深町眞理子のレビュー一覧
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・R・F・ヤング「たんぽぽ娘」(河出文庫)の 「編者あとがき」にかうある。「ヤングの短編集を編むとき、ぼくが特化したのは、ロマンスものーーというか、彼のボーイ・ミーツ・ガールものである。ほか の作家ならいざ知らず、彼の作品中ずばぬけた出来ばえを見せているのはボーイ・ミーツ・ガールものとそのさまざまなヴァリエーションだった」(384 頁)。確かに、これはこの通りの短篇集である。これ以上でもなくこれ以下でもない、ボーイ・ミーツ・ガールもの集成である。巻頭の「特別急行がおくれた日」から最後の「ジャンヌの弓」までの全13編、外れはない。どれもおもしろい。
・巻頭の「特別急行がおくれた日」は蒸気機関車運 -
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ネタバレ【本の内容】
ゴールドラッシュに沸くカナダ・アラスカ国境地帯。
ここでは犬橇が開拓者の唯一の通信手段だった。
大型犬バックは、数奇な運命のもと、この地で橇犬となる。
大雪原を駆け抜け、力が支配する世界で闘い、生きのびていくうちに、やがてその血に眠っていたものが目覚めはじめるのだった。
[ 目次 ]
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ゴールドラッシュ時代のアメリカで活躍するそり犬バックに焦点をあてた物語です。
『もののけ姫』に出てきたあの白くて大きい犬を思い浮かべていただくとわかりやすいかもしれません。
原書は1903年に出版されました。
主犬公(?)バックの目から見た人間の愚かさや優しさ、当時 -
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ネタバレやっぱりキングは面白い! 個人的ハイライトは主人公の息子が家の目の前の道路で車に惹かれて死んでしまうところ。その場面を主人公はなんどもなんども夢に見ます。まだよちよち歩きのその子を必死で追いかけ、車が来る寸前に襟首を掴んで、やった、助けた! というところで目を覚ます。夢では幸せ、現実は悪夢。次第に追い詰められていく主人公は、その夢と現実の配置をひっくり返そうとします。
絶望は一種のエンターテイメントです。キングの小説ではいつもそれを思い出します。上記の男の子が死ぬ場面なんかその中の白眉! 単なる幼児の死がこんなにも怖くて悲しいのは、彼に注がれた家族の愛の存在があるからです。キングの描く絶望に -
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ネタバレ『海浜の午後』
海辺のビーチチェアに寝そべる人々。夫アーサーをほったらかして友人のボブと砂の城を創り遊ぶノーリーン。ジョージとクラム夫人の会話。息子を支配するガナー夫人。盗まれた首飾りの話。彼らの周囲を歩き回る謎の美女。首飾り盗難事件を捜査するフォーリー警部。
『患者』
何者かに突き落とされたウィンクフィールド夫人。精神的なショックから会話をすることができなくなった夫人。犯人を突き止めるための実験。瞬きによる会話。夫であるブライアンの浮気相手の正体。
『ねずみとり』
マイケル・トランスに誘われ彼の家にやってきたサンドラ。マイケルは旅行中で留守。家にいたジェニファー。誘い出されたことに気がつ -