前川ほまれのレビュー一覧

  • 藍色時刻の君たちは

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    家族と家事のケアに縛り付けられて、閉塞した毎日と選択が狭めらめた未来を抱える3人の高校生と、手を差し伸べる青葉さんとの交流。そこに東日本大震災の津波がその日常をも飲み込んでしまう。どの描写もリアルで胸が詰まります。そして震災から11年後の3人は・・・
    羽ばたくことができないヤングケアラー、青葉さんの小羽たちへの想い。ずっしりした読み応えで、読む前にはなかったものが心に残されました。

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    2024年05月12日
  • 藍色時刻の君たちは

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    小さめフォントと1ページに上下段構成で、なかなかの文字数です。
    が、最後には泣いてしまってページを捲れません。あとがきにまで泣いてしまいました。

    第一部は、ヤングケアラーからの東日本大震災とかなり重たく苦しい内容です。
    家族なんだから、家族の面倒をみるのは当たり前。そんな環境で高校2年生の小羽、航平、凛子の3人は学校から帰ってきた後の時間を介護と家事に費やします。
    藍色時刻。なるほど。
    そして、被災。

    第二部は被災から11年後。看護師になった小羽。震災後、連絡をとっていなかった航平、凛子との再会から当時に向き合うまで。

    3人にとっての、青葉の存在の大きさ。
    あとがきの最後には、心からの同

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    2024年04月13日
  • セゾン・サンカンシオン

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    依存症も様々。なった理由も様々。スリップする背景、生き方依存症に関わるものとしてとても参考になった。

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    2024年03月30日
  • 跡を消す 特殊清掃専門会社デッドモーニング

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    ネタバレ

    俺が飛び込んだのは、
    わけありの死に方をした人達の部屋を片付ける会社だった――
    選考委員の満場一致で選ばれた、
    第7回ポプラ社小説新人賞受賞作!

    良い内容だった・・・悲しい死報われない死・・・それを取り巻く人たちが少しずついい人で救われた。バイト君は少々生意気だけど(笑)

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    2023年08月01日
  • 跡を消す 特殊清掃専門会社デッドモーニング

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    死んだら終わり…か…
    そういう考え方を否定するつもりもないし、ある意味そうかもしれん。
    でもなぁ…それも寂しい気もする。
    確かに死んでしまったら、それまでかもしれんけど、今まで、何とか生きた!って誰かには分かって欲しいと思ってしまう。
    まぁ、自分が死んでしまったら、分かるも何もないかもしれんけど。

    特殊清掃ってのは知ってたけど、凄い現場!
    死に方も色々やけど、特殊清掃に依頼されるんやから、病院とかやなく、家とかで、看取られる事なく、亡くなった方の跡を消す。
    孤独死とか、自殺とかやけど、何か、居た堪れんな。

    こんな壮絶な死と向かい合ってこなす仕事ってハード。多分、私にはできんかもしれん。興味

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    2023年07月16日
  • 夜更けのおつまみ

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    少しずつそれぞれの作家さんのお話がいただける、まさに「おつまみ」な本。
    読み進めていると、缶ビールが2本、空の状態で目の前にありました。

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    2022年07月24日
  • セゾン・サンカンシオン

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    すごいものを読んでしまった…
    依存症の現実を垣間見た気がします。
    家族が受け入れることは簡単じゃない、そう分かっていてもつらすぎる。
    何年経っても完全に解放されることはなく、「回復を続ける」という表現も重い。
    自分が当事者になったら、あるいはその家族になったら、どうしたらいいんだろう。怖い。

    でも忘れたくないのは、依存症になってしまった人たちの心に傷つきがあったこと。最初のきっかけは、傷つきや問題を自分で何とかするために嗜癖に手を出している。
    その社会的解決なくして、依存症を減らすことはできないと感じる。

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    2022年05月12日
  • シークレット・ペイン 夜去医療刑務所・南病舎

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    これから読む人には、是非あらすじを読まないまま手に取って欲しい。もしも、十代の頃、まだ間に合う頃、この本に出合っていたら、私の生き方は変わったかもしれない、そう思えるほど「渾身の」一作だった。

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    2021年12月10日
  • セゾン・サンカンシオン

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    「人を依存症にするのは、快楽じゃないよ。
    心身の痛みや、それぞれが感じている生きづらさが原因で依存症になっていくの」
    アルコール依存症の母親をもつ柳岡千明は、退院後の母親が入所する施設「セゾン・サンカンシオン」へ見学に行く。そこは、様々な依存症に苦しむ女性たちが共同生活を行いながら、回復に向けて歩んでいくための場所だった。迷惑を掛けられてきた母親に嫌悪感を抱く千明だが、施設で同じくアルコール依存症を患っているパピコとの出会いから、母親との関係を見つめなおしていく――。

    ☆最高!最高!最高!☆読み終えた後、興奮してなかなか寝つけなかった。目を瞑るとシーンが瞼の裏に浮かんできて、自分のココロがグ

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    2021年09月20日
  • シークレット・ペイン 夜去医療刑務所・南病舎

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    罪人に医療を提供することは是が非か。
    その葛藤の狭間で揺れ続けながらも、医師という職業柄、受刑者に対しても治療を続ける主人公。彼が抱え続ける過去の傷が、受刑者である患者との関わり合いの中で鮮明になる過程、そしてその想いが少しずつ変化していく様子が読んでいてじっくりと心に沁み渡ってくる。
    罪を犯し、他人を傷つけた者は、本当に医療を受ける価値のない、死すべき存在なのだろうか。被害者側の立場に寄り添えば言語道断だろうが、その間違いを犯した人間が更生する場を与えないことは、あまりに非情ではないだろうか。
    どちらの考え方も誤ってはいないと思うし、だからこそ答えは見えてこない。それでも今、目の前に苦しむ患

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    2020年11月28日
  • 跡を消す 特殊清掃専門会社デッドモーニング

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    mourning=喪中、哀悼。morning=朝。どちらもカタカナ表記だとモーニング。会社名が『デッドモーニング』なのは、この2つの言葉をかけているのかな、と思いつつ、読み進めた。作中では『朝』の方だけ出てくるけれど、『朝』を迎えることの尊さ、きらめき…読んでて、生きることの、生きるためのエネルギーを浴びたような気がする。

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    2020年08月17日
  • 夜更けのおつまみ

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    このサイトで著者を見ると勘違いする人もいると思うが、これは、おつまみについていろんな作家さんが書いたアンソロジーである。
    どれも私にぴったりで、最後まで楽しく読めたし、つまみの参考にもなった。
    あまり手の込んだものつまみは出てこず、なかにはコンビニつまみランキングなるものもあり、かなり参考になった。また、各作家さんの酒との距離感、そして、つまみのポジションが明確で、スッキリ読める。
    人それぞれ、酒とつまみの位置付けは様々だが、押し付けがましくなく、自分の日常を赤裸々(?)に語っているのが最高。
    さらに、一編ずつが短いのもポイント。
    ネックは、つまみを食べたくなり、酒を飲みたくなることだけです〰

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    2020年07月14日
  • シークレット・ペイン 夜去医療刑務所・南病舎

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    医療刑務所というのは知らなかった。そこでは罪を犯していても無料で医療が受けられるのだ。そこにやってきた新人精神科医の視点で、入院する精神を病んだ患者、背景のある病気の囚人たち、彼自身の過去などが複雑に絡み合い、色んなことを考えさせられる作品となっている。贖罪の意識を求める工藤医師は、そういう意識の希薄な囚人たちに落胆するが、かつての友人が入所しており、その男と深く関わっていくうちに、彼もまた成長していくという話しだった。

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    2019年10月09日
  • 在る。 SOGI支援医のカルテ【電子版特典付き】

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    SOGI支援医、初めて知った。それ以外にも、初めて知る心の病気も。
    4章とエピローグの短編集。それぞれ、つながりはあるが、それぞれ、問題を抱えた中心人物と医療関係者、そしてSOGI支援医の海野先生が織りなす物語である。みんな、一生懸命、生きているんだなぁ。
    海野先生の風貌、ゆったりとした言動に癒される。
    セクシャルマイノリティの事以外にも、心の問題や家族の絆など、考えさせられる内容でした。

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    2026年06月01日
  • 跡を消す 特殊清掃専門会社デッドモーニング

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    特殊清掃専門の会社で働くことになった主人公
    特殊清掃といえば孤独死などの痕跡を現状復帰する業者さん。
    身内があと数日発見が遅れていたら特殊清掃をお願いすることになる状況だったので、自身の気持ちの整理の意味合いも込めて読んだ。
    死への向き合い方に考える場面も多く、主人公への共感はあまりなかったが全体的に暖かく優しい話だった。

    描写は死の状況を必要以上に描くことなく淡々としている。
    それでもどういう状態のお部屋なのかが手に取るように伝わる。
    その人が生きていた痕跡は掃除するとなくなる、でも確かに生活していた場所がここにある

    遺品のことを「誰かのたったひとつの生活のかけら」という表現はよかった。

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    2026年05月26日
  • 跡を消す 特殊清掃専門会社デッドモーニング

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    浅井航は吐いたり小便もらしたり、様々な粗相を起こす
    これでは笹川の会社じゃ働けない
    俺もツンデレ女王の楓ちゃんに叱られたい(どMのうたがひ)
    誰かが大切にしているものを、自分も同じように大切に扱うって、意外と難しいんだよ 望月さんの名言に生き方を学ぶ
    下らないことだっていい 自分の声を使って話がしたいんだ 相手の目を見つめて、息づかいを感じながら…
    航の金言に世界中の誰もが頷く
    グッドバイが溢れているならさ、新しいハローを探せばいいじゃなーぃ こんな啓介の発言に俺の涙腺は崩壊寸前だ

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    2026年05月23日
  • 藍色時刻の君たちは

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    ヤングケアラーと東日本大震災の両方をテーマとして盛り込むのは、重すぎるし、内容が散漫な感じになるのでは?と心配しましたが、周到に考えられた完成度の高い作品でした。
    とは言え、重い。

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    2026年05月19日
  • 跡を消す 特殊清掃専門会社デッドモーニング

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    初めて読んだ作家だったが、期待以上に良かった。

    特殊清掃の過酷さや死への向き合い方など、過度にドラマチックにせず、現実味のある内容だったので心に響いた。

    最初は主人公の甘ったれな性格にイライラしたが、失敗して少しずつ成長していく様があまりにも等身大で最終的には応援している自分がいた。

    「遺品はゴミではなく、死者の大事な持ち物だから大切に扱う」この考え方がすごくよかった。

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    2026年05月14日
  • 藍色時刻の君たちは

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    物語の前半、ヤングケアラーたちの置かれた環境の描写は、あまりにも詳細で、そして容赦がない。
    家庭の中に「母親」という機能が存在しない絶望。
    精神的な病に罹っていたり、依存症だったり、あるいは亡くなっていたり。10代の彼らが、親の「親」にならざるを得ない逆転現象と、終わりの見えない介護の泥沼。
    それは決して美談などではなく、自由を奪われ、社会から切り離されていく「生存をかけた孤独な戦い」だった。

    暗闇の中、3人に「大丈夫よ」と温かい手を差し伸べてくれた青葉さん。
    けれど、彼女自身もまた、抱えきれない痛みを抱えていた。自分を削ってでも誰かを守ろうとする彼女の祈りが、どれほど3人の救いになり、そし

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    2026年05月06日
  • 藍色時刻の君たちは

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    ヤングケアラーの日常がリアルに辛く迫ってきた。
    大変な中にも愛情があり、その葛藤や救いを求められない苦悩にとても胸が苦しくなる。青葉のように入り込んでいくことの大切さ、気持ちだけの寄り添いではなく、現実的な行動によるところが何より大切だとわかる。
    震災については風化させないように、という思いと共に、忘れてしまいたい現実であることも思い知らされた。
    3人が前に進もうと自分の道を歩み、自ら選択した人生を生きる様子に心からエールを贈りたいと思う。

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    2026年04月09日