深町眞理子のレビュー一覧

  • シャーロック・ホームズの冒険【深町眞理子訳】

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    再読。
    阿部知二翻訳、1960年初版、この本は1975年44版。
    昔の文庫本って字が細かい。
    今の世でも「赤毛連盟」「まだらの紐」は傑作だと思う。

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    2012年06月03日
  • ペット・セマタリー(上)

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    引っ越してきた家の庭から通じる、ペットの埋葬所。
    更にそこを先へ進むと先住民族が作ったと言われる墓地があり、そこに亡くなったペットを埋めると生き返り戻ってくると言われていた。
    初めに可愛がっていた猫が、次に息子が亡くなり、その「場所」に魅入られた主人公はだんだんと狂気に走り、遺体を抱いて埋めにゆく。
    幸せだった家族との時間が、その後襲う不幸を際立たせ読んでいて辛かった。
    遂に「その場所」に支配され次々と死者を埋めにゆき、自分を見失ってゆく主人公。
    独り、正気のまま残された娘はどうなるのか・・・それが気になった。

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    2011年07月23日
  • アンネの日記 増補新訂版

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    第二次世界大戦中、ユダヤ人だったアンネとその一家と、ファン・ダーン家と、デュッセル氏の8人が
    オランダ・アムステルダムで共に隠れ家生活を送っていたころを中心として綴られている、アンネの日記を読んだ。

    ユダヤ人を迫害するナチス・ドイツの支配下にあるオランダでの潜行生活という特異な状況の中で、
    13~15歳の思春期を過ごしたアンネ・フランク。感受性の強い彼女の、さらに多感で悩み多き時期の、
    元気だったりくじけたりした心の内を綴った、
    「人間」と「平和」を静かに見つめ直すことになるような読書体験を得られる本でした。

    小学校高学年のころの教科書に、『アンネの日記』の抜粋の短いのが載っていて、
    それを扱った授業があったようにも思うのだけれど、
    内容はさっぱり覚えていない。それでも、隠れ家生活をする少女から生まれ出た文章という、
    漠然としたイメージはずっと心に残っていました。そして、いつかは読もうと思い、
    今年の初めに『ブルータス』で紹介されていたのを目にしたのを機に購入して読んだのでした。

    10代の頃はね、『アンネの日記』なんて、女の子の日記だから、
    読むときまずいような気がしていました。
    20代の頃は、色あせた作品のように感じていた。
    そして30代になって、存在感のある読み物として捉える事ができるようになったし、
    どんなことが書かれていても…、たとえ戦時下の恐怖や悲しみに満ちた内容であろうとも、
    読みとおす覚悟で臨みました。

    しかし、読んでみると、暗い日記ではない。
    ”キティ”という架空の親友に向けた、手紙という形で日記は進められていく。
    今日でいえば、ブログに近い書き方かもしれないです。

    泣いた日のことも、家族とケンカした日のことも、ペーターと親密になった日のことも、
    隠れ家の住人が皆いがみ合っていた日のことも、物音におびえた日のことも、
    乾いた文体で、簡潔に、そしてできるだけ客観的な視点を心がけて書かれています。

    最後の方になると、深く内省するその自己批判力と洞察力に、もしも彼女が生きていれば
    鋭い観察眼や批評力を発揮するジャーナリストなり作家なりになっていたかもしれない輝きのかけらが
    見られたりします。
    戦争は、そして人種差別は、こういう素晴らしい才能、快活な魂を摘んでしまうものなのです。
    非常に残念です。

    そして、読者である僕も、読みながら彼女たちが最後には捕まることが分かっているので、残念なことに、
    その破局を心待ちにしている気持ちがありました。
    アンネの記述から、彼女はもちろん他の7人にも生きている人として、流れている血の温かさのようなものを
    感じてきましたから、逆にというか、その命が絶たれる痛みを待望する気持ちが、正直に言いますが、ありました。
    このあたり、終わってしまった悲劇をなぞるからこそ、そういう悪い期待をしてしまうのでしょうか。
    とはいえ、読んでいる間の9割方は、綴られるアンネの心情や状況にのめり込んで読んではいるのですけど。

    当時の生活の様子が、それが潜行生活であったとしても生き生きを書かれているので、
    古臭くてかび臭いような、ぼろぼろの古い時代として感じることはなく、
    今と太陽も月も星も森の様子も風も川の流れもそこに魚が泳ぐことも鳥が空を飛ぶことも
    変わらないんだなーというのが身にしみるようにわかる感じで読める本でした。

    思春期の物の考え方って、やっぱり基本になるようなものがあり、
    再発見させられることもあるかと思いますし、
    人間模様とその分析などには、ヒントになることも多いと思いました。
    そういうような意味でも、この『アンネの日記』は一面的に読めば終わりという
    本ではありません。多面的にいろいろ感じたり考えたりできる本なので、
    読む方はまずは偏見をできるだけ持たずに向かい合ってみることをおすすめします。

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    2025年06月16日
  • 茶色の服の男

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    主人公アンが生き生きと描かれていてとてもいい。他の登場人物たちもひとくせあって面白いです。
    ミステリあり、ロマンスあり海外での謎の犯罪組織との対決、といろいろな要素があり終始楽しみながら読めました。
    小学生の頃よく読んでいた冒険小説の雰囲気を久しぶりに味わえた気がします。

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    2011年07月15日
  • 七つの時計

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    バトル警視が登場するが彼は元締め的な印象で、この話は若者達が良きにつけ悪しきにつけ活躍する。
    中でも「チムニーズ館の秘密」にもバトル警視と共に登場したバンドルというあだ名の女の子がとにかく生気に溢れ活き活きとしていて素敵。
    そのせいで危ないめにも合うのだが(笑)

    〈セブン・ダイヤルズ・クラブ〉とはいかなる組織なのか。
    連続して若者達をおそった事件との関係は?
    真犯人は?

    気軽にわくわくしながら楽しめる冒険ミステリ。

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    2011年04月03日
  • 野性の呼び声

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    ずいぶん昔に読んだことがある。
    再読して、「こんな話だったっけ?」というのが第一印象。昔はきっと筋を追うので精一杯だったんだろう。

    新訳の効果か、ゴールドラッシュに沸く北方の雰囲気、そこで一山当てようとしている男達、犬の群れの中のリーダー争いなど、決して「犬と人との交友」なんて甘っちょろい言葉には決して当てはまらない空気を感じる。

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    2016年04月26日
  • 親指のうずき

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    トミーとタペンスもの。
    タペンスは、施設に入所していた叔母に会いに出かけた時、ある老婦人に死体のことを訊かれる。詳しく聞けないまま別れ、次に行った時には、老婦人は不可解なやり方で退所させられていた。
    叔母がその老婦人からもらった絵の風景を、タペンスは昔どこかで見た記憶があった。
    その記憶を頼りにタペンスは老婦人の手掛かりを求め、単身田舎へ出かける。

    話は多少まとまりにかける…かも。色鮮やかな風景描写が印象的。

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    2010年05月27日
  • NかMか

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    トミー&タペンスの夫婦探偵が活躍する、冒険ミステリー小説。
    わたしはクリスティの冒険小説が大好きで、この作品もしかり。
    終盤が唐突なのがクリスティの常ですが、そんなところもわたしは好きです。
    わたしはどうやらスローな世界の人間らしく、昨今の息もつかせぬミステリーより、ツッコミどころがあってものんびり解決にむかう一昔前のミステリーが好ましいのです。
    列車の旅や船の旅、紅茶を飲みながらのおしゃべりや噂話・・・
    そんなイギリスの雰囲気も大好物です。

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    2010年02月27日
  • 親指のうずき

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    トミーとタペンスのカップルは1922年登場、そのときはまだ結婚前。
    1968年発表の本書ではすでに初老。子供は巣立ち、孫も出来て、夫のトミー・ベレズフォードはまだ仕事仲間OBとの会合などがあるが、妻のタペンスは暇をもてあまし気味。
    夫の叔母エイダが老人ホーム・サニーリッジでなくなり、遺品の整理に行ったタペンスは不審に思う。叔母に絵をくれたランカスター夫人の行方が知れないのだ。
    ボスコワンの絵に描かれた家に見覚えがあるタペンスは車でサットン・チャンセラーという村までたどり着き、事件を追う。

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    2009年10月07日
  • 親指のうずき

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    あっと驚く意外な犯人。やっぱりクリスティは面白い。タペンスの活躍ばかりでトミーが完全に裏へ回っちゃっていたのが残念だけれど。惜しいなぁ。もっともっとたくさん、ふたりの活躍が読みたいのに、あと1作しかないなんて。(2008-04-26L)

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    2009年10月04日
  • NかMか

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    『おしどり探偵』を読んでいなかったので、『秘密機関』からトミーとタペンスがいきなり年をとってしまったのに驚いた。^_^; ラスト、何故絵本がベッドの下にあったのか、よくわからなかった。プリューデンスのニックネームがどうしてタペンスなのか、気になる…『おしどり探偵』を読んだらわかるんだろうか…。(2008-03-15L)

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    2009年10月04日
  • ペット・セマタリー(下)

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    ゲージとユ−マがダブる。
    子供たちの小さい時を思い出して涙がでた。
    「生き返ってくれれば・・・」俺ならどうするんやろうかなぁ。

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    2009年10月04日
  • NかMか

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    情報部からナチの大物スパイ“NとM”の正体を秘密裡に探るという任務を帯びたトミーは、妻のタペンスには内緒で任地へと赴いた。だが、タペンスとて一筋縄でいく女ではない。騙されたふりをして先回り。かくして二人は、大規模なナチ・スパイ網のまっただなかへと飛びこむことに…スリル満点の冒険ミステリ

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    2009年10月07日
  • NかMか

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    何となく格好いいからアガサ・クリスティを読む。そう考えていた高校生の頃。ポワロ、マープル婦人などの有名な登場人物がいながら、あえてトミーとタペンスの物語。知名度は低いですがシリーズ5作すべて読みました。

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    2009年10月04日
  • さあ、あなたの暮らしぶりを話して

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    とても上質のエッセイです。推理小説家としてではなく、考古学者の夫とともに40年代のシリアで発掘に携わった彼女がシリアでの日々をつづったものですが、アラブ社会とのカルチャーショックをユーモアたっぷりにかたっている。砂漠と太古への彼女の愛情を感じます。

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    2009年10月04日
  • 野性の呼び声

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    犬が主人公の物語。動物もの、特に犬というとお涙頂戴系が多いが、これはシビアな人間と犬ぞりの犬たち、そして北の大地の厳しい自然にその時代背景が合わさって非常にハードボイルド系のお話である。
    犬自身が持つ純粋で野性的な動きの表記など、大自然を感じながら読める一冊。

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    2026年09月29日
  • 緋色の研究【深町眞理子訳】

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    ネタバレ

    ホームズとワトソンの最初の作品。空き家での殺人がどういう結末なのか?ホームズの鮮やかな推理で解決する物語。

    前半は推理パート、後半は犯人の動機であるモルモン教パートでの構成。推理パートは面白かったけど、動機パートが長すぎる。また海外独特の言い回し(翻訳)などがやっぱり合わないな、と思ったが、全体としてはまずまずの面白さ。

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    2026年09月27日
  • シャーロック・ホームズの冒険【深町眞理子訳】

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    ネタバレ

    ホームズ短編集。
    たくさんの短編が入っていて楽しいし、ボヘミアの醜聞や赤毛連盟といった、お気に入りの話もいくつかありました。
    アイリーンアドラーは有名なキャラで、原作の彼女を知れて嬉しかったし。

    ただ、なんとなく先の読める展開の話も多く、全ての短編に夢中になったかと言われれば否かな。
    教養の一つとして、読めてよかったなーという感じですね!

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    2026年09月23日
  • 本好きに捧げる英国ミステリ傑作選

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    全体的に古いので謎解きについては新鮮味は感じない。とくに狂気についての見解は古過ぎる。名誉の書は面白かったが、これはあまりミステリ的ではないな。

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    2026年08月21日
  • たんぽぽ娘

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    「ビブリア古書堂〜」と「名探偵のままでいて」で言及されていたので読んでみた。古き良きSF短編集。
    ハードな世界観の作品もあるが、ファンタジー的なロマンスもあり読みやすい。やはり情景が目に浮かぶような詩的な表題作がピカイチ。

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    2026年08月13日