前川ほまれのレビュー一覧

  • 藍色時刻の君たちは

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    ヤングケアラー×震災×自身の生きにくさで激重な作品。統失の母を持つ小羽、アル中母と幼い弟を持つ凛子、ボケた祖母を持つ航平。全員片親。そこに降りかかる震災、その後も続く人生…
    冒頭、殺人事件の公判から始まり、誰が殺しちゃうんだ…?と考えながら読んだ。
    パニック障害、癌、セクシャルマイノリティにも触れられていて、ページ数のボリュームと相まって読み応え抜群だった。

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    2024年06月14日
  • 藍色時刻の君たちは

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    家族と家事のケアに縛り付けられて、閉塞した毎日と選択が狭めらめた未来を抱える3人の高校生と、手を差し伸べる青葉さんとの交流。そこに東日本大震災の津波がその日常をも飲み込んでしまう。どの描写もリアルで胸が詰まります。そして震災から11年後の3人は・・・
    羽ばたくことができないヤングケアラー、青葉さんの小羽たちへの想い。ずっしりした読み応えで、読む前にはなかったものが心に残されました。

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    2024年05月12日
  • 藍色時刻の君たちは

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    小さめフォントと1ページに上下段構成で、なかなかの文字数です。
    が、最後には泣いてしまってページを捲れません。あとがきにまで泣いてしまいました。

    第一部は、ヤングケアラーからの東日本大震災とかなり重たく苦しい内容です。
    家族なんだから、家族の面倒をみるのは当たり前。そんな環境で高校2年生の小羽、航平、凛子の3人は学校から帰ってきた後の時間を介護と家事に費やします。
    藍色時刻。なるほど。
    そして、被災。

    第二部は被災から11年後。看護師になった小羽。震災後、連絡をとっていなかった航平、凛子との再会から当時に向き合うまで。

    3人にとっての、青葉の存在の大きさ。
    あとがきの最後には、心からの同

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    2024年04月13日
  • セゾン・サンカンシオン

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    依存症も様々。なった理由も様々。スリップする背景、生き方依存症に関わるものとしてとても参考になった。

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    2024年03月30日
  • 藍色時刻の君たちは

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    ヤングケアラーの同級生3人に寄り添う青葉さんという女性。震災で青葉さんは亡くなるが、彼女を忘れられない3人は成人後再会し、青葉さんの過去を知る人と知り合える。青葉さんが錦糸町の店と繋がる場面が少々強引な話の運び方とは思ったが、精神疾患を看護する家族の辛さは、身に染みる

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    2024年03月04日
  • 跡を消す 特殊清掃専門会社デッドモーニング

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    ネタバレ

    俺が飛び込んだのは、
    わけありの死に方をした人達の部屋を片付ける会社だった――
    選考委員の満場一致で選ばれた、
    第7回ポプラ社小説新人賞受賞作!

    良い内容だった・・・悲しい死報われない死・・・それを取り巻く人たちが少しずついい人で救われた。バイト君は少々生意気だけど(笑)

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    2023年08月01日
  • 跡を消す 特殊清掃専門会社デッドモーニング

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    死んだら終わり…か…
    そういう考え方を否定するつもりもないし、ある意味そうかもしれん。
    でもなぁ…それも寂しい気もする。
    確かに死んでしまったら、それまでかもしれんけど、今まで、何とか生きた!って誰かには分かって欲しいと思ってしまう。
    まぁ、自分が死んでしまったら、分かるも何もないかもしれんけど。

    特殊清掃ってのは知ってたけど、凄い現場!
    死に方も色々やけど、特殊清掃に依頼されるんやから、病院とかやなく、家とかで、看取られる事なく、亡くなった方の跡を消す。
    孤独死とか、自殺とかやけど、何か、居た堪れんな。

    こんな壮絶な死と向かい合ってこなす仕事ってハード。多分、私にはできんかもしれん。興味

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    2023年07月16日
  • 夜更けのおつまみ

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    少しずつそれぞれの作家さんのお話がいただける、まさに「おつまみ」な本。
    読み進めていると、缶ビールが2本、空の状態で目の前にありました。

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    2022年07月24日
  • セゾン・サンカンシオン

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    すごいものを読んでしまった…
    依存症の現実を垣間見た気がします。
    家族が受け入れることは簡単じゃない、そう分かっていてもつらすぎる。
    何年経っても完全に解放されることはなく、「回復を続ける」という表現も重い。
    自分が当事者になったら、あるいはその家族になったら、どうしたらいいんだろう。怖い。

    でも忘れたくないのは、依存症になってしまった人たちの心に傷つきがあったこと。最初のきっかけは、傷つきや問題を自分で何とかするために嗜癖に手を出している。
    その社会的解決なくして、依存症を減らすことはできないと感じる。

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    2022年05月12日
  • シークレット・ペイン 夜去医療刑務所・南病舎

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    これから読む人には、是非あらすじを読まないまま手に取って欲しい。もしも、十代の頃、まだ間に合う頃、この本に出合っていたら、私の生き方は変わったかもしれない、そう思えるほど「渾身の」一作だった。

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    2021年12月10日
  • セゾン・サンカンシオン

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    「人を依存症にするのは、快楽じゃないよ。
    心身の痛みや、それぞれが感じている生きづらさが原因で依存症になっていくの」
    アルコール依存症の母親をもつ柳岡千明は、退院後の母親が入所する施設「セゾン・サンカンシオン」へ見学に行く。そこは、様々な依存症に苦しむ女性たちが共同生活を行いながら、回復に向けて歩んでいくための場所だった。迷惑を掛けられてきた母親に嫌悪感を抱く千明だが、施設で同じくアルコール依存症を患っているパピコとの出会いから、母親との関係を見つめなおしていく――。

    ☆最高!最高!最高!☆読み終えた後、興奮してなかなか寝つけなかった。目を瞑るとシーンが瞼の裏に浮かんできて、自分のココロがグ

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    2021年09月20日
  • シークレット・ペイン 夜去医療刑務所・南病舎

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    罪人に医療を提供することは是が非か。
    その葛藤の狭間で揺れ続けながらも、医師という職業柄、受刑者に対しても治療を続ける主人公。彼が抱え続ける過去の傷が、受刑者である患者との関わり合いの中で鮮明になる過程、そしてその想いが少しずつ変化していく様子が読んでいてじっくりと心に沁み渡ってくる。
    罪を犯し、他人を傷つけた者は、本当に医療を受ける価値のない、死すべき存在なのだろうか。被害者側の立場に寄り添えば言語道断だろうが、その間違いを犯した人間が更生する場を与えないことは、あまりに非情ではないだろうか。
    どちらの考え方も誤ってはいないと思うし、だからこそ答えは見えてこない。それでも今、目の前に苦しむ患

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    2020年11月28日
  • 跡を消す 特殊清掃専門会社デッドモーニング

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    mourning=喪中、哀悼。morning=朝。どちらもカタカナ表記だとモーニング。会社名が『デッドモーニング』なのは、この2つの言葉をかけているのかな、と思いつつ、読み進めた。作中では『朝』の方だけ出てくるけれど、『朝』を迎えることの尊さ、きらめき…読んでて、生きることの、生きるためのエネルギーを浴びたような気がする。

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    2020年08月17日
  • 夜更けのおつまみ

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    このサイトで著者を見ると勘違いする人もいると思うが、これは、おつまみについていろんな作家さんが書いたアンソロジーである。
    どれも私にぴったりで、最後まで楽しく読めたし、つまみの参考にもなった。
    あまり手の込んだものつまみは出てこず、なかにはコンビニつまみランキングなるものもあり、かなり参考になった。また、各作家さんの酒との距離感、そして、つまみのポジションが明確で、スッキリ読める。
    人それぞれ、酒とつまみの位置付けは様々だが、押し付けがましくなく、自分の日常を赤裸々(?)に語っているのが最高。
    さらに、一編ずつが短いのもポイント。
    ネックは、つまみを食べたくなり、酒を飲みたくなることだけです〰

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    2020年07月14日
  • シークレット・ペイン 夜去医療刑務所・南病舎

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    医療刑務所というのは知らなかった。そこでは罪を犯していても無料で医療が受けられるのだ。そこにやってきた新人精神科医の視点で、入院する精神を病んだ患者、背景のある病気の囚人たち、彼自身の過去などが複雑に絡み合い、色んなことを考えさせられる作品となっている。贖罪の意識を求める工藤医師は、そういう意識の希薄な囚人たちに落胆するが、かつての友人が入所しており、その男と深く関わっていくうちに、彼もまた成長していくという話しだった。

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    2019年10月09日
  • 跡を消す 特殊清掃専門会社デッドモーニング

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    初めて読んだ作家だったが、期待以上に良かった。

    特殊清掃の過酷さや死への向き合い方など、過度にドラマチックにせず、現実味のある内容だったので心に響いた。

    最初は主人公の甘ったれな性格にイライラしたが、失敗して少しずつ成長していく様があまりにも等身大で最終的には応援している自分がいた。

    「遺品はゴミではなく、死者の大事な持ち物だから大切に扱う」この考え方がすごくよかった。

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    2026年05月14日
  • 藍色時刻の君たちは

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    物語の前半、ヤングケアラーたちの置かれた環境の描写は、あまりにも詳細で、そして容赦がない。
    家庭の中に「母親」という機能が存在しない絶望。
    精神的な病に罹っていたり、依存症だったり、あるいは亡くなっていたり。10代の彼らが、親の「親」にならざるを得ない逆転現象と、終わりの見えない介護の泥沼。
    それは決して美談などではなく、自由を奪われ、社会から切り離されていく「生存をかけた孤独な戦い」だった。

    暗闇の中、3人に「大丈夫よ」と温かい手を差し伸べてくれた青葉さん。
    けれど、彼女自身もまた、抱えきれない痛みを抱えていた。自分を削ってでも誰かを守ろうとする彼女の祈りが、どれほど3人の救いになり、そし

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    2026年05月06日
  • 藍色時刻の君たちは

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    ヤングケアラーの日常がリアルに辛く迫ってきた。
    大変な中にも愛情があり、その葛藤や救いを求められない苦悩にとても胸が苦しくなる。青葉のように入り込んでいくことの大切さ、気持ちだけの寄り添いではなく、現実的な行動によるところが何より大切だとわかる。
    震災については風化させないように、という思いと共に、忘れてしまいたい現実であることも思い知らされた。
    3人が前に進もうと自分の道を歩み、自ら選択した人生を生きる様子に心からエールを贈りたいと思う。

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    2026年04月09日
  • シークレット・ペイン 夜去医療刑務所・南病舎

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    受刑者に緩和ケアは必要か、受刑者として扱うのか患者として扱うのか等、今まで考えたこともなかった問いを投げかけられたようでした。読んでいる間ずっと灰色の壁の中にいるようなもやもや感を抱え込み、気持ちを沿わせながら読んでいたけど、滝沢が殺人を犯した理由を知り一気に沿った気持ちが離れてしまった。なぜそれで殺したの?なんともやりきれない読後感。

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    2026年03月13日
  • 在る。 SOGI支援医のカルテ【電子版特典付き】

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    この本で初めて知ったSOGI(ソジ)という言葉。
    性的指向と性自認を指す言葉なのだそう。
    今はLGBTQも認知され始めて、あからさまな差別も減ってきている気がするけど、まだまだ悪意のない差別や偏見は多く、当事者が精神疾患になることも多い。
    この病院の支援医海野先生は、腫れ物に触るようになったりしがちなところ、セクシャルマイノリティであるとか精神疾患であるとかを取っ払って、人として接している。さらりと自然な対応が素晴らしいなと思った。
    私自身、カミングアウトされたり…ということは今のところないのだけど、「在る」がままを受け止められる人でありたいなぁ。

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    2026年02月18日