阿津川辰海のレビュー一覧

  • ミステリーツアー

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    ブックガイド。読みたい本が増えてしまった。阿津川さんは配信時に選ばれなかった本もコメントつけてくれてありがたい。まだまだ知らない作家さんいるな…。

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    2024年09月20日
  • 蒼海館の殺人

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    いや、お前さん、自分を犯人扱いしたヤツらとよく仲良くできるなぁ

    と。

    途中、語り手が変わったりしてやや混乱する。
    仕掛けはなかなか複雑。時系列でまとめらているが、考えだすと疲れる複雑さ。
    犯人は予想と違ってたし、意外だった。

    本シリーズの根幹をなすテーマなのかもしれないが
    相変わらず探偵探偵としつこい。
    こっちが恥ずかしくなる(笑)

    前作より面白かった。
    一番興奮したのは洞窟探検?洞穴に入るシーン。

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    2024年09月19日
  • 午後のチャイムが鳴るまでは

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    5話からなる連作短編。
    だいぶ理屈っぽい内容なので読む人を選ぶかも。
    学園ミステリーと銘打っているものの、短編集ということもあってどういうジャンルになるのか読み進めても判然としない。そこが一つの魅力でもあるが,本のタイトルと連作短編というスタイルがとても理想的に完成されている。
    この手の理詰めのギミックが好きな人にはヒットする一冊かと思うが、ただ技巧を優先させた結果なのか、やや読みづらい部分が散見されるのが惜しいので⭐︎4とした。
    似ている作品に青崎有吾「地雷グリコ」があり、そちらは込み入ったトリックをわかりやすく読ませる点で秀逸だった分、一歩抜きん出ていたと思う。とはいえ本書の方が話の振り幅

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    2024年09月08日
  • ミステリーツアー

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    ネタバレ

    五人の作家によるガイドブック。

    既読の作品はほうほうと、未読の作品はこんな面白そうな作品があるのかと楽しく読んだ。

    それぞれが短めの紹介のため作品数も多く満足。あえてなのかもしれないが、凄く有名な作品や王道の作品(所謂、必読の作品)みたいなものは少なめ。なので日頃全くミステリを読まない人は辛いかも。そもそも対象としていないかもしれませんが。。。

    海外作品が少なめだったことはちょっと残念。

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    2024年08月18日
  • 星詠師の記憶

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    特殊設定ミステリと呼ぶのを初めて知りました。
    未来の映像が、水晶に記録されるという設定は面白かったです。しかも、それを、自分だけのものとして物語を進行させていくのではなく、奇想天外な部分を現実に落として、仲間を作って、仕事にして、商売に繋げていき、そこにミステリ要素を盛り込むってところが凄いなと思いました。

    ただ、謎解きが難解でした。後半は、時間も場所も把握できず、取り敢えず字ずらしか追えなかったです。それでも面白かったので、理解出来たら、もっともっと面白いんだろうなと悔しく思いました。

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    2024年08月03日
  • 午後のチャイムが鳴るまでは

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    ネタバレ

    ある1日の昼休みの話だが5つの謎を1人で解いていく生徒会長いろんな顔を持ち、どの謎も瞬時に解決していく。謎解きが面白く少し難しかったですが読み応えありでした。

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    2024年07月26日
  • ミステリー小説集 脱出

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    脱出
    脱出をテーマにした短編ミステリー集

    阿津川辰海 屋上からの脱出
    とあるカップルの結婚式。友人として招かれた一ノ瀬。結婚式に参加しながら、二人の馴れ初め、そして彼らと共通の部活で起きたとある事件について、同じく招かれていたハルと話しながら詳細を思い出していく。
    性格柄か、何をそんなに驚いているのか、事件の真相と隠された事実について、微笑ましいとまで読み取ったのだが、現代の読み手はこの様な事は想いがねじ曲がっていると感じるのだろうか。僕にはとある二人の行動は普通だと思うし、されたら嬉しいのだが。阿津川辰海は歴代短編も漏れなく面白いのだが、今作は登場人物のバッグボーン含めあまり楽しめなかった

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    2024年07月20日
  • 黄土館の殺人

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    小笠原恒治は、世界的アーティストの土塔雷蔵の殺人を企み、山奥にある土塔家の屋敷〈荒土館〉へ向かうが、道中で土砂崩れにより行く手を寸断される。途方に暮れている中、土砂崩れの向こう側から女性の声で“交換殺人”を持ちかけられる。彼女が土塔雷蔵を殺す代わりに、近くにある旅館〈いおり庵〉の若女将を殺してほしいとのこと。一方、葛城と田所らも同様に〈荒土館〉へ向かう道中で土砂崩れに遭遇し、〈荒土館〉と〈いおり庵〉の二手に分かれることとなる。果たして、殺人を企む二人の“交換殺人”は狙い通りに行くのか…

    舞台を二手に分けそれぞれに探偵役が事件を推理しつつ、最後に融合して全ての謎を解き明かすプロットは、スケール

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    2024年07月14日
  • 星詠師の記憶

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    水晶とか占いの類にあまり興味がないので迷ったけど、読んで数ページで「何これ面白い!!」と引き込まれてしまった。さすが阿津川さん。

    自分の目線で見た未来を水晶に映すことができる星詠師。このとんでも設定が阿津川さんの手にかかると面白い本格ミステリーになってしまうから不思議だ。

    読んでいるうちにその設定をすんなりと受け入れてしまう。特殊能力があるおかげでミステリーが面白くなっていく、という初めての感覚だった。
    登場人物の描き方も上手いので、続きが気になって一気読みだった。

    ラストの謎解きは、緻密過ぎて頭が混乱する。疲れるのでもう少し単純な方が好き。

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    2024年06月08日
  • 星詠師の記憶

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    ネタバレ

    出だしから水晶の件でミステリアスな印象の本作。
    中盤の推理場面では、ミステリ好きとして十分に楽しめた。
    しかし、水晶の世界観がSF要素なこと、青砥が赤司に対して行った1989年当時の行動など、謎解きの最後で裏切られた感じがする。
    よく言えばまさか!であるが、いささか拍子抜けした感は否めない。
    SF要素を理解した上でなら素晴らしいアイデアであるが、個人的にはリアリティを求めてしまう派なので。

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    2024年06月03日
  • 透明人間は密室に潜む

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    最近お気に入りの阿津川辰海、第1短編集。


    「透明人間は密室に潜む」
    「六人の熱狂する日本人」
    「盗聴された殺人」
    「第13号船室からの脱出」

    仕掛けが凝ってておもしろかった

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    2024年04月30日
  • 透明人間は密室に潜む

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    4編で構成されているが、「六人の熱狂する日本人」と「第13号船室からの脱出」がなかなか入り込めなくてスキップした.表題作は非常に綿密に作り込まれていると感じた.透明人間病に罹った彩子の行動に夫 内藤謙介が疑問と持ったことが発端だが、探偵の茶風義輝の推理があまりにも的確なことに何か妙な感じがしたが、最後の謎解きでそれが払拭される瞬間が楽しめた.「盗聴された殺人」では異常に耳の良い山口美々香が探偵事務所の大野所長と殺人事件の検証をしていく物語だが、彼女の聞いた不協和音の発生原因がキーポイントになってくる.身近な意外人物が犯人だと判明する過程が楽しめたが、複雑なストーリーなので何度も読み返した.それ

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    2024年03月17日
  • 透明人間は密室に潜む

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    面白かったです。
    短編集なのでサクサク読めます。
    元々「盗聴された誘拐」を読んでいて、同じ登場人物が出てくるというのを知ってこちらに辿り着きました。
    同じ登場人物の出てくる話も面白かったですが個人的には「熱狂する…」のアイドルオタクの出てくる話が面白かったです。ネタバレになるので詳しくは書きませんが、後半は予想を裏切る展開になりそうきたか!という感じでした。

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    2024年02月27日
  • 斬新 THE どんでん返し

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    全編オリジナル(小説推理 双葉社には掲載)の贅沢な短編集。ただ、ちょっと胸くそ悪い系のお話が多かったので、好みは分かれるかも。双葉社のThe どんでん返しシリーズはこれが6冊目(自薦3巻+新鮮、特選、斬新)みたいですが、どの本も豪華な執筆陣なので、他にも手にとって新しい作家さんとの出会いを楽しみたいです。解説で本作品の解説とともに、他の著作に触れられているのも良かったです。
    芦沢央「踏み台」
    アイドルグループで巻返し必要な位置にいるみのり。色を出すために麻雀を趣味にして、そこで出会った洸平のことが好きになってしまい…。
    阿津川辰海「おれ以外のやつが」
    おれはカメラマンで殺し屋。今度の仕事は双子

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    2024年02月25日
  • 斬新 THE どんでん返し

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    少し読後感が悪いものの、予想した展開の斜め上にいったり、予測を全てひっくり返しながらも意味が通った結末になっており面白かった。

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    2024年02月23日
  • 斬新 THE どんでん返し

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     アンソロジー作品が新しい作家との出会いになり、更に決められたテーマでこの作家はどの様な作品を発表するのだろうという面白さに気がついてしまい、過去含め様々な作品集を読む事にした。今作はどんでん返しがテーマであり、短い作品、しかもどんでん返しがあると読者が分かっている状態でどれだけ読み手を感嘆させてくれるかが楽しみだ。

     踏み台 芹沢央
     アイドルを目指しアイドルになった女性。ストーカーの様になってしまった元彼。彼はプロ雀士の夢をもちながら、主人公はアイドルとしての武器を磨く為出会い、そして別れ、現在の様な関係になる訳ですが、設定はありきたりに見え、どの様にどんでん返しをするのかと興味津々だっ

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    2024年01月31日
  • 透明人間は密室に潜む

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    ネタバレ

    透明人間は密室に潜む

    透明人間って便利に思えて確かに結構不便だなーと気づきを得られた。オチも好きな終わり方。

    六人の熱狂する日本人

    1番好き。登場人物の会話がとにかくシュールで面白い。

    盗聴された殺人

    耳がめっちゃ良い探偵が事件を解くという斬新な設定があって、謎解きもユニークで良かった。

    第13号船室からの脱出

    4作品の中では1番ど真ん中ミステリーって感じだったけど、複数のどんでん返し要素もあり面白い。

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    2023年12月17日
  • 透明人間は密室に潜む

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    表題作の透明人間のエピソードは予想外の結末で裏をかかれました。個人的には″六人の熱狂する日本人″かなり好きです。きっとすごい葛藤があったろうなってw

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    2023年12月13日
  • あなたへの挑戦状

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    本屋さんでタイトルと表紙に惹かれ、競作とは知らずに購入。そして競作というものを知らなかった自分にとって未知数で、十分に満足できる作品でした!
    「水槽城の殺人」では、城の構造を上手く利用した本格ミステリー。登場人物も色濃く、ハラハラしながら読める作品です。ただ少し文章が難しかった(..;)
    「ありふれた眠り」では、ある兄妹を取り巻くミステリー。距離のある歪な2人の繋がりを読み進めたくなりました。謎や事件がシンプルだからこその衝撃が大きかったです。
    そしてこの作品の醍醐味である袋とじ。読んだ瞬間に鳥肌がたちました。まんまと手のひらの上で踊らされていたとは!!作品だけで終わらない作品だなと思いました

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    2023年12月10日
  • あなたへの挑戦状

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    ネタバレ

    あなたってわたし(読者)じゃないのね!?
    というのが一番のびっくりポイントでした笑

    2人の作者ミステリーが1冊で読めるのはよかったです。
    個人的には斜線堂さんの爽やかなエンディングが好きでした。

    巻末の執筆日記は、さすがミステリー作家だけあって、色んな作品を知ることができて読み応えありました。
    ありふれた眠りというタイトルを知って、一番に思ったのが『ありふれた祈り』って作品面白かったよなあ、だったので最後に出てきてテンション上がりました〜


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    2023年11月20日