深町眞理子のレビュー一覧

  • シャーロック・ホームズの冒険【深町眞理子訳】

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    ボヘミアの醜聞を読んで、あの女性に敗れたシャーロック
    ここから始まったのかと感動!
    あの女性との戦いは映画とかでよく描かれていたけど、本ではどんな風になっているのかは知らなかったので読めてよかった

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    2018年01月25日
  • 回想のシャーロック・ホームズ【深町眞理子訳】

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    もはや説明不要なシリーズ第2短編集。

    収録は、
    ・〈シルヴァー・ブレーズ〉号の失踪
    ・黄色い顔
    ・株式仲買店員
    ・〈グロリア・スコット〉号の悲劇
    ・マズグレーヴ家の儀式書
    ・ライゲートの大地主
    ・背の曲がった男
    ・寄留患者
    ・ギリシア語通訳
    ・海軍条約事件
    ・最後の事件

    最後はモリアーティーと滝壺に消えるところまで。

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    2018年01月17日
  • 緋色の研究【深町眞理子訳】

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    シャーロック・ホームズとワトスンはどのようにして出会ったのか、なぜ二人が共同生活をすることになったのか、といった経緯から描かれています。こうして二人は出会ったのだと、初めて知りました。

    ホームズは初対面のワトスンに「きみ、アフガニスタンに行ってきましたね?(p17)」といきなり言います。ホームズの観察力と推理力に、最初から驚かされます。

    また、ホームズの、自身の仕事にとって役に立つ知識は卓抜なものだが、無用な知識はすぐ忘れるよう努め皆無なところ、自分の推理術を称賛されると、はにかんでしまうところなど、知らなかった一面を知ることができ、魅力的にも可愛らしくも思いました。

    この作品では、二人

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    2018年01月15日
  • シャーロック・ホームズの冒険【深町眞理子訳】

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    観察と推理というやりかたをするホームズが携わった事件をワトスンが記録した、という形式の作品です。“日常的な謎を扱っている作品が多い(p519)”です。

    『ボヘミアの醜聞』
    ボヘミア王家を揺るがした一大スキャンダルをホームズが解決しようとするのですが、ホームズが“あの女性”の機知の前に破れ去ります。まさかホームズが負けるとは、意外でした。

    『赤毛組合』
    赤毛の男子ならばちょっとした仕事で週給四ポンドもらえるという“赤毛組合”、質屋の店主に勧める店員、最初からとにかく怪しいです。奇妙で、重大な事件でした。

    『花婿の正体』
    結婚式当日に消えてしまった花婿は、血も涙もない悪党でした。こういった悪

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    2017年11月20日
  • シャーロック・ホームズの事件簿(新版)【深町眞理子訳】

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    創元推理文庫のシャーロックホームズ新訳版も遂に完結。『冒険』以降、「この版を読んでいこう」と決めて7年。感慨もひとしおであります。

    100年前の物語ながらも、しっかりとしたキャラクター設定に、今読んでも新鮮なストーリー(あまりに有名であるため完璧な模倣はすぐバレるからか)。古典として楽しむ視点を準備せずとも充分に面白い作品でありました。

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    2017年06月11日
  • 渇きの海

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    何度読み返しただろう。

    まだスプートニクの打ち上げよりも前に書かれたにもかかわら修正すべきところはないという驚きの作品。

    月面の海を航行する観光船が突如海に飲み込まれる。海を構成するのは固体と液体の悪いところばかりの性質をもつ細かい塵。この海の存在のみがSF的設定。閉鎖空間でのパニック・コントロールと次から次に発生する困難に立ち向かう乗員。パニック映画の王道をいく設定でクラークの独特の巨視的視点を絡めながら描かれます。

    自分がこの本を読みたくなるタイミングには傾向がやはりあったことに気づきました。困難な状況に陥っているタイミングなのでした。逃れられないし根本問題も解決することができない状

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    2017年05月22日
  • シャーロック・ホームズ最後の挨拶【深町眞理子訳】

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    ライヘンバッハの滝から復活したホームズ譚12編の後、断続的に発表された短編が編まれたもの。表題作である「最後の挨拶」では、養蜂に明け暮れて晩年を送るホームズが、どうしてもと請われて乗り出す。『冒険』や『回想』で見られたアクティブなホームズとも、いよいよ本当にお別れが近いのだと思うと、感慨深いものがある。

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    2016年12月24日
  • 恐怖の谷【深町眞理子訳】

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    個人的評価としては、ホームズシリーズ屈指の最高傑作と思う。4作の長編のうち3作においては、後半でその犯罪にいたった経緯となる過去の出来事が語られるわけだが、その描かれ方に引き込まれる度合いが強烈で、谷にはびこる「恐怖」を共感させられる。これこそが、ストーリーテラーとしてのドイルの真骨頂と思う。
    一方の前半部分においても、伏線がきっちりと張られ、最後までにしっかりと回収され、宿敵モリアーティについても述べられており、探偵小説として申し分ない完成度を誇る。後世に与えた影響ははかりしれない。

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    2016年12月24日
  • シャーロック・ホームズの復活【深町眞理子訳】

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    ライヘンバッハの滝へと消えたホームズ。読者からの強い希望を受けて「バスカヴィル家の犬」で復活したホームズだったが、それは、ホームズが消える前の事件であった。
    が、本書では正真正銘ホームズが復活する!
    当時、駅の売店の本棚は、バーゲンセールの会場よりも凄まじいものだったという。それほどまでに渇望されていた短編を編んだ集成。
    ホームズが単独で事件の捜査を終えて戻ってくるときの様子をワトスンがみて、その捜査があまりはかどっていないようだ、という場面が初期短編集に比べて多いような気がする。

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    2016年12月13日
  • バスカヴィル家の犬【深町眞理子訳】

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    ホームズがモリアーティ教授とともにライヘンバッハの滝へと消えてから約7年ぶりに発表された本作。ホームズが姿を消す前の話という位置づけなので、完全復活というわけではないが、この時を待ち望んでいた読者は数知れなかったことと思う。
    他の3長編とは異なり、1冊まるごとホームズの活躍、という当時の読者の喝を癒すのに十分な作品だったろうことは容易に想像できる。

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    2016年12月04日
  • 回想のシャーロック・ホームズ【深町眞理子訳】

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    「ホームズの冒険」に収録されている12編に続き、出版社から要請されてさらに筆をとった12編を短編集としたもの。当時、2作目の「ボール箱」が省かれ11編とされたが、本全集でも、「ボール箱」は『最後の挨拶』に収録されている。 なので、作品発表順にこだわって読むのであれば、「黄色い顔」の前に「ボール箱」を読まれたし。 ワトスン自身が共に事件に関わるのではなく、ホームズが語る事件をワトスンが記録しているという形の作品が混じってくるのが、ホームズとの別離を暗示しているようだ。
    聞きなれない訳語が出てくる。「合点承知」とか「よござんす」とか。。

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    2016年12月02日
  • シャーロック・ホームズの冒険【深町眞理子訳】

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    今なお読み継がれる古典的名作推理。
    ホームズは超人的能力によって事件を解決するのではない。そのような推理にいたった理由・根拠を全て最後には示し、決して当て推量や思い付きで推理を展開しているのではないことが分かる。毎年、夏の一冊にも選ばれるのは、ホームズ物語の中でも傑作といわれる作品が、この短編集に多く含まれているからであろう。

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    2016年11月21日
  • 四人の署名【深町眞理子訳】

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    ホームズ全集はこれまで多数の訳本が出ているところではあるが、創元の阿部訳からの改訳は深町訳で全60作を読破できる。
    ワトスンがホームズの推理法に驚いたときの「驚き桃の木だ」といった台詞等、その訳し方にむしろこちらが驚いた。
    「緋色の研究」に続く第二作ではあるが、犯人を追い詰めるのに、ホームズはかなり苦労する。現場に残される<四の符牒>という謎解き的要素と、最後の犯人追跡劇といった大衆冒険的要素の巧みな融合は、誰が訳したものであろうと、やはり傑作には違いない。

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    2016年11月14日
  • シャイニング(下)

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    ネタバレ

    いや〜怖かった。
    映画よりも詳細で、シャイニングの意味がよく理解できる。
    何より少年ダニーがポイントだったとは!
    読みながら5歳にしては賢すぎだろうと思いながらも、すこぶる応援してしまうのだった。
    コックのハローランがラストで見た影のような蜂の大群のようなもの。人の心に入ってきて操る“それ”。
    なんだか非常に現実的で、迫るものがあった。

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    2016年05月05日
  • ペット・セマタリー(下)

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    ネタバレ

    読むのを止められなかった。
    特に中盤から。あールイスお願いだからゲージを掘り起こさないで、きっと猫のチャーチみたいに、一度戦死したあの青年みたいに邪悪な薄気味悪いゲージになって戻ってくるよ。
    あの父と子、二人で凧揚げした美しい思い出を胸に生きていって…と心で叫んでたよ。
    でも、甘かった。邪悪な性格で戻ってくるそんな生やさしい次元じゃなかった。隣人の老人シャドと自分の母親までも
    一瞬で殺めてしまうなんて。
    ルイスはそしてまたしてもやってしまったんだね。
    その日のうちに埋めれば奥さんはまともに戻ってこれたの?
    ルイスの喪なったもの(息子)の愛が痛切に伝わってきて、
    ゲージの成長が想像で語られている

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    2016年03月27日
  • ペット・セマタリー(上)

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    ネタバレ

    あー早く下巻が読みたい。
    初めてS・キングの本を読んでみた。
    面白い。不穏な雰囲気の中にもアメリカの細かい文化までも(たとえば田舎の伝道的なクスリマスの過ごし方や料理など)も楽しめてはまりそう。
    この猫、チャーチをあの場所(ミクマク族の埋葬地)に連れて行って生き返らせたってことは、(薄気味悪い違う猫として帰ってきた)上巻のラストで息子のゲージがトラックにはねられて死ぬことが示唆されていて…。
    あーきっとあの場所にまた連れて行ってしまうんだ。
    どんな子になってゲージは戻ってくるんだろう…。

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    2016年03月18日
  • NかMか

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    テレビ放映をきっかけに、「秘密機関」に続き、
    かなり久しぶりに読んだ。
    若かった二人も、中年の夫婦に。でも、冒険心旺盛なのは相変わらず。スパイが誰かラストまでわからず、楽しめた。

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    2016年02月01日
  • ペット・セマタリー(上)

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    我が子の死を受け入れられない父親。
    それは大人としての弱さでもある。
    そして彼に身も凍る恐怖が襲いかかる。
    本当に恐ろしい。
    けれど哀しみと切なさだけが残る。
    名作。

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    2016年01月09日
  • アンネの日記 増補新訂版

    購入済み

    知るべき事実

    アウシュビッツを訪れる機会に知り合いに勧められてアンネの日記を読みました
    戦場下での生活や当時の情勢も交え、多感な時期の少女がありのままの気持ちを残した貴重な資料だと思います。
    またこのような普通の少女が本当にただユダヤ人というだけで強制連行されてしまう狂気さ残酷さを収容所訪問と合わせて知ることができた。
    この完全版は長くて読みきるには時間がかかりましたがそれ以上に価値があり、読むべき一冊だと思います。

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    2015年12月28日
  • ペット・セマタリー(下)

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     ルイス一家に訪れた悲劇。ルイスは悲しみのあまり、人間の禁忌を超えようとするのだが…

     怖さに加えて、クライマックスの盛り上がりももちろんあるのですが、それ以上に哀しさが印象に残る作品でした。もし突然家族がいなくなってしまったら、人間は正しくない、と分かっていながらも行動を起こすのか、
    ルイスの葛藤や悲しみの描写は読者の心を強く揺さぶると思います。キングのホラーが心に残るのは、こうしたところもしっかりと書き込まれているからだと思います。

     物語の中にちりばめられた死への悲しみとそれに対峙しようとする人々の姿、そうした悲しみにつけこんで力を得ようとする”魔”。超常的なホラーでありながらも、ど

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    2015年12月10日