真下みことのレビュー一覧

  • バリキャリの子

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    朱野さんがXでご紹介され、推薦文が素晴らしかったので拝読。
    「あの頃、私は母の部下だった」など、キーワードとしてはインパクトのある表現が出てくるけれども、ストーリーとしては、頭からその後の展開が見えてしまう。

    周りにアプリ利用⇒破談、結婚どちらのケースも見ているけれど、共働き希望かどうか、家事を期待されているかどうかだけで男性の良し悪し描くのは短絡的。主人公は経済的な指標で男性を見ないものの、そもそも専業主婦願望がある男性を頭からナシにするのも、条件で見ているわけで。実際はもっと人間として一緒にいたいかどうかも見るよね。この主人公の恋愛感情が希薄な感じが令和っぽいのかな。

    気になったのは真下さん本人が、きっとお母様に対してまだ何かしらのわだかまりをお持ちなのでは。

    母親のことをまだ理解できないような冷めた感じ、子どもとの距離感がある感じがあって、違和感が多かった。ビジネスライクな親子関係=バリキャリの親子関係なの?こちらも短絡的に感じてしまう。

    いままさに働きながら子どもとの信頼関係を築こうとしている人間として読むと、少々辛さもあり。こんな母親ばかりではないなどと、否定したくなる気持ちも湧いたので、専業主婦でワーママにちょっと羨望がある人が読むくらいがちょうどいいのかもしれない。しかし専業主婦はこのタイトルだと手に取らないような気も……

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    2026年09月28日
  • これが最後の仕事になる

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    「これが最後の仕事になる」
    共通の一文からいろんな作品が読めるとは!
    短編集は初めてで、いろんな作家さんの作品が読めるのは新鮮だった。
    初めて読む作家さんで気になる方もいて、読書の幅が広がるなと思った。

    個人的に面白かった作品
    『電子の赤紙』/三上幸四郎
    『声』/岸田奈美
    『まだ間に合うよ』/金子玲介
    『時効』/米澤穂信
    『あの人は誰』/麻見和史

    衝撃的だった作品
    『【従業員が告発!】ペットショップという名の地獄』/真梨幸子

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    2026年09月23日
  • きみは悪口を言わない

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    うーん…
    終始、違和感。女子はともかく3年生男子がこんなこと言う?こんなこと思う?と、不思議に思える言動ばかりで。
    私の息子やその友達たち、3年生なんてみんなお母さん大好きを隠さない感じですけどね。「マザコン」なんて言葉、死語な気がする。
    母親たちもなんか一昔前というか。昔のドラマに出てくる母親という感じ。みんなでピンポンして責め立てたり嫌がらせしたり、今のお母さんそんなヒマじゃないです。

    作者さん若そうなので、あまり今の小学生を知らないのかなと思いました。高学年になるにつれて女子はいろいろありそうですが。

    小学生の親子の話なら、圧倒的に朝比奈あすかさんをおすすめします!

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    2026年09月12日
  • わたしの結び目

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    中学生ならではの独特な交友関係。
    どの友だちと付き合うかにより自分の立場が決められてしまうというなんともいえないこの感じ。
    友だちに執拗以上に固執してしまうのも家庭環境からくるものであり切なさも相まった内容であった。

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    2026年09月12日
  • あさひは失敗しない

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    結構印象的な物語でした。

    親は子には苦労せず綺麗な人生を歩んでもらいたいと思うし、子は親の期待に応えたい、失望させたくないと思う。大なり小なりどこの親子にもあるのではと思われる親子の愛情ゆえの歪みと呪縛がテーマ。

    こういう題材を物語にすると、お互いドロドロと狂い切った感じになるものだけど、この物語の2人は最後までお互いへの愛情はしっかりとあるが故に苦しさがあった。帯にもあったけど狂気と愛情の境目ってどこなんだろう?という気持ちになりました。

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    2026年09月07日
  • かごいっぱいに詰め込んで

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    セルフレジではなくおしゃべりを楽しみゆっくり会計する「おしゃべりレジ」
    おしゃべりレジがどのようなものかを描いた1篇の後に買い物客の生活にフォーカスが当たる4篇の短編集
    拒食症の女性やマッチングアプリを使用する男性、IT化の波に乗れずリストラされた老人など身近にありそうな人の生活が描かれている。
    他愛ないおしゃべりで少し気持ちが軽くなる感じがある本

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    2026年09月02日
  • 新しい法律ができた

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    ネタバレ

    実際にある法律をテーマにしていたり、全くのファンタジーな話があったりと様々で面白かった
    大沼さんや五十嵐さんの話では、普通に過ごしていてそんなこと考えたこともなかったなという内容もあり、色々と考え直すきっかけになった

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    2026年08月23日
  • わたしの結び目

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    どうして
    “ちょうどよく”
    仲良く
    できないんだろう。

    学校生活がすべてだった
    あの頃を描く
    青くて硬くて痛い、
    青春小説。
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    だいぶ前に読んだので記憶は曖昧ですが…

    転校生の里香と、クラスで浮いている彩名の物語です。

    嫉妬して独占したくて許せなくて困惑して、
    最後はえっ…って終わり方だった記憶です。

    あまり読後が良いとは思えなかった気が…

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    2026年08月11日
  • 新しい法律ができた

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    超短編集。
    こういったいろんな作家さんが書いている短編集を読んで、新しい作家さんとの出会いを見つけることができるのも良いところだと思います。
    ロマンスもミステリも理論も、いろいろな味付けの作品がありました。
    自分的に赤川次郎さんの超短編なんて読んだことなかったのですが、さすが面白かったです。

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    2026年08月03日
  • わたしの結び目

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    中学生独特の閉鎖感や友達との関係性がリアルに感じながらも歪さが不気味に漂っている作品。
    大人になってから中学生の時を思い出すと、特定の友達が全てに感じたり、ちょっと変わったことをすると輪から外されそうになる危うい感じが懐かしいとも思えます。
    そしてその上で執着ともとれる不気味な気配があって、こんなことされたら引いてしまう、怖いと思う。彩名の場合は家庭環境がそうさせてるのもあるけど、だからこそそれを当たり前のようにやってしまっていることが怖い。
    主人公のメンタルが強くないとこのオチにはならない笑
    更衣室でスカート履いてから体操服のズボン脱ぐの、めっちゃ分かります笑

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    2026年07月24日
  • きみは悪口を言わない

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    一気に読めました!
    もし、自分がこの子達のような学年にコレを読めていたら⋯と思いながらも小さな世界なりに勇気の出ない事もわかる。
    子供らしさの良いところや悪いところ、納得しながら文章の読みやすさもあってスラスラ読めた
    5話の繋がりも面白かったです

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    2026年07月07日
  • きみは悪口を言わない

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    息子がまさにこの本の主人公たちと同じ小学3年生。どんな気持ちが描かれているのかなと興味を持って読み始めた。

    私もそうだったんだろうけど、「小学生って大変…!」って、久しぶりに思い出した。大人になると都合よく忘れちゃうんだな…
    今回、この本を読んで「絶対小学生に戻りたくない」と謎の決意をした。

    たしかに大人と違って責任はなくて、気楽に見える彼ら。でも逆に、家庭と学校という狭い世界、選ぶことができない環境の中で過ごす大変さが描かれていて時折苦しくなった。

    いろいろ考えてるのに言葉にすることができない…という状況がどの章にも出て来て、「あぁ、息子もこうやって歯痒い思いをしているのかもな。伝えたいけど、伝わらなくてやきもきしてるのかもな」と思えた。

    その一方で、親の気持ちの変化にはどの子もすごく敏感。子どもだと思って舐めてちゃダメだなと思う。
    詳しいことはわからなくても、お母さんが困ってる、悲しんでる、期待してる…と敏感に感じ取ってるんだ。それを言葉にできないだけで。
    母親の力になりたい、期待に応えたい。その気持ちが愛なのか、依存なのか、自分の命を守るためなのかはわからない。でも、愛だといいなと思う。

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    2026年07月06日
  • かごいっぱいに詰め込んで

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    ネタバレ

    地域密着型のスーパーであるフューチャーマートの「おしゃべりレジ」を舞台に様々な境遇の男女5人を描く連作短編集。摂食障害、マッチングアプリでのいざこざ、結婚生活や妊活、早期退職、引きこもりなどの抱える問題はそれぞれ異なり、それは買い物かごからも生活の様子が想像できた。食料品はその人の生活が見えるものだから、身近に感じながらサラッと読めた。

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    2026年05月13日
  • 新しい法律ができた

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    「新しい法律ができた」から始まるショートショートです。この決まった一文から、こんなにも多様な世界が描けるのだと驚きます。作家さんが大喜利しているような感覚です。
    私のお気に入りは『こんにちは、チャッテー』真下みこと、『復讐者は振り向かない』多崎礼、『忘却加害』霜月流、『ネーミング』潮谷験でした!

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    2026年05月04日
  • きみは悪口を言わない

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    子供にとって、学校と家庭はほとんど世界のすべてだ。

    大人から見れば小さな出来事でも、子供にとっては人生を左右するくらい大きい。学校で良いことがあれば一日中ハッピーになれるし、友達関係で嫌なことがあれば世界が終わったような気持ちになる。その感覚がとてもリアルに描かれていた。

    特に最初の章のあきら君の話が印象的だった。親が見守り隊をしていることを恥ずかしがったり、たまに食べるチェーン店の牛丼が最高のご馳走に感じたりするところに、小学生の頃の自分を思い出した。

    子供の視点だからこそ見える世界の狭さと、その中で揺れ動く気持ちの大きさ。懐かしさと少しの苦さが残る物語だった。

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    2026年04月24日
  • 春はまた来る

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    表紙だけで読み始めたから思ってたのと全然違ったけど、おもしろかった。大学生の男女関係の違和感をこんなに端的に言葉で表せるのかと驚いた

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    2026年03月27日
  • 春はまた来る

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    『朝は来る。明けない夜はない』
    という言葉を聞いたら、ポジティブな意味を感じるだろう。
    『朝』と同じように『春』という言葉にも、前向きなニュアンスが含まれることが多い。
    未だかつて、『春はまた来る』という言葉にこれだけゾッとしたことはなかった。

    W大学、インカレサークル、性加害とくれば、私が真っ先に思い出すのはスーパーフリー事件。
    と思い事件について改めて調べてみたら、実在事件の方が遥かに鬼畜で驚いた。

    真下みことさんがこの事件を参考に小説を書いたのかは分からないけど、男性の価値観で女性が振り回されたり、分断を煽られたりすることへの真下さんの強い憤りを感じた。

    相手を訴えるのが正当な手段だと思うけど、自分にも未成年飲酒という負い目がある。
    そして周りからもいわれのない非難を受け、事件自体には関係ないはずの順子までが周囲から孤立させられ、精神的にも追い詰められて正しい行動が取れなくなる所が怖かった。

    ラストはちょっと前向きなニュアンスで締められるけど、心の傷や周囲との蟠りを考えると、なんとも微妙な気持ちになってしまった。

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    2026年03月15日
  • きみは悪口を言わない

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    小学3年2組が舞台の物語。家庭環境、性格、交友関係、それぞれ違って当たり前なのだけれど、小学3年生なんて幼さじゃ、そこまで理解できない。自分のモヤモヤの意味もわからない年齢。
    そんな男女あわせて5人に照準を合わせた物語が5つ。それぞれのストーリーが緩やかに関わっていて、視点がかわる。大人には見えていない、子ども達の心の成長の過程が面白い。たぶん、自分もそこを通ってきた、、、と思い出す。
    やったねと思ったり、歯噛みしたり、そのままでいいんだよと応援したくなったり、、、でした。

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    2026年03月10日
  • 新しい法律ができた

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    こういう切り口があったかーと感心した。新しい法律ができたの一文から始まり、作家さんによってその後の展開が異なる。その中でも『密室の獣』が1番印象に残った。真相が知りたい。他のシリーズも読んでみたい!

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    2026年03月02日
  • かごいっぱいに詰め込んで

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    スーパーのレジ打ちパートを始めた女性と、彼女の前にかごを持ってきたお客さん達の話。

    コロナ禍、コロナ後の「あの時の空気感」をかなり感じられる。
    「パートさんから見たお客さん」と「実際のお客さん」には齟齬があって、誰も彼もがままならない日常を生きている。
    だけどそんな彼らに、パートさんが何気なくかけた一言が思いの外深く心に響いたりもする。その交流のささやかさ、作品の根底に流れる「他人のことを完全に分かることはできない」という考え方が私好みだった。

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    2026年03月02日