あらすじ
野球を続けがたい現状に抗い、「夏の甲子園」を目指して野球に打ち込む者たち――。高3の夏、肩を壊した元エース・真郷と、過去にトラウマをもつ現エース・律は、心ひとつにして甲子園を目指していた…。(「練習球」)戦力不足に悩む彰浩と信吾の前に現れた転校生の有一は、無口で不器用だが、誰よりも才能豊かなピッチャーだった…。(「このグラウンドで」)他、「夏の甲子園」をめぐるドラマを描いた、10の傑作短編。
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Posted by ブクログ
高校生の夏は、3回しかない。
チャンスは3回だけ。
そして夢の舞台への切符はいつも49枚。
目指すところは1つ。
そのうちの1枚を!
それでも、迷いがないなんて事は無いのだ。皆それぞれの人生の中に、白球以外にも大切なものを持っているから。
熱闘甲子園で号泣する人はぜひ読んでください。
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甲子園をめぐる10のお話。
甲子園に挑もうとしている人、挑戦さえ許されない人など立場や状況は違えど、どのお話にも心を揺らされてしまいます。
あさのさん×野球は無敵ですね!!
何度も読み返したくなります。
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途中まで読んでしばらく寝かしてましたが、
夏の甲子園の開始とともに、
読みました。
間を置いてしまったので、
忘れて再読したり、
特に最後の「練習球II」は、
最初の「練習球」と繋がる話なので
結局最初から読んでしまいました。
野球をやっていたわけではないのですが、
熱さが伝わってきます。
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同作者の「敗者達の季節」を読み終えた後、本屋で手にした一冊。
野球というスポーツを通じて、これだけの人間ドラマが書けるのだということを証明してくれていて、とても励みになる。こうなってくるともう、可能性なんて無限にあるのだと言われているような気さえする。
野球で盛り上がるシーンってのは大体相場が決まってしまっていて、例えば大事な試合の九回裏、ツーアウト満塁……なんて、野球関連の作品でこれまで幾度となく描写されてきたシーンだと思うけど、それでも一つとして全く同じ物語はないのだろう。グラウンドに立つ一人一人に生きてきた人生があり、そんな選手達を見守る家族や恋人、先生といった親しい立場の人達にもまた積み重ねてきたものがある。それらが絡み合うことで紡がれていくドラマは、高校まで野球に身を投じてきた僕からすれば等しく尊くて愛おしい。
全10話ある中で自分が一番印象に残ったのは「ランニング」。これだけなんか、他の作品とは匂いが違うような気がした。
さあ、今年も熱い夏が始まろうとしているぞい。
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面白い。
しかも、夏にはピッタリ。
青春の匂いが漂ってくる。
また、(評価がわかれるかもしれないが)独特の修辞法も、作品に華を添えている。
著者の普段の作品とは違って短篇集なので、人によっては読みやすいかもしれない。
一点だけ難を言えば、この年頃の子が使う可能性が低い言葉が度々出てくる点だろうか。
ややリアリティを落としてしまっている気がする。
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高校野球にまつわる短編集。甲子園のグラウンドに立つ人、甲子園を目指す人、かつて甲子園に立った人、甲子園を観る人、高校球児を見て野球に興味を持つ人。様々な角度から見た高校野球が楽しめました。 短編集ということもあり、手軽に読める1冊です。
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高校球児や、それを取り巻く人たちから見た夢の舞台、甲子園を題材にした短編集。
少し切なくもあり、どこか懐かしく心があたたかくなった。
野球というものを通しての人と人との関わり合い、心の動きに野球観戦をしているときと同じ様な感覚を覚えた。
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野球の面白さを伝える作品。野球関連では、連作長編「バッテリー」が有名な著者ですが、本書は高校野球をモチーフにした短編集です。一作一作の質が高く、野球を背景にした人間ドラマに、沸き立つ興奮を感じました。高校時代は誰にとっても、青春そのもの。野球に関心がある無しに関わらず、ストレートに感性のストライクゾーンを刺激します。
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学生時代に一回読んだが、もう一回読もうと思って文庫版を購入、読み終えました。
甲子園を目指す高校生たちって、本当に輝いていると思う。私も高校野球のファンで予選から見に行く。だから、この本に書かれている輝かしさなどを実感を持って理解できる。それをしっかり描いているあさのさんはすごいなぁと。
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高校生に戻りたくなった。
今だから言えるんだろうけれど、もし今高校生に戻れたならば、野球に限らず何か運動部に入って思い切り汗流しながら練習に打ち込んで、チームメイトたちと切磋琢磨。そんな青春ができるような、そんな気がした。
あの頃は部活なんて面倒で、苦しいのも嫌で、今が楽しければいいやって思いながら過ごしていたからなぁ。
もうちょっと何かに真剣に取り組んでおけば、今の自分はもっと誇れる自分になっていたに違いない。
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見事に違うタイプの話を集めながら、微妙につながりめいたものも感じる。
最初と最後の話は、同じ話の続きだけど、最後の展開が、途中にはさまっている「ランニング」の話の主人公がかつて見た試合展開と同じで、でも、バッターがキャッチャーではないから、その試合でないことは確実なんだけど、だからこそその先どんな展開もあり得ると言う想像が膨らみ期待とともに終わる。なかなかに憎い短編集。
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高校野球を舞台にして、さまざまな物語が繰り広げられる短編小説です。
作者の繊細で安定感のある文章が、臨場感を与えてくれます。
球児や大人など、主人公の環境はそれぞれですが、それぞれの心の葛藤が文章から伝わってきました。
個人的には、女性を主人公にした「驟雨の後に」が好きです。
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この人のことを初めてしった、少年、野球小説です。
『バッテリー』を読んで初めてしって、大好きになった人なので、また野球の話を読むのはかなり嬉しいです。
『バッテリー』は連作なんだけど、この作品は短編集。
いろんな少年がいろんな形で野球と関わってる話です。
それぞれ、みんな野球だけじゃなくて、生きることに真剣で、そこに野球が関わってきているってかんじの話です。
野球の匂いが濃厚に漂ってきてきます。
革の匂い、油の匂い、汗の匂い、土の匂い、草の匂い、石灰の匂い、等々…。
そこで、その人なりの野球への関わり方。
なんか嬉しいです。
みんな野球が好きなんだなぁ、なのでした。
見物人は誰もいないような練習試合で、必死に声を出していた中学時代を思い出すような短編集でした。
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様々な方向や視点から野球に携わる人、それぞれの想いが描かれた小説。野球に想いを馳せているのはグラウンドに立つ選手たちだけではない。今の季節にぴったりの、爽やかでもあり、どこか切ない物語でした。あさのさんの野球小説といえば[バッテリー]のイメージが強いですがバッテリーとはまた全然違った視点で書かれているのが面白い。読み終えた後、今度生で野球の試合が見てみたいなぁ、なんて気持ちになります。
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ラジオ深夜便 文芸館 「練習球Ⅱ」
熱血スポ根とちょっと違うココロの動き
この二人の出会いも読んでみたいかなー
2021.01
木内達郎氏の表紙でハードカバー見つけた
版画風でカッコいい!
練習球を含む短編集
野球がテーマで本当にいろんなドラマがあるんだなって思う
ハッピーな話はあんまりなくて切ない
優勝投手も悩んでる
スッキリスポ根を期待する人には向かないかな
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悪くはないんですが・・・、ちょっと文章が固いかな? いつ書いたものなんだろう。
あと、主人公の名前がみんな難しすぎ。山田太郎とかそんな名前でもよかったじゃん。
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「甲子園」がテーマの野球にまつわる短編集。
まさに甲子園を目指している少年、
女性であるがゆえに、野球が続けられなくなった少女、
嘗て甲子園に出場した中年・・・、
一言「甲子園」と言っても、様々な切り口があります。
しかし、何れも、甘酸っぱく、懐かしい青春時代の
1ページなんですね。
でも、なんで「甲子園」と言うと、夏の大会なんですかね?
一応、春のセンバツ大会もあるんだけど。
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なんか、さらっと読んでしまった。
手ごたえがないというか、あんまりピンとこないというか。
なんだろうなぁ、うまく言葉にできないんだけど、
うーん、あんまりおもしろいと思わなかったなぁ。
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最初は、物語が短くて浅いと思ったけど、最後に近づくほど、短く凝縮されているんだなと思いました。まあ、同じ野球の物語でも、バッテリーには至りません。
Posted by ブクログ
夏の甲子園をめぐる物語10篇。ちょうど県予選も始まり、タイミングの良い読書になりました。
「一球が、一打が運命を変える。確かな約束も予定調和も存在しない。何が起こっても不思議ではない。それがグラウンドという場所だ。それが野球というスポーツだ。」
すべての球児たちが悔いの残らない夏を送ることを祈ります。