前川ほまれのレビュー一覧
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ネタバレシリーズ4作目。
明日町こんぺいとう商店街、という架空の町を共通の舞台にしたアンソロジー小説の4作目。
うーん、1番最後の山本幸久さん作の「うさぎや」にはシリーズ1〜3の作品も含めて他の作品のキャラクターがたくさん出てくるけども、どうにもキャラクターの解釈違い感があって、だいぶガッカリ。このシリーズの他の作品にも他の作者さんと物語のキャラクターが出てくることはあったけど、こんなガッツリは出てこなかったから余計かも…シリーズ3作目に出てきた銭湯の孫息子の三助くんのキャラクターが特に解釈違いでガッカリしてしまいました それ以外は他のシリーズ同様ほっこりしたりほろりとしたり素敵な作品でした -
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精神科単科病院の、その片隅で。
季節を彩る多くの木々や花々が植えられた小径(こみち)を通ってたどり着くのは、離れ小島のような第七病棟。
現実から隔離されたようなその空間は、
人生の迷い道にいる人々に
ちょっとだけ、ほっと一息をもたらす。
そんな、見守られる安心感を抱かせるお話だった。
ストーリーからはSOGI 支援医と、支援に関わる人々を通して、
セクシャルマイノリティと呼ばれる人たちの生きづらさの片鱗がありありと見えてくる。
差別や偏見はもちろんのこと、
法律も障害となって、いろんな場面で大きく立ち塞がっていることを知った。
「フツウに」生活することがこんなに保証されていないのか、一 -
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富士見ウエスト病院勤務のSOGI支援医の海野女医の患者と向き合う姿を描く。過去の「性同一性障害」は「性別不合」に変わり、LGBT+ が性的マイノリティを指すのに対し、SOGIは異性愛者やシスジェンダーを含め、誰もが持っている属性を指す包括的な言葉として近年重視されているようだ。
SO(Sexual Orientation=性的指向): 誰を好きになるか(恋愛・性的対象)。
GI(Gender Identity=性自認): 自分の性別をどう認識しているか(心の性)
との事でなるほどと思う。
多種のSOGI患者に接する内容だが、患者は皆んな同時に精神疾患を患っており、やはり色々と生き難い世界の中 -
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SOGI支援外来を担当している精神科医(=SOGI支援医)とその患者や家族、同じ職場で働く職員とのやりとりが書かれた一冊。
SOGIと言う言葉には、性的指向(好きになる性: Sexual Orientation)と、性自認(心の性: Gender Identity)それぞれの頭文字を取った、「人の属性を表す略称」ということ。
認知が広がってきたLGBTQという言葉が少数派を指すのに対し、SOGIは異性愛の人なども含めすべての人が持っている属性を指す言葉ということを、この本を読んで初めて知りました。
特に印象深かったのは「反転文字の向こうで」と「種の行方」。
死別したパートナーの連れ子との関 -
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2冊目の前川ほまれさん。『臨床のスピカ』が結構良かったので、9月に発売された新作です。
こちらのお話は、ある精神科病院の第七病棟を舞台にした、4章プラスエピローグからなる連作短編集です。
休職明けの看護師・倉木透子
精神保健福祉士の岡田樹里
急性一過性精神病性障害で入院中の山口佑樹
第二病棟の医師・滝本政成
病棟医長でSOGI支援医でもある海野彩乃
SOGI〈ソジ〉とは、性的指向、つまり「恋愛対象となる性」を表すSexual Orientationと、性自認、いわゆる「心の性」を表すGender Identityの頭文字をとった言葉で、すべての人に関わる概念です。
サブタイトルから、L -
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スカイツリーを見上げる 下町の片隅に、ひっそりと 息づく商店街『 明日町こんぺいとう商店街』。シリーズの4作目です。金平糖の角は24個。24軒のお店が集まっていて、今回はその中から7軒のお店のハートフルなエピソードが収められています。
お店ごとに作家が交代するのがこのアンソロジーの特徴で、私は前川ほまれさんの描いた 5軒目の『インドカレー ママレード』が心に残りました。
2軒目の蛭田亜紗子さんの『ツルマキ履物店』の回はちょっとテイストが違い「あら?」と思いましたが、色々な作家さんを読めるのがこのシリーズの良さなので、こんなテイストもありだな、と思いました。
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前川ほまれさん著の『藍色時刻の君たちは』の概要と感想になります。重苦しい内容のため、ご注意下さい。
概要です。
小羽、凛子、航平の高校生三人にとって一度きりの青春時代は、家族の介護と東日本大震災という傷だらけの想い出を残して過ぎ去った。
ただ三人の救いは、震災前に出会った少し年上の格好良くて優しい浅倉青葉というお姉さんと過ごした日常。
三人は青葉さんにそれぞれの憧れを抱きながら大人へ成長するが震災後も未だに癒えない傷は多く、11年振りに奇跡的な再会を果たした三人は苦しさを承知で故郷を訪れる。
感想です。
本作でヤングケアラーという言葉を初めて知ったことと、私の読書歴の中で初の二段組の長編を