織守きょうやのレビュー一覧
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ネタバレ孤島に聳え立つ来鴉館(らいあかん)で嘘つきたちの饗宴が始まる。
お嬢様・彩莉(さいり)は祖父が亡くなったことで転がり込んできた莫大な遺産で孤島に隠し通路などのギミックつきの館を建設し、かつて自分の書いた小説を馬鹿にした相手を殺害しようと企てる。
「おまえらがバカにした私の考えたトリックで死ね」
嵐の気配が近づく中、ターゲットのミステリ愛好者たちショーゴ、詩音(しおん)、医療関係者のみくに、刑事矢頭(やがしら)、霊能者の真波(まなみ)、嘘で雇われたメイドのアリカが館に集められ、金にものを言わせた自前のクローズドサークルが完成。
有能で歯に衣着せぬメイド・葵(あおい)の鬼のダメ出しの末、綿密に練られた復讐計画は、成功間違いなしと思われた。
計画では一人目の被害者はショーゴ。
しかし葵(あおい)曰く、ポンコツのお嬢様・彩莉は、ショーゴを殺害する前に居眠りをしてしまった。
一夜明けて、さっそく計画の一歩目から失敗したと後悔していた彩莉だったが、殺した覚えのないショーゴの死体が転がっていた……。
それも、自分が殺害しようと思っていた部屋で、殺害しようと思っていた方法で。
計画を知っている葵がフォローしてくれた?しかしなぜかそのことを彩莉には報告してくれない。裏切るつもりなのか・・・。葵以外に計画を知っている人がいる??
いや、そんなはずはない・・・。
少なくとも自分ではない別の誰かが殺人犯であることは確かだが、目的がわからない以上、当初の予定通り計画を進めていくしかない・・・。
殺す側だった自分が、殺される可能性が出てしまったため、まだ見ぬ謎の殺人犯を刺激するわけにはいかなかった。
二度読み必至。空前絶後の超本格ミステリ!!
登場人物全員嘘つき
面白かった -
Posted by ブクログ
FPSで知り合ってタッグを組んだママユとノエの話(『百合である価値もない』)が1番好みだった。
百合って、何故か「美女×美女 が当たり前」みたいな風潮があると思う。それでも一般人だったら、別に美女×ブサイクやブサイク×ブサイクでも全く問題ない。ところが有名になってしまうと、叩かれることになる。美しいものを見たいという人の気持ちって、他人の悪口を言ってまでの強いものなのだろうか。
「私の整形についてどう思う?」とママユから聞かれたノエの返答が最高過ぎる。人の恋愛に顔面偏差値まで持ち出してとやかく言ってくる世間を本当はぶっ潰したいが、結局は世間に迎合してしまっているわけでしょ?でも、そこまでして一緒にいたいって相手が思っててくれるんなら、感謝しかないよね。
幼なじみからの愛にずっと応えずにいたら、転校生にかっ攫われる話(『馬鹿者の恋』)は苦かったな。これは悔しいとしか言えない。相手からの愛情に甘えているばかりじゃ駄目なんだね。
恋愛って格好悪くてもいいもので、むしろかっこ悪いところも見せないといけないんじゃないかと思った。しかし、転校生はすごい。幼なじみの気持ち、グイグイ掴みに来てた。あれだけ強い精神力、私も欲しい。
購入して長らく積んでいた本作、好きな話もあればあまり好きではない話もあった。百合小説アンソロジー第2弾も既刊で気になる。きっと買う気がする。なぜなら私はやっぱり百合が好きだから(笑) -
Posted by ブクログ
ネタバレ莫大な遺産を相続した彩莉は、孤島に館を建てる。名前は「来鴉館」。
目的は復讐のため。
復讐が完全犯罪となるよう館には隠し通路も作られた。
メイド役を雇い、ターゲットと “孤島の館での殺人事件” にふさわしい関係者を招待し、完璧な殺人のための舞台が整った。
復讐劇は練りに練ったシナリオ通りに進むはずだったが、翌朝、部屋には彩莉が殺した覚えのない死体があった。
ミステリー好きがワクワクするシチュエーションを手に入れた彩莉が、殺人の計画をウキウキとたてる姿にクスッと笑ってしまう。そりゃあ楽しいよね。いろいろしたくなるよね。
そして、葵にめちゃくちゃダメ出しを受けている姿に苦笑いしてしまう。そりゃあ無理なもんは無理よね。無茶な殺人はすぐに真相がバレてしまうよね。
そんな感じで最初はドタバタしていたのに、死体が出てからは、どんどん謎が謎を呼んでわからなくなっていく。
誰が嘘つき?
そして、解決では少しの予想通りと、大きな予想外の連続で唸りっぱなしでした。
“みんな嘘つき”に偽りなし。 -
Posted by ブクログ
「莫大な資産を手に入れた主人公が、連続殺人のためだけに孤島に館を建てる」
という、ミステリマニアならあらすじだけでガタッと立ち上がってしまうような設定。
現実味のなさが、むしろ最高にワクワクさせてくれます。
正直なところ、中盤あたりで少し展開がのんびりしているかな?と感じる瞬間もあったのですが……完全に油断していました。
終盤の謎解きパートから、一気にギアが変わります。
「えっ、そっち!?」となってからの、2度、3度と続く怒涛のどんでん返し。
最後まで油断しないで読んだ方がいいです。
中盤のあのタメがあったからこそ、ラストの爆発力が生きてくる。
読み終わってみれば満足感のある一冊です。
クラシカルな館モノが好きな方、二転三転するミステリに飢えている方は、おススメできる。