あさのあつこのレビュー一覧
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息子が少年野球をやっている頃に(たしか息子も)読んだ「バッテリー」「ラスト・イニング」以来の あさのあつこ さんです。
バッテリーは6巻にわたる長編で、次の展開がどうなるかワクワクして読んだ記憶があるが、本短編集は物語に入り込めないうちに終わってしまい物足りなさを感じた。
表紙に5匹のネコが描かれている理由も、明日へつながることも見つからなかった。
困った、レビューに書くことがない。
フィニッシュ・ゲートの"東京マラソン"の話での、「残り七キロあたりで、どうにも脚が動かなくなる。」というセリフ。
私も一度フルマラソンに挑戦しようと決意し、勝田マラソンを走ったことがある。 -
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ネタバレ離婚、子どもの虐待、ヤングケアラー……。碧李と杏樹の環境はヘビーだ。謙吾と千賀子が離婚していなければ、って思うオイラは単純なのかな。浮気をした謙吾は家族よりも自分の快楽を優先して、千賀子は養育費をもらうことで離婚を許す。例えがよくないかもしれないけど、交通事故に遭って加害者はお金を払い、被害者は相応のお金を得ることで事態を納める。でも、治療しても治らない怪我や病気だってある。離婚だってそうだ。ただ、交通事故と違うのは離婚には選択肢があること。大人である夫婦はお互い残りの人生を充実したものにしたいから離婚を選択するのだろう。でも子どもはそうはいかない。「人生は何度だってやり直せる」のかもしれない
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さらっと読める青春もの。若者!青春!スポコン!というほどサラリとはしてないけれども、まぁ青春ものですね。
自分が誰かを誘って一緒に何かをする、という行為が苦手な方なので、親友ちゃんが頑張って主人公に射撃を一緒にやろう、と勧誘する辺りですごいなぁとなんか感心しました。まぁ、一緒に映画見ようとか芝居観ようと誘うのと同じような理屈なのかな?共感出来たり一緒に体験出来たら楽しいし。
でも当然のように実力差が出てきたりして友情に微妙な影が。近ければ近い分だけ色々と考えちゃうだろうから、彼女たちは早めに離れて正解だと思う。
主人公はハードルで壁にあたり、射撃を始めましたが、一つの種目や競技に盲目的に打 -
購入済み
2巻もあっという間に読み終わりました。
せいはくんも色々と思うところがあるんだなあ…
兄ちゃんも色々な気持ちだったり周りの環境?だったりが入り交じって大変なのかも。
3巻も楽しみです -
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この物語を読み始めて気がついたら巧には絶対的な力があると思い込んでいた、豪や門脇と同じように。門脇が豪快に三振したにも関わらず、瑞垣には打てるのだ。そもそも絶対的な力、誰にも打たれない球ってそうそうないような気がする。誰かにとってとても苦手なことが、他の人にとっては得意なことだたったりする。誰かと比べて何かが秀でている。そういういことじゃないかな。沢口や東谷、吉貞は巧が豪速球を投げれることしか取り柄がないことを知っている。それ以外はまるでダメなのだ。でもこの物語はそんな偏った天才ピッチャー巧を簡単に十三歳の少年にはさせない。楽しい野球を知らない巧は伝説的な選手になるか、ごく平凡な人になるか、ど
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紅白戦で巧は、沢口にホームランがまぐれじゃないことを証明しろって言う。展西たちの暴力の恐怖心よりも、野球をやりたい気持ちの方が強い沢口の肩を抱きしめたい衝動を感じた巧にちょっと期待ができた。豪が言う通り巧の野球は自分のためだけの野球だ。巧の野球は9人対9人ではなくて、ピッチャー対バッターの1人対1人だ。そして豪がいなければそれすらも成立しない。オイラの中でこの物語の巧はヒールだ、いまのところ。洋三が危惧するように巧の成長はここまでなのか、それが気になる。ポテンシャルが高ければ、巧の1人対1人の戦いは勝てるだろう。でも本来の9人対9人の野球では勝てないと思う。スター選手には支えてくれる選手たちが
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縫箔と表紙の紹介文にあって、思わず手にした本。
とはいえ、あさのさんの作品を読むのは、実はもしかしてはじめてかもしれない。
あの名作『バッテリー』も何も、恥ずかしながら、読んじゃいない。
化政期の江戸。
深川の小規模な縫箔屋、丸仙が舞台だ。
その家の一人娘、おちえは、「今かぐや」と言われるほどの美貌の持ち主。
けれど、女性ながら剣道の道場に通う活発な少女だ。
父の仙助は、名人と呼ばれる縫箔の職人。
その技に魅了され、吉澤一居という武士が弟子入り志願に訪れる。
剣の才に恵まれた吉澤がなぜ身分を捨てて、縫箔職人になろうとするのか。
しかし、この話の中心となる謎は、そちらではなく、連続少女殺 -
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ネタバレ【収録作品】この手に抱きしめて/烏城の空/カレシの卒業/フィニッシュ・ゲートから/桃の花は
企業や地方のPR用の作品だからか、比較的あっさりめの短編集。
「この手に抱きしめて」製薬会社のCMとの連動小説。癌の告知を受けた父親と結婚を控えた娘という、いかにもな物語。
「烏城の空」岡山市の『岡山繁茂の語り/吉備の風に吹かれて』という短編集から「父と子と」「石工たちの空」の2編を掲載。
「カレシの卒業」SF恋愛もの。岡山弁が心地よく、カレシの意外な正体を知り、狼狽するカノジョがかわいい。
「フィニッシュ・ゲートから」アシックスの期間限定キャンペーンのために書かれたアスリートものの一作。親友の二人そ