【感想・ネタバレ】ランナーのレビュー

あらすじ

長距離走者として将来を嘱望された高校一年生の碧李は、家庭の事情から陸上部を退部しようとする。だがそれは、一度レースで負けただけで、走ることが恐怖となってしまった自分への言い訳にすぎなかった。逃げたままでは前に進めない。碧李は再びスタートラインを目指そうとする――。少年の焦燥と躍動する姿を描いた、青春小説の新たなる傑作!

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Posted by ブクログ

※作品とは全然関係ない感想を書いてます

あさの作品を読みながらどうしてもネズミと紫苑のことを考えてしまうのはこの作品に対して不誠実だなと思いながらずっとふたりのことを考えていた。
守ること守られること、愛と憎しみ、理由をつけて逃げること、やっぱりネズミはいつか紫苑の元に戻ってくるんじゃないかと読んでいて思った。全然違う話だけど。
「幸せって誰かが責任を負うものなのか」と悩みながら、責任をとってくれる存在に安堵する。人間らしい感情だと思った
紫苑たちと同じ16歳なのに子供として描かれていて、そうだ、彼らはまだ子供だと気付かされる。でもどんな16歳だって必死で生きているって分かる
スポーツものってだけじゃないお話でした

1
2021年06月03日

Posted by ブクログ

【読み終わって感じたこと】
碧李と杏樹の未来に希望を持てる終わり方で、ホッとした。できない理由や辞める理由を探すのは、案外簡単だ。だけど、できない自分や辞める自分の弱さや狡さを認めることは、容易いことではない。碧李は強い。私も全てを背負った上で、何かに挑める人間でありたいと思った。

【印象に残ったシーン】
謙吾に引き取られる時に、杏樹が千賀子に向かって走り出し、2人が抱き合って号泣するシーン。やっぱりお互いを深く愛していたんだなと感じられて、私も泣きそうになった。

【好きなセリフ】
「走るの、怖くねえか?」
久遠が、自分の弱さを認めた上で問うセリフ。そして碧李も怖いという自分の感情を認める。それは大きな一歩だったと思う。

【こういう人におすすめ】
・夢や目標に向かって努力している人
・あさのあつこさんの本が好きな人
・夢や目標を見失っている人

0
2021年11月24日

Posted by ブクログ

乾いた土に水が染み込むように
するすると言葉が入ってきて、
小説家というのは凄いなぁと思う。

読後感は、三田誠広の「いちご同盟」。
でも読んだのは、はるか昔なので違うかも
知れないけど、なんとなく思い出した。

0
2020年07月12日

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とても読みやすい小説だった。登場人物それぞれの葛藤と苦悩を大胆にかつ繊細に描かれていたのが、印象深かった。メッセージ性もあり、また読みたいなと思った。

0
2025年11月30日

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高校生ランナーの青年が複雑な家庭環境の中で
転びながらも人間として、陸上選手として
成長していく話。
続きを想像したくなった。

0
2025年07月28日

Posted by ブクログ

高校の陸上部を舞台とした小説は多々あるが、単なるスポーツ青春モノではないところがあさのあつこの名作たる所以か。
何十年ぶりか手に取ったこの作家の小説は登場人物の行動、心理、葛藤、さまざまなのところを実に上手く書くものだと感心させられた。本当に文章が上手いなあと思う。自分は長距離を走らないけど、走る人は何を感じているのだろう、そのきもちを作者なりに表現した描写が面白い。
ランナーの兄、親友はこの先どうやって陸上と、人生と、向かい合っていくのか。続編が楽しみ。

0
2024年12月26日

Posted by ブクログ

陸上の青春を予想して読み始める。間違ってはいないが、読み始めてなんとなくイメージと違ったなと思いながら読み進めた。これは、最後はどうなるんだ。と思いつつ最後の方で、なるほど。これも、陸上青春小説だと納得した。そして、なんとなく今自分が悩んでいた事と重なる所があり色々考えながら読み終えた。

解説にもあったが、おそらく予想と違うと感じる人はいるかと思う。だが、ランナーの心理描写にとどまらず、日常を生きていく事の大変さ、葛藤と成長。
ただ陸上を頑張る青春小説も好きだが、走るだけの話ではないのが良かった。

0
2022年06月14日

Posted by ブクログ

文章が美しい。思春期の繊細な感情描写が見事でした。
母と杏樹の関係性がとてもしんどくて、読んでいて辛かった。結末も解決ではなくて、心配だけれど、感情の上ではひとつの区切りにはなっていた。
主人公家族には、これからもがんばって、と声をかけてあげたい。

0
2022年04月22日

Posted by ブクログ

長距離選手の爽やかな青春小説!
かと思って読み始めたら、意外とテーマは重く暗い部分がありました。
崩れそうな家族が、最後は一歩踏み出せた。続編が気になります。

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2021年09月28日

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高校生と思えないほど、立派で強い主人公に心を打たれました。普通の陸上の小説だと思っていましたが、それ以上に深い物語でした。
描写がとても丁寧で、綺麗で、そして辛かったです。

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2021年07月18日

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ネタバレ

この本は、小学生の頃に読んで以来、久しぶりに読みました。
綺麗なお話です。主人公は重たい境遇ですが、最後は綺麗に終わってくれてとても安心しました。
文章がとても丁寧で、走るシーンの描写の美しさ、爽やかさが感じられます。

登場人物全員が良い人すぎます。
マネージャーの杏子、いつも碧季を信じてくれる監督の箕月、辛い時に助けてくれる久遠。病院の先生の熊泉。みんなが碧季を支えようとしてくれていて、でもそれを素直に受け取れない碧季の気持ちも分かるしハラハラしました。
父さんが最後杏樹に噛まれるところはスカっとしました。お前が元凶だぞ。自分を見つめ直せ。

碧季(あおい)っていう主人公の名前が綺麗で、この話にピッタリだなあと思いました。

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2021年06月17日

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一度陸上部を退部することを決意した天性の長距離ランナーの主人公が、自分の中にある言い訳から逃げず、再びスタートラインを目指す物語。
家族愛が伝わるところがポイント!(ゆみまる)

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2020年10月10日

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初めてのあさのあつこさん。
 家庭に不安を覚え苦悩する一高校生。その家族、母、妹、そして友人、部活のマネージャー、顧問の先生が主な登場人物。友人とマネージャーがいい味出しているな。精神科医の先生もいい。
 ページ内にセリフが並ぶと空白が多くてページがどんどん進む感覚が心地よかった。それと難しい読めない漢字が多かった。

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2020年01月22日

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陸上競技の話を期待して読むと星2なんだが、家族愛としての形を問う話としては星4,
杏樹が可愛く健気で読んでるこちらまで守ってあげたくなる。
次作が楽しみ。

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2019年05月05日

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負けたとき、上手く行かないとき自分ならどうするだろうか。。。
そんな事、考えさせられるストーリー。

アンズにもミドにもノブにも素敵な未来がやって来て欲しい。切に願う。

早く続き読みます。

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2017年05月17日

Posted by ブクログ

読んでいると体温が上がる作品だと思います。
火照るというよりも、苦しくってもがいているような、そんな熱くなり方です。
千賀子と杏樹との間の葛藤はおそらく治まることはないので、碧李はこの先もずっと苦しみながら走り続けるのでしょう。
杏子ちゃんの恋の行方も気になりますね!

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2016年12月25日

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言い訳するのは簡単で、自分に向き合うのは本当に難しい。語り手が変わると、一つの物語に奥行きが出るんだなぁ。苦しい場面もあったけど、読み終わったあとは爽やか。

【2016.10再読】
 シリーズ第3段が出たため、1作目から読み直し。覚えてるエピソードもあったたけど、大筋は忘れてしまっていた。碧李の揺らぎが、杏樹の痛みが、千賀子の苦しみが胸に迫ってきた。仕事柄虐待の記述は読んでいて苦しくなる。余計なものをそぎ落として走り出す碧李の姿が見たいと思った。

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2016年10月10日

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あさの先生の作品は初めて読んだ。BSの「あの本、読みました?」で実際に陸上競技されたことないとのことだけど、走ってる時の感じが読んでて蘇ってくる。ただこのストーリーのテーマはヒューマンが色濃いかな。

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2025年06月10日

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あさのあつこは、スポーツものを書かせたら本当にうまいと思う。長距離ランナーの高校生の複雑な家庭環境と、彼のランナーとしての挫折を上手く絡ませている。4部作になっているようだが、それぞれの登場人物のこれからが、とても気になる。

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2025年04月15日

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スポーツ青春もの。特に陸上の話が好きなんですが、これはちょっと想定していたものとは違いました。もちろん要素はあるんですが、テーマが重い。幼児虐待にヤングケアラー。現実としてそのような要素はあるんだろうけど、さわやか青春スプライト的なものを期待して手に取ると、辛いですね。まぁ話としては面白いし、テーマの割にスムーズに読めはしたんですが。

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2025年04月11日

Posted by ブクログ

高校生の碧李は元陸上部の長距離ランナー。とある事情で退部したはずだったが…残り頁が少なくなってもタイムが伸びる気配がない。もしや?と思ったら、やっぱり…あさのさんあるあるのシリーズものでした。

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2024年10月14日

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高校生が陸上にかける姿を熱く描いた作品と思っていたが、虐待が絡んでくる作品だった。主人公と友人達の友情には泣けるが、解説にある「青春小説!」ってそんな爽やかな話しじゃないよね。読んでいて辛かった。

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2024年06月18日

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ネタバレ

ただ走る。
僕にできることはそれだけ。
何のせいにもしない。

家庭では妹が虐待を受けていて…
それでも走る。
僕はランナー。

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2022年06月08日

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ネタバレ

離婚、子どもの虐待、ヤングケアラー……。碧李と杏樹の環境はヘビーだ。謙吾と千賀子が離婚していなければ、って思うオイラは単純なのかな。浮気をした謙吾は家族よりも自分の快楽を優先して、千賀子は養育費をもらうことで離婚を許す。例えがよくないかもしれないけど、交通事故に遭って加害者はお金を払い、被害者は相応のお金を得ることで事態を納める。でも、治療しても治らない怪我や病気だってある。離婚だってそうだ。ただ、交通事故と違うのは離婚には選択肢があること。大人である夫婦はお互い残りの人生を充実したものにしたいから離婚を選択するのだろう。でも子どもはそうはいかない。「人生は何度だってやり直せる」のかもしれないけど本当にそうだろうか。誰かを犠牲にしても自分の幸せを優先する人が本当に充実した人生を送れるの?離婚も交通事故も被害者や加害者ではなく、当事者にならないことがいちばんだと思う。おそらく碧李と杏樹は離れ離れにならずに済んだと思うけど、千賀子の虐待がなくなるかはわからないし、碧李のヤングケアラーも続くのかもしれない。オイラが重く考えすぎなのかもしれないけど、碧李には走り続けて欲しいな。

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2022年04月16日

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<ぜんぶ塗り替えていくために、走る>

 本当の理由を隠すために、違うモノを持ってきて、あてつけてしまう。それを後から自分で見て「うん、仕方なかったんだ。あそこからじゃあ、どうしようも無かった」とか、「これで良かったんだ」とか、作り上げてしまう。自分自身を守る、土台の弱い塔を。本当は建てる前からとっくに気付いている。こんな塔、風が吹かなくても倒れてしまう
 もちろん、碧李の置かれた環境は、そんな簡単な表現では足りないけど。

 でも、分かるなあ。言い訳し始めてんな、俺。って気付く時の惨めさと言ったら。

 季節の移ろい、風景描写が綺麗で。思わずそこに吹く風まで感じられそうな。

 あと、碧李。名前が良い。ただただ良い。

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2021年06月16日

Posted by ブクログ

色んなことがあっても走ることが好きな主人公。

正しいフォームではなく、美しいフォームというのが印象的

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2021年05月17日

Posted by ブクログ

久々にあさのあつこ先生の本を読みましたが、改めて情景描写が丁寧で、日本語が綺麗だなと思いました。
高校の陸上部(陸上選手)のストーリーで、家族や本人のストーリーが中心。読んでいて心地がよく、爽快感のある小説でした。
最後は「もここで終わり?!」と思ってしまったので、欲を言えば、最後もう少し先を読みたかったかなって思います。あと10ページくらい。

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2020年12月30日

Posted by ブクログ

友人がくれた本
あさのあつこは久しぶりだった
子どもが中学生になり、走るようになったので読んだが、内容は中学生が読んでぴったり、という感じもした
子どもに読ませたら、面白い、と言っていた

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2019年08月14日

Posted by ブクログ

青春小説だと思って読み始めたのだけど。
中身は家族の、母親からの血の繋がらない妹へのDVなどもあって、ただの部活小説、青春小説じゃなかった。
なんのために走るのか?なんのために っていう疑問とか持ち続けていきたいなって思った。

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2018年03月17日

Posted by ブクログ

スポーツものではなかった。やはりバッテリーの印象が強すぎるのか、面白いがなんとなく物足りなさが・・・

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2016年06月11日

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