前川ほまれのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
特殊清掃。
死んでしまった方の家の掃除をするお仕事。
職業について知ってはいたのですが、想像以上に酷い状態の家も対応されるのだなと。
警察関連で亡くなった方の清掃の部があって遺体を運んだ後に多少の清掃を行なっているのかなと勝手に思ってました...
特に最後のお家の話は描写は控えつつも、かなりグロテスクな状態だったのではないかと読み取ることができました。
こういった職で働いてくださる方々に本当に頭が上がらないです。
物語の中で私が一番好きな人物は望月さん。
暗い会社内でも明るく、気を利かせながらも気を利かせている感じを決して出さないムードメーカー的な存在。
中盤、あまりにも悲しすぎて泣きなが -
Posted by ブクログ
苦しい
ヤングケアラーの話
ずーっと、親の様子を伺いながら、学校行っている間も、帰ってきてからも、ずーとこれやってあれやって、親の相手して、あれやって、これやってと家事の段取りを考える。
その忙しさは、まるで赤ちゃんを育てながら仕事しながら家事をする親と一緒だ。
稼いでいない分更に辛く、
赤ちゃんではなく、親や祖母であるということも更に辛い。
統合失調症、双極性障害、アルコール依存症…
静かにずっとしんどい。でも続きが気になるし、どうにかいい結末であってくれと祈りながら読む感じ。
そしてさらにそこに震災も組み合わさってくる。
2010年10月 11月 2011年2月 3月と、
202 -
Posted by ブクログ
社会問題として認識されながら、潜伏して表面化しにくいヤングケアラー。かつて、ヤングケアラーとして苦しんだある女性と、いま(設定は2011年の震災前後)ヤングケアラーとして苦労している高校生男女3人の交流を描いた物語。
頑張りすぎて、助けを求められない高校生たちに、声をあげて良いんだよ、と優しく寄り添ってきた女性は津波にさらわれてしまう。
そして、10年が経ち女性と同じ歳に達した彼等が気付きはじめた女性の思い。
山田風太郎賞って、もっとエンタメ色強い賞だと思っていたけれど、こんな重いテーマでも受賞するんだね。
泣きはしないけど、感動的な話ではある。こういうのを有名なインフルエンサーは紹 -
Posted by ブクログ
思わぬ拾い物。と言ったら失礼かもしれないが、読み進むにつれて心温まり、主人公の航を応援しその成長に感動する自分がいた。
ひょんなことから特殊清掃専門の会社で働くことになった航だが、最初はその凄惨な現場にたじろぐ。その現場はまさにスプラッター。しかし経験を積むうちに、他人の死を通して自分に近しい人に本当に向き合い、人と関わる事ができる様になる。まさに成長小説。
この特殊な状況を作品に取り込む事を思いついた時点で、作者は宝の山を引き当てたかもしれない。
まだまだ、この先どう展開するのかと分からなかったり、過去が気になる人物もいるので、是非続編を期待したい。 -
Posted by ブクログ
まず第一部が苦しい。
作品紹介に「3人は周囲の介護についての無理解に苦しめられ」とあるが、そういわれてしまえば、私自身も苦しめる側の無理解な人間だと思うし、読みながら自分の無力さと、小羽たちの重い日常と色々考えて、どんどん辛くなった。
そして第二部は震災後の苦しみ。
こちらもやはり、同じ経験をした者にしか心を開くことが難しいように思える…
そもそも私が理解したいとか、寄り添いたいとか思うのは傲慢なのかもしれないなんて思ってしまったり…。
本当に難しい。
でも苦しみが少しでも癒えて欲しいと願う。
この物語の中で、小羽たちは青葉さんとの出会いで救われ、青葉さん自身も、この三人との出会いに救わ -
Posted by ブクログ
ヤングケアラーという問題と被災者のメンタルヘルスの問題。大きな2つの問題について描かれた小説だ。両方ともあまりに大きな問題なので、両方詰め込むのはお腹いっぱいになりそうだが、ちゃんと整理されていて読みやすかった。
統合失調症の母を持つ小羽、双極性障害の祖母を持つ航平、アルコール依存症の母と幼い弟をもつ凛子。これでもかというほど苦難の連続でいっぱいいっぱいになりながら、現実から逃げることも許されずに頑張るしかなかった彼らに、手を差し伸べる青葉。
震災があって3人ともヤングケアラーではなくなった。ヤングケアラーではなくなったが震災は彼らに大きなしこりを残していった。
震災前の彼らの生活は、読ん