阿津川辰海のレビュー一覧
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ネタバレ30年前、人気ドラマ『左右田警部補』を演じる雪宗衛の自宅で妻が殺された。雪宗は妻殺しを自供し逮捕されたが、後に会見で連続殺人犯「流星4号」の仕業だと供述を翻し無罪となった。30年経った今、「流星4号」による犯行声明と女性の遺体が見つかる。作家・風見創は雪宗をテーマに本を書くことを決め、雪宗について調べ始める…。
30年前の事件を現代の作家が調べ直すというストーリー。容疑者である連続殺人犯はすでに死んでいるため、当時の関係者に話を聞くことで雪宗夫人殺人事件の真相を探っていく。取材している部分と風見が書いた作品部分が入り混じるので、他の阿津川作品と比べると読みにくいかもしれない。
『左右田警部補』のドラマ関係者に話を聞き、事件の鍵を握る幻のシリーズ最終話に辿り着くまで、過去を探る前半。以降を後半と分けるとして、後半は現在の出来事を追っていく形になっていて、スピード感が増した感じがした。冒頭は手が止まってしまったので、前半より後半に入ってからの方が読み続けやすかった。過去の事件の真相についてはその思いだけでそこまでできるのかなぁ。物語として面白かったけど、雪宗の心理は理解し難い。 -
Posted by ブクログ
星3.5
ママとの大切な思い出。
ルーカスは勝ってに動くのか?幽霊なのか?
大事な事は、全部ルーカスが教えてくれた。
危機一発!全てが終わったあと、少年は1つ大人になる
最初とても読みにくいな、、な気持ちで読み進めた。
長い前置きと、森との出会いからストーリーが加速し面白くなった。
種明かしがちょっと長いなぁ、、と思いつつ、
ルーカスが唯一盗んで返さなかったもの、、。
少年タケルの父にもイラッときてしまった!
2年で次の女?しかも、お付き合いじゃないのか?
結婚前提?タケルの気持ち蔑ろにしすぎ!!
この女も、わたし、分かってます感だす女なのが、鼻につく。
タケルを信じない、タケルより女をとる、女に駆け寄る父に、イラついた、、。もう少し父も懲らしめて欲しかったな、、。ちょっとだけ。
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読書会×特殊設定ミステリ。
読書家でミステリオタクの阿津川さんらしい作品だなぁと思ったら、なんと実話からできたお話だった。阿津川さんが所属していた東大の読書サークルがモデルになっているとのこと。
カー、クリスティー、クイーン、法月綸太郎、綾辻行人の名作ミステリが課題図書として出てくるが、使われているトリックや犯人は原作とは違うものなので、ネタバレを恐れずに読めるようになっている。『そして誰もいなくなった』と『十角館の殺人』以外は読んだことがなかったので、これは有難い配慮。
有名作品についてのミステリ談義を聞けるのも楽しい。読書サークルにはミステリ好きだけでなく、ラノベ・マンガ・SFなど幅広いジャンルの読書家がいるので、読書会では高度なミステリ批評からミステリ初心者の素朴な疑問まで様々な感想が飛び出す。名作に対してもこんな感想を持ってもいいんだなぁと安心できます。古典ミステリを読むハードルが下がりました。 -
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ミステリーからホラーやSF…5人の作家による様々なシチュエーションからの脱出劇。
「屋上からの脱出」阿津川辰海
中学時代の仲間の結婚式。『一ノ瀬』は二人のなれそめとなった出来事に想いを馳せる。天文学部の合宿中、極寒の屋上に閉じ込められたことを。
一番現実的で想像しやすい舞台。脱出方より理由を解く方が本題。青春物の皮を被っていながら少し後味はよろしくない。ミスリードを狙っているのだろうが、2歳差を歳の差婚というのはちょっと違和感。
「名とりの森」織守きょうや
夏至から十日の間に入ると出られなくなると言われている町はずれにある森。名前を忘れてしまうらしい。一人で森に入り行方不明になってしまった友達を探すため、『夕陽』は森に入る。
ファンタジーよりかな。名前を思い出せば戻れるらしい。ラストは二人で戻れてめでたしめでたし。
「鳥の密室」斜線堂有紀
これは何と言えばよいか。中世の魔女狩りがテーマ。拷問シーンが辛過ぎる。
「罪喰(つみばみ)の巫女」空木春宵
民俗学を調べている男が興味を惹かれたのは、罪を喰ってくれる特別な能力を具えた巫女がいるというもので、ようやく探し当てたその神社を訪れる。
ホラーかな。祈祷や念力ではなく、文字通り肉体を食べる美貌の巫女。なんだか『進撃の巨人』を思い浮かべてしまった。二人の視点が入り混じって複雑な構成。
「サマリア人の血潮」井上真偽
記憶をなくし研究所で目を覚ました『トオル』は、血を吸うゾンビのような人間に襲われる。絶体絶命の彼を助けたのは『カズト』と名乗る声。 一体奴らは何なのか、そしてカズトは本当に味方なのか?断片的に思い出す記憶を頼りに、トオルは上を目指す。
SFかな。薬となる希少な血液を持つが故自由を奪われた少年の脱出劇。人類が滅んでも構わないと思う一方で、親身になってくれた一人を見殺しにはできない。パニック映画のようでいて、意外と奥の深い話だったのかも。