誉田哲也のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
まあまあまあ、短篇は得手不得手があるので全体的な評価は 微妙になってしまいました。
しかし、自分が思い入れがある作品のサイドストーリーはやはり気になります。
百瀬~の田辺くんを主人公とした『鯨と煙の冒険』はよかった。百瀬~でも田辺くんのキャラクターは光っていたのでこの話が読めて嬉しかったです。
『多田便利軒、探偵業に挑戦する』は話はどうということもないのですが、相変わらずの多田×行天コンビにニヤつきます。
ただ全てのストーリーにJTの企画らしく必ず煙草、喫煙シーンがあって(不必要に)もうそれだけで気持ちが削がれた。
今の世にこういう企画は合わないと思う。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ「黒い羽」
現在、思えば代表シリーズ以外は読んだことないなという作家に焦点を当てる強化期間を展開中。
右肩にある瑕の治療の為、遺伝子研究施設に向かった典子達。しかし、施設に残されたのは熊に食い殺された様な死体が転がっていた。また1人、また1人と犠牲者が出る中、典子達に生きる術はあるのか。
閉じ込められた密室を舞台にしたパニックホラー。典子が悩み続けてきた瑕がキーワードになっている。瑕が典子だけじゃなく姉にもあり、実は父の遺伝によるものだったり、その瑕を持つものは意外とたくさんいたりする。犯人もこの瑕による被害者の一人であり、黒い羽のような瑕は、全ての元凶である。
しかし、この瑕は一 -
Posted by ブクログ
10代最後のバンドの物語。
アマの中では抜きん出たバンドのボーカルが、ある日突然の自殺。
真相を求め、自殺したボーカルの背景を知る旅へ。
なぜなら、そのボーカルは偽名でメンバーも素性は一切しらなかったからだ。
誉田氏の作品は警察ものしか読んだことなかったけど、こういう青春ものも良いね。『武士道シリーズ』は未読だが。
自殺に追いやったのが誰だとかではなく、残された者が、それに折合う理由を求める姿が胸を打つ。
ミステリー要素はあるものの、主人公の真っ直ぐさ、ひたむきさが青春要素を高めている。
自分自身、バンド経験がないので、経験者は作中の節々が色濃く感じられるんだろうなーと。
世に出て、永きに