう。余韻というのか、想像の余地を少し残してくれている。
    よくファミコンなんかが再評価される時に使われる、表現しすぎないというプレイヤーの自由。

    ああ、吉田修一さんは『国宝(上)(下)』に震撼させられた方じゃないか。本作もまた、シーンと深い思索に落ちていくような感覚を味わった。
    祈るしかないようなフィナーレの迎え方が、人間という余韻すら残してくれる。


    うん、なんかいいこと言った気がする。
    生きたという余韻。

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    2024年05月22日
  • 女たちは二度遊ぶ

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    吉田修一さんって、短編もなかなかですね。一つ一つはとても短いですが、人間関係の機微を上手く切り抜いて表現されていました。少し甘いけど、星4つです

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    2024年05月20日
  • 森は知っている

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    子どもの生育環境がその後の人生に与える影響を感じた物語でした。

    「水」に関しても様々な角度から描かれていて、味わい深く読みました。海、川、滝、ダム、大雨、冷たい雨、凍る水、濁流、水道、、それぞれの知識があるとまたさらに深く読み込めるのではないかと思いました。

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    2024年05月18日
  • 永遠と横道世之介 上

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    読み終わった。

    生活支援員として働き出し、夜勤をして4年目。
    介護福祉士の勉強が、なかなか家で思う通りに出来なくて、
    「よし!夜勤の時間を使おう!」と思ったのがきっかけで、
    夜勤の時間を使って、好きなことをするようになった。
    今まではiPhoneさえ触っていなかった。

    ちょうど気持ちに余裕がある夜でもあり、読んだ。

    横道世之介といえば、熊本出身の俳優、高良健吾さんが主演を務めるということで、
    その時大分に住んでいた私は、
    お世話になっている綺麗なお姉さんとそのご友人さんと試写会に博多の映画館に行った。
    その時、恐らく高良さんのご両親とお兄様も見にこられていた様子だったなぁ。

    その時の横

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    2024年05月16日
  • 逃亡小説集

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    吉田修一の『犯罪小説集』に続く日常からの逸脱をテーマとした連作短編集。本作品集としての特徴は実際に起こった事件を題材にしていることにあるのですが、解説でも触れられていた通り「日常からの逸脱」自体は吉田修一の他の多くの作品にも描かれる重要テーマ。実際の事件を下敷きにしている本作はそうした日常からの逸脱が決して特異なものではなく私たちの日常と地続きのものであることを考えさせてくれる。『犯罪小説集』『逃亡小説集』ときて、次が出るならなんだろうか。

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    2024年05月02日
  • 橋を渡る

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    ネタバレ

     まさに橋を渡るような読書体験だった。春、夏、秋と橋を渡った先には奇妙な冬の景色がある。それは虚構に違いは無いが、我々自身の選択によってはある意味有り得る未来図とも言える。

     初めの三篇は極平凡な純文学的作品に見える。iPS細胞、東京都議会野次問題、雨傘革命、マララ・ユスフザイ、東京オリンピック等等、当時としてはタイムリーだったのだろう、リアルと地続きの距離感と世界観で物語は展開する。日常に潜む言語化し難いモヤモヤを抉りながら。人間ってこういうところあるよね、みたいな。それぞれの掌編の繋がりは稀薄で、態々一つの作品としてやる意味あるのかな、なんて考えたけれど……。

     最終章「そして、冬」に

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    2024年04月29日
  • 愛に乱暴(下)(新潮文庫)

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    倦怠気味の夫婦の日常を描きつつ、並行して不倫相手の日記によって、旦那の不倫が描かれている?
    上巻から下巻にかけて一変する展開に驚き!

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    2024年04月16日
  • 横道世之介

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    バブル期に大学生として上京してきた横道世之介の一年間。と世之介の周りの人達の20数年後。
    真面目なんだか抜けてるんだかフワフワしてるのに一途でおもいやりがある。こんな友達が欲しいなと思わされる。
    まさかな展開に「えっ!」て声が出てしまった。
    祥子の変貌振りが1番びっくりだった。

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    2024年04月11日
  • もの書く人のかたわらには、いつも猫がいた NHK ネコメンタリー 猫も、杓子も。

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    NHKの「ネコメンタリー 猫も、杓子も。」見損ねてるからみたいな。
    個人的には、保坂和志さんの猫本読みたくなった。

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    2024年04月09日
  • 女たちは二度遊ぶ

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    作者の吉田修一氏が「初めて何かを思い出そうとして書いた作品」と語っている通り、過去に関わった女を懐古した作品。
    「何を思い出そうとして書いたのか、、それは結局わからなかった」と。


    アベレージは低いけれど、こういう余韻を残す作品は嫌いではない。

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    2024年04月04日
  • 犯罪小説集

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    いずれも実際に起きた事件を題材とした短編5編。どの作品もラストに曖昧さを残すが現実と創作の差異を読んで想像する。
    誰しも犯罪者となる隙間が見える。

    「青田のY字路」
    北関東連続幼女誘拐殺人事が題材か。
    そのうちの一件「殺人犯はそこにいる」で取り上げられた冤罪事件“足利事件”を意識したかな。
    それだけでなく類似犯罪も取材の上かと思う。
    少女達の誘拐殺人は許せるものではないが、
    犯人であろうと地域住民から追い詰められる男の行先。数々の状況や生い立ちそのものへの不信感。
    「曼珠姫午睡」
    弁護士の妻英里子の中学の同級生が殺人犯で捕まる。内縁の夫の保険金殺人。目立たなかった少女の中学卒業後の変貌。中学

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    2024年03月31日
  • もの書く人のかたわらには、いつも猫がいた NHK ネコメンタリー 猫も、杓子も。

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    6人の作家さん毎に色が異なる厚手の紙の本。
    写真はもちろんカラー。

    角田光代さん
    「トト」は2冊フォトエッセイを読んだので知ってる。
    「トトが来る前は自分中心で、辛いことがあると全身で向かい合っていたのでしんどかった。」が、
    「トトが来てからは、とりあえずトトにご飯をあげなきゃ、といった気持ちの逃し方ができた。」そうだ。
    角田さんは犬が好きで、「トト」は犬の要素を持っていると言っていたのを思い出した。
    他の猫よりも人懐っこいのかな。

    村山由佳さん
    猫が大好きなんですね。
    「もみじ」に対する想いは尋常ではなく、エッセイを何冊も出しているみたい。
    「もみじ」の生まれる瞬間にも立ち会ってるし、亡

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    2024年03月28日
  • 悪人 新装版

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    ストーリーにもう少し捻りが欲しいかったかもしれない。 よかったところは、個々の人の人物像や内面がよく表現されているところかな。
    いまいちなところは、ストーリーに捻りがもう少しあっても良いと思った。終わりが見えている話しだとワクワク感は少なかった。この本に求めることが違うかもしれません。

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    2025年12月30日
  • ウォーターゲーム

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    このビジネスサスペンス小説は、利権絡みの競争社会を描いており、政治家の大物が関与する現実を反映しています。物語の面白さは、主人公が過去の人生を晴らすために社会に斬り込む奇想天外な計画と逆転展開を描いている点にあります。主人公は情報を駆使し駆け引きを行い、最終的には巧みな戦略で生き残りを果たす様子が描かれています。この小説は、現代社会における利権を巡る金持ちや政治家の貪欲さ、そして彼らが利権を手放さずにしがみつく姿をリアルに描写しています。

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    2024年03月16日
  • 湖の女たち(新潮文庫)

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    最後までドロドロした空気で覆われて、さすが吉田修一!と感じさせられた一冊。どう考えても一般的な日常からはかけ離れた世界なのに、何故か引き込まれて一気に読み終えてしまった。
    ホワイダニットの観点から見ると、そんなアホなと思う一方で、もしかしたら有り得てしまうなぁと恐ろしく感じるところも。
    インモラルな関係はなくても成り立つ話だけど、それがあるからこそ独特の世界観が成立するんだろなと。さすが。何はともあれ、楽しかった。

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    2024年03月08日
  • 愛に乱暴(上)(新潮文庫)

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    最初は少し退屈に感じたが読み進めていくと、何かおかしい…なんだ?なんだ?とのめり込み最後は止まらなくなっていた。
    不思議なところはあるけど、最後までおもしろかった。

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    2024年03月06日
  • パーク・ライフ

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    ネタバレ

    横道世之介から流れつき拝読。出てくる人物がみんな魅力的に浮かび、くすっと笑えるのがとても好きだった。パークライフにて、電車内で友人と間違えて話しかけてしまった彼女と偶然にも再会したときの声の掛け方が気に入った。さっき何か言い忘れたことがあるような気がして、つい走ってきちゃったなんて、

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    2024年03月06日
  • 湖の女たち(新潮文庫)

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    評価が低めだったので、恐る恐る読みましたが、私としては満足。吉田修一さんのこの人間の描き方が好き。絶望を感じる人間の醜い部分に反して美しい湖の描写が印象に残る。本来人間もこの湖の様に美しさと、底知れぬ怖さを持っているのだと、雨が降り、風が吹き、環境が荒れると波が立つように、人も環境に左右され荒れるのだと、そんなことを感じとりました。
    何気に伊佐美さんの描き方良かったな。どうしようもない権力や金や悪に負けた時、人は捻くれてしまうものだと思う。正しさとか、純粋さとか、諦めを装って生きていかなければやってられないこともある。

    映画化されるとのことだが、なんとも不安な配役。松本さんは好きだけど、あの

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    2024年03月01日
  • 女たちは二度遊ぶ

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    登場する全ての女性との出会いと別れに共通して、ミステリアスさと哀しさを感じる。著者の描写が絶妙で、想像しやすく、読み進める中であたかも自分が経験しているかのような錯覚に陥る。

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    2024年02月23日