あらすじ
炎に包まれた矯正施設から、命がけの脱出を成功させた紫苑とネズミ。イヌカシらに力を借り、意識を失ったネズミを病院に運んだ紫苑は、かつて地下世界の住人・老から託されたチップを医師のパソコンに差し込んだ。すると――理想都市NO.6を支配していたのは、誰なのか。崩壊と再生の物語、怒涛の最終章!
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Posted by ブクログ
はぁぁぁ…終わってしまった…夢中になり過ぎて夢に出て来たので強制中断したNo.6。もう、登場人物全員好き過ぎる。ネズミと紫苑が尊過ぎる。
最後はどんどん駆け足になっていって、3時間くらいで読み終えてしまいました。
すごく好きな世界観でした。
ほんと、私なんぞが知らないだけで名作って無限にあるんですね。
その世界に入ってしまうと、会えなくなるのが寂しいんです。
言葉にすると、めっちゃ気持ち悪いわたしですが。
『再会』ももちろん積読してありますので、楽しみです!
Posted by ブクログ
ついに読み終わってしまった
少年同士の友情でも愛情でもない形容し難い関係が甘美で眩しかった
言動が粗暴なのにどこか美しくてつかみどころがなくて、いつか目の前からいなくなってしまうであろうネズミに惹かれる気持ちがすごく分かる
Posted by ブクログ
ミュージカルがきっかけで再読したシリーズが読み終わりました。
来月には続編も出るということで、待ちきれません。
ネズミの戦いは終わり、紫苑の戦いが始まる。
ネズミは去り、紫苑は留まる。
対照的な2人が一緒にいる物語でしたが、その2人の未来はやはり対照的なのですね。
No.6そのものは今の人類も向かう可能性がある未来だと思っています。
徹底した管理社会というのは理想を追い求めた先にあるものなのでしょう。
理想を追い求めるが故に人を忘れ、人を管理することを追い求める。
現実の未来にもありそうな話だと思っています。
それを止めるにはどうすれば良いか、そう作者に問われている気がします。
初めて読んだ小中学生の時に感じたわくわくは今も感じますが、大人になった今読むとどう社会や政治と関わっていくべきか考え込んでしまいます。
文章もストーリも読みやすいですが、投げかけられる問題はとても難解です。
Posted by ブクログ
主人公が生きる世界の残酷さと
その中に僅かに輝く人の絆がとても良く
ページを捲る手が止まりません。
箱庭のような監視社会で
社会に順応したくないと
心の中では考えている
元エリートの主人公が犯罪者とされている少年と
出会うことで社会の謎と闇に向き合ってく物語
Posted by ブクログ
小学生の時に出会い、それから今まで大好きな本です。
紫苑とネズミの関係性に魅力を感じます。2人の関係は友人とも家族とも恋人とも言えないですし、むしろそれら全てを含んでるような気もします。
Posted by ブクログ
寄生虫は、自分が生きるために宿主の行動を変える。危険なことは冒さず、穏やかに過ごす。そう言う人間になる。
ネズミは主人公をどこか恐れているような描写があったし、物語の途中でも主人公の狂気が垣間見れる箇所もある。
と言うことは、主人公の穏やかな性格は生来のものではなく、寄生虫によるものだったとしたら…。そう考えると、背中がぞくりとする。
Posted by ブクログ
シリーズものでも一冊ずつ感想を書くことも多いのだが、このシリーズはまとめて書こうと思った。この作者の他のシリーズとは、がらりと違って暗い。環境破壊によって住むことができる地域が限られてしまった地球で、人間は6つの理想都市を作った。飢えや病気に苦しむことのない、衛生的で満たされた社会。しかし、実際には明るい世界の裏には陰となる部分が存在していた。暗い話だけれど、登場人物たちの逞しさとユーモアに救われるところもあり、続きが気になって一気に読みたくなる話だった。
Posted by ブクログ
まさに、崩壊と再生と“運命”の物語だった。理想都市そのもののような純粋で優しく冷酷さを秘めた紫苑と、野生の獣に似た美しく優雅で用心深いネズミと。嵐の夜の二人の出会いから、いや本当はそのずっと前から、多くのものが壊され失われてこの終焉に辿り着いた。これからどうなっていくのかなあと考えてみたけれど、きっと紫苑とネズミの関係だけは変わらないのだろうなと思う。何度離れても、何度でも出会う。信頼と愛情と畏怖を抱えて、互いの存在に救われながら、これからを生きていくんだろう。
Posted by ブクログ
2019/04/18 再読。
2023/03/24-26 再再読。
・おわっちゃった~。まだビヨンドあるけど……
・ダストシュート落ちてるところの初っ端から、ネズミへの愛の独白が止まらない紫苑やんばいな。でもほんとに、再会してから今までたくさんたくさんのできごとやそれに伴う感情があって、相手に抱く思いの変化や自分に対する自責の念だったりがあっても、あの日ネズミが伸ばした腕を紫苑が握ったのだけは真実だ、というのはすごく強い芯みたいなものだな。
・ふたりにとって確実に強烈な原体験であっただろうし、もしふたりが4年後再会しなくてもこの思い出でしぶとく生き続けられてたろうなと思う。
・ネズミを病院に運んで、イヌカシに肩を抱いてもらったときに支えてくれる体や声や温もりがありがたい、と感謝した直後に「ぼくが欲しいのは、この温もりではないのだ。この身体、この囁き、この腕ではないのだ。」って思うのちょっとウケちゃった。どんだけネズミのこと好き……
・ネズミを治療してくれた医師、そういえばこんな人もいたっけな!なんで忘れてたんだろ!て思ったら直後に死んじゃってた。アニメではどうなってたっけな…… 楊眠関係がかなり変わってるんだよな。
・人知を超えた支配者、それを鎮めることのできる少数の人、というのは今思うとかなりガッチガチのSFだな。初見/初読のころは、エリウリアスの存在がだいぶ浮いてるように感じてた気がするんだけど、ディストピアといえどかなり理解しやすい(未来としてありえなくないくらいの)世界観の中に急にブッ飛んだフィクションの存在が出てきたからかも。
・あと、エリウリアスって海外の神/異形っぽい感じ? クトゥルフとかそういう……クトゥルフ読んだことないから細かくはわかんない。適当なこと言ってる。ごめん。あんまり日本の神っぽくない感じだなって思った。
・そもそもNO.6(都市)が宗教とかほぼ無くなってるからな。だからかも。おもしろい。
・「きみのいない世界なんて、意味がない。ネズミ、なんの意味もないんだ」←ほんとにすごいな紫苑少年は。情熱的にもほどがある。大きくなったらどうなっちゃうの。
・エピローグの終わり方もすご~く良いな…… 壁がなくなったこと、地下世界に住んでいた人が森で定住できるようになったこと、矯正施設の跡が公園になったこと(これはちょっと怖いな)、変化したことを描写して、NO.6という都市を過去のものにしたラスト、良い……
・良い小説!こんなの中学生のときに読んだらおかしくなっちゃうよな(おかしくなった人より)。実はビヨンドの内容はほとんど覚えてないので楽しみ。本編よりも読んだことない気がする。
Posted by ブクログ
二人の脱出を信じて待つイヌカシたち。そして瀕死のネズミを抱えての帰還。そしてネズミを救うため再びNo6へ。No6の崩壊とネズミの歌、納得の幕切れ。
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「再会」の出版を知らずに読みはじめたので、読み終わった今、続編のために5月末までタイムスリップをしたい気分。
都市規模の話
ネズミと紫苑の話
この二つが最後に無理に交差させられてしまって、色々とぶった切られたよう。
そこが、この釈然としない気持ちの原因だろうか。
街に住む一人一人に焦点を当て、ディストピアや蜂の恐ろしさを強調する描写があったのなら、最後の方も名もなき市民の姿を丁寧に描いて欲しかった。暴動が紫苑の「待て」で収まるのもやや不自然だ。
そして、ネズミが去る必要性、本当に「紫苑のことがわからないから」くらいしか理由ないんじゃないだろうか。(森の民として約束した以上、街に残って再建を見守るべきでは...?
「再会」を楽しみにしつつ、外伝も読んでみます!
Posted by ブクログ
お気に入りのイラストレーターが、no.6のネズミが描きたくて絵を始めたとつぶやいていたので最終巻まで読んだ。なるほど魅力的なキャラクターばかりで、ファンタジーの良し悪しは登場人物に依るところが大きいなあと感じた。
Posted by ブクログ
No.6内に戻ったあとはパタパタとあっさり終わった感があり、少し物足りなかったラストになりました。
今まで主観をもってきたキャラクターがあまり登場しなくなってしまったのもさみしく思いましたし、崩壊後ももう少しだけでも描写してほしかった。
結局はたくさん血は流れましたが、紫苑が踏ん張って良い都市にしていくこと、ネズミと森のカミが納得できる未来になってほしいと願います。
Posted by ブクログ
せっかくネズミのことを救ってくれた医師があっけなく治安局に殺されてしまうという展開にはやるせないものを感じました…。ですがこの物語を通して、何の罪もない人々が何度もNo.6の犠牲となっていたことを思うと、この出来事はNo.6の非情さを改めて突きつける効果を発揮したのではないかと思います。紫苑がこれから新たなNo.6を創り上げていくのをネズミが側で一緒に見守ってくれないのは寂しいことですが、「本当の街」を創りあげられた時にはもう一度絶対に再会出来るのだろうと思わせてくれるラストでした!
Posted by ブクログ
偽りの理想郷No.6の崩壊を描く最終巻です。理想主義者の紫苑と現実主義者のネズミの二人がNo.6と戦うという王道のストーリーの合間合間にシェイクスピアを中心とした古典が物語に花を添えます。 相対する二人の心理描写が丁寧で、それでも一つの目的に向かって走っていく過程も残さず書いていて面白い。内容は残酷な描写が多いですが、なぜか読後感は爽やかになります。 余談ですが、本作は2011年にアニメ化もしているようです。
Posted by ブクログ
★4.5
名作なのは知ってた。ずっと読んでなかったこなかったことをとても後悔した。
ディストピア小説の金字塔!って感じ。
ストーリーも分かりやすいし、キャラも立ってる。
一人一人の生い立ちとか、経験とか、すべてがギュッと詰まってて。でも紫苑に会ってみんな自分の感情がぐるぐる分からなくなって、紫苑は紫苑でネズミ達に会ってすべてがひっくり返って、そんな中で自分も揺らいでいく。
紫苑が自分で気づかないまま闇に落ちていく過程がいい。ネズミはそれを間近で見て、感じで、心動かされたあの純粋無垢な紫苑に戻って欲しいと願う。そんな自分が嫌になる。
NO.6はただの実験施設だったんだね。
人が人を支配しようとするその過程。
泣きはしなかったけど、正しいことってなに?とか、仲間を守るためなら人を殺めていいのか?とか、基本的な、でも根幹的な問いかけが多い本でした。
十数年ぶりのNo.6
小学校か中学校のときに図書室にあったNo.6を読んでいました。当時最終巻を読まずに卒業してしまいましたが、ふと表紙を目にしてその内容を思い出し、すごく気になって購入しました。
奇病の正体、No.6の成り立ち、ネズミと紫苑の関係といった物語の中核が明らかになる回で、一気に読み進めてしまいました。
小さい頃に読んだ話ですが、いま読んでも心に来るものがあります。奇病に混乱する人々の不安などは、当時よりも今のほうがよく理解出来、そのために紫苑の勇敢さ、ネズミの抱く紫苑に対する思いをよく感じることができました。
Posted by ブクログ
今の世界もNo.6の様な部分があるのかな。ピンクレディが流行ってる最中、別の場所では大量虐殺が為されていた様に。光と陰は案外近いのかもしれない。希望とは、理想とは何か、考えされられる物語でした。
Posted by ブクログ
最後は、あっさりとした終わり方だったと思う。
No.6は崩壊。
復讐という呪縛から解放され、ネズミは本来の生き方に戻り旅に、紫苑は『留まる者』として、no.6のこれからを見届けて行かなければならない。
紫苑とネズミの別れはあったが『希望』が見える終わり方だったので少し安堵した。
あぁ、本編は終わってしまったんだな....と思うと、ちょっと寂しい。
この物語、紫苑とネズミが人気を二分するのだろうか。
私はイヌカシが一番好きだった。
またいつか、彼女の勇士を見るために、読み返したいと思う。
Posted by ブクログ
とうとう完結です、が、ひとまずひと段落ついた状態でこれからどうなるのか、気になるところで終わっていて、番外編もあるようで続きかどうかはわからないですが読みたいです。何とか再びエリウリアスを怒らせないようにして頂きたいところですが、大丈夫かな、紫苑。何だか極限状態のとき危うかったし、少し将来が心配です。みんなが支えてくれるだろうとは思いますが。
Posted by ブクログ
全体通して3.2て感じやった。
あのbl感邪魔してた感じする。
伝えたいことはわかるけど
二人にフォーカスしすぎてちょっと理解難しい…
なんやろ、やっぱちょっと最後に向かうにつれて頑張って読んだ感
Posted by ブクログ
最終章!
ストーリーは好きだし面白いと思った
読みやすいし感情移入しやすいが、もう少し最後に盛り上がりが欲しかったかなあ
アニメや舞台ではどうなのか
続編があるらしいので、もちろん次へ!
Posted by ブクログ
想像してたより、あっさり終わった感じ。
ネズミの美声が伏線だったのねー!
この物語の焦点は、理想都市No.6の闇が暴かれるところなのね。
寄生蜂のくだりは、最終的にもっと悲惨な状況になって、No.6の上層部をコテンパンにして終わるの想像してたけど、なんとも平和的にあっさりエンドだったわ。
Posted by ブクログ
あさのあつこさんの【NO6】第9巻、最終巻。長い戦いは遂に終盤戦に突入し、幕を閉じました。が、ここまでの惹き込まれるようなストーリー展開ではなく最後は本当にらあっけなく終わってしまった印象です。もう少し盛り上げて欲しかった感が残ります。
Posted by ブクログ
小学校の図書室で読んだ本、再読。
内容は全く覚えてなかったけど、この本がどこの本棚にあったのか、どの席で読んでいたか、どんな気持ちでよんでいたのかは、しっかりと覚えている。
小学生の頃は、紫苑とネズミのような名前をつけられない2人の関係性には出会ったことがなかったから、すごく衝撃を受けた記憶がある。
文体が、一つ一つずしりと重いイメージ。だからこそすぐに読める量なのにこんなにちびちび読んでしまった。アメリカンジョークみたいな言い回しが多く出てくるので、登場人物は少しキザな印象をもつ者が多い。
登場人物一人一人が濃くて、読めば読むほど愛せてくる。
ただ、筆者は容赦なく登場人物を殺しにかかるから、びっくりした。「こいつは生き残る」と思ってた人たちがバンバン死ぬ。筆者の覚悟を見た。
終わりは、我々に想像の余地をこれでもかというぐらい残してくれた。個人的にはもう少し細かく書いてくれても嬉しかった。
ネズミと紫苑、陰と陽、二つの魂の物語だった。
Posted by ブクログ
最後にもやもやさせる展開もあるが、そこはもやもやしている所が面白い所なんだとも思う。火藍とネズミと紫苑が会う場面は見たかったというか読みたかった。次巻のbeyondにも期待したい。
Posted by ブクログ
最後のアレは必要だったのか? 中途半端なBL感なら、無い方がいい。やるならもっと、バーンとやってほしい。
駆け抜けるストーリーは面白かったのに、全体的にくどい言い回しと、じれったいBLが残念。
紫苑がたまに違う顔を見せるのは何だったのか?説明ないまま?そりゃないよ~。
Posted by ブクログ
嵐の夜、二人が出会う。
それが舞台の幕開けだった。それは果たして悲劇か喜劇か。
『再会を必ず』
崩壊した都市を背景に、二人は誓いを胸に退場する。
理想都市の崩壊と再生・・・。
火藍『生命を尊ばなければ。人であることとNO.6であること。二つを分かつのはそれでしょ。他社の生命をどこまで尊べるか、その一線だけでしょ』
紫苑『きみと出逢い、きみと言葉を交わし、きみと生きてきた日々が教えてくれた。ぼくには、誰かの用意した答えではなく、自分で掴み取った答えが必要なのだ。他人ではなく自分の。そうしないと、また同じ結果を繰り返す』
看護ロボットのアリア。ずっと一緒にやってきた”先生”が瀕死の状態で治療をしようとするも、「もういい。もう、無駄だ・・・」と”先生”が止めようとする。しかしアリアは「ムダ、ムダ・・・ニンシキデキマセン。チリョウヲツヅケマス」のシーンが印象に残った。NO.6の中では、このロボットのほうがよほど人間らしいと思える。
二人が運命に立ち向かう。