阿津川辰海のレビュー一覧
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若手作家陣による豪華読みきり短編集。全てのお話がタイトル通り「脱出」を軸に据えたミステリーです。なんとなく暗い、難しいイメージを持って読み始めたのですが、予想よりは読みやすく読後感も悪くなかったです。
「屋上からの脱出」阿津川辰海
天文部の屋上観測で起こった閉じ込め事故。それは事故なのか?
故意だとしたらだれが何の目的で起こしたのか?
高校生の話なので、思惑はあるにせよ殺人などもなく読み心地良好です。
「名とりの森」織守きょうや
民族学的昔話を調べるのが好きなノキ。皆が恐れる森に夏の探検に行こうという。しかも最も入ってはいけないという時に。そんなノキを探しに森に姉と入ったタネチン目線で話は始ま -
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脱出
脱出をテーマにした短編ミステリー集
阿津川辰海 屋上からの脱出
とあるカップルの結婚式。友人として招かれた一ノ瀬。結婚式に参加しながら、二人の馴れ初め、そして彼らと共通の部活で起きたとある事件について、同じく招かれていたハルと話しながら詳細を思い出していく。
性格柄か、何をそんなに驚いているのか、事件の真相と隠された事実について、微笑ましいとまで読み取ったのだが、現代の読み手はこの様な事は想いがねじ曲がっていると感じるのだろうか。僕にはとある二人の行動は普通だと思うし、されたら嬉しいのだが。阿津川辰海は歴代短編も漏れなく面白いのだが、今作は登場人物のバッグボーン含めあまり楽しめなかった -
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水晶とか占いの類にあまり興味がないので迷ったけど、読んで数ページで「何これ面白い!!」と引き込まれてしまった。さすが阿津川さん。
自分の目線で見た未来を水晶に映すことができる星詠師。このとんでも設定が阿津川さんの手にかかると面白い本格ミステリーになってしまうから不思議だ。
読んでいるうちにその設定をすんなりと受け入れてしまう。特殊能力があるおかげでミステリーが面白くなっていく、という初めての感覚だった。
登場人物の描き方も上手いので、続きが気になって一気読みだった。
ラストの謎解きは、緻密過ぎて頭が混乱する。疲れるのでもう少し単純な方が好き。 -
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全編オリジナル(小説推理 双葉社には掲載)の贅沢な短編集。ただ、ちょっと胸くそ悪い系のお話が多かったので、好みは分かれるかも。双葉社のThe どんでん返しシリーズはこれが6冊目(自薦3巻+新鮮、特選、斬新)みたいですが、どの本も豪華な執筆陣なので、他にも手にとって新しい作家さんとの出会いを楽しみたいです。解説で本作品の解説とともに、他の著作に触れられているのも良かったです。
芦沢央「踏み台」
アイドルグループで巻返し必要な位置にいるみのり。色を出すために麻雀を趣味にして、そこで出会った洸平のことが好きになってしまい…。
阿津川辰海「おれ以外のやつが」
おれはカメラマンで殺し屋。今度の仕事は双子 -
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アンソロジー作品が新しい作家との出会いになり、更に決められたテーマでこの作家はどの様な作品を発表するのだろうという面白さに気がついてしまい、過去含め様々な作品集を読む事にした。今作はどんでん返しがテーマであり、短い作品、しかもどんでん返しがあると読者が分かっている状態でどれだけ読み手を感嘆させてくれるかが楽しみだ。
踏み台 芹沢央
アイドルを目指しアイドルになった女性。ストーカーの様になってしまった元彼。彼はプロ雀士の夢をもちながら、主人公はアイドルとしての武器を磨く為出会い、そして別れ、現在の様な関係になる訳ですが、設定はありきたりに見え、どの様にどんでん返しをするのかと興味津々だっ -
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ネタバレタイトルどおり
どんでん返しを集めたアンソロジー。
「踏み台」芦沢央
「おれ以外の奴が」阿津川辰海
「遣唐使船は西へ」伊吹亜門
「雌雄七色」斜線堂有紀
「人喰館の殺人」白井智之
最初からどんでん返しがあるもの、という
前提で読み進めながらも楽しく読めました。
芦沢さん目当てで読んだので安定の面白さ。
しかし、主人公の顛末は自業自得にしか思えないので、
何を感傷に浸っているのだ、と思ってしまった。
「おれ以外」はハードボイルドで良かった。
主人公がやられてしまうのか?と
ヒヤヒヤしていたけれど、セーフ。
でも、最後はちょっと哀愁。
「遣唐使」は、今までみたことのない時代背景で
描かれた