あらすじ
矯正施設の地下深く、点在する洞穴に潜む人影。聖都市≪NO.6≫ができるずっと以前から、この地に暮らす人々がいたのだ。立ち竦む紫苑(しおん)の前に現れた謎の男「老」が明かす、≪NO.6≫の酷い過去。そしてネズミが己の出自を語るとき、真実は鋭い刃となって紫苑を苛む。僕らが本物の自由を得るには……「破壊」しかないのか。(講談社文庫)
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Posted by ブクログ
「NO.6」文庫版の全9巻のうちの#6です。聖なる祝日を迎え、都市も人も決定的に動き始めたような巻でした。
何か重大な局面に立たされた時、私だったら何を考えどう行動するだろうと、読み終えて思いました。そもそも人生の全ての時が重要な瞬間なんだなとも感じます。聖都市や条件付きの平和の中で暮らしているならば、本当にそれで良いのか考えてを止めてはいけないというのは、現実に生きる私には身につまされるメッセージでした。
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ネズミの過去が明らかになりつつある巻。
紫苑がサソリに「魔である」と言われるけれど、最終的にサソリにも好意的ととれる感情を抱かせる。
紫苑の人たらしぶりは、えげつないほどだな。
読み返しだから感じる紫苑の「魔」と「ひとたらし」の両極端な面。
紫苑はこれからどうなってしまうのだろう。
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No.6の成り立ちに関わっていた「老」。
ネズミの過去が徐々に明かされていく。。。
一方、イヌカシは、紫苑とネズミが生きて戻れる道を作る為、必死の駆け引きを仕掛ける。
月薬って莉莉ちゃんのパパですよね。無事でいられるのかしら(-ω-;)ウーン
そして沙布はいったい、どんな姿に変えられてしまったのか。
No.6の『聖なる祝日』に起こった悪夢。
あぁ、早く続きが読みたい!!!
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おもしろかったー。
それぞれの過去が少しずつ明らかになってきました。
沙布がどうなってるのか…気になります。
No.6でも崩壊が顕在化してきました。いよいよ序章かな、という感じ。
この展開速度、やっと慣れてきた。
Posted by ブクログ
何度目かの再読6巻目。いよいよNO.6の崩壊が始まる。そして明かされるネズミの過去、NO.6との関係。二人の進む先に何が待っているのか。展開を知っていても早く早くと続きが読みたくなります。
Posted by ブクログ
いいところでおわるんだなこれが…!続きはよ…!ってなる。
とうとうネズミの過去が明らかになって、NO.6の裏の顔も明らかになって、完全に風呂敷が広がった状態になったけども、ここからどう決着をつけるのか。続き早く読もう。
Posted by ブクログ
ここまで一気に読みました。
全体を通して描写が少ないな、とずっと思っていましたが、少ないがゆえに行間を読む自由さが与えられているような気がします。
ここまで読んでいると、No.6は悪の権化である、という風に単純に思ってしまいがちですが、わたしはそう単純なものではないと思いました。
ネズミが西ブロックの象徴として描かれるのは当然のことながら、紫苑はあくまでNo.6の象徴、として描かれているのが本当に上手いと思います。紫苑は理想主義で夢見がちのお坊ちゃんですが、自分の大切な人のため、といいながらも自分の欲とエゴのため、あっさりと、純粋がゆえに迷いなく、他者の命に手をかけようとしてしまう危うさも持ち合わせています。
No.6もまた、理想を求めて求めすぎて、それを周囲に押し付けているうちにまるで反作用のように裏側にエゴを膨らませ、いつかエゴと理想が逆転し他者を犠牲にすることを厭わなくなってしまった、そんな都市であります。同じではないでしょうか。紫苑もまた、選択を誤るとむしろ以前よりもっとNo.6の本質に近い姿に向かってしまうように思います。紫苑を天使のようだと思うのは、No.6の「綺麗な」部分だけを見てそれを理想だと言ってしまうのと同じような気がしてしまいますね。
しかし、彼の傍らには西ブロックの象徴であるネズミがいます。No.6が目をつぶり排斥してきた、もう一つの現実が紫苑には見えています。お互いがお互いに誤った選択を踏みとどまらせ、正しい道へともに歩いていく。No.6と西ブロックの融和がこの物語のテーマなのでしょうが、紫苑とネズミ、この二人が象徴するものには深くて複雑な、勧善懲悪の二色に留まらない深い色合いが、書かれていない行間に滲み出るようですね。
最終巻が楽しみです。
Posted by ブクログ
過去が語られてた。
いよいよというところで終わった。
たまたま読み終わった日にブルーインパルスを見た日で、すごく平和だなと実感した後だったので、少し苦しくなった。
Posted by ブクログ
この巻で進んだこと、なし。
この巻でわかったこと、ネズミは《NO.6》に焼き滅ぼされた森の人々の生き残りであったということ。
以上。
ネズミが地下深くに隠れ住んでいる人々のもとを出て、現在の生活をしているわけなどはまだ明かされず。
っていうか、今後も明かされないような気がしてきた。
これは少年たちの成長物語であるとともに、サスペンスやパニック小説でもあるはずだったのに、あさのあつこの文体ではテンポよくストーリーは進まないし、多分作者が都市を破壊するという大きな出来事よりも、紫苑とネズミのふたりを書きたくなってしまったのだろう。
栗本薫の「ナリスさま」を彷彿させるな。
『バッテリー』でも思ったけど、彼女の書く少年たち、うだうだ考えすぎ。
今、この状況では、考えるな感じろ、と言いたい。
その感じた描写で、読者がうだうだ考えるからさ。
登場人物たちがあちこちに分散した現在、どこのパートも煽りで終わる。
紫苑とネズミ以外のパートは短いので、情緒面だけ語られて状況はほとんど変わらず、煽りで終わる。
この構造に飽きてきている。
”温暖化による新たな感染症の広がり、予測不能な異常気象、そして国家間、民族間の尽きぬ争いと、核の仕様……。”
2007年に刊行されたことを考えると、この一文の精度がすごい。
それとは逆に《NO.6》の成り立ちを読んで思ったのは、都市についての描写の粗さ。
私は最初、アメリカ合衆国とかユーラシア大陸とかの平面の中で6つの都市国家ができたと想像していたのだけど、今回初めて地球上に人類が住めるエリアが6ヶ所と記載されたのを読んで、それでは人類が生存できる地域の緯度と経度と標高くらいはざっくりわかるように書いてもらいたいと思った。
結局作者の目は人物に向いているのであって、その背景はぼんやりしていてもかまわないということなのだな。
私はどちらかというと、世界の骨格によって人のありようって変わってくると思っているので、この辺がモヤモヤするんですよねえ。
Posted by ブクログ
2019/04/01 再読。
2023/03/14-16 再再読。
・溝鼠を手懐けまくる紫苑。プリンセスか。サソリに対してバッチバチに強気で出る紫苑いいな~。なんというか、紫苑は本当に豪胆だな。いや、言葉通りの豪胆ってわけじゃなく変なとこで胆が据わってるよなと思う。
・イヌカシが月薬に仕事もちかけるとこ好き! ネズミと紫苑にもう一度会いたいとしっかり噛みしめるとこも良い…… これも紫苑が来てこそだったよな、力河は顕著だけどさ……
・この辺、だいぶアニメでカットされてたような気がするんだけどそこそこ記憶ある気もして、どこまではやってたんだか?? サソリは出てなかったような気がする。
・NO.6の過去やネズミの過去が明らかにされて、一気に見える範囲が広がったな~と思う巻。あとやっぱりネズミは紫苑に甘い。ちょうやさしい。
・紫苑に会いたい気持ちと自分の姿を見せたくない沙布の二律背反が切ない。なんか沙布はほんとに……被害者……
・は~~矯正施設の中に入っちゃったよ~。紫苑覚醒編だ(そうなの?)
Posted by ブクログ
地下で生きる人々と出会うネズミと紫苑。No.6の誕生に携わった人物との出会い。ネズミの過去。どうなってしまったのか沙布。いよいよ施設内部の扉が開かれる所で終わる。クライマックスに近づいていく感じがして続きが非常に気になる。
Posted by ブクログ
『MOONLIGHT MILE』の著者・太田垣先生描くガンダムスピンオフ。暗礁空域で激戦を繰り返すジオンと連邦の局地戦が舞台。さすがの骨太ハードSFで期待感持てそうです。
Posted by ブクログ
今回はNO6が出来るきっかけと変わっていく過程が話され、祝祭からの悲劇が内部でとうとう起こり混乱へと変わるようで。沙布を助けるための一歩がやっと踏み出されたところで終わってしまったので大変続きが気になります。文庫はあと7巻までしか現状出ていないので次を読んだら単行本に走りそうです。紫苑はサソリよりも上の鼠遣いになれそうですね。やはり天然が似合います。
Posted by ブクログ
#6少しずつ謎が明らかになり出した。No.6の過去やネズミの過去が描かれている。それでもまだまだ謎だらけ、早く伏線を回収して!気になる!!
そしてどんどん人が死んで行きますね。人狩り後に、とうとう寄生バチが人目を憚らず暴れ出すなど凄惨です。
そしてとても考えさせられる。
紫苑の本音がとても心にくる。綺麗事しか出てこなくて、真摯な言葉ほど上手く話せない。はじめの頃の紫苑はあまり好きではなかったけれど、紫苑の内面がしっかり描かれてきて、変わってきた。
Posted by ブクログ
ネズミって最初から闇の住人ではなかったんだ…^^;
色々判明してってるみたいだけどあんまり理解出来なかった…;
そして時間の流れ的には全然進んでないからもっと早く進んで欲しい…!
Posted by ブクログ
1冊がすぐに読み終わってしまう…orz
この巻ではついにネズミの名付け親、老が登場しました。
No.6の成り立ちとかが少しずつ明かされていきそうです。
あと子どもを押しつけられたイヌカシがほほえましい。笑
やっぱりイヌカシは女の子なんでしょうね。
Posted by ブクログ
やっと明らかになったネズミの過去。
自然を支配しようとした人間達とは、今の世の中でも言えること。
老がいったように、後になってから悔やむしかない。
No.6はこれから世界がなってはいけない姿を映している。
文庫の続き早く出てほしい!
Posted by ブクログ
強制施設内の洞穴に住まう「老」と呼ばれる男により、《No.6》やネズミの秘密が語られる回。・・アニメで約1話、ぎゅうぎゅだったのが一冊分ですかね?
駆け足で割愛するにはもったいない部分ではないか?!
1冊丸々使って語るにはちょっと長かった気もするけれど、紫苑・ネズミ・イヌカシといった主要キャラクターから、月薬などの引き立て脇役まで、それぞれの視点から心境が語られていてちょっと吃驚。
同じようなことを何度もくどくど書いてあるような部分もあれど、ひとが心変わりしていく様がいろんな形で散りばめられている。
くどい言い回しは一人称よりの感情で書かれてるから仕方がないのだろうけどなかなか前に進まないもどかしさは・・(´x`;)
アニメの感想は酷い出来、としかいいようがなかったのでぜひこちらを一度読んでほしいかもしれない!
Posted by ブクログ
言葉の言い回しが、くどく感じられ、そっちに引っかかってしまう。せっかくストーリーは面白いのに、残念です。
作者さんにメッセージを伝えたい強い気持ちがあるのは判るけど、何度も繰り返されると…。
もっと簡潔に伝えてほしい。
Posted by ブクログ
まるごと矯正施設地下洞穴。
もうちょっと進もうよ!
《NO.6》の成り立ちと、ようやくネズミの過去が!
エリウリアスって何なの。
沙布どうなっちゃってるの。
マザーグースの「誰が駒鳥殺したの?」が引用で使われててナイス。
Posted by ブクログ
今回の巻で、徐々にですNo.6の背景が見えてきましたね。
ネズミ、何かがあるとは思っていたけれど
そうだったのかぁ。
今一番気になるのは沙布のこと。
どんな風になってしまったんでしょうか。。
Posted by ブクログ
知らなければ許されるのだろか。
自覚は無くとも虐殺に加担していた罪に。
何も知らずして、殺戮する側の世界で生きていたことに。
考えても考えても私にはなにも言えない。
きっと今いちばんそのことに苦しんでいるのは本人だから。
今や混乱に満ち、崩れかける虚構の都市は、人間の手に負える範疇を超えつつある。
理想の都市を作るため、ずっとその裏で非道な殺戮を繰り返し守ってきたNO.6は次に何をするのだろうか。
人間の傲慢で醜悪な姿はいつの時代も変わらない。
今回はあとがきが無かったのが何気に寂しかったり。
Posted by ブクログ
前巻から2年振りの#6。もう出ないんじゃないかと思っていたよ。こんな薄い本、そんなに長い期間空けて出されても、これまでどんな話だったか忘れちまったよぉ…という感じ。
物語の思わせ振りな進み方は相変わらずで、ぐだぐだとした内省が続く中、漸く少しの謎が明らかになり、て言うか、ここに来て、エリウリアス、マオの虐殺、森の民…、みたいに色々出てくると、うちの嫁さんにみたいに、ここから読み始めても別に何の不都合も無い様なお話し加減。
2年前に書いた#5の感想に『ここまで来たら、ゆっくり付き合うぜ』と書いたけど、それにしてもねぇ。次巻が出るのはいつになるのと思いつつ、to be continued...