阿津川辰海のレビュー一覧
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大学生の文学サークル「月夜のお茶の会」。そこで2年生の先輩である夢見灯の用意した紅茶を飲むと彼女が作り出した夢の世界に誘われ、謎を解かないと現実に帰ることができない?!
過去の名作をオマージュしてるというのはとても楽しくその解釈とかも興味深い。この手の「名作語り」って、個人的な感想ですが、実際に行われたら当然あるであろう「酷評」と「ネタばれ」がないせいでどうも上滑りしているように感じることが多いんですが、本作は解釈部分をわりとしっかりやっているためそのあたりの違和感はまあ少な目。
そういうところは有栖川作品の学生アリスっぽい青春ミステリっぽくて好みではあるんですが、「夢世界」うんぬんの設定自体があまり好きになれない。フィクションにかみついてもしょうがないんですが、記憶が残らないからと言って、親しい友人を夢の中で斬殺したり(モザイクかかるとはいえ)後輩を全裸死体とかに平気でするヒロイン(?)が厭な感じで受け入れられない。そしてそれを嫌がってる後輩に見せつけるわけだし。そんなものを無理やり定期的に見せられたら主人公トラウマ必至ではないんでしょうかね?
なんとなくミステリアスな美女っぽい雰囲気で流されてるけど、これ男女逆だったら相当不快な人物なのでは。。。 -
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ネタバレ「脱出」をテーマにした小説集。読んだことのない作家さんに出会いたいのと、斜線堂先生を読みたくて。
「屋上からの脱出」意中の人を射止めるために危機的状況を作るのは、健気でかわいいまである。中学生らしいちょっと拙いトリックも、もはや微笑ましく感じてしまいました(笑)お幸せに〜。
「なとりの森」神隠しみたいだなと思いました。無事に戻ってこられてよかった…。
「鳥の密室」魔女狩りモチーフ。戯曲「るつぼ」を思い出しました。魔女なんてほんとうはいないんだろうな。私欲のために他人を平気で犠牲にする人への報いとして最高なんじゃないのと思いましたね。恐ろしいだろうな。
「罪喰の巫女」戦後日本が舞台。日本語なのにちょっと読みにくくて大変だけどおもしろかった。そして叙述トリックにまんまと引っかかりました。救いがなくてすごい。
「サマリア人の血潮」特別な血を持った少年が脱出を試みる話。記憶喪失になっていて、というところから始まりいくつも疑問点や不審がありそれを解いていくのが楽しかったですね。
同じテーマで書いても全然違う話になるから作家さんってすごいな〜って思います(当たり前) -
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ネタバレ大人向けに、児童書に、今度は中高生向け…?
幅が広い…!とまず驚きました。
中身はしっかりミステリだが、
『最後のあいさつ』などと比べるととても読みやすい。いわゆる児童書は卒業したけど次に何読むか迷う…ブルーライト文芸は少し違うし…と思っているような子にぜひ読んでほしいと思いました。店頭で、ときどき中高生くらいの男の子におすすめの本ありますか?と聞かれることがあります。スターツ系は女の子向けだし、中高生の男の子におすすめできる本、児童書からいきなり一般文芸に行くのが難しいと感じる方もいるのでなかなか難しいなと感じていました。そんな子にもおすすめしたくなる作品!と強く思いました。
青春感や恋愛も強くあるけれど、ザ恋愛ではなく、めちゃめちゃ人が亡くなってるけど、
なぜか爽やかな風が漂っているよう。
テンポよく読めて、1話が長くないところもおすすめしやすいなと感じます。
個人的にはやはり最終話が刺さりました。
悪女に惹かれるリューイチが惹かれた人物は…。リューイチはカリンへの想いを無くすことができるのか。無くしてしまうのか。
けれど無くさないとカリンは傷つく。
今までは事件解決→想いが消える、もしくは違う人物に変わるでしたが、実際にはカリンが罪を犯しており、けれど本人も意図せず行っておりカリンが捕まることはないだろう。
となるとリューイチの想いは…?
気になりました。 -
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ネタバレ30年前、人気ドラマ『左右田警部補』を演じる雪宗衛の自宅で妻が殺された。雪宗は妻殺しを自供し逮捕されたが、後に会見で連続殺人犯「流星4号」の仕業だと供述を翻し無罪となった。30年経った今、「流星4号」による犯行声明と女性の遺体が見つかる。作家・風見創は雪宗をテーマに本を書くことを決め、雪宗について調べ始める…。
30年前の事件を現代の作家が調べ直すというストーリー。容疑者である連続殺人犯はすでに死んでいるため、当時の関係者に話を聞くことで雪宗夫人殺人事件の真相を探っていく。取材している部分と風見が書いた作品部分が入り混じるので、他の阿津川作品と比べると読みにくいかもしれない。
『左右田警部補』のドラマ関係者に話を聞き、事件の鍵を握る幻のシリーズ最終話に辿り着くまで、過去を探る前半。以降を後半と分けるとして、後半は現在の出来事を追っていく形になっていて、スピード感が増した感じがした。冒頭は手が止まってしまったので、前半より後半に入ってからの方が読み続けやすかった。過去の事件の真相についてはその思いだけでそこまでできるのかなぁ。物語として面白かったけど、雪宗の心理は理解し難い。 -
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星3.5
ママとの大切な思い出。
ルーカスは勝ってに動くのか?幽霊なのか?
大事な事は、全部ルーカスが教えてくれた。
危機一発!全てが終わったあと、少年は1つ大人になる
最初とても読みにくいな、、な気持ちで読み進めた。
長い前置きと、森との出会いからストーリーが加速し面白くなった。
種明かしがちょっと長いなぁ、、と思いつつ、
ルーカスが唯一盗んで返さなかったもの、、。
少年タケルの父にもイラッときてしまった!
2年で次の女?しかも、お付き合いじゃないのか?
結婚前提?タケルの気持ち蔑ろにしすぎ!!
この女も、わたし、分かってます感だす女なのが、鼻につく。
タケルを信じない、タケルより女をとる、女に駆け寄る父に、イラついた、、。もう少し父も懲らしめて欲しかったな、、。ちょっとだけ。
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読書会×特殊設定ミステリ。
読書家でミステリオタクの阿津川さんらしい作品だなぁと思ったら、なんと実話からできたお話だった。阿津川さんが所属していた東大の読書サークルがモデルになっているとのこと。
カー、クリスティー、クイーン、法月綸太郎、綾辻行人の名作ミステリが課題図書として出てくるが、使われているトリックや犯人は原作とは違うものなので、ネタバレを恐れずに読めるようになっている。『そして誰もいなくなった』と『十角館の殺人』以外は読んだことがなかったので、これは有難い配慮。
有名作品についてのミステリ談義を聞けるのも楽しい。読書サークルにはミステリ好きだけでなく、ラノベ・マンガ・SFなど幅広いジャンルの読書家がいるので、読書会では高度なミステリ批評からミステリ初心者の素朴な疑問まで様々な感想が飛び出す。名作に対してもこんな感想を持ってもいいんだなぁと安心できます。古典ミステリを読むハードルが下がりました。