ブックライブでは、JavaScriptがOFFになっているとご利用いただけない機能があります。JavaScriptを有効にしてご利用ください。
無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで100万冊以上配信中!
来店pt
閲覧履歴
My本棚
カート
フォロー
クーポン
Myページ
9pt
はからずも医療刑務所へ期間限定の配属となった医師の工藤。矯正医官となった彼が見たのは、罪を犯しながらも民間と同等の医療行為を受けている受刑者たちの姿。さらに彼の気持ちをかき乱したのは、医師を志望するきっかけを作った男との鉄格子を挟んだ邂逅だった――
アプリ試し読みはこちら
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
Posted by ブクログ
罪人に医療を提供することは是が非か。 その葛藤の狭間で揺れ続けながらも、医師という職業柄、受刑者に対しても治療を続ける主人公。彼が抱え続ける過去の傷が、受刑者である患者との関わり合いの中で鮮明になる過程、そしてその想いが少しずつ変化していく様子が読んでいてじっくりと心に沁み渡ってくる。 罪を犯し、他...続きを読む人を傷つけた者は、本当に医療を受ける価値のない、死すべき存在なのだろうか。被害者側の立場に寄り添えば言語道断だろうが、その間違いを犯した人間が更生する場を与えないことは、あまりに非情ではないだろうか。 どちらの考え方も誤ってはいないと思うし、だからこそ答えは見えてこない。それでも今、目の前に苦しむ患者がいれば手を差し伸べざるを得ない。きっと永遠に囚われ続けるこの葛藤に、真正面から向き合い、自分の答えを見つけ出す主人公の姿に胸を打たれる。
医療刑務所というのは知らなかった。そこでは罪を犯していても無料で医療が受けられるのだ。そこにやってきた新人精神科医の視点で、入院する精神を病んだ患者、背景のある病気の囚人たち、彼自身の過去などが複雑に絡み合い、色んなことを考えさせられる作品となっている。贖罪の意識を求める工藤医師は、そういう意識の希...続きを読む薄な囚人たちに落胆するが、かつての友人が入所しており、その男と深く関わっていくうちに、彼もまた成長していくという話しだった。
最初は、主人公の高圧的な態度が、なんだかとてもキツく感じられました。でも話が進むに連れて、色々な真実が明らかになり、鎧を脱ぐように柔らかく自然になっていく姿に、惹きつけられました。 冷酷な現実だけど、優しさを感じる、そんな話でした。
夜去医療刑務所は、病院の機能に重きを置いた矯正施設。 半年後、新設予定の刑務所に合併される。 そこへ登庁することになった精神科医の工藤。 罪を犯した者へ医療を提供することに抵抗を覚える。 しかし、受刑者の中に幼馴染がいることがわかり 彼と関わることで工藤の思いも変わっていく。 少しずつ、気持ちが解...続きを読むけていく過程が丁寧に描かれる。 重くなりがちなテーマだが 海岸線、向日葵など、描かれている自然を頭の中に思い浮かべ ほっとひと息つくことができる。 工藤と幼馴染の対話劇が心に静かな広がりをみせる。 今作も読み応えありだった。
1.羽根と体温/ 2.動物たちの咆哮 / 3.下を向いて / 4.檸檬の夜 / 5.塀の中の子ども / エピローグ 医療刑務所では無料で医療を受けられることは知らなかったです。 とても重いテーマだったけれどこの作品を読めて本当に良かった。 また、参考文献の量が多かったので著者の努力を感じました。
医療刑務所で治療に当たる医師が、「受刑者に(国民の税金を使って)医療を提供することは正しいのか?」という悩みを抱きつつ、刑務所での勤務を始めるところから物語は始まります。 半年という限られた期間だから、という理由で勤務を引き受けた工藤医師でしたが、通常の病院と同じように治療をしたり緩和ケアをしたりす...続きを読むる同僚に不信感を抱いたり、精神疾患からくる症状も相まって被害者への悔恨の情を抱かない受刑者に嫌悪感を抱いたりと、精神的に負担を感じながらの勤務が続く中、幼なじみが収監されてきます。 幼なじみとの再会を通して、悩みはさらに深まり、工藤医師自身の過去の「キズ」も明かされることになります。 幼なじみに会い、揺れ動く工藤医師は医者として未熟であるのかもしれません。実際の刑務医官としは不適切なのでしょう。こんなに、登場人物全員がつらい過去を秘めている、という事も現実にはないかもしれません。 それでも、読後には人間の「崇高さ」のようなものを感じさせてくれます。
医療刑務所の矯正医官として半年間勤めることになった精神科医の工藤守。 罪を犯した者に、税金を使って医療を行う必要はあるのか?受刑者は本当に自分の罪を悔いることがあるのか? 病院の人事によって、一時的に派遣されてきた工藤は、医療刑務所というものに納得できない思いを抱えている。 そんな工藤の言動は、読ん...続きを読むでいて気持ちがザラザラするが、知らなかった世界へと引き込まれた。 登場人物が不幸な人ばかりで、気は滅入る。 だが、工藤が最後に自分なりの答えのようなものにたどり着いたことに、少し光を感じられた。
医療刑務所で昔の友だちに出会ってしまった 医者と患者 嫌々来ていた派遣医 彼の心の動きが丁寧に描かれていました。
医療刑務所に精神科医として働くことになった工藤、アル中で働かない父親が交通事故を起こすなど、生い立ちが彼を精神科医にした。受刑者に税金を使って医療を提供する事に反対の気持ちでいる彼は、幼馴染か受刑者として目の前に現れる。
前作に続き、あまり知ることの無い仕事をベースにした重い作品。特に前半は読むペースもあがらなかったけど、最後まで読んでよかった。
レビューをもっと見る
新刊やセール情報をお知らせします。
シークレット・ペイン
新刊情報をお知らせします。
前川ほまれ
フォロー機能について
「小説」無料一覧へ
「小説」ランキングの一覧へ
藍色時刻の君たちは
跡を消す 特殊清掃専門会社デッドモーニング
シークレット・ペイン 夜去医療刑務所・南病舎
セゾン・サンカンシオン
夜更けのおつまみ
「前川ほまれ」のこれもおすすめ一覧へ
一覧 >>
▲シークレット・ペイン 夜去医療刑務所・南病舎 ページトップヘ