阿津川辰海のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
今まで読んだ阿津川さんの作品の中で1番面白かったです。
異能力者のバトル物なのですが、ちゃんとミステリ要素有りで、二転三転するストーリーにワクワクしました。
怪しいな…と思う人が何人かいて、怪しいけどさすがに怪しすぎてミスリードか?と思っていたら結局思った通りだったのですが、予想のちょっと斜め上を行く裏切り方だったので、心地よく騙されました。
予め能力が100個と限定されていて、さらにそれぞれの能力の詳細も明らかにされているところが、とてもゲーム性が高い設定だと思います。漫画とかアニメになっても面白そう。
見た目だけでは相手の能力は分からないので、対戦相手の能力を明らかにするのがまず戦いにおいて初めにやらなければいけないことで、その上で能力の発動条件や範囲を予測する…というのが、戦略性があって面白い!
めちゃくちゃ続編を匂わせて終わっており、続きが気になります。 -
Posted by ブクログ
Xの読書界隈で「おもしろかった」との評判を聞いて読んでみようと思った本。
まずタイトルが私にはジェフリー・ディーヴァーを思い起こさせるから、なんとなーくだけど猟奇殺人もの?と思って読みはじめたんだけど~
うわ~、完全にやられた~。
そうか、“そっち系”なのね。
<能力を持つ者たちを集め、公安第五課・コトダマ犯罪捜査課『SWORD>
そしてこれ、続くのねえ!
説明がまどろっこしいという感想も見かけましたが、でもそれはそれだけ設定をしっかり構築しているということで、私的には「あり」でした。
この夏のドラマで「DOPE」ってのがあったけど、この手のストーリーはやっぱり実写化したら間違いなく映えるわけで、気づくと俳優さんは誰がいいかなあ~なんて考えながら読んでました。
主役の彼は月並みですが小栗旬さん、どうでしょうか。
そして三笠課長には冨永愛さんでは。
そして私のイチオシキャラが好々爺の<静かなる雷>坂東さんですが、渡部篤郎さんとか小林薫さんとかのイメージが沸きました。坂東さんの年齢は50代だそうですが、好々爺というイメージということでこのお二方を推薦したいです!
あとはですねえ、例の若手の刑事さん、直情的な桐山くん、この役に合う若手の俳優さんが思い浮かびません。どなたかおススメいただけると嬉しいです。
====データベース====
来た。怒濤のドンデン返し。最高峰の謎解き×警察ミステリ!!
【テレビ、新聞、週刊誌掲載で話題沸騰!】
大衆を煽動する殺人犯vs. “猟犬”と呼ばれる元捜査一課刑事
「あの、私も妹も、交通総務課から来ました」。そう聞いて、永嶺スバルは絶句した。犯人を挙げるため違法捜査も厭わなかった捜査一課での職務を失い、異動した先での初日。やって来たのは、仲良し姉妹、田舎の駐在所から来た好々爺、机の下に隠れて怯える女性、民間人を誤認逮捕しかけても悪びれない金髪男だった。着任早々、異様な事件の報告が入る。全身の血液が沸騰した死体と、炭化するほど燃やされた死体。相棒を失った心の傷が癒えぬ永嶺は、この「警視庁公安部公安第五課 コトダマ犯罪調査課」のメンバーと捜査を開始する。彼らの共通点はただ一つ。ある能力を保持していることだった――。
「すべての始まり」から、犯人の嘘は仕込まれている。
6作品連続「このミステリーがすごい!」ランクイン &「本格ミステリ大賞(評論部門)」受賞作家最新作。阿津川マジックが炸裂する、最高峰の謎解き×警察ミステリ!! -
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妻殺しの容疑で逮捕された俳優雪宗衛。逮捕後に証言を翻し突如として犯人の名前とともに推理を披露する。そして30年後、類似した手口の殺人が起きる・・・逮捕が原因でお蔵入りになった主演ドラマの最終回に謎を解く鍵が?
ミステリではあるんだろうけど、真相を推理してという類のそれではあんまりないかな。推理というよりは「捜査」というのがしっくりくる。いろんな人に聞き込みをしてだんだんと真相が明らかになる。手がかりは最初期に全部提示されてたり、無意味なエピソードみたいなものは基本的に省かれていたり・・みたいなロジカルないわゆる本格とかとはまた違ったものだけどこういうのはこういうので嫌いじゃないです。
ただ、メインの謎というか核として30年前の妻殺しと現在の殺人というのがあると思うんですが、その辺の真相はあんまり・・だったかな。いろいろ話が散漫になってしまっていてちょっと印象がぶれてしまったような。 -
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特殊能力「コトダマ」を持つ100人の能力者が登場する世界を舞台にした警察ミステリ。主人公は、違法捜査も厭わなかった元捜査一課の刑事。相棒を失ったトラウマを抱えつつ、「コトダマ犯罪調査課」に異動し、そこで出会った個性的な仲間と共に殺人犯「ホムラ」と対峙する。
作品の最大の魅力は、「コトダマ」という設定を単なるファンタジー要素として扱うのではなく、捜査の文脈に組み込んでいる点だ。一人ずつ異なる固有の能力が捜査に絡むことで、知能戦的要素を持ちながらテンポよく物語が展開する。本格ミステリのような要素もありながら少年漫画のような読みやすさがあるのが良い。
キャラクター造形はややテンプレ的ながらも漫画的で受け入れやすく、各々の立場や能力を活かしながら活躍の場が用意されている。少々ご都合主義的なところはあるが、ドライブ感があり読んでいて楽しい。
ホワイトボードによる捜査状況の整理などは、オマージュ元が分かると楽しいのだろうが、伝わりにくい部分ではある。そもそも良い点でもあり悪い点でもあるが、『SPEC』などの能力バトルものの警察ドラマとはどうしても比較されるだろう。やはりオマージュや先行作品を思わせる設定や展開、キャラクターは諸刃の剣のような要素だ。読んでいて思い浮かんだ作品は無数にあり、結末や展開が酷似したものもあるため、非常にプッシュされていた「どんでん返し」とはミスマッチだったと言わざるを得ない。
一方で、これらは本作の価値を大きく損なうものではなく、やはり一貫して「面白い」のが素晴らしい。続編も読みたい。 -
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怪盗うみねこの事件簿
阿津川辰海の児童向けミステリー。
海辺の町、うみねこ町で発生する奇妙な盗難事件。伝説の怪盗うみねこの謎に小学生のケン、ヒサト、カオリの6年生トリオが挑む。
児童向けと侮るなかれ。そこは阿津川辰海。あっさり味もしっかりと楽しむ事が出来る。
児童向けという事もあり読みやすく整理されていれる。作風もほのぼのした雰囲気がありながら、所々でピリピリ感があり、飽きる事なく読めた。
当然、余りにも衝撃的な結末や、筆者得意のどんでん返しは少ないが終幕にて驚きを孕んでおり、続編があれば読んでみたいと思た作品だ。
世界観ぎ見事で、うみねこ町が実在している様な気持ちになるし、大人が読めば小学生時代のノスタルジーを、子供達が読めば「冒険活劇」としての面白さがある。登場人物が限られており、「犯人当てミステリー」としては子供目線でも物足りない。
ケンという主人公についてはとても好印象であり、従兄弟のトーヤ、ヒサト、ヒサトの友人のカオリのキャラクターも素敵だ。少しトーヤを変わり者にしすぎている印象があるが、小学生から見た大学生は実はこんなものだろう(笑)
各編が連結した作品であり、うみねこ町で起きる幾つかの盗難事件を題材にしている。盗まれるものは価値のない様なものばかり、何故そんなものが盗まれるのか、何故依頼者は盗んで欲しいと望むのか。大人目線でいれば「鯉のぼり」の事件は明らかな犯罪だろうという事は置いておき、小学生にとっては途方もない事件を楽しむことができる。
ケンが「xの悲劇」と出会い、難しいながも熱心に取り組んでいたが、自身も同じくらいの年代で江戸川乱歩の「人間豹」に取り組み、それを理解できなくても読んでいることに誇りを持っていた事を思い出した。今作は6年生が大人に見える世代が読むのだろうと理解しつつ。だいぶあっさりと優しいミステリーである。
阿津川辰海のファンとしては、彼らが大人になり、とんでもない事件に巻き込まれる世界線も見てみたいと思いながら。なんて邪な考えだろうと反省している(笑) -
Posted by ブクログ
刑事ドラマの主役が逮捕されて打ち切りに… エンタメ感覚で楽しめる本格ミステリー #最後のあいさつ
■あらすじ
30年前の刑事ドラマ『左右田警部補』の主役である雪宗衛、彼は自宅で妻を殺害した容疑をかけられ逮捕されてしまった。そのためドラマは打ち切りになってしまうが、その後雪宗衛は無罪を勝ち取ることになる。
再び同様の手口の殺人事件が発生。ノンフィクション作家の風見と友人の小田島は、雪宗衛の真実を追って関係者に取材を開始する。雪宗衛は妻の殺害に関与しているのか、現在の事件との関わりは…
■きっと読みたくなるレビュー
おもろいっ!
やっぱり阿津川辰海先生は現代の本格ミステリーを書かせたら国内トップレベルですね~ 同じ本格ミステリーでも毎回いろんなことに挑戦していてスゴイですよ。
今回はテレビの刑事ドラマを背景に、現実に起こった事件(過去&現在)を組み合わせたミステリー。ストーリー展開は作家の取材という視点で行われ、ドラマ打切りの真相と事件の謎に迫っていきます。
まず興味深いのは刑事ドラマやミステリーのうんちくですね。よくもまぁ色々ご存知だし、調べ上げましたよね。様々な日本の刑事ドラマをオマージュにしていて、聞いたことのあるタイトルや作品内容が語られる。
その他事件史やミステリー小説の情報も散りばめられ、読んでるとミステリーオタク脳になってくるんすよね。もちろんファンとしては楽しいばかりでニヤニヤがとまりません。
そして主人公のノンフィクション作家風見の取材シーンが読み手を惹きつけるんすよね~。かつてのドラマ関係者や役者に対して聞き取りをしていくんですが、これが読ませる読ませる。
何気ない会話を聞いてるうちに、少しずつ視野が広がってくる感覚が私立探偵小説を読んでいるようで好きすぎる。さらに作家目線の拘りや懊悩も挟まれ、ちゃんと人間身も感じられるところがいいですね。
一番の読みどころは、やっぱり謎解きですね。役者の雪宗衛の謎、ドラマラスト改変の真相、過去と現在の事件、これらが複雑に絡み合っている。
最重要課題は「雪宗衛」に違いない! と思ってるんですが、全然わかんねーんだよなー。ところがあるひとつの事実から、するするっと謎が溶解していく様はお見事と言うしかない。
一番唸ったのは首がきられていた理由ですね。このパターン、ミステリーでは良くある理由なんですけど、毎度毎度気づかないんだよな~。クヤシイ。
お腹いっぱい本格ミステリーを楽しませていただきました。もしこの作品がテレビドラマ化されたら、それこそ入れ子構造になって面白さ倍増だと思うんすよね。本作の装画はどう見ても『相棒』ですし、テレビ朝日さんで映像化してくれないかしら。
■ぜっさん推しポイント
本作は事件がいくつも絡み合って複雑だったりもするんですが、展開や細かいプロット自体は分かりやすいんです。まさにテレビドラマをみるように、エンタメ感覚で楽しんでもらえるのがいいですよね。
もちろん謎解きも重厚感がありますし、ミステリーファンとしての読み応えも十分でした!