真下みことのレビュー一覧
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名門大学の理工学部に通う地味な主人公の順子と、それとは対照的に、スクールカーストの上位にいておしゃれでもてるが勉強はあまりできない紗奈。同級生だった高校時代には交流がない2人だったが、大学で東京に出て再会し、友情を培う。そんな中、紗奈がインカレサークルの宅飲みで性被害に遭う。そういう筋書きの中で、2人の友情と連帯を描く。
(本人たちはそんなつもりはなくとも)女性を「モノ」扱いする男たち、その結果としての性暴力、そして性被害に遭った側の自責、周囲からの無理解・非難、苦悩といったことが、とてもリアリティを持って描かれており、身につまされるものがあった。自分は男だが、男が女性を容姿で品評したり、本書で出てくるようなインカレサークルの仕組みなんかに違和感を持ちつつ、傍観してきたような身なので、自分が本書に出てくるその他男子学生の立場だったら、何ができたかな、宮田くんほどの動きもできただろうかと自問した。
ただ、本書から、女性=性善、男性=性悪のような図式が見え隠れするのは、ちょっと気になった。男性が女性を意図的に「分断」しているというのは実感に合わなく、分断というのなら、女性も含め、相乗的にいろんな線引きで行われているのではないだろうか。また、W大理工学部の男子学生が一斉に順子を無視するという場面があるが、そんなに男子学生というだけで一枚岩になるものなのかという疑問がある。宮田くんという自身の行為を反省して順子たちに協力する男性も描かれてはいるが、男性も決して一枚岩ではなく、多様性があるということにもう少し目を向けてほしいという気がした。 -
Posted by ブクログ
話題作、人気の作家たちによる"新しい法律ができた"の一文から始まる短編集。同じような短編集の5冊目。めくる度にうわっ、今度はこの人か~とワクワクしながら読めます。個人的に一番良かったのは五十嵐律人さんの憲法のお話でした。
殺人や男女関係のエピソードあり、中学校から。
金子礼介「ルパちゃん」
日野瑛太郎「推し活制限法」
朱野帰子「日本国民に英語の勉強を義務づけへ」
阿部智里「つるべを取られて」
真下みこと「こんにちは、チャッテー」
須藤古都離「虚法」
嶋戸悠祐「国家殲滅フットボール法」
多崎礼「復讐者は振り向かない」
風森章羽「コロシヤとユキオンナ」
名倉編「Touch law if you can」
真梨幸子「ある死刑囚の回顧録」
東川篤哉「『ラ禁法』ディストピア」
霜月流「忘却加害」
矢樹純「密室の獣」
高田崇史「御首塚の風」
潮谷験「ネーミング」
献鹿狸太朗「試み」
高田大介「魔法罪」
大沼紀子「もう、ディストピア」
矢部嵩「自転車武装条例」
柾木政宗「ありがとう、虎太郎」
くどうれいん「ショートケーキの夜」
白井智之「ぜんぶミステリのせい」
赤川次郎「帰り道の行先は」
五十嵐律人「革命夜話」
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・青崎有吾・阿津川辰海・伊吹亜門・似鳥鶏・真下みこと、が15作のミステリーを2ページ以内で紹介した本。つまり、全部で75作。かなり、危険な本です。何故なら、読み終わると読みたい本が増えているから。悲しいことに、75作中、既読は一割位でした。お勧め文も勿論楽しめるので、ミステリー好きなら★5なのでは?
本の紹介がすごく上手だなぁと思ったのは伊吹亜門さんで、読んでて面白かったのは似鳥鶏さんで、読みたい本が多かったのは真下みことさんです。
さあ、これから、家みたくなった本をメモらなくては……。
大人の本の紹介なので、高校生くらいから。中学校以上。
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短編なのでサクサク読めた。
今回の書き出しテーマは『だから捨ててと言ったのに』…だいたい恋愛絡みか、夫婦関係こじらせ系が多かったように思う。
誰に対して言っているかで、作者ごとに思い付く話が違い、個性があって面白い。
アンソロジーは、知らない作家さんを知って、見つける機会にもなる。
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↓読んだ中で印象に残ったもの。
●良い話
砥上裕將『母の箪笥』
金子玲介『恋文』
●じわじわ来る系
潮谷験『無理解』
五十嵐律人『累犯家族』
背筋『こわくてキモくてかわいい、それ』
●設定の世界観が独特
黒澤いずみ『捨てる神と拾う神』
舞城王太郎『食パンと右肘』
多崎礼『海に還る』
麻耶雄高『探偵ですから』
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個人的には、金子玲介さんの『恋文』が一番馬鹿っぽく軽いテイストが面白かった。
また、多崎礼さんの『海に還る』は短編の設定にしては面白い。短いから逆に良かったのかな?
潮谷験さん『無理解』と、五十嵐律人さん『累犯家族』は、表題テーマらしいイメージ。 -
Posted by ブクログ
初読みの作家さんだが、とても面白かった。
5話からなる短編集。第1話の専業主婦がやっと見つけた職場、そこを訪れる人それぞれの物語。
表紙はとても穏やかでのほほんとしたイラスト、しかしこれに騙されてはいけない。
不穏とまでは言わないが、これがなかなか、、、?!
誰しも人には言えない悩みや苦労があるのだが、それを口に出せる場所って大切なのかもしれない。しかもそれは知人や関係者じゃなく、単なるスーパーの店員だと。
全くの他人だからこそ、愚痴ってみたくなるのはわかる気がする。
中でも私は「なわとびの入り方」のこの続きがとても気になる。夫婦の関係も友情も。
「不機嫌おじさん」も、こういうおじさん、よくいるよな〜
どれも身近にいそうな人たちでありそうな話である。
気軽にさくさく読めるのでぜひおすすめ!