【感想・ネタバレ】入れ子細工の夜のレビュー

あらすじ

語りと騙りの大渦巻が再び。4つの油断ならない短編が巻き起こす、幻惑の嵐をご堪能あれ。作家と訪問者の息詰まる神経戦を発端に、読者の認知を極限まで揺さぶる「騙り」の大逆転劇。斯界の話題を独占した『透明人間は密室に潜む』から、奇天烈な発想領域は更に拡大! ハードボイルド、異常入試問題、二人劇、学生覆面プロレス――若きミステリ界の新星が限界いっぱいに投げ込む、奇想に満ちた短編集。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

も~~~だいっすき!!短編集は辰海の突拍子もない大胆な話が堪能できるから最高。

「危険な賭け 〜私立探偵・若槻晴海〜」
四作の中だと一番ビミョーだったかも。またクセツヨな奴が最後に現れた。

「二〇二一年度入試という題の推理小説」
めっちゃ好き。大学教授の謝罪文(という名の言い訳)は思わず笑ってしまった。Twitterの変なやつもコイツだったのか!と思うと納得。
最後のオチがよかった。フィクションの謎は解けても、現実には飲み込まれてしまったか……。

「入れ子細工の夜」
行ったり来たりの推理が面白かった。結局どっちが犯人なんだ!?と思っていたら斜め上の展開に拍手。

「六人の激昂するマスクマン」
前回の短編集でも好きだったアイドルファンの話と似てる。これが一番好きだった。真相はすこし悲しかったけど、結論に至るまでの大学生のやりとりが小気味いい。最後のタイトル回収はお見事。

いやーおもしろかった。次はどんなクセのある話を読ませてくれるのだろう!
楽しみです。

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2025年05月07日

Posted by ブクログ

全編別の趣向を揃える短編集というのに、前回同様脱帽。もちろんお気に入りは、入試が謎解きになっちゃう「二〇二一年度入試という題の推理小説」。「六人の激昂するマスクマン」も阿津川辰海の上手いパターンだよね。ジャイロ面白いことやってるんだな〜。

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2025年05月18日

Posted by ブクログ

前作の透明人間より断然好みな短編集(4話)でした!
ミステリ好きにはたまらない古典(クイーンなど)〜現代(有栖川など)ミステリの知見が多く非常に捗りました!
2話目の「ミステリの謎解き問題」が入試問題として出題される話が特に面白く星5でした!
阿津川先生もミステリ大好きなんだろうなと感じさせられる一作です。

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2025年04月28日

Posted by ブクログ

予測不可能なハードボイルド、「犯人当ての推理小説」を必須科目にした異常な入試問題、二転三転どころじゃない二人劇、覆面プロレスラー達による抱腹絶倒の推理劇の四編の短編集で、どの作品も阿津川先生のトリックスターぶりとミステリー愛が詰まったものばかりで面白かった。

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2025年04月04日

Posted by ブクログ

作家と訪問者の行き詰まる神経戦を発端に、読者の認知を極限まで揺さぶる「騙り」の大逆転劇。
奇想に満ちた短編集。


コロナ禍を背景にしたミステリ4作が収められた短編集です。
どの話も趣向に富んでいてバラエティ豊か。
ミステリの話がそこかしこに出てきて、若干衒学趣味的な雰囲気も感じますが、作者さんのミステリに対する知識や愛もよく分かり、被害者も出てるのでちょっと不謹慎ですが、コメディ色強めで楽しいです。
作中に名前が出てきたミステリも読んでみたい。

個人的には、ミステリの「犯人当て」を入試に組み込んだ『二〇二一年度入試という題の推理小説』と、全日本学生プロレス連合の総会で事件が起こる『六人の激昂するマスクマン』が好きでした。
こちらの本の中でもとくにコメディ色強めな気がします。
『二〇二一年度入試という題の推理小説』は、受験問題にしては色々グダグダすぎてシュールな笑いがこみ上げてきます(受験生にとっては笑い事じゃない)


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2025年10月08日

Posted by ブクログ

今更まだコロナの話しかぁと思いつつ巻末を見たら
2021年に発表された作品だった
それならしょうがないよね
表題作の「入れ子細工の夜」はちょっとしつこ過ぎて
胸焼けがしそうだった

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2025年06月16日

Posted by ブクログ

ミステリ短編集、全4編

あとがきや法月綸太郎先生の解説から引用すると、

・多彩な形式
・心は本格
・一作ごとに完全燃焼

に加えて

・世相を反映しつつ堅苦しくない

という、4つの基本姿勢で作られた短編集となっています

さらにまた巻末からの引用になりますが、千街晶之さんは『ミステリーズ/山口雅也』『どんどん橋、落ちた/綾辻行人』を引き合いに出して評論していたそうで、そちらを読んだ事がある方ならなんとなくこの一冊の雰囲気が掴めるのではないでしょうか

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2025年04月23日

Posted by ブクログ

アイディア満載というか、どこかで出したいミステリーマニアの発想の塊をぶっ放しました、と言わんばかりの好き放題だった。どれもこれもミステリー軸のややこしい話ばかりで、真剣に読む重い長編疲れの合間に読むのにちょうど良さそう。作者のストレス発散にも感じられる向きがあるが、まあそれも良いんじゃないかな。すごく楽しんで書いてそうに思った。

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2025年03月31日

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