あさのあつこのレビュー一覧
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試し読み
Posted by ブクログ
困窮した村でまだ乳児のときに死んでしまった子「ツル」がその怨念をはらそうとしてか、さまざまな形でいろいろな者達をとり殺していく話。話はおとぎ話のようなお妃さまとその侍女の話と、現代にいる老婆と老婆を訪れてきた身に覚えのあるような者達のふたつに別れ、交互に話が進んでいく。
初めて読む作家の作品だったけれど、想像してたのと全然違う!!もっとさわやかなタッチで描かれた優しさのある話かと思ったけど全然。ものすごく暗くて悪意に満ちたお話、でも進み方は私の好きなおとぎ話調。嬉しい誤算、あっという間に読んでしまう。
結局ツルは何がしたかったのか。妃に何をされたわけでもないのに高みへ高みへ押し上げて、まっ -
Posted by ブクログ
オリンピック熱がまだ続いております。
スポーツ青春モノが読みたくなり、あさのあつこさんを。
と思っていたのだが、主人公の少年が元野球部のエースでもう引退していたというだけで、スポーツ感はなかった。
でも、普通に青春小説として楽しく読めた一冊。
舞台は岡山県の美作市。主人公は高校3年の渓哉。野球部のピッチャーであり、引退後は、喪失感と将来の不安に襲われる。
親友である実紀も、同級生の栄美も進路は決まっているよう。そしてひと回り年上で、急逝した父を継いで稼業を盛り上げる立派な兄も、渓哉には眩しい存在。
短い物語で、大きな盛り上がりもないものの、登場人物に魅力があって、また彼らの話の続きを読