あらすじ
アルコール依存症の母親をもつ柳岡千明は、退院後の母親が入所する施設「セゾン・サンカンシオン」へ見学に行く。そこは、さまざまな過去を抱えた女性たちが共同生活を行いながら、回復に向けて歩んでいくための場所だった。迷惑をかけ続けられた母親に嫌悪感を抱く千明だが、入居者のひとり・パピコとの出会いから、母親との関係を見つめなおしていく――。人間の孤独と再生にやさしく寄り添う感動作!
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Posted by ブクログ
依存症になってしまう人の不幸な生い立ち、なってからのさらなる不幸、よく書かれていました。読むのが辛かったです。
でも、最終章には希望があって救われました。
Posted by ブクログ
「セゾン・サンカンシオン」は
依存症患者が集まり回復を目指す施設。
アルコール、ギャンブル、窃盗症、薬物依存。
P244
〈依存症は病気です。誰にでも発症する可能性があります〉
苦痛を抱え生きて行く。
周りの者たちが寄り添うだけでは解決しない。
しっかりとした治療が必要だ。
淡々とストーリーは進んでいく。
それだからこそ依存症から抜け出すことが
どれほど困難なことなのかわかる。
巻末の参考文献のリストの多さに驚く。
前川さんから届けられたこの一冊を手に
知ること、そこから始めるのが第一歩なのかもしれない。