前川ほまれのレビュー一覧
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☆4.5
久しぶりに小説で泣いたな。死が纏う孤独というか、寂しさを感じた。いつか訪れるそれを想像して悲しくなった。交通事故で亡くなった同級生を思い出して、胸が窄んだ。私はどんな風に死ぬのか。とにかく色々な思いがあって泣いてしまった。もしかしたらそこには、死に対する本能的な恐怖もあったかもしれない。
そんな思いを抱けるほどのリアリティのある描写だった。
主人公の浅井はなんというか、かたはらいたしなキャラクターだけれども。「オイオイそれはねーだろ!」という行動をわざと取らせているようにも思える。最終的にはそこが良いなあ、となるのであった。
追記
「寿司を食いたい。でも我慢。」ってとこでなんか泣い -
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タイトルの『在る。』
しっかりと句点で区切られたこの言葉に、著者の思いがこもっているように感じました。
前川ほまれさんの小説は3冊目です。
看護師としての視点から書かれた内容に、いつも自分の知らないことへの気づきをもらっています。
SOGIとは、すべての人の性のあり方を表す包括的概念だそうです。SOGI支援外来は、セクシャルマイノリティのからだとこころの健康をサポートしている場です。読者の私は、この言葉を初めて知りました。
この本では、自分の性を自覚したときにマイノリティな立場で、どれほど悩み、周りに苦しめられるのかが書かれていました。連作短編集のなかの登場人物達を、SOGI支援医の海野 -
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精神科の専門病院である富士見ウエスト病院には、性の在り方に関する不調をケアする「SOGI支援外来」がある。そこの担当医・海野彩乃先生をメインに第七病棟での出来事を綴った連作短編集。
SOGIとは、性的指向(Sexual Orientation)と性自認(Gender Identity)の頭文字を取った略称。この言葉を初めて知った。
見た目を全く気にせず、ほんわかした雰囲気で、常に患者の心に寄り添う海野先生。性的指向を指摘され、心に傷を負った人たちには、海野先生の何気ない一言が心に響くんだろうな。
前川さんが現役看護師だけあって、富士見ウエスト病院で働く看護師さん、精神保健福祉士さん、院内 -
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犬をはじめ、動物には不思議な力があると思う。
我が家にはもうすぐ10歳になる柴犬がいる。家の中に彼女がいるだけで部屋の空気が明るくなり、撫でるだけで心が落ち着く。
そんな犬たちが訓練を受けDI犬として病院内にいるだけで、患者の心の不安や寂しさを取り除いてくれると思う。
現役看護師の前川さんが描く院内の様子がリアルすぎる。
そこの患者さんたちだけでなく、看護師として働く遥と詩織も厳しく辛い人生を歩んでおり、話の全体が淋しく鈍色がかっている。唯一の救いがDI犬のスピカ。その真っ白な毛並みがその場を明るくしてくれる。
ファシリティドッグのインスタをフォローしているので、院内で活躍している犬た -
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死んだら終わり…か…
そういう考え方を否定するつもりもないし、ある意味そうかもしれん。
でもなぁ…それも寂しい気もする。
確かに死んでしまったら、それまでかもしれんけど、今まで、何とか生きた!って誰かには分かって欲しいと思ってしまう。
まぁ、自分が死んでしまったら、分かるも何もないかもしれんけど。
特殊清掃ってのは知ってたけど、凄い現場!
死に方も色々やけど、特殊清掃に依頼されるんやから、病院とかやなく、家とかで、看取られる事なく、亡くなった方の跡を消す。
孤独死とか、自殺とかやけど、何か、居た堪れんな。
こんな壮絶な死と向かい合ってこなす仕事ってハード。多分、私にはできんかもしれん。興味 -
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「人を依存症にするのは、快楽じゃないよ。
心身の痛みや、それぞれが感じている生きづらさが原因で依存症になっていくの」
アルコール依存症の母親をもつ柳岡千明は、退院後の母親が入所する施設「セゾン・サンカンシオン」へ見学に行く。そこは、様々な依存症に苦しむ女性たちが共同生活を行いながら、回復に向けて歩んでいくための場所だった。迷惑を掛けられてきた母親に嫌悪感を抱く千明だが、施設で同じくアルコール依存症を患っているパピコとの出会いから、母親との関係を見つめなおしていく――。
☆最高!最高!最高!☆読み終えた後、興奮してなかなか寝つけなかった。目を瞑るとシーンが瞼の裏に浮かんできて、自分のココロがグ -
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罪人に医療を提供することは是が非か。
その葛藤の狭間で揺れ続けながらも、医師という職業柄、受刑者に対しても治療を続ける主人公。彼が抱え続ける過去の傷が、受刑者である患者との関わり合いの中で鮮明になる過程、そしてその想いが少しずつ変化していく様子が読んでいてじっくりと心に沁み渡ってくる。
罪を犯し、他人を傷つけた者は、本当に医療を受ける価値のない、死すべき存在なのだろうか。被害者側の立場に寄り添えば言語道断だろうが、その間違いを犯した人間が更生する場を与えないことは、あまりに非情ではないだろうか。
どちらの考え方も誤ってはいないと思うし、だからこそ答えは見えてこない。それでも今、目の前に苦しむ患