あらすじ
あれは何? なんで見えたの?おいちは十六歳。江戸深川の菖蒲長屋で、医師である父の仕事を手伝っている。おいちが他の娘と違うのは、この世に思いを残して死んだ人の姿が見えること。そんなおいちの夢に、必死で助けを求める女が現れる。悩みながらも己の力で人生を切り拓き、医者を目指す娘が、自分に宿った不思議な力を生かし、絡み合う因縁の糸を解きほぐしていく青春「時代」ミステリー。
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ああ面白かった!
引き込まれるスピード感、メインのミステリーだけでなく、おいちの生い立ちやその父、松庵先生の秘密など、わくわくし続ける。人物描写もそれぞれ魅力的。
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内容(ブックデータベースより)
おいちは十六歳。江戸深川の菖蒲長屋で、医師である父の仕事を手伝っている。おいちが他の娘と違うのは、この世に思いを残して死んだ人の姿が見えること。そんなおいちの夢に、必死で助けを求める女が現れる。
悩みながらも己の力で人生を切り拓き、医者を目指す娘が、自分に宿った不思議な力を生かし、絡み合う因縁の糸を解きほぐしていく青春「時代」ミステリー。
令和6年6月19日~20日
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医者の父松庵の娘おいちは不思議な力を持っている。あさのあつこさんの「おいち」シリーズ。作品のジャンルとしてはミステリーだろう。
医という漢字は、匸(かくしがまえ)の中に矢が入っている。矢を打つという意味と酒から成り立っている。かくしがまえの中に矢があるが、かくしがまえには抜け道がある、囲まれていないのである。私は医は完全なものではなく、これから先も未完成のままだと思っているのである。臨終の際に少しでも笑顔になるようにできれば良いのかもしれない。あくまでも個人的見解である。
優しさの中にハッキリとした物言い、一筋通った考え方においちの魅力がある。そして見えないものと遭遇できる能力。その能力で問題を解決していく姿が、温かい。その能力も完全ではないところが「医」に通じているのかもしれない。
現代口語で描写されているため、軽快さを感じる。文章からもあさのあつこさんらしさが滲み出ている良文である。
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あさのあつこさんは引き出しの多い作家だなぁと感心しながらも、読んだことがなかった。文章は軽いけど嫌味がないので、リーダビリティはかなりなもの。ぐいぐいと読ませます。ラストの、若い娘ながら、死者の声を聞き取るおいちの肝のすわり方も魅力があります。人間愛ということでしょうか。続きも読みたいです
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本屋さんで見つけて何気なく買ってしまった本。
自ら時代小説をチョイスするのは初めてだったが、特に躓くことなく完読しました。
ミステリー要素も面白いけど、医学の進歩を感じました。
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友達が読みたいと言って探し中古本を見つけて読みました
あさのあつこさんの文は始めてでしたがとても読み易く久々の時代小説でした
松庵と伯母とおいちの言葉のテンポ
特に伯母 嫌みが嫌みに聞こえて来ない凄さ
ちょっと心がほこっとしました
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江戸深川の菖蒲長屋で医者をしている父の仕事を手伝うおいち16歳はこの世に思いを残して亡くなった人の姿が見える。某作品を少し思い出すけど、こちらも内容はとても重たいもののとても軽く読みやすい。ただ、会話が軽すぎると言うか笑い声までは要らない気もする。昔は男女関係やお家のこと、流病や怪我に対する治療法、貧富の差、全てにおいて本当に大変で今がどれだけ安心安全で平和でもあるということがわかる。父の過去の謎、簪をくれた新吉とどうなっていくのか続きが気になるし、次はどんな患者や事件が待っているのか楽しみな展開。
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ドラマをたまたま観て面白かったので原作を読んでみることに。
父である町医者松庵を手助けして父のように人を助けたいと志すおいちは苦しむ人の姿や亡くなった人の姿が見える。江戸時代は今より医療に制限があって栄養状態も悪いから亡くなる人も多いだろうなぁ。
お加世の闇が深すぎて、鵜野屋に不幸を全部押し付けて元凶であるお加世の両親がなんの影響も受けてないのが辛い。
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最後のお加世のくだりは少し蛇足だったかなという気がする。それぞれの人間模様がお見事、まだまだ明かされていない伏線がたくさんあるので、それはこれ以降のシリーズで描かれていくのだと思う。同時期に読んだ宮部みゆきのおそろしのシリーズとの違いは、1巻で全ての伏線が回収されないこと。
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不思議な力を持つ町医者の娘、おいち。
死者と意思の疎通をはかることができる。
江戸情緒漂う中にもちゃんとミステリー要素もあり、人情モノという立ち位置もバッチリ。シリーズになっているようなので、機会をみつけて読み進めてみようと思う。
一冊だけではわからない何か秘密があるらしい。
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コンビニに置いてるだけあって、飽きることなく読み進めました。作品の舞台である時代が浮かぶような現代にはない小物がささやかにでてくれば、もっと時代劇っぽかったなと思います。科人あたりの重要人物が揃って真相に迫るシーンは、セリフが長ったらしい印象でした。
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久しぶりに時代劇を読みました。
死んだ人の姿が見えるという不思議な力を持つおいち。
面白かったです。
江戸時代はこうだったのか?そういう仕組みなのか?などなど。時代劇を読むと色々な疑問、想像が尽きませんね^_^
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今回は、生薬屋鵜野屋の嫁、お加世の非道な殺し。
なおすけ
鵜野屋の若旦那直助と女中お梅は恋人同士だったが、大旦那に反対され、お店のためにお加世と結婚する。きがふれたお加世はお梅を殺し、直助まで殺そうと企む。
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最近は、あさのさんと宮部さんの時代小説を交互に読んでいて、どっちがどっちだったか、わかんなくなるときもあるのですが、どちらも、おもしろくて切なくて、そして思うのです。こんなお話を思いついて書けるなんてすごいなって。今回で言えば、お加代さんですよね。おいちが会ったお加代さん、最後にお加代さんを登場させるなんてね。おかげで、全部が腑に落ちて、読み終えることができました。
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おいちちゃん、いい子だ。
お父さんもいい医者だし。
直介の過去があまりにも悲しい。
それがおいちによってほぐされていく。
もっとも、加世のことは、いっさい同情できないので、
彼女がおいちに語るパートは蛇足に思える。
さて、この後もおばさんはおいちに縁談を持ってくることでしょう。
不思議な力の謎は、まったく明かされていないから、
これからが楽しみ。
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「おいち不思議がたり」
久々の江戸町人の話し!
貧乏長屋に暮らす医師の娘、おいち。
父の様な医者の道を進むべく日々お手伝いをしてるんだけど、このおいち、何やら見えちゃう。
この世にたくさんの想いを忘れることなく彼岸を渡った人が見えちゃう。
そんなお話。
これに江戸の人特有の人情が絡み合って掛け合いが楽しい!
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町医者である父の仕事を手伝う、16歳のおいちが主人公。
おいちには、心を残して亡くなった人や、陰のある病人やけが人に関する不思議な夢を見る力がある。
そんな力を生かしての殺人事件の謎解きがあったり、縁談があったりと、盛りだくさんな内容が、魅力的な登場人物でつづられていく。
個人的には、新吉さんを応援したい!
おいちさんの出生や、医者の父親の過去に謎がある様で、まだ明らかにされていないので、次巻が楽しみ。
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2015.8.17
あさのあつこ、青春時代ミステリー
あまりない分野だから新鮮。
時代ものって、中高生はあまり読まないから、導入に適してるかも。
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2014/3/26
ちょっとときめいちゃったりもした!
心が洗われるようだね!!
もともとお化けの話は大好物。
そして少女の成長物語。
いいねいいね~
お父さんの過去とかおいちに懸想した新吉との未来とかすごく気になるぞ。読みたいぞ。
続編あるかな。
…調べたらあった!やったね!
すごく素直になれるお話だったので素直に書いといた。
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、医者を目指す娘が、自分に宿った不思議な力を生かし、絡み合う因縁の糸を解きほぐしていく青春「時代」ミステリー。
宮部みゆきの「初ものがたり」に近い気がしますが、温かみのある物語でした。登場人物もいい感じで一気に読んでしまいました。
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先が気になる面白さだった。主人公が幽霊を見ることが出来て、しかもその人の苦しみを救おうとするものはスッキリする。新吉との恋模様もこれからありそうで楽しみ。
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医者である父の仕事を手伝う16歳のおいちは、「この世に思いを残して死んだ人の姿が見える」特殊な能力を持つ少女、読み始める時はホラー色の濃い物語かと読み進めるが、どちらかと言うと江戸時代の下町で起こる日常、笑いあり涙ありのヒューマンドラマを体験している気分になる!
健気に生きる「おいち」を応援したくなる感覚は何処か心がホッコリする、シリーズ1作目という事で色々な可能性と拡がりを予感させる!続編も楽しみながら読んでいきたいと思う!
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あさのあつこさんの時代小説は、言葉の流れが心地いい。人物の描き方ももなぜか心惹かれる。不思議がたりという通り、亡くなった人と言葉を交わす場面があり、物語の要でもあるが、振り返ると全体的にメルヘンな印象になってしまった。
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時代物だが非常に読みやすい作品。
キャラクターみんな個性があって面白い。特に主人公おいちの叔母が明るく優しく温かい存在。
おいちと父親との過去やおいちの縁談や恋愛はどうなるのか続編も気になる。
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おいちはこの世に思いを残して死んだ人の姿が見える。
医者の父を手伝いながらも、からみ合う因縁の糸を解きほぐしていく、青春「時代」ミステリー。
青春とつくだけあって、サラッと読める。
シリーズ第一弾として登場人物の紹介も兼ねたのか、松庵の過去や、おいちとの関係などまだ謎を含めている。
死んだ人の姿が見えるという設定だが、周りにいる人がおいちの言動に際して、違和感を覚えないのが不思議だ。
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シリーズ第2弾を先に読んでいたので、あの人物はこういう出会いがあったのか、と納得。
死んだ人の姿が見えるという異能の持ち主おいち、そして彼女を助ける岡っ引きの仙五朗親分。
どこか既視感が・・・
思い出したのは、宮部みゆきの『霊験お初捕物控』だった。
おいち同様にやはり異能の持ち主お初、彼女を手助けする算学道場の右京之介。
どちらも、甲乙つけがたい人情時代小説。
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16歳の町医者の娘おいちが、不思議な力に導かれ、過去から繋がる因縁を解いていく。
ちょっと説明しすぎな感じはあるけれど、読みやすく、おいちの真っ直ぐな心が、心を軽くしてくれる。
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宮部みゆきさんのお初シリーズにちょっと似てるかな。お初ちゃんよりは物語が明るめで、登場人物もみんないい人で読みやすいです(逆に言えば少し物足りない・・・)。2作目、3作目に期待です。
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あさのあつこさんの時代小説である「燦」が、おもしろかったので同じ時代物としてこちらの本も買いました。
医者である父を手伝うおいちが、死人に助けを求められ謎をとく話です。
あさのあつこさんのファンなので、この本も期待していました。しかし、期待心が大きすぎて、読んだあとに、あれ?という気持ちになってしまいました。あさのさんといえば、人物の心情が瑞々しく詳細に書かれているのが特徴ですが、この作品は人物の心情が淡々としているような気がします。今までのあさのさんの作品の登場人物や物語性が印象深いものばかりだったので、余計に劣っているように感じてしまいました。あさのさんはミステリーよりも、青春ものやSFの方が似合っていると思います。
しかし、この作品も読みやすく、物語については人として考えさせられるものがあります。続編もあるようなので、個人的には新吉さんが続編にも出てくるのかが気になります(^o^)!