あさのあつこのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
亡くなった人の声を聞ける主人公のお話ですが、
それをメインにした話ではなくて
地に足のついたというか、人生をどう選択してどう歩むか、という方向に進む話のように思う。
なので「不思議がたり」の方を期待して読む方には物足りなさがあるかも。
実際「見える(聞こえる)力のある人」は自分の人生の中にそういう不思議な事もあるけど、
普通に人生があって迷い悩みながら進んでいく「普通」の話なのかなと思ったり。
なんとなく「見える系の人」はそういう力を使って
霊能者とか占い師とかに進むイメージがあったもので。
不思議がたりよりこの主人公の進む道とどんな結末が待っているのか今後も楽しみです。 -
Posted by ブクログ
ネタバレおれが必ず燦に逢わせてやる。
遊女に堕ちた身を恥じながらも燦への想いを募らせる篠音に、伊月は誓う。
遊里からの帰り道、星月夜に轟く鳥の声に不吉な胸騒ぎがし、城へと急ぐ。
正に刺客が藩主・圭寿に放たれていた。
その頃、静門院とお吉は田鶴に向かって道を急いでいたが…。
文庫オリジナルシリーズ、ついに感動の最終巻!
(背表紙より抜粋)
背表紙を読んで驚愕しました。
えええ!? これ、終われる!?
いろいろと中途半端になりすぎていて、本の厚さを確認しても、全く予想もできなかったのですが…。
やっぱり、全部が全部、幸せな方向には行きませんでした。
だいたいまあ、予想通りの展開で、最後に何かどんでん -
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田鶴藩に戻った燦を不意に襲う、謎の飛礫(つぶて)。
それはかつて共に暮らした與次の仕業だった。
「今更のこのこ帰りやがって。何もかも遅すぎるんだ!」
與次から篠音の身の上を聞いた燦は、ある決意をする。
城では圭寿が、藩政の核心を突く質問を伊月の父・伊佐衛門に投げかけていた…。
少年たちが戦う、文庫オリジナルシリーズ第七弾。
(背表紙より抜粋)
話の展開が早く、読んでいてとても面白いとは思うのですが、どうも気持ちの流れとか、そういうところが納得いかないです。
確かに人を好きになることは錯覚がメインなのだけれど、キッカケというキッカケがお粗末すぎる。
特に伊月とお吉の心の移り変わりが納得で -
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手伝ってくれ、燦。
田鶴藩立て直しのため、燦に頭を下げる圭寿。
藩の「病巣」かもしれぬ父・伊佐衛門への懸念を伊月が抱く中、闇神波と田鶴藩との繋がりも明らかになっていく。
一方、静門院とお吉のふたりの女子は、思いがけない形で三人と深くかかわることになり…。
少年たちが羽化する文庫オリジナルシリーズ第六弾。
(背表紙より)
最初、読み流してしまったので、伊月の心の移り変わりに激しく嫌悪感を示してしまい、読み直して納得できた作品。
時代小説は、速読しちゃダメですね(笑)
なにしろ、あれだけ圭寿を崇拝している伊月と、それをネタにゆすった静門院との関係に変化があらわれる話なので、そこの部分をすっ -
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燦。助けてくれ。頼む。燦。
―圭寿の亡き兄が寵愛した側室・静門院の住まう屋敷からの帰り道、刺客に襲われた伊月は、生死の境をさまよい続ける。
正体を現さぬ敵、闇神波への激しい怒りに揺り動かされる燦が静門院のもとを訪ねると、予想外の真実が明らかになり…。
少年たちがもがく、文庫オリジナルシリーズ第五弾。
(背表紙より)
内容は悲惨というか、悲劇的な部分もあるのですが、そうとは感じさせない登場人物のやりとりがうまく緩和剤になっていて、これがあさのあつこさんの特徴なのかなと思える仕上がりでした。
5冊目。特に薄かったです。
一冊、ゆっくり読んでも2時間なので、あっさりと終わってしまい、読み応えがな -
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「闇神波は本気で我らを根絶やしにする気だ」。
刺客、暗殺、陰謀。
江戸で男が次々と闇から斬りつけられる中、燦はついに争う者たちの手触りを感じ始める。
一方、伊月は藩の代替わりの準備に追われるが、圭寿の亡き兄が寵愛した美しき側室・静門院が面会を求めてきて…。
少年たちが苦悩する、文庫オリジナルシリーズ第四弾。
(背表紙より)
そうですよね。そういう良いところで終わりますよね。
…という、次巻を読まなければ絶対に収まらないところで終了の第4巻。
物語も中盤かなあと思わせる内容ですが、主要キャラがすべて登場するまで何巻かかってるんだという、
この本の薄さが気に入らない私としては、ちょっとイラ -
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江戸から遠く離れた田鶴藩。
その藩主が襲われた。
疾風のように現れた刺客は鷹を操り、剣も達者な謎の少年・燦。
筆頭家老の嫡男・伊月は、その矢面に立たされるが、二人の少年には隠された宿命があった。
尋常でない能力を持つ「神波(かんば)の一族」の正体とは?少年たちの葛藤と成長を描く著者待望の文庫書き下ろし新シリーズ第一弾。
(背表紙より)
最初の印象は…薄っ!でした。
本の厚みが、他の小説と比べて、断然に薄い。
これって、書き下ろしじゃないよね? みたいな。
雑誌などの連載作品を、細切れに文庫にしたのかと思いました。
でも、文の最初には「本書は、当文庫のための書き下ろしです」の文字。
背表紙 -
Posted by ブクログ
江戸での生活がはじまった。
伊月は藩の世継ぎ・圭寿とともに窮屈な大名屋敷住まい。
一方、異能の一族に生まれ育った少年・燦も、祖父の遺言を守り、江戸の棟割長屋に暮らす。
その二人が町で出会った矢先に不吉な知らせが届く。
さらに屋敷でも圭寿の命を狙う動きが。
文庫オリジナルシリーズ第二弾!
(背表紙より)
第二巻は、背表紙よりさらに本のあつみが薄かったです…。
時代小説って、ちゃんと読むと早々に終わらず、読み進めるのに結構時間がかかるのですが、
この薄さなので、さくさくと進みます。
事件も、絡み合って発生し、さあどうなる!?
というところで当然、終わっています。
物語の伏線は…詰め込めきれた -
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ネタバレ話がつながって最後にネタ明かしがあるのかと思いきや、結局よくわからず少し残念。ただただ山が人を狂わせた、というだけなのか。
1.蜥蜴の尻尾切りで長年勤めた銀行を首になり、家族をも失った男が深い恨みと絶望を抱えながら山に迷い込むと、不思議な舞を踊る女たちの集団に出会う。気が付くと男は、その中の一人の女に看病されているのだが、女の様子も、至る所から蛇が這い出てくる屋敷の様子もなんだか変。男は牛の頭を食らい、女を食らい・・・。
2.小学校の時に恋心を抱いていた少年が自分のせいで山に取り込まれて帰ってこれなくなってしまった。時が経ち、小学生の娘を持つ彼女は、未だに山から出られない少年からの電話を受 -
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この世に思いを残した人の姿が見えるという不思議な能力を持つ娘おいちは、父のような医者になることを夢見て、菖蒲長屋で修業を積んでいた。
そんなある日、おいちの前に現れた女が、赤子を産み落としてすぐ姿を消し、殺される。女は一体、どんな事情を抱えていたのか。そして母を亡くした赤子の運命は?
殺された女の、聞こえるはずのない叫びを聞いたおいちは、思わぬ事態に巻き込まれていく。
一方、おいちの父のもとには、老舗の薪炭屋の主人と内儀が訪ねてきていた。母・おきくの病を治してほしいという。店を訪ねたおいちは、鬼女の顔を宿したおきくの心の闇を感じ取る。
二つの出来事は、思いがけない展開を見せていき……。
悩みな